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人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

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視点:


楯山 一利が参加しました。

【人】 楯山 一利


『ちょっと、カズ。待ちなさいよ!』

「うっせ、バーカ。
 良いだろ別に。
 俺が何をしよーと、お前には関係ねーじゃん?」

腕を掴んでくるその手は、容易に振り解くことが出来た。
非力なアイツには、俺を引き留めることは叶わない。

「もう、ガキの頃とは違うんだよ。
 いつまでもお節介焼いてくんじゃねーよ。」

吐き捨てるように言った後、アイツの表情はすぐに歪んだ。
眉間に皺を寄せ、悔しさを馴染ませている。
今にも泣きそうなのを、懸命に堪えるかのような顔だ。
(23) りお 2022/10/13(Thu) 14:06:49

【人】 楯山 一利


一瞬、胸が痛くなった。
だが俺は、素直に謝れなかった。

憎まれ口を叩いてしまうのも、
意地悪したくなるのも、
態度が悪くなるのも、
心にもない事を言ってしまうのも……。

アイツのことが、"好き"だから───。
(24) りお 2022/10/13(Thu) 14:08:38

【人】 楯山 一利


『……そう。分かった』

それきり、アイツは俺を引き留めることも
何か言葉を掛けて来ることもなかった。
俯いて肩を震わせながら、その場に立ち尽くしているだけ。

また、心が痛くなった。
今なら、まだ謝って済むんじゃないか。
……だけど俺は。


「分かれば良いんだよ。バーカ。」

最後まで憎まれ口を叩き、嘲笑するように舌を出したなら
すぐに踵を返して、アイツの前から去った。
(25) りお 2022/10/13(Thu) 14:15:21

【人】 楯山 一利


「チッ!
 ほんっとお節介なヤツ。
 俺に構うなっつーんだよ。」

アイツと別れてからも俺の心は落ち着かない。
むしゃくしゃして、その辺に置いてあるゴミ箱を蹴飛ばした。

それは鬱憤を晴らすためなのか、
自己嫌悪に因る八つ当たりなのか……。
もうよく分からなくなっていた。
(26) りお 2022/10/13(Thu) 14:28:32

【人】 楯山 一利


アイツのお節介は今に始まった事じゃない。
ガキの頃からずっとだ。

同い年にもかかわらず、お姉さん気取りのアイツは
いつも俺のする事なす事に口を出して来たし、
何処へ行くにも一緒で、いつも手を引かれていた。

ガキの頃はそれが当たり前な事だと思っていたし
アイツのことを姉のように慕ってもいた。
だがその考えは、歳を重ねる毎に変わっていった。

俺の身長が伸びて来て、アイツの背を追い越した頃。
アイツは女で、俺が男であることを理解した。

そして……アイツは綺麗な女になっていった。
(27) りお 2022/10/13(Thu) 14:30:49

【人】 楯山 一利


姉としてではなく、一人の女性として
アイツを"好き"になってしまった。

だが、もう今更そんなこと言えない。

さっきだってそうだ。
アイツにとって、俺はいつまでも弟なんだ。
だからお節介を焼いて来る。
それは昔と何も変わらない。
この先も、この関係が変わる事なんてない。

叶わない恋だと、分かってる。

分かっているのに、この気持ちを上手く抑えられなくて
叶わないことへのもどかしさに辟易して。
俺は、アイツに酷い事ばかり言ってしまう。

素直になれない。
俺はいつまで経っても、中身はガキのままなんだ。*
(28) りお 2022/10/13(Thu) 14:51:53
楯山 一利は、メモを貼った。
(a6) りお 2022/10/13(Thu) 15:19:27