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人狼物語 三日月国


177 【誰歓RP】bAroQueチップで遊ぶ村【月見】

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視点:


【人】 控井

 
[一人で出かけると、結局何も買わなくなってしまうな。
 必要なもの以外には、中々目がいかない自分に気づかされる。
 喜ぶ顔が見たい相手の気を引くことばかり、
 私は考えてしまうのかもしれないな。


 とは言え夜も徐々に更けてきて、流石にお腹が空いてきた。
 いくつか食べ物の屋台を見て、
 一番上に目玉焼きを乗せた、モダン焼きを購入した。
 半熟の黄身を、月に見立てているのだろう。
 長椅子の置いてある場所を見つけて、
 そこに腰掛け舌鼓を打つ。
 焼きそばも入っているので、食べ応えがある。
 卵黄とマヨネーズが、ソースの味をまろやかに纏めていた。

 一人で手短に夕食を済ませると、
 また薄墨神社を目的に、歩き始める。]
 
(10) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:20:17

【人】 控井

 
[途中、気になる露店を見つけた。
 所狭しと並んでいるのは、凝った作りの絡繰り人形。
 私も玩具を作る会社に勤めているから一目見て判る。
 あれらは全て、拘って作られた一点物だ。

 ゴーグルをつけた売り子と思しき女性に声をかける。
 話を聞いてみるとやはり全て一点物で、
 何と売り子だと思っていた女性が手掛けたものなのだそう。
 私の持っている"じゃっく"にも気が付き、
 いつ頃作られて、
 どんな絡繰りの仕込まれたものなのかを言い当てた。
 実は彼には、首元のボタンを押すと、
 ぺこりとお辞儀をして手を振る絡繰りが仕込まれている。


 別のお祭の際に観光で来て、この島を甚く気に入ったそうで、
 生まれも育ちも榛名の私には、とても嬉しく感じられた。
 「この島は一見武骨に見えるかもしれないけれど、
  温かい心を持った人の多い、とてもいい島ですよ」

 既に知ってくれているのに、私もつい弁が熱くなった。
 途中でふと我に返って、
 キリの良い所で「いいお月見を」と言って別れた。]
 
(11) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:22:21

【人】 控井

 
  
何 死 我 涙 逢

  
に な が に ふ

  
か ぬ 身 浮 事

  
は 薬 に か も
   
[悲嘆にくれた私の毎日が、

  
せ も は ぶ  
    
こんなにも温かかったのは、

  
ん        
    
偏に私を取り巻く優しい縁のお陰だ。]

 
(12) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:22:50

【人】 控井

 
[一人彼岸へと行ってしまった君の喪失を嘆き、
 たった一人で生きていくのだと、
 涙に溺れそうだった私だけれど、
 結局はなんだかんだと幸いを感じて生きている。

 娘や両親、職場の仲間たちの存在は勿論大きかった。
 でも決してそれだけではなく、
 うさぎ堂のご主人夫妻が、
 娘を気にかけてくれていたのも知っている。>>1:29
 ここで初めて出会ったような相手でも、
 私の幸いを願ってくれる
 優しい人はいるのかもしれない。>>1:52

 なんと、果報な事だろうか。
 嘆いてばかりいては、罰が当たってしまうね。*]

 
(13) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:23:54

【人】 控井

 
 
― 回想:君と過ごした観月祭 ―


[夫婦は屋台を見て回り、焼きそばを買って一休み。
 手巾で軽く長椅子を拭い、男は女に座るよう促した。]


  「こういった外での食事は、格別ですね」


[女の言葉を聞いて、
 毎日食事を用意するのはさぞ大変な事だろうと、
 男は「いつも美味しいご飯を有難う」と返した。
 そういう発言を引き出そうという魂胆ではなかったけれど、
 女は素直に感謝の意を好ましく受け取った。
 蜜色の月が、互いの顔を照らしている。]


  来年も再来年も、こうして一緒に月を見に来よう。


[「死が二人を別つまで」などという、
 楽しい祭に水を差すような余計な一言は飲み込んで、
 男は小指を差し出した。約束は交わされ、そして果たされた。
 想定以上に、約束の有効期限が短かっただけのことだ。*]
 
(14) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:24:57

【人】 控井

 
 
― 回想:彼女と過ごした観月祭 ―


[娘はお祭りの食べ物では特に、たこ焼きを好んでいたから、
 娘の好みに合わせて男は毎年たこ焼きを買って二人で食べた。
 時には変わった物をタコの代わりに
 入れていたりする店もあった。]



  熱いから、気をつけて食べなさい。


[どちらかというと、娘は食べるのに時間がかかる方だったが、
 それでも心配は口を衝いて出てくるもの。
 空は既に暗かったが、
 それでも月光が柔らかく差し込んでおり、
 父娘の時間を優しく包んでいた。]


  「お父様、来年も再来年も、一緒にお祭に連れてって」


[差し出された細い小指に、ほろ苦い思い出が去来したが、
 何も言わずに指を切った。ほんの、数年前の事。**]
 
(15) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:25:47
控井は、メモを貼った。
(a1) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:28:11

【独】 控井

/*
>>7
炙り出し仕込んである!
そして、とても気になる所で終わっている。
美濃さんミステリアスビューティーで素敵。

美濃さんも稲庭ちゃんも、
交流希望度2の控井のロルを良い感じに拾って下さり、
誠に有り難く平伏しております。
(-8) Altorose 2022/10/03(Mon) 22:42:00

【人】 控井

 
[あちこち道草を食っては少しずつ前進し、
 漸く目的の薄墨神社へと辿り着いた。
 まずは拝殿でお参りをしていこう。
 何度こうして、ここで祈願しただろうか。
 手を合わせて、目を閉じる。]


  (どうか大切な人達が、
   健康で幸せに暮らせますように)


[社務所に寄ることも少し考えたが、
 特に必要なものが思い浮かばず、
 そのまま神楽を見に行こうと神楽殿へ。
 距離が縮まるごとに、大きくなっていく音楽と期待。
 もたもたしていたせいか、既に神楽舞は始まっていたけれど、
 遠巻きにも舞台はよく見ることが出来た。]
 
(37) Altorose 2022/10/04(Tue) 22:36:19

【人】 控井

 
[毎年こうして足を運び、見てきた舞ではあるけれど、
 やはりいつ見ても、何度見ても、迫力に圧倒される。>>2:n1
 君や彼女は、姫櫻の神楽の方が好きだと言っていたね。
 確かに可愛らしいし華があるけれど、
 私はこちらも渋くて良いと思うけどな。
 まぁ、彼女が舞姫に選ばれ、
 無事大役を果たした年は格別だったけれど。


 一頻り神楽を見れば、のんびり月を見ようと、
 人熱れを避け静かな場所へと移る。
 じゃっくを脇に侍らせ、
 午前中に買っておいた月見団子に手を付ける。
 もちもちとした弾力のある食感に、程よい甘さの餡子。
 変わらない、いつもの美味しさ。]
 
(38) Altorose 2022/10/04(Tue) 22:37:21

【人】 控井

 
[観月祭に一人で来るのは初めてだけれど、存外悪くない。
 でもそれは決して悲しみや、想いが薄れたからではない。
 一人でもこうして歩いて、美味しいものを食べて、
 露店の商品に目を輝かせたり、神楽を見たり。


    そんな時に必ず、月光のように淡く優しく差し込む

    
それは全て、幸福な思い出であった。



 失った時の悲しみの強さと、想いの強さは比例する。
 だから何れ失って悲しむくらいなら、
 最初から持たなければ良かった。

 そんな風に言えてしまうのではないかと、私は恐れていた。
 確かに喪失から暫くの間は、酷く心が痛んだものだけれど、
 それ程失いたくない大切なものが何もない人生の方が、
 余程哀れではないだろうか。
 それにまだ、温かい思い出を作る機会は
 いくらもあるのだろう。]
 
(39) Altorose 2022/10/04(Tue) 22:38:55

【人】 控井

 
[一人と一羽で見上げる
は、蜜が滲むような黄金色をして、

 
遥か彼方で君が見守ってくれていると、

 
そのように思わせる神秘を感じた。


 
夜は更けていく、名残惜しいけれどまた来年に。

 
死が世界と私を別つまで、約束は果たされるだろう。**]

 
(40) Altorose 2022/10/04(Tue) 22:39:44