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人狼物語 三日月国


100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】

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【秘】 酔吟 ミズガネ → 座長 トラヴィス

「……チッ、人を犯すだけ犯して自分はさっさと就寝か?いいご身分だな!」

苦々しく吐き捨てて、顔を顰めながら衣服を身に付けていく。全て着終わると、ゆっくりと寝台の上に乗り上げて貴方の顔を覗き込むだろう。

仕返しに犯してやろうと思ったが、自分は男を抱く趣味なんてない。ましてやこちらを襲ってきた人間なんて、自身の性器だって少しも反応しないだろう。
何か悪質な嫌がらせでもしてやるかと考えて、結局浮かばなかったからそのまま静かにベッドから離れる。

「もしかしたら僕と同類のやつかもしれないと思ったが。結局聞けずじまいだったな」

ぽつり、そうこぼして。
男は帽子を被り直し、体に鞭を打って部屋を後にするだろう。
(-16) もちぱい 2021/10/17(Sun) 21:50:13

【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス

「────嗚呼、」

うっとりと、恍惚を隠さず瞳を潤ませて。

「此処だね」

0番のテープから見える、スポットライトに照らされた煌びやかな景色。ライトが照らすのは舞台のみ。観客席など真っ暗で見えやしない。
その光の向こう側が、ひとりで立つ光の中が、トラヴィスに如何様な感情を与えたのか。
苦しみ。悲しみ。痛み。虚しさ。
絶望


──想像するだけで、涎が出そうだ!

記憶から蒸留した夢、その夢を濾過した感情。

キエはその一品を、一口で食べてしまった。


……
………
(-98) wazakideath 2021/10/18(Mon) 5:02:48

【秘】 探偵 キエ → 座長 トラヴィス

夢とは記憶から生まれる。夢を食べるということは記憶を食べる事に等しい。無作法に食べ散らかしていては夢を産み出す土壌が痩せてしまうとキエは考えていた。

だから口に含むのは
夢を見て心に滲んだ感情だけ

人には想像力がある。
記憶さえあるならば
また同じ夢を見て、当時の自身の心情を思い描く事ができる
。こうしておけば、またいつか美味しい食事にありつけるという訳だ。

現実に目を通す。裏切られた憐れな男が、自分に縋っているではないか。
自身の薄い乳房と相まって、まるで母に甘える幼な子の様にも見えてくる。

動く唇を見れば薄らと笑みを浮かべ。
両の手で耳を塞ぐ様に其の頭を抱えると、頭蓋の中へそっと囁いた。

壊れる事無く
狂う事無く

 再び悪夢を見て同じ
絶望
を想うのならば。
 僕の舌を満足させ続けるのならば。
 ……君の傍にいてあげよう。
その間だけね


人も悪魔も天使も、誰だって飽きる。しかし飽きたらまた別の食事を見つければいい。


       
悪魔

「対価を支払ったが故に傍にいてくれる者の方が、ずっと確かだろう?」



此処は待っているだけで新たな食事が出る、天国地獄なのだから。
(-99) wazakideath 2021/10/18(Mon) 5:11:29

【秘】 浮遊想 テラ → 座長 トラヴィス

とある、何もかもが都合の良い曖昧な時間軸。
あなたの部屋の机に、見覚えのない白紙が一枚。


 
トラヴィスちゃんへ          
 
 
これ、見えてる? もし、もしも見えてたら、
 
 
夕暮れ時の部屋に来てみてくれませんか?
 

あなたはこの白紙に書かれていることが読めたかもしれないし、
内容だけをなんとなく把握できたかもしれない。
もしくは、さっぱり何もわからなかったかもしれない。


あなたは、この白紙のことを気にしてもいいし、気にしなくてもいい。


/*
ハローハロー、ベル記(思い込み)です。長期滞在の見学勢にラブレターよ。
お手隙なら内容を読めてもらえればですし、
そうでなければ白紙だなぁで流しておいてもらえれば〜〜なお手紙なのわよ。
(-105) Vellky 2021/10/18(Mon) 5:38:25

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


壊れることなく。
狂うことなく。

嗚呼、嗚呼。
……なんて残酷な取引。

食べられる刹那。
痛み続けた傷が、痛みが、ふっと薄れたような気がした──滲んだ感情だけを掬い取るそれは上部だけの行為であって、問題は何も解決しないのだが──もうその感覚すら、うまく認識出来ていない。

諦観。どうせ、癒えぬのだから。
それならば、悪魔でも側に居るのならば、孤独よりもよっぽど良い。
貴方の形をした、くすんだ一筋の光。
ここが深い深い闇でなければ、それを光と認識する事は無かっただろうに。


───裏切られる
絶望
を知っている男は、容易く頷いた。
食い物にされると理解しつつ、けれど、それでも、どうしても、誰も彼もが自分から離れていくのだけは堪え難かった。

「………キエ」

いつかどこかで知った、貴方と言う悪魔の名を呼ぶ。

「キエ」

頭のどこかで、それはいけないと警告の音がする。
かぶりを振ってかき消して、貴方の手に擦り寄りながら、もう一度。
(-117) osatou 2021/10/18(Mon) 8:33:24

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 探偵 キエ




……契約は、ここに正しく成立した。


壊れることも、
狂うことも、
どちらも叶わずに、こうして燻り続ける魂なのだから。
よっぽど有意義だ、と、自虐的に笑う。

「……少し眠る、
 決して離れず側に居ろ」

一先ず、今は。
とにかく瞳を閉じたかった。
(-118) osatou 2021/10/18(Mon) 8:34:04

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 浮遊想 テラ


いつかのどこか。
けれど、窓の外からは夕陽が伺える時間帯。
この夕陽すらまやかしかもしれないし、そんな曖昧な時。

貴方の手紙を読んだのか、それともたまたま用があったのか。
事実は明らかでは無いけれど、
男は確かに今、貴方の自室の扉をノックした。


……貴方はそこに居るだろうか?
(-119) osatou 2021/10/18(Mon) 8:49:58

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス


「───嗚呼、嗚呼、そう!
  また人が消えたんだね。よくある事だ。」

かつ、かつ。
硬い靴底を鳴らして広間を歩く。
同じ円卓、同じ椅子へ腰を下ろす。

昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
違うところがあるとすれば、
昨日はとてもとても良く眠れたことくらい。

「へえ、ハロウィンパーティ。
 粋な催しだね。君達、存分に楽しんで行くと良いさ。」

完全に他人事。
使用人を呼び付け紅茶を受け取れば、
優雅にカップへ唇を付けた。
(@0) osatou 2021/10/18(Mon) 12:38:12

【秘】 浮遊想 テラ → くるみ割り人形 トラヴィス

 

そこには ナニカ がいた。
 
(-148) Vellky 2021/10/18(Mon) 13:33:47

【秘】 浮遊想 テラ → くるみ割り人形 トラヴィス

 

「 
あれ? 中には誰もいませんよ〜 ナンテネ
 」
 
(-149) Vellky 2021/10/18(Mon) 13:36:19

【秘】 浮遊想 テラ → くるみ割り人形 トラヴィス

扉がひとりでに開きます 
そこには 誰もいません。


けど ナニカ はいます。

声は透明、姿も透明。
けど、確かに存在します。
(-150) Vellky 2021/10/18(Mon) 13:40:13

【秘】 探偵 キエ → くるみ割り人形 トラヴィス

自身の名を呼び、手に擦り寄る男を満足そうに見やる。
褒美とばかりに、一度だけ此方から撫でてやった。

「────勿論だとも。今、僕ァとても気分が良い」

柔らかい女の四肢が、かつて座長と呼ばれた男を包む。
愛を示したような光景はその実、愚者と悪魔の契約を描いていた。


「嗚呼、愚かで哀れで、可哀想な置いてけぼりのトラヴィス」

「仮面の下でずっと泣いていたんだねェ?」

「もう
暫くは
安心するといい。僕が
飽きるまで
一緒にいてあげる」

常備食程度にはなるだろうかと考えながら、
キエは事切れた様に閉じていく目蓋を眺めていた。
(-151) wazakideath 2021/10/18(Mon) 13:59:41

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@1 シトゥラ

「なんだ、君も混ざりたいのかい?
 彼らの宴を邪魔してはいけないよ。
 代わりに私達も何か──催しでもしようか。プルーも呼んで、何か考えてみても楽しそうだね。」

他人事。
しかして、貴方の声に喜色が混ざれば話は別。
男は、貴方達を特に好いているのだから。

「嗚呼、嗚呼。
 ありがとう、ちょうど軽食が欲しかったんだ。
 クロワッサン……君がこうした手の込んだものを作るのは珍しいね、
 パンでも焼きたい気分だったのかな?」

そこに、違和感。
男は貴方の言葉を一言一句忘れたことは無かった。
……たった今、それは過去形となったのだが。

男は何も気付かずに、言葉を続ける。

「構わないよ。
 君ならいつでも、歓迎さ。」
(@2) osatou 2021/10/18(Mon) 15:42:57

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 浮遊想 テラ


不思議なものだ、と思った。

ひとりでに開く扉。
『何も無い』が、確かにそこにある。

「……少なくとも、歓迎はされているのかな?
 だったら、遠慮なく。お邪魔するね。」

立ち入る。
扉を閉める。
誰もいないのに、誰かが居る。奇妙な感覚。

受け取った手紙だって、中身が読めた訳では無い。
ただなんとなく、第六感。それが気紛れに、たまたま働いただけ。

「………ふふ、
 まるで恥ずかしがり屋のゴーストに導かれたみたいだ。
 姿は見せてくれないのかな?
 これじゃあ私が狂った道化みたいじゃないか。」

くすくす、冗談を呟き笑う。
この部屋に椅子があるならばそこへ腰掛け、長い足を優雅に組み、見えない何かではなく──窓辺へと視線を向けるだろう。
(-168) osatou 2021/10/18(Mon) 18:38:01

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@3 シトゥラ

「私が………、」

口を噤む。
ぼんやりと視線を泳がせ、顎に触れる。

「……ああ、そうだった。
 昨日はようやく長く眠れたから、呆然としていたらしい。
 そう機嫌を損ねないでおくれ、私の舞台人。」

つらつらと続く貴方の言葉に、苦笑。
ぱり、さく、クロワッサンを手で割き、食む。


「東洋の食べ物は、あまり口にした覚えがないのでね。
 まさか珍妙な色をしているとは思わなかったが……
 君の料理の腕は、今でも高く評価しているよ。」

(@4) osatou 2021/10/18(Mon) 19:27:56

【見】 くるみ割り人形 トラヴィス

>>@3 シトゥラ

さて。ハロウィンときたか。
貴方の様子はなんとも珍しく、どうやら本心から参加したかったらしい。
せめて何か、それらしい事は出来ないかと思案。

「……アップルボビングの用意でもさせようかな?
 君は知っているだろうか。
 林檎の実を口で取る──まあ、子供の遊びだ。」

曰く。
水を張った盤か何かに林檎を浮かべて、
ヘタに噛みついて口だけでそれを取り、数を競う……ハロウィンにはそんな余興がある。
舞台袖の自分たちには、似合いのイベント。

「カボチャは彼らが沢山使っているだろうからね。
 私達は戯れた後、アップルパイでも嗜もうじゃないか。」

まあ私はやらないが。
シトゥラとプルーが戯れる姿を見たいだけだが。
故に、貴方がノーと言えばこの企画はすぐに流される。

「……密やかに楽しみたいならば、
 私の自室でも飾り付けようか。
 君と慎ましく過ごす時間も、私は嫌いじゃあない。
 可愛らしいお誘いも貰った事だしね。」
(@5) osatou 2021/10/18(Mon) 19:29:25

【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス


2日目。
また明日。の約束の、その日。
ハロウィン会場で楽しんだ後、トラヴィスの部屋をノックします。

手には幾つか拝借したお菓子。
それに吊り下げる形の南瓜ランタンを持って、
魔女の仮装のまま、返事がくるまで大人しく待っています。
胸は大きいです。
(-181) poru 2021/10/18(Mon) 20:53:57

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル


「はい」

貴方のノックのすぐ後。
ゆるりと扉が開かれる。

「ああ」

貴方を頭上から爪先までを珍しげに眺めて
それから納得したように声を漏らした。


確かに昨日、拒絶を示したのに。
貴方はそれでも離れないのか。

…………眩しい。
視線を逸らすように、くるりと半回転。
貴方へ手を差し出して、室内へと誘う。
笑みを携えて、たった一歩のエスコート。

「…………仕方のない、不可抗力だね。
 部屋へどうぞ、素敵な魔女様。
 残念ながら甘い物は用意していないから、
 どうぞ仰せのままに?」
(-184) osatou 2021/10/18(Mon) 21:10:12

【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス

 
「あら、私が見つけて勝手に入ったお部屋だもの。
甘い物も歓迎も期待していないわ?
だからちゃんと自分で持参してきたの」

やりとりを、掛け合いを楽しむかのように、
昨日の建前の続きの言葉が紡がれます。

「でも私は優しいから、偶然甘い物ひとつないお部屋にいた
トラヴィスにもちゃんと分けてあげるのだわ。
……ふふ。W仕方ないW、ものね?」

それでも、会場内のお菓子であったことは、
長くここに滞在しているトラヴィスには明確でしょうから。
わざわざW持ち帰るW為に、包んで貰っているのが。
それが誰の何の為にそうしたのかは言葉はなくても明白でしょう。

「あ、お邪魔します」

結局敷居を跨ぐ際その言葉が出た時点で、招待されたようなもの。
そう言ううっかりはついやらかすのを含めて、
ユピテルは昨日トラヴィスと話し、別れる前のままでした。
(-215) poru 2021/10/18(Mon) 23:20:51

【秘】 浮遊想 テラ → くるみ割り人形 トラヴィス

テラの部屋には、普通程度の調度品たち 
なんだかよく動かされていそう。
模様替えを頻繁にしているみたいです。

あなたは長い脚を組み、黄昏色の光をその目に収めました。
その斜陽に、机の上の何かがきらり。光を反射します。
革袋から転がり出ていたパイロープガーネットgemでした 
袋の中にはじゃらじゃら、様々な種類の鉱石たち 
質はお世辞にも良いとは言えないけれど、
同じ色は一つもありません。イロトリドリ。


ナニカ の気配は、あたりをうろうろ、うろうろ。
(-252) Vellky 2021/10/19(Tue) 1:34:25

【秘】 浮遊想 テラ → くるみ割り人形 トラヴィス


「 
んんん……?? 夕暮れの空の部屋にいくつもり
だったんだけど、な?
 」


「 
あ、見え方みんな一緒じゃないんだったそうだった。
       
  
おやつ時過ぎてしばらくしたくらいだから、多分そんな時間か。

うわぁごめんね〜〜??
 」


「 
まあでも、来てくれたんだからいい、

  
……テラって書いたっけぇ???

  
どうしてこの部屋に来たのさトラヴィスちゃん。
 」


「 
うーーーん うーーーん、
               
  
……やっぱり、
何か今までと違いそうなんだよ、なぁ
 」


「 
……ねえ、トラヴィスちゃん、
聞こえてる?
   
お部屋の手紙の 文字は見えていた?
 」
(-253) Vellky 2021/10/19(Tue) 1:35:02

【秘】 浮遊想 テラ → くるみ割り人形 トラヴィス

 

「 
君は、どうしてここに来たんだい?
 」
 
その声は、
半透明 
(-254) Vellky 2021/10/19(Tue) 1:37:40

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル


くす、くす。
律儀にも建前を大切にしてくれる貴方へ、『してやられた』とばつが悪そうに苦笑。

「おや、おや。それもそうだね。
 随分と優しい魔女様だ。」

貴方の手を引き、招き入れて。
貴方の視界に入るのはまずは天蓋付きのキングサイズのベッド。
全体的に洋風の調度品。それから広い机に椅子。
机上には赤と白──比較的白が多いワインボトル。

そうして、男が住んだ証が散りばめられた自室───パーソナルスペースへの侵入を許した。

「ああ、もう少しハロウィンらしい飾り付けをしておくべきだったかな?
 至らなくてすまないね。
 私達には関係のないものだと認識していたから、さ。」

貴方の手元。
見覚えのある菓子。
見覚えのない包み方。
……口をついて出るのは、日頃のように余裕たっぷりとは言い難い、疑問。


「………君は、どうして私に構うんだい。
 君に何も望まない、つまらない男だよ。
 私なんかと過ごすよりも、よっぽど有意義な時間の使い方があるだろうに。」

男は昨日貴方と会話をして、別れる前のままとは違っていた。
だからこそ出た、後ろ向きな言葉だ。
(-256) osatou 2021/10/19(Tue) 2:36:00

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 浮遊想 テラ


光の先、煌びやかな宝石へは目もくれずに
僅かに透け始めた貴方の気配へ、やっと興味を示す。
室内を──貴方が居るらしき方角を見据える。

「さあ、どうして?
 『君が望んだから』で、『私が応えたかったから』だろうね。
 意識下でも、無意識でもさ。
 君が私を望んだから、私がここに居るんだろう。
 世界はそうして、沢山の運命に彩られているのさ。」

ずっと前から、ナニカの存在はぼんやりと認識していた。
けれどそれの正体を知るのは、
を掴むような話。



「──今、やっと聞こえたよ、君。
 こうして相見えるのは初めてだ。
 私はそう、トラヴィスだ。君はテラと言うんだね。」

この舞台にとって異分子である男は、穏やかに笑った。
ファントムのような───貴方との『対話』が叶った瞬間だろうか?
(-258) osatou 2021/10/19(Tue) 3:02:24

【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス

手を引かれた事に驚き、一瞬目を瞬かせました。
昨日の拒絶を気にしない訳ではなく、今日、訪れても
拒否される可能性も想像しなかった訳ではありません。

「ここが、トラヴィスの部屋……
本当に、住んで、生きているのね。ここで」

だから彼が住む証を目に焼き付けながら、本当は不安があった事を伝える様に手の指に力を込めて弱々しく握り返します。

「もう、押し掛けたのに私そんな図々しくないわ。
謝るくらいなら無関係だなんて言わないで。
じゃあ、次が来たら。その時は、
このお部屋に相応しい飾り付けを見せて?」

菓子に視線が向いたのを見て、机に置きます。
トラヴィスの問いかけを聞いて、
その頬に不思議と触れたくなったからです。

『──仕方のない子』

貴方よりも明らかに年下に見えるのに、慈しみの表情と共に
そんな表現をして、安堵させる様に頬の手を撫で滑らせます。

「構う理由は、トラヴィス興味があって、好きだから。
望まれないから嫌いになる事もないわ。
……顔色が優れないのね。キエに何か言われた?」

トラヴィスと名を挙げた彼が会っていた事なんて、ユピテルは一切知りません。
ただ、キエと直接会話をしたのは己も同じ。
だから自然とその名を挙げました。
(-260) poru 2021/10/19(Tue) 5:54:43

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル


「生きているさ、……………」

死を望むには、まだ勇気が足りないから。
そんな内情を仮面の下に押し込めて、男はやっぱり笑った。

握り返される手のひらの温度に、少しだけ安心しながら。

「はは、事実ではあるからね。
 この館に翻弄され、踠く君達のささやかな宴だ。
 干渉はするまいよ。」

堕落を受け入れてしまえば楽になれるのにね、と。
……貴方のぬくもりが頬に触れて、言葉を飲み込んだ。



それに甘えようと頭ごと擦り寄せかけて─────動きを止める。

「………キエ?」

頭だけでなく、体全てが一瞬固まった。
貴方から見ても、男が動揺したことは明らかだ。

「何もないよ。どうしたの。
 そう聞くって事は、君と彼の間に何かあったのかな?」
(-261) osatou 2021/10/19(Tue) 8:50:33

【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス


「……でも、」
「随分──そうに見えたから」

本当に心からこの永遠の宴を享受するのには、
あなた達は少々、秩序立ち過ぎている。

「心から堕落し切ると、もう少し見るに絶えなくなる。
そう言う人間を沢山見てきた。だから気になったの」

「まだ、堕ちきる事に抗っている。
壊れ切る寸前で立ち止まっている。そう見えたから。
それは、──W苦しくない?Wって」

トラヴィスが、W楽になれるのにW。
そう考えているのと真逆の言葉を紡ぎました。
それでもユピテルには、そう感じたのです。

「──あったのね」

大抵の誤魔化しには、ユピテルは乗ります。
それはそれ程話せないくらいに嫌な事だから。
けれど、一部それにも例外もありました。
明確に動揺が見えて、確信を持てたのも一因です。▼
(-264) poru 2021/10/19(Tue) 10:25:36

【秘】 巫女 ユピテル → くるみ割り人形 トラヴィス


「随分と、行儀の無い言い方をされたから。
私からするとその行動理念は、崇高さもなかった。
キエの言葉が全てそうとは言わないけれど、
あの子は人を傷付けすぎるように見えた」

ねえトラヴィス。あなたは素直で真摯だから。
嘘と誤魔化しが下手ね。特に、目が。

「あの刃は私にだけ向けたようには到底見えなかったわ。
そして、その人が誰にも言い辛い部分を抉る。
だからここはね、黙っている訳には行かないの。
それほど鋭く、ここは自然治癒する程の変化がない場所」

「わたし踏み込むわ、トラヴィス」

すり寄せかけていたのを、今度はこちらから引き寄せ、一度頭を撫でて。本当はこれ以上してあげたかったけれど、その前に、ちゃんとW貴方の言葉でW聞かなければいけないから。

「教えて。本当に何も──いいえ。
何を言われて、傷付けられたの。そしてもう一度聞かせて」

ゆっくりと体を離して、両手を握り締めて。
その瞳が己を見据えるまで、冷たくても確かな熱を離さない。

「────ほんとうに、W苦しくないW?」


(-265) poru 2021/10/19(Tue) 10:32:04
トラヴィスは、使用人に紅茶を用意させ、ミズガネまで運ばせた。
(t0) osatou 2021/10/19(Tue) 12:21:34

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル


「──違うよ」

瞳を伏せて、かぶりを振る。
けれど貴方の手を叩き落としてまでは拒絶し切れない。

「私は停滞を望むよ。
 流れる事のない日々、
 揺さぶられる事のない感情、
 『何もない』があるんだ、ここには。
 それWがW良いんだよ、ユピテル。」

暖かな日差しに身を焼かれるくらいなら
宵闇にある、微睡むような悪夢が良い。

貴方にそれは理解されないだろうか。
……分からない。
けれど、そう簡単に意志を曲げるつもりもない。

「……何か勘違いさせてしまったんだね、傷付けられていないよ。
 その逆さ。
 彼は私を傷付ける事は無くて、
 居心地の良いものをくれたんだ。
 君が想像しているような事は何もない。
 これは間違いなく
悪魔にだって誓える
よ。」

苦しいか、否か。
その問いには、ついぞ答えなかった。

(-271) osatou 2021/10/19(Tue) 12:44:31

【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 巫女 ユピテル


優しく優しく、その手を解いて──それでも離れなければ、力を込めて解く。

くるり、また身を半回転。
貴方を椅子へ促して、ティーカップの用意をしようとする。


「さ、頂こうか。紅茶で良いかな?
 砂糖ならあるけど、レモンは無いな。
 必要なら使用人を呼ぶけれど、どうしようか。」
(-272) osatou 2021/10/19(Tue) 12:45:25