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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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【秘】 陽炎 アベラルド → 鳥葬 コルヴォ

そして、その問いに眉根を顰め息を吐いた。

「嫌な質問するな、お前」

カツ。
革靴が、暗い道のコンクリートを叩く音。
一歩貴方に近づいて。


「……そうだな。あった方がいいんじゃあないのか?
 誰にも面見せられねえでそうなるのはなぁ」

カツ、カツ。
あくまで緩慢に。一歩、一歩。

コツン。
離れていた距離は、2mも無い程近づいて。


殺れよ


強まる語気にもはや温度はない。
撃鉄を起す音はどちらの物だったか。

俺もそうする


引き金に指を置いた。
(-174) susuya 2022/08/18(Thu) 20:43:30

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ

「何の事かしら。」

いつも通りにお店は閑古鳥。
問われた質問に帰った答えは、
暗殺屋なら誰でも答えるマニュアルな答えすっとぼけ
女に命令できるものは、大勢いる。
会議でよく見る面子も、それ以外の有象無象も。
女より階級が上ならば、誰でも。
名も無き誰かだって。


「そうね、迷惑には変わりないわ。」
「それに」
「上の意見が一つにまとまってるとは限らない。」

ただ、あの会議の場で。
一人の顧問と幹部が、指示を出しただけだ。
組織は一枚岩じゃない。誰しもが同じ方向は向けない。
………興味はない。

「誰かを殺して、それが露見したら。」
「私は"不穏分子"として、処分されるのかしら。」
「その時は、綺麗に後始末してくださる?」

例え尻尾切りを確実にされるとしても。
女はきっと、その手を止めることはない。
死に恐れはない。
死を齎してきた己が、死に怯える権利もない。
(-175) arenda 2022/08/18(Thu) 20:44:17

【独】 鳥葬 コルヴォ

/*
あぁ〜〜〜〜めちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ
レスはいつも一斉に返ってくる(格言)
(-177) unforg00 2022/08/18(Thu) 20:47:59

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 陽炎 アベラルド


「心当たりね……ああ、掃いて捨てるほど・・・・・・・・。」

けれど、その何れも烏を落とすに能わなかった。
だからこうしてまた恨まれる。
殺した人間に、それが遺したものに、
そして何より自分に。


「生憎嫌な質問しなきゃあならないような仕事だもんで」

かつん。
靴底が路地を叩く音が、徐々に近付いて。

「そんなら、そうしましょう。」

きん、と静かに響く。
互いの手にあるものが立てる無機質な音。

「心配せずとも、この引き金は軽いですよ」

淡々と発される言葉は、やはりまったく心にも無い。

命を奪う為の道具を持った手が、
ゆっくりと持ち上げられて、銃口があなたを向く。
その間も逸らされはしない眇目の片目照準。一瞬の静寂の後。
(-190) unforg00 2022/08/18(Thu) 22:15:33

【秘】 紅烏 コルヴォ → 陽炎 アベラルド


──乾いた銃声が、ひとつ。
幸運。


──続けざまに、またひとつ。
不運。


いずれかは命中し、いずれかはまた狙いを外す。
狙いは外したと言えど、至近距離で行われた銃撃は
互いに確かにその標的を捉えはした事だろう。

けれど相対する何れも未だ致命には至らない。
悪運。


死に損ないは怯まない。
死ぬような目になどこれまで何度も遭って来た。
そして悪運で生き延びる。

再度の反撃も厭わず深く一歩あなたの方へ踏み込んで、
蹴り倒すか引き倒すか、手段もまた選ばずその体勢を崩す。

そうして次に銃口が狙うのは、あなたの頸部だ。

発砲から再度銃を向けるまで、一連の動きに躊躇いは一つも無い。
本気で殺しに掛からなければ、本気で殺されもしないために。
(-191) unforg00 2022/08/18(Thu) 22:16:15
コルヴォは、誰かに言った。「せめてあんたは、黙って死んで──」
(a19) unforg00 2022/08/18(Thu) 22:16:51

コルヴォは、「──先に死んだ連中に挨拶して来な」
いつかの時の事。
(a20) unforg00 2022/08/18(Thu) 22:17:15

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 陽炎 アベラルド

/*
Ciao!失礼、大変巻き巻きみたいなレスになっております!!!!
単純にある程度こちらからちゃきちゃきやらないと
次のレスでの行動に困らせてしまいそう〜!!というだけのそれなので、
何かしたい行動があれば確定で挟んで頂ければと思います……
(-192) unforg00 2022/08/18(Thu) 22:19:53

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 愚者 フィオレロ


「予定調和みたいに、自分に関わった人間ばかり死んでいく。
 親で2人、路地裏の人間が9人、
 掃除屋の人間が5人、そうしてとうとうボスが死んで
 昨日は8人、一昨日は4人、……」

「嫌にならないわけがない。」

ただただ自分を戒めるように、その数字は諳んじられる。
そして、これからも増えていく。

それを前向きに受け入れられるような強さはない。
けれど決して忘れられもしない。
できる事と言えば、現実に諦めを付けたつもりになって。
そうしていつか一人で死ねる事を願うだけだ。

「それがお前にとって良い事だったから、俺に恩があったから。
 だからいつかそのせいで死んでも良いって?
 冗談じゃない。俺はそんなのは望んじゃいない……」

「…死者は悼んでも、死者の姿も声も、俺は望んでなんかいない。
 望んでいたとすれば……それはガキの頃の俺だけだ」

結局は何処までも自戒に過ぎない。望む望まないに関わらず、
その虚ろな死者の残響は幼少期から既に聴こえていた。
盲いた片目はこの世ならざるものを見るようになった。

生者には期待するだけ傷付いて、然し死者には期待をせずに済む。
だからその全ては幻覚でなければならなかった。
こんな人生でも、せめて死者だけは愛する事ができるように。
(-198) unforg00 2022/08/18(Thu) 23:36:27

【秘】 花で語るは ソニー → 鳥葬 コルヴォ

【港の埠頭】
明くる日。青年はいつだか貴方と遭遇した場所に再び訪れた。
きょろきょろと相手の姿を探す目元には僅かな疲労が滲んでいた。
されど、そんなのは相手には関係のないこと。別に出会えたからって言葉にするつもりもない。
片手にはオレンジ色のラナンキュラス。それ以外の荷物は一見したふうでは見当たらず。
また、視界の殆どを海が占めるその場所までやってきた。
(-203) redhaguki 2022/08/19(Fri) 0:04:36

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア


「何も。くだらない与太話です。」

台本通りの恍けが返れば、何とも白々しくそう答えた。
あなたは答える義理も無いのだから、想定通りの返答だ。

「あの様子じゃ、処断でまた揉めに揉めるんじゃないですか。
 お二人は殺さないって方針で一致していたように見えますけど。
 他がどうだかは、わかったもんじゃありませんし」

お二人、という言葉が指すのは、件の顧問と幹部の事。
けれど幹部相当の立場の者など他にも居る。
姿無き第三者も。

彼らの一存が全てではなく、そも現状のトップはアンダーボスだ。

何処も彼処も一枚岩ではない。一夜にして見解が覆る事もあれば、
まったく予測不能の場面で死が齎される事もあるだろう。

「どうなるにしても、どうにもならないことです。
 あんたが始末される事になって、その時まで俺が生きてたら。
 その時は責任持ってあんたを猫に始末してやりますよ。」

結局の所、これは取るに足らない口約束でしかない。
もしも死ぬなら、生きていたなら、それが実行可能であれば。
何もかも、そんなくだらない皮算用の上の与太話に過ぎないのだ。
(-212) unforg00 2022/08/19(Fri) 0:51:11

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア


「俺は人殺しの道具に罪は無いと思いますがね」

「人殺しの人間だろうと、どうだっていい事ですが。
 誰も彼も、死ぬ気が無いなら
 せいぜいいつまでも死に損なっていればいいだろうに」

ふと視線を外して、殆ど独り言のように投げ出したのは
その通り、誰に言うでもない言葉でしかない。
(-213) unforg00 2022/08/19(Fri) 0:51:32
コルヴォは、生きている人間と死に損ないが嫌いだ。けれど、
(a24) unforg00 2022/08/19(Fri) 0:52:02

コルヴォは、仕事が増えるのは、好きではない。
(a25) unforg00 2022/08/19(Fri) 0:52:10

コルヴォは、これが私用の口約束であっても反故にはしないけれど。
(a26) unforg00 2022/08/19(Fri) 0:52:26

コルヴォは、良い迷惑だから、この口約束が果たされなければ良いと思う。
(a27) unforg00 2022/08/19(Fri) 0:52:34

【秘】 陽炎 アベラルド → 鳥葬 コルヴォ

「そいつは、」
「──いいね。羨ましい限りだ」

一体それは、どの言葉に宛てられた返事だったか。
数瞬の間。

狭い路地を劈く二つの銃声を皮切りに、
少しの間凍てついた空気が砕けた。

放たれた弾丸は確かに胸を捉え、
しかし命を奪うまでに至らず。なら、厭わず。
こちらとて窮地には何度も巡り合ってきた。
走る激痛も流れ出る血も抗うのをやめる理由にはならない。

だからこちらも踏み込み、拳を握る。
貴方の頬を目掛けて振り抜かれたそれは容赦も躊躇も無く。
普段ならここで銃を奪う選択を取るはずだ。
どうしてそうしなかったのだろう?


痛みに整わぬ息を抑える。それは当たろうが躱されようが、
勢いのまま半ばたたらを踏むようになった体勢はそのまま崩される。
ふわりとした感覚はそのせいか、失血のせいか。

けれど貴方を睨み上げる瞳は尚も鋭く。
それが作ったものなのか、はたまた、心からの物なのか。
その表情は獰猛な笑みだ。
 
狩られるのはこちらだというのに。


かろうじて握っていた銃を貴方の額に向けた。
どちらの引き金が、先に引かれただろうか。
(-215) susuya 2022/08/19(Fri) 1:00:50

【秘】 陽炎 アベラルド → 鳥葬 コルヴォ

/*
ciao! 配慮ありがとうございます!
お気持ちに甘えてそのようにいたしました!
フフ 楽しい 感謝……。
(-216) susuya 2022/08/19(Fri) 1:03:33

【秘】 愚者 フィオレロ → 鳥葬 コルヴォ

「その癖律儀に逃げないで声を聴いてるんだねぇ。
 今、子供の頃の君がいるから?それとも罪悪感かなぁ」

「俺はそんなに"自分のせい"って決め付けるなら、
 それこそ死者の…声?が聞こえるならちゃんと言い残すの聞かないと罪悪感に潰されそうだもんなぁ」

あと、呪われそう。なんて付け加えて。
さすがにいつものノリの応酬をして落ち着きを取り戻してきたのか、座っていた状態からようやく体を起こして立ち上がる。

「そんな嫌いたくなかったなら放っておけばよかったのに。
 どうせ俺、ここが死んだ場所ならブツブツ言ってただろうし。
 俺と話したところで、嫌いになるばっかりだったんだろ。
 その対象が"俺"か、"君自身"の事かは知らなかったけど。
 
 なにより君はノッテの為になる仕事がまだできるけど、
 俺は何を言おうともうノッテの役にも立たないのだから」
(-217) poru 2022/08/19(Fri) 1:07:11

【独】 鳥葬 コルヴォ

/*
オレンジ色のラナンキュラスの花言葉は「秘密主義」。

そうだねえ……
(-222) unforg00 2022/08/19(Fri) 1:35:48

【独】 鳥葬 コルヴォ

/*
シンプルにキャパがヤバいし今日の襲撃はおやすみにしよっ……かな!?
PC的にもノッテ側はもう確実に殺してくれないから行く理由無いし
(レヴィアちゃん除く そこは仕事増やしたくないから行かないし)
流石にアルバをボロボロにしたいわけでもないんだよな……
(-223) unforg00 2022/08/19(Fri) 1:49:19

【独】 鳥葬 コルヴォ

/*
寝て起きてオレは気付いちゃったんですけどこの叢魔陣営ってやつ
もしかして狼同様他陣営に滅されるか他陣営を滅さない限り村が決着しないから
日数の様々の為に生かされるのはオレの可能性もあるってこと………?


…………そうじゃないといいな〜!!!(頭を抱える)(いいけど)
(-239) unforg00 2022/08/19(Fri) 8:15:21

【独】 鳥葬 コルヴォ

/*
勝利条件
村人陣営 狼の数がゼロ+魔の数がゼロ

おわりや………………………………
(-240) unforg00 2022/08/19(Fri) 8:32:09

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 花で語るは ソニー


視界に入るものと言えば、その大半が海か空。

あなたがその場所を訪れたのは、以前別れ際に言ったように
もう少し半端ではないどこかの時間だっただろうか。

何れにしても祭りの人混みとは少しばかり縁遠いその場所に、
パスカルと名乗った喪服姿の男は、この日も変わらず佇んで。
視線は遠く何処かを見遣り、薄く煙草の煙を漂わせるばかり。

こちらもまた見た限りは大層な荷物はありはせず、
けれど、ともすれば口の端でも切ったのか。
髪でやや隠れた側の頬には、病的に白いガーゼが貼り付いている。
察するに、何事かあったのは何もあなただけではないらしい。

そこへあなたがぱたぱたと足音を立ててやってきたとしても、
声を掛けられるまではそちらを見遣る事が無いのは
単なるみせかけだろうか、なんてのはやはり定かではない事だ。
(-244) unforg00 2022/08/19(Fri) 9:24:19

【秘】 葬送 コルヴォ → 陽炎 アベラルド


もしもあなたの放った銃弾が掃除屋を捉えたなら、
それは運良く・・・肩口程度で済んでしまったのだろう。

勢い良く振り抜かれた拳もまた確かに頬を打ち据えて、
けれど掃除屋はそのために生まれた隙に付け入って
その体勢を突き崩しに掛かる事を厭わない。

一度命のやり取りが始まったなら、もう後戻りはできない。
今更躊躇うなら、後悔するなら、初めからそうしていない。

そんな一瞬の騒乱の後。
息吐く間も無く、言葉も無く、また互いに視線と銃口を向け合う。
見下げる視線は、あなたと対照的に随分と冷めたもの。
ともすれば、この世の何もかもに失望したような。


「嫌な仕事だ」

結果として、引き金が引かれたのは殆ど同時だった。
然してほんのわずか、然れど十分に、掃除屋の方が先だった。

鈍い痛みがじわりと広がっても、それは手元を狂わせない。
或いはそれさえ織り込み済みで動かなければならない。
確かに見下ろす視線の先、その頸へと狙いを定めて、
乾いた銃声が、またふたつ。慈悲に満ちたダブルタップ。

その間に、あなたの最後の一手が喰らい付いて。
けれどやはり幸運にも不運にも銃口はブレて、額へ向けられた筈の弾丸は
掃除屋の髪に隠れた側の頬をやや掠めるに留まったことだろう。
(-246) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:33:24

【秘】 葬送 コルヴォ → 陽炎 アベラルド


そうして路地裏はまた静寂に包まれる。

交わした言葉の通り、烏は屍を啄まない。
爪を下ろし、嘴を閉じて、暫しその亡骸を見下ろすだけだ。
本来であれば狩る側だった筈の、まだその時ではなかった筈の、
けれど狩る側ではなく、ただ相対する事だけを選んだ者の。

或いは、帰りを待つ者が居る筈だったその亡骸を。

「本当に、運の無い」

「なんであんた達が先に死ななきゃならないんだか…」

後悔はしていない。殺す事を躊躇った事も無い。
後悔するくらいなら、初めから誰も殺していない。
だからただ、人知れず零した言葉は遣る瀬無さだけのもの。

「Addio. 嫌な仕事だ」

口の端を切って、頬を切って、鬱陶しく血の滴る片頬を
手袋に覆われた手の甲で乱暴に拭えば、鈍い痛みが走る。
心底嫌気が差したように呟いた。

「だが、誰かがやらなきゃあならない仕事だ……」

かつん、なんて軽いものではない足音が響く。
踵を返し、そのまま重く、鈍く、靴底を鳴らして。
たった一人の葬列は、路地裏を去って行く。
後に残るのは、屍だけ。
(-247) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:34:08
コルヴォは、一度、二度、乾いた銃声を路地裏に響かせて。
(a28) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:34:22

コルヴォは、そうしてまた死に損なった。
いつかの時の事。
(a29) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:34:29

コルヴォは、どうしようもない死にたがりだ。
(a30) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:34:37

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 陽炎 アベラルド

/*
これまた描写をフニャ〜と曖昧にしても困りそうだな……と思ったため
結果やこちらの行動などなどやや確定気味にお送りしました。
何か挟みたい行動や描写などあれば確定で挟んで頂ければと思います……

楽しんで頂けていたらうれしい とても すごく……
こちらもお付き合い頂ける事に毎秒感謝しています……Ciao!
(-248) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:40:18

【独】 鳥葬 コルヴォ

/*
・叢魔も日数的な都合でシステム的にポンとは死ねない枠
・今日の蘇生がアベラルドさんに突っ込まれる
・それ以外の何らかのヤバいもの(思考放棄)


このあたりが揃うと綺麗に針の筵が完成するんですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
オレはもうだめです 楽に死なせてはもらえない事だけわかる
(-249) unforg00 2022/08/19(Fri) 10:51:54

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ

「下請けは大変ね。」
「それでも、従う事だけが私達の価値だから、仕方ないわ。」

上の手となり足となり、汚れ仕事を行い危険を冒す。
それだけが自分達に求められた役割だ。
これといった見返りがあるわけでもない。
そんな役割なのは、きっとお互い様で。

「そう、よかったわ。」
「自分がいた痕跡なんて、一つも残したくはないもの。」

それは暗殺屋としての矜持か、
はたまた女の思想か、それを語ることはなく。
何の強制力もない一つの口約束キスマークを、
ただ淡々と交わし合う。

「貴方は。」
「人が死ぬことが嫌いなの?」

ふと、逸らされた分、夕闇があなたを見上げて。
零したのは、そんな質問だった。
(-254) arenda 2022/08/19(Fri) 11:25:24

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 愚者 フィオレロ


「……全ては都合の良い幻覚だ」

責めるような言葉も、慰めるような言葉も。
自分が罰されたいだけの、自分が許されたいだけの、
きっとただそれだけのものだ。死者への冒涜だ。

「逃げたってどうにもならない。
 誰を嫌う事も、自己中心的になり切る事もできないまま
 今もこうやって都合の良い言葉を聞いている。
 俺はいつになったら満足するんだろうな」

死者を模った幻覚が止む事は無い。
耳を塞いでも、目を閉じても、それは無意味な事だ。
常に否応なしに付き纏うそれから逃げる事はできない。

もう見たくもない、聴きたくもない、
なんて、言えるわけもないし。
そう思っていたら幻覚にもならないだろう。


「誰かの為に俺ができるのは、一人で死ぬ事だけだ。
 そこに居るだけで不利益を齎しかねないような奴は、
 生きていたって誰の、何の為にもならないよ」

「お前の方がずっと必要とされていただろうに」

到底利益と不利益が釣り合っているようには思えない。
あの日死んだのがあなたではなく、自分であればよかった。
いつか誰かに言った言葉に、嘘は無い。
(-258) unforg00 2022/08/19(Fri) 12:40:19

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


静かな路地裏に、一定の間隔で、重苦しい靴音が響く。

たった一人の葬列は、今日も薄暗いその道を行く。
あなたはいつかのあの日のように、
人知れず、一人何処かで野暮用を済ませているだろうか。
特別その姿を探しているわけでもないけれど。

運の無い男は今日もまた死に損なって、
そうして上のご意向で余暇が降って沸いたものだから。
いつか言ったまた今度、が今ならそれでいい。


そうでないなら、何処へなりと行くだけだ。
死にたがりの烏は帰る巣を持たないし、求めてもいない。
(-259) unforg00 2022/08/19(Fri) 12:50:02

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア


「面倒事が好きな奴はそう居ないでしょうよ」

投げ掛けられた問いに返るのは、
いつも通りに軽薄な笑いに乗せた、薄っぺらな慇懃無礼。

とはいえ、この掃除屋はどこか望み好んで
その面倒な役回りに甘んじていた節はあるけれど。


「死にたいなら死ねば良い。
 死ぬ気が無いなら生きれば良い。
 誰がどちらを選ぼうとどうだっていい事ですが、
 下働きからすれば無闇矢鱈に仕事を増やされちゃたまらない。」

「それが急を要する仕事でもないなら、なおのことです。
 それだけのことですよ。」

何処までが本音で、何処までが建前かは定かではない事だ。
頼まれりゃやりますけどね、と続けた言葉も淡々としていた。
何せ死体というものは大きな情報源になり得るから。
放置すれば困るのは自分達の方、それは確かな事でもあって。

「そういうあんたはどうなんですか。」

人が死ぬという事をどう思っているのか。
音も無く眇目が夕闇を見下ろして、
問い返しはすれど、やっぱり然程答えに期待してはいない。
聞かれたから聞き返す。たったそれだけのこと。
(-263) unforg00 2022/08/19(Fri) 13:45:53

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ

「そう。」
「じゃあ、死んでほしくはないのね。」

結論だけを抜き取って、言葉にする。
仕事が増えるから、それはそうだろう。
死体は必ず処理しなければならない。
敵も、身内も、死体から分かることは非常に多い。
武器の種別などは最もたるものだ。
おかげでかのボスも、死因が狙撃銃であることが分かっている。

例えばアルバの構成員が死んだ時、
その死因が最新型の兵器であると露呈すれば。
それだけで戦争の火蓋が落とされるかもしれない。
ゴミ処理は、大変で敬われもせず、忌避される割には重要だ。
暗殺と同じく。

「興味がないわ。」
「でも、どうせならみんな猫のようになって欲しいわ。」
「消えて、居なくなって、死んだかどうかも定かじゃないように。」
「その方が、目につかなくていいから。」

なんて言う物言いも、どこまでが本音かなど分からない。
死や殺人を忌避する権利など、女にはない。
女は無感情だ。

「今日は何か買っていってはくださらないの?」
(-265) arenda 2022/08/19(Fri) 15:26:47

【秘】 陽炎 アベラルド → 鳥葬 コルヴォ

銃弾は確かに貴方に当たり、
けれど肩口じゃ動きを阻害するのが関の山だ。
そしてそれで動きが止まる訳もないのだろう。お互いに。
手の痛みは貴方へしかとこの拳が届いたことを告げたが、それだけだ。

崩された勢いで照準を正確に合わせるなんて、
そんなのは並大抵の芸当ではない。

嫌な仕事。自分も心からそう思うよ。


手がブレた瞬間に結末は悟った。
銃声が 二つ。

目の前が白く赤く弾けるような感覚がした。
吐きだす息で溢れる血が泡立って零れた。
声が出ない。体を強かに打ち付ける衝撃で、
銃創からまた血がさらに。

貴方の頬に轢かれた赤い線もこちらからじゃあ何も見えない。
見える位置にあったって、生理的に溢れた涙に霞む目じゃ
どうせ何も見えやしない。見下ろす貴方の表情も。

声が出ない。息ができない。熱い。痛い。寒い。
なんだ。やっぱり簡単だ。
人の命を奪うのが簡単なら、奪われるのも、また。

笑えた。


(-274) susuya 2022/08/19(Fri) 17:28:50

【秘】 陽炎 アベラルド → 鳥葬 コルヴォ

遠のく意識の中で、意外と色々と考えられるものだ。
今までの事も、これからの事も。
この時間はきっとあっという間で、
それが長く感じられるのは自分だけなんだろうけど。

願うなら。

はく、と口を開いた。勿論言葉など出なかった。

これ以上自分の『家族』には手を出さないでやって欲しかった。
自分の娘の事は、見逃してやって欲しかった。

ああ、自分が死んだらあいつに花ももう届けてやれない。
あの花屋に通う事ももう無いな。また明日って言ったんだが。

あの子はきっと泣くだろうし、自分の事を噓つきだと言う。
でも、どうなんだろうな。
あそこに居るのが枷なら、俺が死んだら自由になってくれるかな。
ちゃんと大人になってくれたらいい。

狙われたのが俺でよかったな。
結局、置いていく側になったな。


……怠いなぁ、



とうに動かなくなっていた体の思考も、不意に途切れて。
そこに残るのはただの亡骸。
命も、心も、ここにはもう無い。
これで、貴方の仕事も終わりだった。
(-276) susuya 2022/08/19(Fri) 17:42:44

【秘】 陽炎 アベラルド → 鳥葬 コルヴォ

/*
ciao〜!これでこちらからは〆にしたいと思います!
後は物言わぬ骸です!!
お付き合いいただきありがとうございました!!
死の福利厚生、とても感謝いたします……。
(-277) susuya 2022/08/19(Fri) 17:44:42