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人狼物語 三日月国


150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】

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【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

「──そんなの傲慢だ、自分勝手だ、押し付けだ!!」


続くあなたの笑みに、その言葉に息を切らせて捲し立てる。
その間も押し込まれた切っ先がぎりぎりと傷口を押し広げ、
そうして傷口がある程度広がれば、
ぐりんと手首を捻ってより深くへ鋭利な爪先を潜り込ませた。

「僕が殺すしかないと思うほどの原因を作ったのはそっちなのに
 いちいち恩着せがましいんだよッ!!
 
どうせお前がここで死ぬ事に意味なんか無いんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!

 お前はそうやって勝手に自分が人の糧になった気になって、
 僕を自己満足感を満たす道具に使ってるだけだッ!!!」

苦痛の声が上がろうとお構いなしに捲し立てる。
結局の所、これは自分の罪を、後ろめたい行いを転嫁する為の
そしてあなたの理解し難い理屈を否定したいがための。
そんな狂人の、感情任せで理不尽な糾弾に過ぎない。

つまりは何処まで筋が通っているかなど怪しいもので、
あなたがこれらの罵詈雑言に耳を貸す必要は一切無い。
何よりも、突き詰めれば、結局は。
自身の思想の正しさなど、自身の中にしか無いのだ。
(-63) unforg00 2022/06/04(Sat) 22:02:50

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

「前に進む方法なんて──どうすれば逃げられるか・・・・・・・・・・・なんて、
 僕は最初から、あの時から知ってるんだ……」

そうして一頻りあなたを糾弾し終えれば、
狂人はぶつぶつと呟きながら再び右手を振り上げる。
それから、やはり常軌を逸した力でそれを振り下ろし、
切っ先が衣服を、皮を、肉を引き裂き、内臓を引っ掻いて。
どすり、ぐちゅ、にちっ……重く湿った音の合間に、
時折 かり、と冷たく鋭い凶器が骨に当たる音が混じる。

それを何度も何度も繰り返す。
交通事故により、胴がひしゃげてぐちゃぐちゃになった
何よりも恐ろしかった父の死体を真似るように。
それに少しでも近付くように、死体を損壊させていく。

それがどんなに恐ろしいものであっても、
死んでしまえばもう自分の事を脅かせはしない。
恐ろしいものから本当の意味で逃れるには、殺してしまえばよかったのだ。
(-64) unforg00 2022/06/04(Sat) 22:06:01

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「………うん…そうですね。
 不幸中の幸い……とは、言えるのかも」

気味が悪くとも、こうして確かに利益を齎しているのなら。
悪いばかりのものでもないのだろう、と納得をして。

けれど、益にならないなら?
また一つかぶりを振ってそんな考えを追い遣った。
(-67) unforg00 2022/06/04(Sat) 23:11:53

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


そうして暫く歩いた後、目的地へと着いて。

「…聞き間違えないから、
 ただの音声案内より優秀かもしれませんね……」

音声0の音声案内があっても、いいと思う。
とはいえ小ボケは一度置いておいて。

「職員の誰かが白衣でも置き忘れてくれてると
 上着の換えを探す手間が省けていいんですけど…」

ゴムもともかくとして。
絶妙にありそうだしあったらあったで複雑だから、複雑だな。
そんな事を思いながら── 一度立ち止まって、念の為。
周囲の気配を探ってから仮眠室へと足を踏み入れた。
(-68) unforg00 2022/06/04(Sat) 23:13:44

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

幸い、気配は特になく。
もっとも、あったら先に入った少女が危ないのでしょうけど。

『とりあえず軽い探索だけしてしまうのです。
 ゴムと白衣を探すのです』

あっちこちの棚やクロゼットやベッドの下なんかを探します。
園児服cosmとか燕尾服cosm辺りが見つかるかもしれません。
ゴムはお徳用500枚パックがありました
(-69) shell_memoria 2022/06/04(Sat) 23:31:47

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『ここの人ヤベーのです』

見つけた物を示しての言葉です。

『まあこれくらいあれば弓の弦には困らないのです。
 こっちにも困りませんね』

卑猥なハンドサインもしてみせました。
黒いジョークも嗜むようです。
(-71) shell_memoria 2022/06/04(Sat) 23:37:27

【独】 跼蹐 カナイ

/*
あるんだ……お徳用500枚パックが……
(-70) unforg00 2022/06/04(Sat) 23:38:01

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


一先ず周囲は安全らしく一安心。ちゃんと扉は閉めました。
そして仮眠室の随所から出てきた様々を見て、

「こんなもの置いてる所で実験体にされるの嫌だなあ………」


かなりマジトーンの"嫌"が出てしまった。
職員の趣味が終わってる研究施設の被検体、なりたくないね。
何とも言えない気持ちで少女の方へ視線を戻して、

「あの神陰間さん今お幾つでしたっけ……?」


レディに年齢を訊ねるのもいかがなものか。
未成年の飛ばす冗句にしては過激でびっくりしちゃったんです。

それはそれとして、白衣が見付かった
(-76) unforg00 2022/06/05(Sun) 0:13:23

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「……あ、こんな所に…
 探しものはこれくらいで大丈夫そう、ですね」

適当な何処かからいいかんじのサイズの白衣を回収した。
うっかり忘れ物をしてくれた誰かが居たらしい。
名も知らぬ誰かに感謝して有り難く使わせてもらおう。

と、上着のポケットの中のものを白衣の方へ移し替えようとして
途中で何かに気付いてやめた。
そのままパーカーの上から羽織ればいいやと思ったみたいです。
(-77) unforg00 2022/06/05(Sun) 0:18:08

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『僕も嫌です。が、もう手遅れなのです』

過去完了形とは悲しいものですね。

『イマドキの子は進んでいるのですよ?
 叶様はご興味がおありですか、こういうの』

一枚を口に咥えてにっこりしました。
場所によっては犯罪です。仮眠室なのでツーアウトですね。
(-78) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 0:33:51

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『見つかったようでなによりです?』

ゴムを咥えながらでも喋れるのが
タブレットの利点です。利点かな?

『それで』
『その』
『見て頂いても?』

軽口を叩いてないと耐えられなかったのかもしれません。
少し目が泳いでいます。
(-79) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 0:43:15

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

部屋の外まで届くのではないかと思える程の絶叫。
神経の焼き付くような、想像を絶する痛みに
反射的に手足がじたばたともがいて逃れようとする動作。
それらが徐々に小さくなり、弱々しいものになって。

「あなたはひどい人だ……」

その全てを意に介さず拷問じみた凶行を続け、
僅かばかり落ち着きを取り戻した狂人はぶつぶつと独り言つ。

「人の為と嘯いて、がらんどうの上に人好きのする態度を乗せて
 その実誰の事も見ていないんだ……それがあなたという人だ」

それが事実とは限らない。
これは飽くまでも、叶 西路という人間の主観だ。

「あなたが好きなのは人間という種であって、
 個々人の事なんて誰も彼もどうでもいいんでしょう……?」

あなたが出会う以前の叶の事を知らないように。
あなたの事を知らない叶から見たあなたという人間に過ぎない。

「誰でもいいんでしょう」

これは飽くまでも、叶 西路という人間の主観でしかない。
(-83) unforg00 2022/06/05(Sun) 1:57:32

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

「あなたはわかっている気になっているだけだ……」

「僕の中に常日頃、理性や道徳観という形で
 どんなに人に危害を加える事への躊躇いと抵抗があって……
 そして、それがどれだけやりたくない事であっても
 解放される為ならと、やらなければと突き動かされるような
 どうしようもなく耐え難い恐怖・・・・・・・・・・・・・・の事なんて」

「あなたにはわからないでしょう」

叶 西路という人間は。
どんなに恐ろしいものからも殺してしまえば逃げられると、
そんな狂った答えを見出した狂人でこそあるけれど。

それでも、誰も殺した事は無かった・・・・・・・・・・・
こんな事になってしまうまでは。

その程度の道徳観と理性は持ち合わせていた。
けれどここで、こんな理不尽に巻き込まれて、
もはやそれでは耐えられないような恐怖に直面してしまった。
それが運の尽きだった。

この狂人にはきっと、もはや酌量の余地は無いけれど。
それだけは、運が無かったと言える事だったのかもしれない。
こんな事さえ起きなければ、人を殺す事は無かったのだから。
(-84) unforg00 2022/06/05(Sun) 1:59:29

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

「…あなたの死にあなたが期待するほどの意味は無いんです」

幾度も引き裂かれ、内容物を引っ掻き回し、また裂いて
ぐずぐずの血肉の混合物と化した腹部を見下ろしていた視線が
ふと縋るように伸ばされた手を一瞥した。
左手は素手のまま、あなたの真横につかれている。

「だって僕は、あなたでなくともいいんだから……」

だからといって、誰でも良いわけでもないけれど。
この狂人が恐れるものは幾らでもあって、
順序を付けた結果こうしてあなたがまず標的になったのであって。

「……あなたである必要はないんですよ」

自身に向けられた視線の主を見返して、
もう一度、殆ど独り言のように呟いた。
(-85) unforg00 2022/06/05(Sun) 2:00:36

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「あるって言ったら問題があるんですよね………」

とはいえ無いと言うのもやっぱりいかがなものか。
いや年齢を考えれば無いと言うべきな気がする。正しい。

「Drop(放して)。
 咥えゴムは髪ゴムだけにしましょうね…」

多分そっちの方が需要があるし。
どこに?どこかに……
(-86) unforg00 2022/06/05(Sun) 2:53:42

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「……ん、と……うん、いいですよ。」

ふと、切り出された話と共に空気が変わったのを感じて。
その話の内容を察して、しっかりとあなたの方を向いた。

とはいえ特に急かすような事はせず。
(-87) unforg00 2022/06/05(Sun) 2:54:01

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

叶の返答に肩を竦めます。
ああ、これは勿論『問題』の方ですが。

それから咥えていたゴムをベッドに投げて、
おずおずと自らの和装に手を伸ばします。
指がその襟を緩め、するりと。
止める間もなく、上半身が露わになるでしょう。

白い肌。サラシによってかなりきつく締められ、
ひしゃげて潰れた相当なサイズであろう胸。
しかしそれよりなにより、目につくものがあります。

檸檬色
葡萄色
の水晶。
……いいえ、あれは飴でしょうか。
うろこ状の飴が、腕や肩の皮膚から生えています。
それらがみし、ぱきと身じろぎに合わせて軋み削れます。

俯いて、入力に集中します。
そしてタブレットの文字だけが向けられるでしょう。

『僕が思うに』
『食べた物などを身体から生やせる能力?なのです』
『もしくは――
自分を造り変える
能力とか』
『そのような感じだと思うのです』

そう見せて、あなたの反応を窺います。
(-89) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 3:24:36

【独】 跼蹐 カナイ

/*
(能力の設定役職に合わせてるなら)狐ちゃんここかあ……
(-91) unforg00 2022/06/05(Sun) 3:30:01

【赤】 跼蹐 カナイ

/*
そろそろ襲撃先決めないとヤバいけど
どうしようニャワンねこれ(どったんばったん大騒ぎ)
(*6) unforg00 2022/06/05(Sun) 3:54:23

【赤】 跼蹐 カナイ

/*
変な語尾でビスケット
(*8) unforg00 2022/06/05(Sun) 4:13:52

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「………、……」

徐ろにあなたの取った行動に流石にぎょっとして、
思わず視線を逸らしそうになった、けれど。

「身体から、……──自分を造り変える…?」

視界に入ったものと、タブレットの文字を見て
それを声に出して確かめるように、
殆ど口の中で呟くように文章の一部を口にした。

精神や感覚ではなく、目に見える形で身体に影響する。
確かに近似の例は──隠しているわけでなければ、誰も居ない。
自分のそれともまた異なるものだった。
けれどその水晶じみた半透明は、もしかすると。


「……身体は大丈夫、ですか…?
 えっと……こういう……能力、を使った後は
 何人かは体調を崩しているように見えましたし、それに…
 ……動きづらそう、ですよね…痛くないですか…?」

そしてあなたのそれは、あなたを何処まで、
どういったものにまで変化させ──変異させてしまうのか。
そんな懸念も、無くはないのだけど。


あなたの様子を窺う、相変わらずどこか不安げな視線は
飽くまでも気遣いからなのだと取れるものだった。
今は。
(-102) unforg00 2022/06/05(Sun) 14:32:16

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

叶 西路は狂人だ。
普遍的で、誰しもが踏み外す蓋然性を孕む歪みによって、
あまりにも違和感無く、あまりにも普通に、けれど致命的に。
どこまでも正気のまま狂い果てた人間だ。

正気と狂気が地続きで、
あなた達を気遣うのも、あなた達を疑うのも、
自分達を、あなた達を脅かす何かに怯えるのも、
自分を脅かすかもしれないあなた達に怯えるのも。

迂遠な脅しや凶行に及びながら、自分こそが弱者にして被害者で
それ以外のものはほぼ全てが加害者であると信じ込む事も。

この狂人の中では、その全てが並行して
何一つ破綻せず矛盾せず当たり前の事として行われていた。
最初から、あなた達と出会うずっと前から。

歪みを抱えていない人間など存在しない。
真に『普通』な人間が存在しないように。

人は誰しも他者と異なる点を、歪みとなるものを内に抱えていて
狂人とラベルを貼られる人間とそれ以外の差と言えば、
その歪みが顕在化しているか、それが他者に害を与えているか。
結局はその程度のものに過ぎない。

このありふれた歪みを抱えたありふれた人間が狂人となり、
道徳観や理性といった最後の一線を踏み越えてしまったのは
やはり薬による作用と、この状況が起爆剤になったに過ぎない。
(-103) unforg00 2022/06/05(Sun) 15:26:40

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

その視線に少しためらいながら視線を返します。

『生える時痛いのです』
『かなり』

そう入力して見せました。

『ちょっと考え事するとすぐ生えるのです』
『動くと折れる時があって、叶様が聞いたのはそれなのです』

『幸い、目立ちにくい所に生えているのですが』
『表に出ると何を言われるかわかりませんので』
『なるべく内緒にしておきたいのです』

『できればこの能力を持って出ていきたいですし』

結晶を間近で見ようとするような動きがなければ、
少女は静かにはだけさせた上衣を着直すのでしょう。

『叶様の能力に関しては』
『お聞きしない方がよろしいのです?』
(-104) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 15:26:51

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

そんな前提をおいて話は現在へと戻り。

叶の歪みとあなたの歪みは、
叶の狂気正気とあなたの狂気正気は。
恐らくはきっと、互いに理解の及ばないものだった。

であるとしたらこれは、なるべくしてなった事なのだろう。

「────、」

叶 西路は異常だ。
叶 西路は正常だ。

だから異常に正常に、
この状況であなたが笑っている事に嫌悪して、

「あ は、離しっ………」
────ぱき、

左手を掴まれて、途端に濁流のような焦りと恐怖が込み上げる。

まずい、と思った。
それは手を掴まれた事よりも、──
(-105) unforg00 2022/06/05(Sun) 15:28:55

【独】 跼蹐 カナイ

>>秘話 結木

ぐじゅっ にちゃっ。

引き込まれるままに体勢を崩す。
未だあたたかで、やわらかく、ぬるついた感触が
何にも覆われていない、無防備な左手に伝わって。
──"逃げたい"と思った・・・・・・・・・。強く思ってしまった。

────パンッ!!!!

咄嗟に目を瞑り、顔を背けた。
殆ど本能的に取った回避行動だった。
その直後の事だった。

自分さえも巻き込んで、
そして間近に居たあなたも巻き添えにして。
無数の破片が皮膚を切り裂いて、肉に深く食い込んだ。

狂人の右手を鎧っていたガラスが、破裂するように砕けたから。
(-106) unforg00 2022/06/05(Sun) 15:31:09

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「……そう、ですか…
 鎮痛剤とか、あった方がいいのかな…」

それくらいなら、探せば見付かりそうでもある。
市販のものでは気休め程度にしかならないのだろうけど。
そんな事を思ってまた眉尻を下げた。

「……能力を持って出ていきたい、ですか?
 痛くて、その上あまり意識的に抑える事もできないなら
 その力で困ってるんじゃ……?」

できれば、と続いた言葉には少々困惑を滲ませて。
そうしていたから、着衣を正す事は中断されない。

そうして、最後に表示された文章を見て、暫しの逡巡。

きっと隠せば疑われる。
その性質を偽ろうにもこの力の対象は限定的だ。
そして、あの現場を見たあなたに明かせば、恐らくは。

「………僕のこれは、……」
(-107) unforg00 2022/06/05(Sun) 16:45:24

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


──どうせどのみち疑われるなら。

「…神陰間さんのそれとは違いますし、
 結木さんや深和さんの言っていたものとも違います…」

今ここで明かして、あなたの出方を見るのが一番ましだ。

「……ガラスに影響するもの・・・・・・・・・・、です」

そろりと視線を向け、そう告げて。
あなたの様子を、その顔色を注意深く窺う。

叶 西路という人間には、人の顔色を窺う癖がある。
それは処世術などというようなものではなくて、
目の前に居るものが、今に自分を脅かすものであるか否か。
結局はそれを見極める為のものだった。
(-108) unforg00 2022/06/05(Sun) 16:45:52

【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ


「結晶操作」

タイプ:発動能力
触媒 :恐怖の対象

結晶体に影響を及ぼす能力。
ガラスは非晶質固体だが、便宜上結晶と総合する。
厳密に言えば透明、或いは半透明な固体に影響するもの。

ガラスに関連した記憶に起因するもので、
割れたガラス片かそれに良く似たものへの干渉が最も容易。
操作元となるものが無ければ機能しないため、実質的にそれらも触媒に含むと言える。

元がごく小さなガラス片一つであったとしても
質量等を無視して元より大きなものにする事も可能。
能力は主に対象の形状を変化させる、または破裂させる形で行使される。
(-109) unforg00 2022/06/05(Sun) 16:49:14

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

『平気なのです。痛いのは慣れているのです』

少女は実際、表情一つ変えずにここまで過ごしてきました。
あなたに背中を見られなくてよかった、と
少女は心中で思っていた事でしょう。


『困ってはいるのです。
 でも、困ったり、痛いくらいで済むなら、
 僕はこれを抱えて外に出たいのです。
 僕がやるべき事をやるのです』

そう入力して、見せる頃には和装はいつもの通り、
きちんと正されている事でしょう。
平坦な表情、その瞳にだけ強い決意が浮かびました。
(-111) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 17:09:32

【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ

そして、あなたの言葉に思い出します。
先程見た死体の事を。きらきら光っていたあの姿を。
同時に、端末に古後からの連絡が届くでしょう。
それを一瞥し、次に叶の目を見返します。

そして、タブレットに届いた通知の連絡を
スワイプして消しました。ぺちぺちと入力する音がします。
今までより考える時間が長いのも、
あなたを脅かす要素になるでしょうか。

『そですか。
 叶様が僕の力について黙っていてくれるなら、
 僕から言う事は何もないのです。
 僕の目的はここの誰かをどうこうする事でもないですし、
 叶様を突き出して私刑に遭わすことでもないですので』

『ただ二つお願いがあるのです。
 聞いてもらえるのです?』

首を傾げて画面を見せました。
16歳。その年齢にしては、異常と言える文面でしょうか。
身じろぎの度ぱき、と鳴る音は、どう見えるのでしょう。

これから成長する怪物と見るか?
決意を持って事を成す若き人と見るか?
少女は静かにあなたを見ています。
(-112) shell_memoria 2022/06/05(Sun) 17:21:29