…あなたが？


［　
　　その声には聞き覚えがあった
　　こんな所まで舞って案内してくれた青い薔薇にも。

　　ははっ、と息だけに近い嗤いが零れる。
　　ゴースト達の開く酒場、…どうやら本当らしい


　　開かれた扉の明かりで、
　　霧の中に一線の光明がさす。

　

　　──『MiraggiO』──


［　扉を潜れば淡い光が
　　ふわりひらりと舞っている >>52



　　使い手を探す前に
　　酒場らしい陽気さを感じさせる
　　随分と若い声が聞こえて

　

［　一拍置いてその姿を間近に見れば
　　まだ酒場には早い…歳の子どもに見える。


　　ようこそ、と 言われた気がするが…店員なのか？
　　この店ghost houseの店員、…こんなに若い子が──



　　…ついそんなことをぼんやりと考えてしまったが
　　突っ立っていては邪魔だろうと正気に帰り。　］
　

［　席は何処でもいいのか、であれば
　　一番手近なテーブル席についた。
　　案内して貰えるならそれについて行って。　］


　　　メニュー…か、おすすめはあるかな
　　　

［　"出来たらお酒が進むやつで"、
　　と頼んでみようか

　　教えて貰えたなら一先ず、
　　烏賊のアヒージョと、ワインを。

　　何年ぶりか分からないアルコール




　

　
［　目の前の子どもに気を取られていた頃>>94
　　他にも店員がいたようだ >>100
　　こちらも随分と軽く高い。


　

　　　　ありがとう


［　少年には一度会釈をして
　　案内の声が別方面からかかれば >>101
　　すぐ傍の手近な席へ。





　　どこかに引っかかりは覚えていたが
　　席に着いたなら注文が先かと
　　おすすめを聞いた。　］
　

　　　　海鮮ですか？…うん、ならそれを。
　　　　他のも後で、お願いします


［　先日までは船の上
　　一般的な海鮮料理なら
　　正直食べ飽きてきたところだったけれど


　　
　　そんな様子は寸分も見せず
　　楽しみだというように注文は終えられたはずだ。　］
　

［　店員と客、ただそれだけの関係で
　　恐らく、こんなでも無ければ
　　起こらなかった偶然か。>>102

　　厨房に声をかけた彼が

　　長らく人に名乗っていなかった　名を。　］

　

　　　…ん…？

　　　えっ、……



［　─────…ここは、ゴーストの酒場じゃ、ないの？

　　記憶を順に辿っていけば
　　最初に思い出したのは失言の会話
　　思わず口に出た言葉しつげんのラストは飲み込んで

　　記憶の中からその名を引き出してくれば、
　　最初に浮かぶのは当然の疑問だったよ　］
　

［　軽い人だった。
　　いつも面倒事が寄ってきていたな
　　でも話しかけてみれば何も悪い人じゃなくて。

　　夢を話した数少ない、大人の一人。
　　　　

　　少し歳をとっただろうか
　　最後に見た時より老けたようにも思うけれど、





　

［　何でもない、わけがない。

　　


　　こうして見えている分には、
　　そこへ肉体もあるように見えるのに。



　　からりとしたテンションにはついていけないまま
　　何故かこちらの生を安心されれば。　］
　

　　　…僕は死なないよ。


［　前にもされたっけ、
　　そんなノリで軽く肩を叩かれてさ >>0:198

　　困惑しながらも、
　　当たり前のように、
　　同じくらいの質量がくるものだと思っていた。
>>117


　

［　あの頃より強くなった
　　夢を叶えた　 と
　　無い報告は出来ず、


　　持ってきてくれるというなら、
　　頃合は丁度良く。
　　ありがとう、と伝え
　　その姿が厨房に消えたのを見てから、
　　手のひらで目を覆う


　

　

［　冒険者よりは町の雰囲気が似合うような
　　慣れた手つきには本日既に何度目かの
を思う次第。

　　オリーブの芳醇さと、
　　ツンとするニンニクの香り。
　　宝石箱と例えてもいいような料理は
　　確かに自慢といっても過言ではなさそうだと
　　無駄に肥えた舌なりに感じていた。　］


　　　…………美味しそう。



　

　
　　　そっか、…そういうなら、
　　　気は使わないようにする

　　　話したいことも聞きたいことも 沢山あるよね

　　　色々あったからさ




［　霧の夜、だからか
　　時間は限られていても、
　　こうしてもう一度関われているのだから
　　楽しんでいるというなら、
　　言葉通り信じることにしよう



　　店員であることはわかっているから
　　他の場へいくようならそれも仕方ないけれど。
　　同じ席につくのはこの夜中いつでも歓迎だ。　］
　

　　　　っ、
　　　　僕そんな飲めないから、！