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人狼物語 三日月国


150 【R18G】偽曲『主よ、人の望みの喜びよ』【身内】

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視点:


【独】 民俗学 ユウキ

「ぁ゛はっ、えへ、あはははは!」


笑うたびに赤が床を、衣服を、空気を汚した。
二人分の手は招かれるように抵抗なく未だ温かな腹部に沈んでいって、そのぬめりと熱で肌を覆われていく。
青年の形をした狂気が笑って揺れて、跳ねるたびに、呼応するように肉の中も蠢いた。
時折、指先は硬い何かを引っ掻いた。骨だろうか。ぶよぶよとしたものの中に爪が沈む。何処の臓器だろう。

「かんじてください!おぼえてください!
 おれひとのねつを、おれひと のいのちを!

 もうあなたがわすれないようにっ、
 もうあなたがにげられないように!
 もうあなたがまえにしかすすめないように!」


脳に、記憶に、細胞に。
刻み込むように絶叫する。
もうずたずたになった己の肉や臓器、神経が上げる断末魔すら脳に届かなくなっていた。

「あゆみをとめるなんてゆるさない!
 そうしてあなたは、ひとはへんかし、しんかする!
 おれはっ、それがみたい!みたいんですよ、おろかでいとしいひとのかのうせい──


(-125) もちぱい 2022/06/05(Sun) 19:47:12

【独】 民俗学 ユウキ

バン!



ガラスが弾け飛ぶ。
貴方を捕まえてわらうきょうふが、避けられる道理もなく。
ぶち撒けられる全てを浴びた。

破片も、恐怖も、嫌悪も、何もかも。

「──ぁ」

同じくつられるように弾け、崩壊したように。
青年は呆気なく言葉を失い、貴方の手を掴んでいた手はずるりと地へ落ちた。

いとも容易く事切れて、先程までの狂気は夢だったのではないかと思うほどの静寂が訪れる。
けれど貴方の手を汚す血のぬめりが、空間に満ちるいきものの臭いが、辺りに散らばるガラスの破片が、これは夢でないという事実を貴方に叩きつける。

逃れられない現実が、貴方をずっと包み込んでいた。
(-126) もちぱい 2022/06/05(Sun) 19:47:40

【独】 民俗学 ユウキ

>>秘話 篝屋

「うわぁ〜凄い。さらっと言っていますけど、かなりとんでもないですね〜!
 でも俺そう言う向上心ある人大好きですよ!想像を絶する難しさだと思いますが、実現したらそれって間違いなく大きな進化ですもん!」

誰にでも効く薬ときた。その意味の途方もない重さを想像し、ひええと驚きを隠さない声をこぼした。

「わ〜!一緒です!怖いと言うより、気になるんですよね俺!何故このようなことになっているのか!
 はえ〜そうなんですね。 外国って結構アグレッシブなんですね〜。日本が奥手なだけでしょうか?
 何はともあれ、篝屋さんが協力的なのは嬉しいです!早く合流して調査したいんですけどー……本当に俺、ここどうやったら抜け出せるんでしょう……?」

困ったような様子だった。体があるのかすらも分からない状態だったが、もし感覚があったなら首をこてんと傾げていたことだろう。
(-177) もちぱい 2022/06/06(Mon) 4:00:36
ユウキは、メモを貼った。
(c5) もちぱい 2022/06/06(Mon) 4:03:44

ユウキは、メモを貼った。
(c6) もちぱい 2022/06/06(Mon) 4:04:03

ユウキは、メモを貼った。
(c7) もちぱい 2022/06/06(Mon) 4:04:33

ユウキは、メモを貼った。
(c8) もちぱい 2022/06/06(Mon) 4:05:13

【墓】 妄執 ユウキ

標本室。


一つの遺体が、無くなっている。
(+11) もちぱい 2022/06/06(Mon) 4:08:03

【墓】 妄執 ユウキ

とある誰かの声がして、真っ暗闇をもがくように進んで。
この終わりでは足りないと、叫んで気付けば視界が開けた。

「──。おれ、は。確か……」

それまで自分は何していたかと、ぼやけた頭のまま記憶を振り返ったが最後。

悲鳴と、笑い声と、断末魔。
絶え間なく続く痛み。逃れられない苦しみ。
誰かと会話をした時には思い出せなかった死際の時間が、押し潰さんばかりに迫ってくる。

「──。ぅ゛、え゛ッ……」

体を折り曲げ血の海に膝をつく。激しい咳を一つ。その拍子に体のどこかからびしゃりと赤い液体と柔らかな何かの肉片が地に落ちた。

事切れるまでに受けたものが未だ体の中にあるようで。頭と胴の内側がぐるぐるする。視界がちかちかと明滅して、自分と同じ色の笑い声が耳の奥で鳴り続ける。

「……、ふ、ぅ……あぁ……こぼれちゃう……」

腹部に手を当てながら、緩慢な動作で歩を進める。

「見な……きゃ、聞かなきゃ。
 見たいことが、聞きたいことが、あっ……たんだ。
 ……でも、なんだっけ、なにを、見て、聞くんだっけ」

探さなきゃ。探さなきゃ。

──目を瞑る。声を聞く。息遣いを探す。
おかしいな、でも何を探すんだったかな。
おかしいな、誰を探すんだったかな。
(+12) もちぱい 2022/06/06(Mon) 5:07:34
妄執 ユウキは、メモを貼った。
(c9) もちぱい 2022/06/06(Mon) 5:16:45

【墓】 妄執 ユウキ

「……誰の、声だっけ、これは」

元々、視覚には作用しない力だった。
今となってはあまりに不安定で、或いは壊れた頭で判断できなくなっていて、拾った声が誰のものかも判別がついていない。

力を使うのを止めて瞼を持ち上げた瞬間、ぐんにゃりと視界が歪んで体が傾いた。
この肉体は、ずっと刻まれた死の痛みに震え続けている。

「みなきゃ、きかなきゃ、いかなくちゃ」

死んだはずの頭の中にあるのは一つの意思。純化したそれしか残っていない。

「……ふ、ふふ。えへへ、ぁは、夢なのかな、でも、夢みたいじゃない?でも、夢であってほしくないなあ」

それは延長線上の狂気。既に迎えた終わりを踏み躙る執念。
凄惨な傷跡が残る脳と肉体を、意思ひとつで引き摺り回してそれは進んでいく。

廊下の奥へと、消えて行く。
子供のような笑い声が響いていた。
(+13) もちぱい 2022/06/06(Mon) 5:36:56