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【人】 水の魔騎士 ユスターシュ 「おうちを教えて下さい。 ナビに登録します。」 教師であるから住所の名簿は持っているが、暗記している訳ではない。二人から場所を聞いたら順番に向かうとしよう。 「ーー親子さんが心配していないと 良いですが。 部活動もほどほどにしましょうね。 ……ところで。二人は魔法少女について、 何か知っていますか?」 然り気無くそんな質問をしてみる。譲の脳裏に浮かぶ顔は、ミュジ−クの姫チアキローズだ。 あの顔には覚えがある… しかし、記憶はない… 「橋本さんは縄に絡まってましたが、 体育館倉庫か何かで遊んでたんですか? ……何か変わったものを見たりは してませんか?」 運転しつつバックミラーに映る二人を覗き込む。 学校の事は案外生徒が知っていたりしないだろうか…。 イーリスをひょんな事から生徒が見つけている可能性もある。* (21) CDlemon 2023/10/16(Mon) 21:28:06 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「ちょっと…。」 腕を掴まれて戸惑った。 半ば強制的に滝沢の方を向いて軽く睨みつける。 守りたいもの? もちろんある。姫様だ。 その身体もその心も護りたい。大切にしたい。傷つけたく無い。 でも今は、自分の想いを抑えきれずに戸惑わせてしまっている。 その不安に拍車をかけてしまっている。 そのことが歯痒かった。 自分の欲に負けてしまった自分を許せなくなるほどに。 だからじっと彼を見つめた後、視線を伏せる。 「あるわよ。護りたいものくらい。 だからアンタの…大切な家族を守れなかったから 二度とそれを繰り返したく無い気持ちは、分かるわ。 分かるけど。 …私、そんなに弱く無いし。」 (22) mokumoku 2023/10/16(Mon) 21:37:14 |
【人】 純真アンサンブル リッコ魔法が使えるのだ。いざ戦いの場になれば彼より強い自信はある。 けれと、心はどうだろうか。 姫様の戸惑った眼差しが忘れられない。 不安を取り除いて差し上げたかったのに。 けれど良い香りに、柔らかな肢体に、魅了されてしまった。欲に勝てなかった。 グッと唇を噛み締める。 ツンと鼻の奥が痛んで涙が滲んだから、また彼から顔を逸らした。 ぐい、と空いた手で目元を拭う。 「──でも、護りたい人を傷つけたかもしれない。」 そんな事をぽつりと小さく呟いてしまったのは。 私の中に生じた弱さと迷いから。 「…アンタならそんな時、どうする?」 この、弱いはずの人間に尋ねたのも。 尋ねるときには少し涙の気配残る目を相手に向けていた。 大切な誰かを傷つけたなら、どうする?* (23) mokumoku 2023/10/16(Mon) 21:37:30 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ学校から見て、ボク、リッカ、姫様の順で近いから先にボクの住処に辿り着く事になる。 バンドを組んでる仲間だから住所を知ってて問題ないもんね! 親御さん、の言葉には苦笑い。 一応サポート役に親の代わりをさせてるんだけどさ。姫様にもサポート役…と言うより世話役がついてる。姫様に生活苦を味合わせるわけにいかないよね! 「魔法少女? アムニャックでしたっけ。 いや〜、みんな可愛いですよね! えっ先生ファンなんですか?」 ちょっとギクっとした姫様の顔を誤魔化すように、ボクは声を張り上げる。 (24) master 2023/10/16(Mon) 21:55:03 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「あはは…縄は、ですね。 他の子に遊び半分で縛られてたんだけど 緊急で呼ばれちゃって。 自分だけで抜けられるから〜って見送ったら 意外と抜けられなくて、参りました! でも、変わったもの? あ〜…、ここ、猫飼ってます?」 縄に関しては適当に答えて。 変わったものに関しては、猫を思い出した。 あの猫、ちょっと気になるんだよなあって。 そうこうしてるうち、うちにはついちゃうかも?* (25) master 2023/10/16(Mon) 21:55:24 |
【人】 爽快ブラスト チアキ魔法少女について問われて、ぎくりとしてしまいましたがサアヤの言葉を聞くだけにしました。 成る可く嘘はつきたくありませんもの。嘘、苦手なんです。 変わったものに関してもサアヤに任せました。 だって…ね。 私は今少し悩ましいのです。 先ほどからグルグル、同じ事を悩んでしまって。 サアヤの住処に着いたでしょうか。 何事もなければ、小さく手を振ってご機嫌ようと別れる事になるのでしょう。** (26) もくもく 2023/10/16(Mon) 21:55:44 |
【見】 不良少年 滝沢啓介腕を掴んだのは真剣な想いのあまりであった。勢いというやつだ。 が、彼女が鋭い眼差しで睨んできたので驚く。 「ごめッ…」 慌てて離したが、彼女が啓介の問いにしっかり答えてくれたので、それは彼女の真面目さ、真っ直ぐさ故と解釈した。 そんな彼女に堪らなく惹かれる。 啓介は馬鹿だが情熱的で熱い魂の持ち主だ。他人に笑われたり見下されても自分の信念を貫く事がよくある。 里津子には同じ匂いを感じていた。彼女は物事に真摯であると。 目を伏せる仕草に、そんな彼女だからこそ何か悩みがあるのか?と考える。 不真面目な人間は悩んだり苦しんだりしない。 「弱くないってか。岸咲が 強くあろう、ありたいと頑張って んのは知ってるけど。」 女の子なんか腕力もないだろ、なんて言ったりはしなかった。 勿論普通の女の子は男子よりも弱いかもしれないが、そういう扱いを彼女は嫌いだろうと。 (@5) CElemon 2023/10/17(Tue) 8:51:26 |
【見】 不良少年 滝沢啓介啓介の質問は何か彼女の進行中の悩みを刺激したらしく、目を逸らされる。そこに涙が光ったように見えたのは気のせいか。 「傷つけたらーー…」 質問を返されると思わなかったから黙ったが、答えは決まっていた。 ぐっと唇を強く噛んでから。 「引かない、それでも。 何が駄目か考える。必死に考えて、 そんでーーがむしゃらに護る。 だって、どうしても護りたい 大切な相手の話なんだろ? それで引いたり離れたりして、 取り返しつかないことになったら? 一生後悔するから。 ーー俺は自分勝手かもしんねえ。 でも、想いは覚悟だろ。 覚悟キメて、護るよ。」 (@6) CElemon 2023/10/17(Tue) 8:51:58 |
【見】 不良少年 滝沢啓介言いながら、その対象が目の前にいることに改めて気付いてポッと赤くなる。急に照れだして。 「や、あの、だからそれが お前ってか?その?まあ? あー腹減らない? ラーメン食いたくない?」 唐突に話題を逸らす馬鹿だ。* (@7) CElemon 2023/10/17(Tue) 8:52:03 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ彩綾は随分軽いノリの明るい生徒のようだ。 簡単なやり取りからもそれが伺える。 今時の若い女子、という感じか。 授業態度までは記憶にないが特に問題児童の記憶はない。 「ファン?いえ、私は 姿を見たこともないですから。 実際魔法なんてものを使う 存在が居るのが、未だに 信じられませんね。 ……猫?ああそういえば、 学校に住み着いた野良猫が いるみたいですね。 飼ってる訳ではないと 思いますよ。 でも何か、首輪をつけていたような。 迷い猫でしょうかね。」 これも警備員に相談する案件か? 譲は猫を近くで見たことはない。首輪に装飾があってもわからなかっただろう。 橋本彩綾を家の前で車から下ろす。 (27) CDlemon 2023/10/17(Tue) 9:10:34 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ 「手品ごっこは、次にやる時は 気をつけてくださいね。 取れなくなって誰もいなければ 惨事になりますから。」 車を降りた彼女が妙にスカートを気にしているような気がしたが気のせいか。 そして譲は千秋と車内にて二人きりになった。 カーナビに従い車を走らせる。時刻はもう夕食時だ。 「遅くなってしまいましたね。 お母さんが心配しているでしょう。 なんなら私が逢って謝ります。 あなたが怒られるのは忍びない。」 彩綾の時もすべきだったと考えながらハンドルを握る。 後部座席の千秋は浮かない顔をしている気がした。 それを親に怒られる心配をしていると、勘違いしたのだ。 (28) CDlemon 2023/10/17(Tue) 9:11:13 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ 「担任なんて、たまたまの 巡り合わせと言ってしまえば そうだとは思うんですよ。 でも人と人との出逢いは、 大半はそんなものです。 最初はそういう位置付けというだけ。 でも話してみると人格がわかる。 そうして心が通じる。 歳上の男性とか、そういう垣根を越えて。 生徒と話してみたい。 ……自分の心すら、人はよくわからないものだ。 しかし他人と話すことでそれが わかったりもする。 人との関わりは良いものです。」 本来の目的や正体を考えたら生徒との深入りはマイナスでしかない。 だが、こうして譲でいると生徒が心配にもなり、関わってみたい、知りたいと思うのである。 それは己の心が不透明だからかもしれない。 記憶のない、自分。 譲の睫毛は憂いに揺れる。* (29) CDlemon 2023/10/17(Tue) 9:11:21 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「引かない…。」 滝沢の答えに、そっか、と何かストンと納得できた気がする。 私は戸惑われて嫌われるのが怖くてこれ以上を望まないと考えていたけれど。 それはそれとして、今まで通り護れば良い。 遠ざけられようと近ついて。 真正面から守れないのならその背を守る。そうあるべきだ。私は、護衛なのだから。 「そうね。…うん、本当にそう。 アンタの言う通りだわ。 私何を迷ってたんだろう。有難う。」 彼のまっすぐな言葉は私にもきちんと届いたから。 少し彼への印象を自分の中で書き換えて、ニコ、と笑ってみせた。 想いは覚悟。覚悟を決めて護る。 それが私の使命であり思い。姫様に対する真摯な気持ち。 そう改めて胸に誓っていると目の前の顔が赤くなって。 (30) mokumoku 2023/10/17(Tue) 10:00:00 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「は、はあ!?」 ──何言ってんのコイツは!? 急な告白にこちらも顔が赤くなる。 私は守られるばかりの女じゃ無い。寧ろ、この世界でならコイツよりも強いはず。 まあ魔法を使えなければ…それだって実践経験は一般男性よりもあるはずだ。 けど。 ──きっと。私、サアヤも見つかってホッとしてたんだろうな。 滝沢の手をキュッと握る。 (31) mokumoku 2023/10/17(Tue) 10:00:21 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「言っとくけど、私アンタよりきっと強いわよ。 一方的に負けるなんて事ないから。 でも、そうね。 ラーメンならうちで食べてく? さっきのお礼。」 作るよ、なんて笑ってみせる。 これでも自炊は得意な方なのだから。** (32) mokumoku 2023/10/17(Tue) 10:00:53 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「はあい、気をつけま〜す。 千秋ちゃん、まったね〜!」 手を振り姫様と先生に別れを告げる。 魔法少女のことはともかく、猫のことは気になるな。 見る度にあの首元の飾りの色が違う気がする。 だから今度はそちらを調べる事にしよう。 そんな事を考えながら家に入り、すぐに変身魔法を解く。 (33) master 2023/10/17(Tue) 10:08:04 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「はぁ…。 もう、とんでもない目に遭ったよ…。」 ベアトリス…アイツには姫様を近づけられないなあ。 衣装も燃やされてしまったし。 1日経てば魔力の回復と共に元に戻るけど、一先ず今は世話役たちに引いてもらって自室に篭る。 粗相してしまった事を恥じながらベッドに転がるときには、流石に部屋着を着ていたけど。 「…。」 もっと気持ちよく? あのとき強気に跳ね返したけれど、そんな事に興味がないわけじゃない。 寧ろ、人よりそうした事に興味がある方だ。 だから、そろりと胸元に手を這わせる。 胸の先を擦り、自分の花園へも指先を伸ばした。 ──くちゅ、と小さな水音。 (34) master 2023/10/17(Tue) 10:08:29 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「んん…っ。」 思い浮かべていたのは、あの女の顔。 もしあのまま屈していたら。 ボクはどんなふうに気持ちよくなれたんだろう?** (35) master 2023/10/17(Tue) 10:08:50 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「サアヤ先輩、ごきげんよう。」 そう言ってサアヤと別れた私に先生が話しかけてくださいました。 物憂げな顔をしているのを悟られてしまったのでしょう。 運転している最中なのによく目が行き届くのだなと感心します。 それとも、先ほどサアヤと別れたときにも、そんな顔をしてしまっていたのでしょうか。 「ええ、人と人の出会いや巡り合わせは 時としてとても不思議なものです。 先生とも、こうしてお話しできるのは 先生と生徒としての巡り合わせがなければ きっと無かった事でしょうから。」 そう頷きながら微笑みを向けましたが──それは、きっとユスターシュ様にも言える事なのです。 婚約者同士でなければ私たちは会話することはなかったでしょう。 護衛騎士にならなければ私を近くで守ってくださることもなく、私が恋に落ちることもなかったかもしれません。 ユスターシュ様も、私が婚約者であり王族だから大切にしてくださったのでしょう。 いいえ。 きっと、私はユスターシュ様と婚約してなくても恋に落ちていたのだと思います。 幸い、ユスターシュ様と婚約していたからこそ実った想い。 本来王族は国益の為の結婚をしなければなりません。そこに色恋沙汰は無いはずなのです。 でも私は彼に恋をした。 愛されてると思った。満たされていると。 けれど、記憶を失ったユスターシュ様は敵で、──。 (36) もくもく 2023/10/17(Tue) 10:34:02 |
【人】 爽快ブラスト チアキきっとわたしを愛してくださらない。 婚約者でも無い敵の私は、受け入れて貰えない。 イーリスで彼の記憶を取り戻す? 愛して、もらう? でもそれは、かつてのドローイグの王のようではありませんか。 恋人たちを引き裂き、我が物にしようとしてその心を砕かせた…。 「両親は仕事でいないので大丈夫です。 ただ、少し、ショックなことがありまして…。」 先生の憂いの表情に気づくことはできませんでした。 今の私は、ユスターシュ様とのことで頭がいっぱいだったからです。 でも、こんな事をどう伝えたら良いのでしょう。 膝の上で拳を握り、唇を開いては噤んで言葉を探しました。 そして、やっと言えた言葉は。 (37) もくもく 2023/10/17(Tue) 10:34:22 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「私、婚約者がいたんです。 私はその方をお慕いしておりました。 …でも、もしかしたらその方は、 私の事を…遠ざけたいのかもしれません。」 今までだって…。 でもそれは私が子供過ぎたからかもしれません。 今までの関係はともすればおままごとのようだったのだと、こちらの世界に来て知りました。 唇同士でのキスはしたことがありません。 手の甲にキスをされたことはあっても、私から返したこともありませんでした。 だって、それははしたないことと思っていましたから。 ダンスやその練習以外で抱き寄せられたこともなかったでしょう。 だからあの日のダンスは本当にときめいてしまったものです。 けれど、こちらの世界のドラマやアニメで、そんな事は恋人同士なら普通だと知りました。 初めての口付けは子供の頃に済ませたクラスメイトの話も一人や二人ではなく、まだなの?と笑われたりもしました。 恋人と婚約者は違うのでしょうか? でも、それなら、私は恋人ではなかったのです。 私だけが片思いしていた、婚約者同士。 (38) もくもく 2023/10/17(Tue) 10:34:42 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「わたし…どうするのが良いのか、 わからなくなってしまって…。」 はら、と涙がこぼれ落ちてしまいます。 彼の記憶は元に戻るのでしょうか。 元に戻すことが最善なのでしょうか。 むしろ、それは私の偽善では? 剣を向けられたときに感じた拒絶と殺意。 それに、私の心は容易く折れかけていたのです。** (39) もくもく 2023/10/17(Tue) 10:35:00 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス時はやや遡る。 魔法少女にまんまと逃げられてしまったベアトリスこと華夜は、学校の玄関に四人の生徒と一人の教師ーー有馬譲が集まっているのを目撃した。 魔法少女は確かに変身し、この場に逃げたはず。 つまり、ここにいる生徒の中の誰かがあの魔法少女なのではーー。 教師の呈で姿を現す事も考えたが、逃げた魔法少女が同じような推理を働かせる可能性がある。 息を殺して観察に徹する事にした。 生徒のうち二人には見覚えがある。華夜が担任するクラスの生徒だから。 岸咲里津子に、滝沢啓介だ。 ……流石に啓介が魔法少女では、ないだろう。 ちょっとだけあのガサツそうな少年がヒラヒラ服に変身した姿を思い描いたが、頭痛がしたから止めた。うん、違う、絶対違う。 三人のうち誰かは、わからない。 (40) CClemon 2023/10/17(Tue) 13:31:51 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス……あの少女を取り逃がした事は、情報を得られなかっただけではなく悔しい事だ。 あのまま手込めにしてやりたかったのに。 もっと泣かせて、快楽に沈めぐちゃぐちゃにしたかったのに。 ーーそうして、私のモノに出来たなら。あの可愛らしい仔猫を。 爪を噛みながらイライラする。 そうこうする内に岸咲と滝沢は連れだって、残りの二人は譲と共に帰路に着いた。 譲ーーユスターシュと連絡を取りたかったが、今は無理だろう。 誰もいなくなったのならもう少し独りでイーリスを探すか。 『熊切先生。まだ残ってらしたんです? 屋上に不審者が侵入したらしいんです。 もう誰もいませんでしたが、 危険かもしれないのでどうか お帰り下さい。』 話しかけてきたのは警備員であった。彼は黒猫を腕に抱いている。 「はい、もう帰ります… あら、猫ちゃん?」 『こいつですか? こいつも侵入者ですよ。 エサを欲しがってるからあげようかと。』 (41) CClemon 2023/10/17(Tue) 13:32:19 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス 「そうですか。では、私はこれで。」 警備員と話すことに意味はないので、華夜も踵を返し、学校を後にすることにした。 折角のチャンスだったのに邪魔が入るとはーーイーリスは何処にあるのだろう。 ただの野良猫には用もない。 華夜が手にしたかった猫は逃げてしまった…。 『にゃあん』 華夜の背後で黒猫が愛らしい声を上げた。** (42) CClemon 2023/10/17(Tue) 13:32:36 |
【見】 不良少年 滝沢啓介里津子が護りたい大切な人、とは誰なのか。 傷つけた、という言葉から親しい間柄の者だろう。 頭に浮かんだのは先程一緒にいた軽音楽部のメンバーだ。 三人は当然仲良しであろうから。 何かしらのすれ違いで心を傷つけあう事もあるかもしれない。 「迷いは恥ずかしいこっちゃ ねえさ。 大事な相手だから深く 考えちまうもんだしさ。」 彼女の笑顔が見れたことがとびきり嬉しい。そして、その溢れるような笑みに啓介はきゅんとした。 そんな勢いで告白めいたことを口にしたわけだ。 てっきり脈なしと思っていたがーー彼女の小さな手は啓介のゴツゴツした手を握る。 (@8) CElemon 2023/10/17(Tue) 13:58:12 |
【見】 不良少年 滝沢啓介「お前喧嘩得意なのか。 格闘技かなんかやってんの? えッ、家?まじ?い、いいのか?」 華奢だし強そうに見えないから、そんな推測に至る。 いい機会だ。彼女をお気に入りのラーメン屋にでも誘おう。 先程の笑顔に勇気を得て大胆になった啓介だった。 が、まさかの誘いにドキーン! しかも彼女が作ってくれる? もしかしてまだ夢の中にいるのかな?頬をつねってみたが痛かった。 「うちに電話する!」 スマホを取り出して夕飯食べてくからいらない!と告げる。 母親はハイハイ言っていたが、背後から弟がなにやらいーなーとか言ってるのが聞こえた。 彼女の家に到着したら、緊張しながら靴を脱いで上がり、案内される室内まで三回はつまづいてこけると思われる。* (@9) CElemon 2023/10/17(Tue) 13:58:30 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシューー失なわれた記憶。 眠っている過去。 その中でユスターシュは、一心不乱に剣の稽古をしている。 傍らにて厳しい視線を注ぐのは父・ゲオルグだ。 『踏み込みが甘いぞ、そんな へっぴり腰で姫様をお守り出来ると 思うのかッ未熟者がぁッ』 一回でも太刀筋がぶれたら容赦のない叱咤が飛ぶ。 額に汗を滲ませながら、ユスターシュは何度も何度も、剣を振るった。 『ユスターシュ、我がアリマオーネ家は 代々王族警護という誉の任を 賜っている。 私が亡き後はお前がそれを 継ぐのだ。 だが、今の実力ではとても 務まるとは思えん…。』 「すみません、父上。」 頭を下げると、また鋭い叱責が飛ぶ。 『誰が休んでいいと言ったッ 凡人ならば人の倍努力せよッ』 「はいッ」 (43) CDlemon 2023/10/17(Tue) 16:50:53 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ幼い頃からただひたすらに剣技を仕込まれた。遊ぶことなど許されず、毎日修行に明け暮れる。 王族を護るため、と言われてもそんな高嶺の花を見たこともないし、実感もない。 それでも休むことは許されなかった。 ある夜、ユスターシュは父と母が話し込んでいるのを耳にする。 『とんだ見込み違いだった。 類希ない才に恵まれた 子供だと情報を得たから、 拐ってきたというのに。 精霊の召喚などまるで 出来もしない。 仕方ないから剣を仕込んでいるが、 これも凡才だ。』 ため息を溢したのは父だ。 『私が世継ぎを産めたら、 その子はきっとあなたの才能を 引き継いでいたでしょうに。 ごめんなさい、あなた。』 『言うな。お前は悪くない。 ユスターシュをなんとか騎士として 育てれば問題はない。 私に任せておけ。』 (44) CDlemon 2023/10/17(Tue) 16:51:55 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ幼いユスターシュには、何処か気付いていた。自分が両親の本当の子供ではないことを。 そして、本当は精霊を召喚出来ることを隠した。 それを利用されたくないと思ったから。 ユスターシュにとって、水の精霊ウンディーネだけが友のような存在だったから。 独り立ち出来るようになったら、この家を出て、両親を捨て。 本当の家族を探したい。産まれ故郷に帰りたい。 そう思っていた。 それだけを希望に苦しい修行に堪えていた。 しかし、そんな日々に一滴の清涼が注がれる。 ーー初めての謁見にて。 後にユスターシュの婚約者となる、チアキローズ・ピゥロイド・ミュジ―クに出逢った瞬間。 その美しさ、輝きに目を奪われてーー。 ** (45) CDlemon 2023/10/17(Tue) 16:52:41 |