［　

　　君の言葉が頭から離れない。
　　ずっと、ずっとそう思ってたのかな。

　　本来頼れるはずの人を頼れない。
　　それが悲しい事だって、私は知っている。



　　

***




　

　

　　　……優しいね、君は。
　　　
　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　

　　

　　

［　私よりずっと不安なのは君なんだ。
　　だから、君の前で不安な顔しちゃいけない
　　君の前では笑っていなきゃ、って。



　　

　　

［　でも、きっとそれは
　　今の君を困らせてしまうから。

　　　　　　　　

　　

　　　不思議だな、
　　　
　　　記憶がなくても、考えることは同じなんだね。
　　　心配させちゃってごめんね？


［　説得力、あるよ。
　　君の言葉に救われた私だもん。



　　謝罪を重ねた後、違うな、と思って
　　付け加えたのは感謝の言葉。　
　　私はね、君の優しさに救われてるんだよ。　］

　　

　　

［　ただ、もし受け入れてくれるのなら
　　私は負い目があるからとか
　　優しいだけとか、生半可な気持ちで
　　言いだしてるわけじゃない、ってことは
　　どうしても伝えたかったから。　］


　　　


［　そう言って、笑うんだ。>>61　］

　

［　結局、今後も君のことを手伝うって
　　話がまとまって、そうと決まれば
　　担当の先生にも話をしてこないと、とか
　　君が何か思いつく範囲で必要な物があるなら
　　持ってくるつもりで、聞いたりもして。　］


　　　また後でね。
　　　何かあったら、いつでも連絡してね。


［　多分前の君なら
　　私の連絡先は登録しているだろうけど
　　念のために電話番号を書いたメモを渡して。
　
　　私は一度、病室を後にするんだ。　］**

　　

［　病室を出るまでは、
　　私はしっかりとした足取りで歩いていたと思う。