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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ

「たまには真面目に仕事くらいするわ。」

奏でる手は止めないまま、そんな返事をして。
今日の鎮魂歌は、いつもより少しだけ甲高い。
グラスハープは、水の量が多いほど低い音になる。
だから恐らく、だいぶ前から、水の補充もせずに
演奏し続けていたのだろう。

品揃えは変わらない。
ランタンが一つ売れたくらいだ。

「そうかしら。いつも通りだわ。」
「良い時なんてないもの。」

顔を少しあげ、夕闇を貴女に向ける。

「明日には貴女か私が死んでるかもしれないわね。」

それくらい、もういつ刺客が現れたっておかしくはない時勢になった。
死ぬのは怖い?なんて、問いかけて。
(-375) arenda 2022/08/20(Sat) 14:03:36

【秘】 鳥葬 コルヴォ → 暗殺屋 レヴィア


「とんでもない商売人も居たもんですね」

いつ壊れるとも知れないものを買わせるなんて、と。
皮肉交じりの言葉は、やっぱり心にも無い。

「生憎、人様が大事にしてるものの方が好きなんですよ」

笑えない略奪愛だ。
客は客でろくでもないのだから、人の事を言えた義理ではない。
けれども時折他所様のものを持ち去って行くから、
だから烏というものは、烏なのだ。

「俺としては、なるだけ先だといいんですが。
 受け取りに出向くのも、それが壊れるのも。
 今の時計はこの間修理に持ち込んだばかりなんです。」

それを昨日の今日でお釈迦にしたり、
或いは短期間に二度も時計の修理を持ち込めば、どうなるか。
以前修理を依頼した工房の主の呆れ顔は想像に難くない。

Fidarsi è bene, non fidarsi è meglio 信ずるは良し、信じないのはもっと良い .
 まあ、裏切られるほどの期待なんざしやしませんが」

静かにカウンターから出て、再びその内側へと戻る。
あなたがすっかりいつも通りの定位置へ戻った頃。
それを見届けて、掃除屋もまた静かに踵を返した。

「一先ずは取り置きということで。お願いしますよ」
(-392) unforg00 2022/08/20(Sat) 16:06:05

【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア

「げほっ、…げほ…」


涎とともに零れ落ちた血反吐が、大きく開いた胸元とフリルワンピースのドレスを汚す。
同時に、ばたん、と扉が閉まる音。
従業員たちが今更ながらに声をあげ、後始末のために駆け回りはじめた。

ビアンカはあなたという嵐が去った後、踏み荒らされたカーペットの上に頽れる。

「……ぇほ、……げほ………」


従業員や娼婦たちが、気づかわし気に声をかけてくる。
――かけられる言葉。
  喧騒。
  痛み。
肩の手当てをされながらも、それらすべてがどこか、遠い。

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(-398) gt 2022/08/20(Sat) 16:53:04

【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 暗殺屋 レヴィア


「……何も、…ねぇか…」


充血し、涙をたたえた瞳が床に散らばる硝子を見つめる。
ばらばらと散らばったひび割れの中に、
いくつもの、幾重もの自分の顔が映っている。
――そうしてその瞳に映るのは、くろぐろとした淀みと澱。

その色は、たくさんのものが混ざり合っていた。
ただその中央を、一筋の感情が縫い留め束ねている。


「なわけ、ねぇだろ、…くそがきが」



――怒り、だ。


くしゃくしゃになった紙幣を、血に濡れた細い指が掴む。
あなたの後を追うようなことはない。
ただ、ぶすぶすと燻るような視線が、扉の向こうに消えていく背を一瞬だけ、かすめた。
(-399) gt 2022/08/20(Sat) 16:54:20

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 鳥葬 コルヴォ

「あら、新品が良かったの?」
「随分長生きする気なのね。」

皮肉には、皮肉を。
趣味が悪いのね、なんて一瞥もせずに言いながら。
しかし声に忌避感はない。
元より、なにもない女に。
奪われるものも、ないものだから。

「身に着けたものが寿命を全うできる方が珍しいでしょう。」

撃たれ、殴られ。
荒事と隣り合わせなれば、装飾品など消耗品になり果てる。
修理が利く程度の損壊だったらいいわね、なんて。
心の籠らない言葉を淡々と。
そうして、踵を返すあなたを見る。
懐中時計はカウンターの内側、
引き出しの中にコトリ、としまわれた。
そうして、貴方の背中を見つめて。

「またのご来店をお待ちしているわ。」

その時私がここに居なくとも。
(-403) arenda 2022/08/20(Sat) 17:18:56

【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア

結構な事で。音色が以前よりも高いな、
そんな事を思いながら変わらない物達の姿を見る。

「そう……かもね」

ふと、視線を感じて振り向いた。
前の時と同じ、海色が見下ろす視線で夕闇とぶつかって。

「怖くないよ」

言って、持っていたカップの中身を空にすると、
残骸を潰して無理矢理ポケットに捻じ込んだ。
再度戻ってきた顔が視線を絡ませて、僅かに笑う。

「――といや、嘘になるかな。
 準備はしてるが、それが無駄になってくれた方がいい」

それから、視線を合わせたままずんずんとカウンターへ。
あなたの前で、カウンターに肘をついて目線を合わせた。

「あんたは?」
(-420) shell_memoria 2022/08/20(Sat) 19:06:50

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ

夕闇と海、地平線を挟んで分け隔てられるもの。
それが今は、交わる。
くしゃりと潰されたカップに目を向けることはなく、
何一つの感情も感じ取れない目が貴女を見据える。

「準備。用意周到なのね。」
「遺書の一つでも書いたのかしら。」

存外臆病なのね、と、温度のない声で言う。
死に怯えるのは、生きる者としては正常だ。
揶揄う事はない。だからそれは、率直な感想。
死んでも仕方ないで済ます人かと思っていたから。

距離が詰められ、カウンター越し。
こちらは引くこともなく、背筋を伸ばして椅子に座ったまま。
首の角度だけが、貴方に合わせて下がっていく。

「私、何も感じずに人を殺せる女なの。」
「そんな女が、自分の死にだけ何かを感じる権利なんてないでしょう。」
「怖い、とか、死にたくない、とか。」
「そんな感情」

「興味がないわ。」

眉一つ動かさずに告げる。
女は"お人形さん殺しの道具"だ。
それ以外のものは持たないし、持ち得ない。
(-434) arenda 2022/08/20(Sat) 19:29:57

【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア

「いや、遺書じゃ……似たようなもんか、花火さ」
「臆病じゃなくて、あたいの物を知らない奴に
 渡したくないだけ。あたいの物は、あたいの物だからね」

バン、と握った手をぱあっと開くようにしておどけてみせる。
にんまり悪戯に笑う顔は、そうそう見られないものだった。

「へえ。そんな法律は初耳だ。
 それじゃあたいは建物を爆破してるから、
 建築家のクソみたいな部屋に口出す権利もないのかい?」

喉が鳴る。

「それに、それじゃ答えになってないよ。
 怖いですか、sì o noはい or いいえ、だろ?」

これは"炸薬殺しの道具"にしては
随分と自分の意志がある。厄介なものだ。
ひとしきり笑いながらも、その瞳は夕闇を静かに覗き込んでいる。
(-439) shell_memoria 2022/08/20(Sat) 19:47:39

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ

「そう。」
「独占欲が強いのね。」
「仲のいい人にでも処理を頼めばいいのに。」

"炸薬"の花火。
それはさぞ見ごたえがあるのだろう。
何もかも弾けてしまうくらい。
おどける姿、悪戯気な顔。
やはり見つめ返す女の顔は無表情で、
でも。
最初の頃のように、目線を逸らすことはしなかった。

「論点のすり替えね。」
「……………。」

再度の問いかけに。
ほんの少し、瞬きの合間だけ。
睫毛が、震えて。


「怖くなんてないわ。」
「私が死んだら、この店のものは好きに持っていっていいわよ。」

常の声で告げた答えは、"no"
女は道具だ。ノッテファミリーのための。
(-445) arenda 2022/08/20(Sat) 20:11:28

【秘】 冷たい炸薬 ストレガ → 暗殺屋 レヴィア

「否定はしないでおくよ」
「ハ!じゃああんたが処理してくれる?」

声をあげて破顔する。面白いジョークを聞いたよう。
ころころ変わる表情で、笑いながら手を伸ばす。
あなたが何もしなければ、その指が頬をぶにとさすだけ。
止めるなり、避けるなりすればそれまでで引っ込める。

「すり替えはお互い様だろ?……。ま、そういう事にしとく。
 それにあんたの物はあんたの物。けどまあ、
 路頭に迷って捨てられるくらいならあたいが面倒見るよ」

「……さて、日が暮れる前に帰るかな。邪魔したね。
 また生きて会える事を祈ってるよ、Piccolinaおちびちゃん

ウィンクをひとつ、冗談のように飛ばして立ち上がる。
止めないなら、これはそのまま帰っていく。時計塔の方へ。
(-448) shell_memoria 2022/08/20(Sat) 20:28:26

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 冷たい炸薬 ストレガ

「私は誰とも仲良くないの。」
「仕事に使えそうなものは貰うけれど。」

あくまで、実益の為に。
回収する分には構わない。
仕事を卒なくこなす事が、自分の存在価値なのだから。
それだけ。

頬に、指が刺さる。
肉付きの良くないなりに柔らかな頬。
表情の乏しいものは、発達していない筋肉の分、
頬が柔らかくなるらしい、とはどこかで聞いた話。
女は指を避ける事もなく刺されたまま、
ただ無言で貴方を見つめている。

「そう、それはよかったわ。」
「道具には、持ち主が必要だもの。」

時代に忘れられた古い家具アンティーク達。
それでもできるなら。
その役目を全うしてほしいと、思うから。

「興味ないわ。明日の事なんて。さようなら、signorinaお嬢さん/」
「………。」
「次は。」
「アールグレイティーが飲みたいわ。」

止めることはない。投げたのは、その言葉だけ。
そうして、この時間も過ぎていく。
(-450) arenda 2022/08/20(Sat) 20:42:11