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人狼物語 三日月国


125 【身内】実波シークレットパラダイス【R18】

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視点:


【秘】 ダンサー 堂本 棗 → 3年 偉智 要

本当は治してあげたかった。
私と棗がやったことは、あなたの症状を軽くしただけ。
それであなたの寿命がいくら延びたかはわかるわけもない。

『……要さまは音楽がお好きなのでしたね。
 殿下もとてもお好きでした。バイオリンと、ピアノの音色がとても……綺麗で』

まだ二人が仲睦まじかった頃、よく一緒に稽古をしていたのを思い出す。
不器用な私にいつも優しく微笑んで、丁寧に教えてくださったの。

やっぱりあなたは殿下ですね。
同じ魂の輝きが、そこに宿っているんだもの。

(-89) eve_1224 2022/02/09(Wed) 15:24:35

【秘】 ダンサー 堂本 棗 → 3年 偉智 要

けれどあなたのその問は。

1000年以上前から私が望んでいた言葉は。
あなたの病を今以上に治すつもりがないということになる。

だって。
私はもう過去の人間であり、この体は棗のもの。
私がどれだけ愛そうとも、過去の人間の想いではあなたを癒せない。

だからこれは。
拒絶するべきなのだ。
拒絶して、心から愛し合える人と出会って、病を完治させるべきだと。

わかっている。

わかっているのに、どうして。

『私に……あなたを拒絶できるわけがないじゃないですか』


『……愛しております。
 あなたという魂すべて、ずっと』
(-90) eve_1224 2022/02/09(Wed) 15:27:48

【秘】 3年 偉智 要 → ダンサー 堂本 棗

全ては望まない。
だけど、諦めた訳ではない。
これはきっと、大切な温もり。
そして、正直な気持ち。
もう諦める事は止めて、足掻いてみようと決められたのは
他でもない此処で出会った子達
そして何より君達がくれた想いだ。

「音楽。うん…好き、よりもっと。
音楽…楽器、声。奏でる全部が、大好き。
諦めてたけど、勇気が貰えたから…もう、音から逃げない。

エリーゼちゃんの思い出の中の僕より、今の僕が音楽がどのぐらい好きか…
必ず、証明するよ。
1000年の気持ちより、もっと…。
1000年、寒かった思いを塗り潰せるぐらい…あったかくなってほしいから。」

長い長い旅をして、辿り着いても想いが遂げられない事は
あまりにも寒いだろう。
想い続けてくれた女の子の気持ちを無視はできなかった。

(-91) kou0957 2022/02/09(Wed) 15:54:52

【秘】 3年 偉智 要 → ダンサー 堂本 棗


「…ごめんね、でも…これが沢山考えた答え。

きっと、僕は先に逝って…また、少し時間が空いちゃうと思う。
棗くんには、幸せに…長生きしてほしいから。」

悲しまないでほしいが、きっと無理な願い。
でも、偽りない気持ち。
戸惑わないで、僕ならもう十分幸せなのだから。

「…エリーゼちゃんが1000年待ったなら、僕は永遠に待つよ。
悲しい思いをした分の何倍も…どこかの来世…あったかくしたい。
全部に応えて、エリーゼちゃんの全部を拾うつもり。
もう、悲しまないで?」
(-92) kou0957 2022/02/09(Wed) 15:55:10

【秘】 ダンサー 堂本 棗 → 3年 偉智 要

『要さまの音を聴ける日を……楽しみにしております』

前世という身で散った想いが、ここでようやく受け取られるなんて思いもしなかった。
永く歩いた足跡は、きっと無駄なものはひとつもなくて。
それはこれからも、お互いにずっとそうで。

奏でる音色はきっと、涙が出るほど、綺麗。

『私は……要さまが考えて出した答えを否定したり致しませんわ』

本当は、既に死した魂に縛られずに生き抜いて欲しいと思っているのに。
それでも縛られているのではなく、それがあなたの本意であるというのであれば。
これが幸せだというのなら。

あなたはきっと、約束を違えることはないでしょう。
ずっとずっと昔から、あなたはそうだったから。

だから私には、これを否定することなど出来はしないの。

(-93) eve_1224 2022/02/09(Wed) 16:48:09

【秘】 ダンサー 堂本 棗 → 3年 偉智 要

『要さま。
 私は、エリーゼは幸せです。
 今度は……要さまが、私を探してくださるのですね』

普段の棗なら決してしない女性的な柔らかな笑みを浮かべ、頷く。

お待ちしております、ともに暖かくなれる未来を。
時を超え、海を超え、例え遠くの地であっても。

約束は果たされる。
あなたは私を忘れないから。

私達が再び出会うために。
(-94) eve_1224 2022/02/09(Wed) 16:50:12

【秘】 3年 偉智 要 → ダンサー 堂本 棗

「うん、必ず。絶対…
どこにいても聴こえるぐらいの音を創り出して、奏でて歌うよ。」

段取りはもう頭にある。
上手くいくかはわからない。

それでも絶対叶えられるように、頑張る。
1000年という永い時を塗り替えられるぐらい
命をかけられる程、音と君を愛したという標を残すよ。
だから、どこかで見ているって信じて、尽きるまで奏で歌い続けよう。

もう、諦めも迷いもない。
歌と奏でる楽器達に想いを乗せていいのだから。

「過去の僕が想い続けなかった分
僕はここから想い続けるよ。
受け入れてくれて、ありがとう。
永遠に、ずっと…どこまでも…

エリーゼ、君を愛し続ける事、誓います。


また悠久の時を彷徨っても、見つけるから。
悲しまないで。
(-95) kou0957 2022/02/09(Wed) 17:11:45

【秘】 ダンサー 堂本 棗 → 3年 偉智 要

永く旅をした魂が癒やされているのを感じる。
それは途方も無い約束。
今出会えていることのほうが奇跡で、叶う可能性など0にも等しい。

……はずだけど。

何故か不思議と信じられる。
また再び、出会える日が来るはずだと。

何処に居てもきっとその音色はこの耳に届くから。
そしたら、私は走り出すだけでいい。

―――死が二人を分かつまでというけれど、
    これでは死をもってしても分かつことはできませんね?

『エリーゼも誓います。
 心から、あなたという魂をお慕い続けますわ』
(-96) eve_1224 2022/02/09(Wed) 17:44:39

【秘】 3年 偉智 要 → ダンサー 堂本 棗

やっと、彼女の音が和らいだ気がする。
過酷な人生でも、この為に生きてきたと思える事がどれほど幸せか。

かの音楽家は実らぬ恋の末タイトルに女性の名を綴った。
ならば僕は、遥か遠い未来まで続く愛を綴ろう。

この想いは
永遠
だ。

「うん、ありがとう。
身体が朽ちても、ずっと。永遠に。」

伝えられただろうか。
それなら、本当にあとは頑張るだけ。
諦めず、どこまでも奏でる。

死は、想いを繋ぐ為に。
生は、夢を叶える為に。

「棗くん、エリーゼちゃん。
本当にありがとう。
見ててね、誰にも負けないから。」

今までにない程の笑顔を向ける。
あまりここに留める訳にもいかないだろう。
戻ろう?と呟き、ゆっくりと歩を進めた。
(-97) kou0957 2022/02/09(Wed) 18:15:16

【人】 ダンサー 堂本 棗

「さて、帰るとするか」

大きなスポーツバックを肩に担ぎ、建物の外へ出る。
そんなに長くここに居たわけではないのに、なんだかとても長く過ごしたように思えて感慨深い。
この一面の銀世界も見納めかと思うと寂しいとさえ思えてくるほどだ。

『棗、本当にありがとう』

「お礼言われるようなことした覚えはねーけどなぁ」

めちゃくちゃ恥ずかしかったけども。
エリーゼが長年解消出来なかった想いが届いた事は、素直に良かったと思うから。

『これから大変なのはあなたの方だけど……見守っていますわ、ずっと』

(99) eve_1224 2022/02/09(Wed) 20:55:24

【人】 ダンサー 堂本 棗

帰ったら忙しい日々が戻ってくる。
ダンスバトルは近いし、4月になったら受験生だ。
きっと目まぐるしい日常の中で、この不思議な体験を思い出すことは少なくなるだろう。

だけど俺は、この場所を決して忘れない。
それはアルバムに仕舞った写真のように、時折そっと思い出す。

それは例えば
本屋で自分が体験したかのような小説を見つけた時とか。
神社で何かをお祈りしてる時とか。
ニチアサで魔法少女が活躍してるときとか。
京都から狐が走って買い物に来た時とか。
九州までダンスをしに行った時とか。

大好きなセンパイの発表会に行った時とか。

それから。

大切な恋人に触れている時とか。

(100) eve_1224 2022/02/09(Wed) 20:55:59

【人】 ダンサー 堂本 棗

ぱしゃり。
音を立てて沢山のものを写真に収めた。

いつでもこの思い出に触れることができますようにと。

「行こう、夢彩」

そっと大切な人の手を握る。

さよなら。
いつかまた、会えますように。
(101) eve_1224 2022/02/09(Wed) 20:57:16