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人狼物語 三日月国


187 『Ambivalence』

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【赤】 浅見 律



  だから、私は半ばある確信を持ちながら
  病院を訪れて、検査をしてもらい。

  結果から言えば、私の予想は見事に当たっていた。


  HIV検査で陽性。
  私はHIVに感染していた。


  
(*11) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:54:00

【赤】 浅見 律



  知った時、多少なりとも思うことはあった。
  いくら私が人生を諦めてるとは言っても。
  馬鹿なことをしたな、くらいは
  思ってしまったし、
  あんなことしなきゃよかった、とも。


  
(*12) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:54:18

【赤】 浅見 律



  あぁ、流石にこんな私に
  居場所をくれる人なんているわけがない。
  そこまで考えて、ようやく視界が滲んだ。


 
(*13) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:56:00

【赤】 浅見 律



  
……元々壊れてた人生。

  
だから、壊されたなんて言う権利本当はないけれど

  
それでも。私はどうしてもあなたが許せなかった。


  無知で孤立した少女をいいように弄んで
  玩具にして楽しんでいたあなたのことが。
  こうなるきっかけを作ったあなたのことが。


  私以外にも同じ思いをした子が
  もしかしたらいたのかもしれない。
  その可能性に思い至ってしまえば。
  もう、躊躇う理由なんて何も残されてなかった。


  
なんて、自分を正当化するための口実に過ぎないけど。


  
(*14) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:57:18

【秘】 浅見 律 → 入江 修




   
あなたにも同じ所まで堕ちてきてもらおう。



  
(-46) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:57:42

【赤】 浅見 律



  そう決めてからの行動は早かった。
  あなたが馬鹿じゃないことくらい知ってる。

  きっと、機会は一度しかない。
  私に警戒心を抱かれてしまえば
  多分もう二度と機会は巡ってこないし
  私自身が、おかしくなってるのを誤魔化しきれない。

  そう思ったから、思い付きではなく、
  W準備Wをした上で、あなたを嵌めようと。


  
(*15) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:58:08

【赤】 浅見 律

  
***

  色々な準備を終えて。
  胸に秘めた思惑を悟らせないようにしながら。
  私は、授業の後に、話しかけた。


  「入江先生……。質問が、あるんですけど。
   放課後、空いてますか……?」


  傍から見れば、勉強熱心な生徒が
  先生に質問してるようにしか見えない。
  最近休みがちだった生徒が
  質問してたところで何の違和感もない。
  一見すれば、ただの日常風景。

  
(*16) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:58:55

【赤】 浅見 律



  でも、あなたにだけ見えるように見せた紙。
  その紙に書かれた文言を見れば。
  あなたにだけは、意図が伝わったはずだ。


  
(*17) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:59:15

【秘】 浅見 律 → 入江 修



   
W放課後、資料室に来てくれませんか。W


  
(-47) alice0327 2022/12/16(Fri) 17:59:39

【赤】 浅見 律



  
あなたならこの意味、わかるでしょう?

  誰かと来るなんて無粋なことはせず、
  あなたなら一人で来てくれる。

  そんな期待を、あなたはどう受け取ったのか。


  
(*18) alice0327 2022/12/16(Fri) 18:00:07

【赤】 浅見 律



  あなたが一人で資料室に来てくれたなら。
  私はあなたにソファーへ座るように促して。
  私も隣へと腰掛けて、あなたの方を見る。

  
  「……質問、後回しでもいいですか?」 


  そう口火を切って、あなたの返答は聞かないまま 
  
私は、顔を近づけて、唇を強引に奪う。


  
(*19) alice0327 2022/12/16(Fri) 18:01:20

【赤】 浅見 律



  部屋にあなたが入る直前、
  口に含んでいた睡眠薬を飲ませるために。
  口移しであなたに含ませて、
  飲み込みやすいように唾液を流し込んで。


  あなたが薬を飲まざるを得なくなるまで、
  深い口づけをやめることはなかった。*


  
(*20) alice0327 2022/12/16(Fri) 18:02:16
村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

【秘】 入江 修 → 浅見 律



    「さぁな。そりゃお前が決めることだ。」



(-48) 西 2022/12/17(Sat) 23:52:08

【秘】 入江 修 → 浅見 律



    空っぽの俺達には戻る場所は無い。
    わかっていても受け入れ難い事実は
    巡り巡って引き合い合うものだ。

    浅見のいなくなった資料室で
    独り電子タバコを吸い込むと

    俺は汗や体液の異臭がまだ残る椅子に佇み
    疲れたようにため息をついた。


(-49) 西 2022/12/17(Sat) 23:52:31

【赤】 入江 修



    「はぁ、また一から探し直しか。」


(*21) 西 2022/12/17(Sat) 23:53:11

【赤】 入江 修



    女というのは難しいしめんどくさい。
    前に辞めた生徒…名前は、椎名だったかな。
    あいつはもう飽きたから関係を切ろうとしたら
    すげーヒステリックを起こしたっけ。

    それに比べりゃ浅見は利口なんだろうが
    それでもめんどくさいことには変わらない。



(*22) 西 2022/12/17(Sat) 23:53:41

【赤】 入江 修



    どうせ耐えきれずに帰ってくるのに
    どうもあいつは無駄な事が好きらしい。

    俺はあいつがこの先向けてくる
    大きすぎる感情を、侮っていたんだ。**



(*23) 西 2022/12/17(Sat) 23:54:16

【赤】 入江 修



    資料室に浅見を呼ぶのをやめて数日
    俺達の秘め事は外には漏れていないらしい。
    流石というかなんというか。
    本当に期待を裏切らないやつだと思う。

    ただ一つ予想を裏切られたと言えば
    ごく一般的な教師と生徒を演じながら
    ひびだらけの平穏を営む内に
    浅見が時折姿を消す日があったことだ。


(*24) 西 2022/12/17(Sat) 23:54:51

【赤】 入江 修



    まともに交流しようともしない。
    そんな浅見の行方なんて誰も知らない。
    浅見はどうしたと聞いても
    クラスの奴らは揃って首を傾げていた。

    娘さんが学校に来ていません。
    そんな連絡をしてみても親は知らんの一点張り。
    最初こそ連絡をするようにしていたが
    次第にそれも形式的なものに成り下がり
    浅見を想う意義もなくなっていく。



(*25) 西 2022/12/17(Sat) 23:55:35

【赤】 入江 修




    誰も知るわけが無い。
    堕ちるとこまで堕ちた女の行末なんて。

    俺の思惑にハマり、
    俺がかけた首輪を外せずに藻掻く有様も
    その結果地獄の釜の底に立ったことも

    まさか思うまい。
    とんだくだらない逆恨み同然の憎悪の感情が
    まさか教壇越しに俺に向けられているなんて。




(*26) 西 2022/12/17(Sat) 23:55:52

【赤】 入江 修



    浅見との密会がなくなってからしばらく
    先にその切れた糸を辿ってきたのは
    俺ではなくやっぱり浅見の方。

    想像した通りに事が進むと
    警戒心が薄くなるのが人間の性。


    何の変哲もない日常に擬態するように
    互いにしか分からない暗号を口にされれば
    その本当の意味を理解しているのは俺だけだ。


(*27) 西 2022/12/17(Sat) 23:56:19

【秘】 入江 修 → 浅見 律



    「あぁいいよ。どのへん?」


(-50) 西 2022/12/17(Sat) 23:57:02

【秘】 入江 修 → 浅見 律



    参考書を覗き込むふりをして
    俺はそのメッセージを読み取る。

    ほらな、俺の言った通りになっただろ?
    …今にして思えば俺も滑稽だな。



(-51) 西 2022/12/17(Sat) 23:57:34

【赤】 入江 修



    この資料室に来るのも久しぶりな気がする。
    ネットでなんでも書籍を引っ張れる昨今、
    浅見の相手をする以外でこんな場所使いやしない。

    資料室に入ると珍しく俺より先に来ていた浅見が
    矢継ぎ早に本題を切り出すと
    浅見の悪意に気づきもしない俺は
    ソファーに腰かけながら笑って


    「おいおい、俺にして貰えなくて
     そんなに寂しかったのか?」


    と浅見を煽る。
    これからまた前のように俺の声で
    また秘め事に耽ることになるのだと。


(*28) 西 2022/12/17(Sat) 23:58:10

【赤】 入江 修



      そう思っていたのに。



(*29) 西 2022/12/17(Sat) 23:58:38

【赤】 入江 修



    「んん……って、おい、がっつきすぎ…、っ!?」



    強引に唇を奪われると
    流石に俺も驚いて離れようとするが
    いくら男女の体格差があろうとも
    上を取られると押し退けるのは簡単じゃない。

    いままでの比じゃない程の激しいキスに
    俺が違和感を感じ始めた時には
    何か塊が押し込まれて
    無理矢理喉奥に流し込まれてしまっていた。


(*30) 西 2022/12/17(Sat) 23:59:58

【赤】 入江 修



    「
けほっ…
おま、なに、やって……。」


(*31) 西 2022/12/18(Sun) 0:00:30

【赤】 入江 修



    俺は思わず浅見を睨む。

    けどその先の事が記憶にはない。
    当然だ。だって俺は──────。**



(*32) 西 2022/12/18(Sun) 0:00:44