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人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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視点:


【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志


「怒ってない。
 これから知っていってくれ。」

くすくす笑う。
貴方のおかげで、
表情には喜色が浮かぶばかりだ。


「触って欲しい。高志に。」


名前を呼ばれはじめた頃から密かに始めた、
貴方の名前を呼ぶ練習が、この頃やっと役に立っている。
(-320) osatou 2021/09/27(Mon) 17:00:06

【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁

笑う貴方につられるように、少年もまた表情を和らげる。貴方が笑っていると、自分も嬉しくなる。

「ああ、知っていきたい。
…………沢山教えてくれ、暁」

今だけ呼ばれる特別な名前。
くすぐったそうに、まぶしそうに目を細めて反応する。
名前を呼ばれるだけでこんなにも温かな気持ちになるなんて思わなかった。

「暁、好きだ」

なんて捻りのない言葉だろう。胸の内にある気持ちを表すものにしては非常に物足りない。
だから、言葉の代わりに行動で示そう。触れ合って気持ちを伝えよう。

背中に腕を回して、二人で共に畳へと沈もうとする。
狭い箱庭のなかで続く狂った宴、その合間のわずかなひととき。
長いような短い時間の中で、少年は真っ直ぐな「好き」を貴方に贈るのだった。
(-321) もちぱい 2021/09/27(Mon) 17:14:17
貴戸 高志は、少年の言葉の何処かを拾い上げて食事をつつく箸を一瞬ぴたりと止めた。>>+92
(c62) もちぱい 2021/09/27(Mon) 17:34:35

貴戸 高志は、何事もなかったかのように食事を進める。ふと家族の事を思い出したが、もう関わりのない話だ。
(c63) もちぱい 2021/09/27(Mon) 17:35:27

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 4432 貴戸 高志

 ちろりと、姿勢はそのまま、視線だけを隣へ向けた。

「さあな。……この企画が、テストを兼ねているんだろう。
 及第点が取れれば、それなりに与えられる」

 そのはずだ。
 
……本当の願いは二度と、叶えられない。
それは不許可ではなく、不可能。不可逆。
同時に、不道徳ともされた。だから、誰にも明かしはしまい。


「なあ、お前。……高志。ここを出て、どうする」

 また、いつかと似たような言葉を重ねて。
 今度ははっきりと思い出した。夢を描く、少年の顔を。
(-330) 榛 2021/09/27(Mon) 20:13:25

【秘】 4432 貴戸 高志 → 8435 黒塚 彰人

「そうか。及第点以上を取れていることを祈ろう。文武両道であれと幼少からきつく言われてきたが、こんな分野は初めてだからな。未知数だ」

流れるような動作でネクタイを結ぶ。さして時間がかからないうちにいつも通りのきっちりした首元に戻った。
作業を終えて、手を下ろす。

小豆色の眼は、ゆっくりと貴方を見据えた。

「どうするも何も。ただ生きる。それだけだ。

俺にとって何より大切な者と共に生きて、なんてことない日々を過ごす。

真実はどうあれ俺もあいつも罪を犯した人間ということになっている。だから少なからず指を差され、心ない言葉をぶつけられるかもしれない。

あとは……そうだな、俺は今まで貴戸という家の都合のいい存在として首を絞めながら生きてきたから、俺の意思で選んだ明確にやりたいことなどまだ決まっていない。世間とずれた夢を持つかもしれない。

恐らくきっと、確実に、外で生きる道は前途多難だ。
……それでも、俺はそうしたいと思ったからする」

面白い話ではなくてすまないな、と最後に言葉を添えた。
(-333) もちぱい 2021/09/27(Mon) 20:39:19
貴戸 高志は、闇谷の話の途中で箸を滑らせて落とした。>>+93
(c64) もちぱい 2021/09/27(Mon) 20:41:53

貴戸 高志は、箸を拾い上げて席を立つ。少しだけ、胸が苦しくなった。
(c65) もちぱい 2021/09/27(Mon) 20:42:20

貴戸 高志は、箸ごと手を冷水に浸しながら考え続ける。
(c66) もちぱい 2021/09/27(Mon) 20:44:39

貴戸 高志は、思考の海に浸り続ける。人は、いつから人に許可を求めるようになってしまったのだろう?
(c67) もちぱい 2021/09/27(Mon) 20:45:11

【独】 4432 貴戸 高志

「何がダメなんだよ」

 お前はダメじゃないよ。


「誰の許可が必要で、誰に叱られて、
 どうしたらWいけないWじゃなくなるんだよ。」

 お前は何もいけなくないよ。


「俺の幸せをお前が決めるな。」

 お前の側に居られたら幸せだよ。


「俺は好きにしてるし、好きに生きる。」

 お前が好きだよ。


「俺の好きな奴のこと、WなんかWって言うな。」

 辛いね。頑張ったね。


+++
これをぶつけられた貴戸高志が、許可の話で動じないわけがないんだよ
(-334) もちぱい 2021/09/27(Mon) 20:52:24

【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志


すきだ、それだけの短い言葉で綻んで笑い合える。
嗚呼、言ってよかった、なんて
可愛らしい感想を胸に抱えて。

「高志の事ももっと知りたい。
 好きだ、好き過ぎて、……幸せ過ぎる。」

貴方の温もりが包み込んで来て、
二人で地に沈んで、笑って、
体の底から混ざり合って。

「お前のこと離さないから、
 お前も俺を離さないでくれ。」

貴方の全てが自分に向いていることが、こんなにも誇らしい。


こうして、少年院での時間は
細やかな幸せも、ほの暗い混沌も、何もかもに等しく進んでいく。
(-336) osatou 2021/09/27(Mon) 20:52:53