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【置】 調律 水銀 莉桜「──」 次々に明かされていく秘密。 それも、とてつもないものばかり。 それは少女に、ある一つの確信を抱かせます。 「──ばれてる、あたしも」 ほんの小さく呟いて、 いまの話題に耳を傾けて、 そうして今度は俯いて、 視線を彷徨わせて、 ああ、いや、だめだ。 取り繕わなくっちゃあ。 (L1) Rindo17 2022/01/31(Mon) 22:36:35 公開: 2022/01/31(Mon) 23:00:00 |
【人】 調律 水銀 莉桜「とっ──」 「とに、かく──いま考えたって、しかたない、よ。 わかんないんだから、そのときに、なんないと──」 「 わかんないん、だから──」 (26) Rindo17 2022/01/31(Mon) 22:38:54 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 嘘 氷室 凛乃「っ──」 無作為な選出。 そこに意図が介在しないだけ、ましだったかもしれません。 それでも実際に個人の名前が挙がると、 どうしても身構えてしまうもの。 「──ど、」 「どうして、そこまでしてくれるの? あたしなんかの、ために──」 (-25) Rindo17 2022/01/31(Mon) 22:42:54 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「それはヒミツ。 でもほら、多感な高校生を 再現するには無知すぎても変だし」 微妙な葛藤があったらしい。 「──う。 そ、それは困る。 せっかく、初めての、 あたしがあたしで居てもいい、──」 「──」 「──とも、だち?」 目をぱちくりと瞬かせて、 まだふわふわしているあなたに問いかけました。 (-26) Rindo17 2022/01/31(Mon) 22:45:04 |
【人】 調律 水銀 莉桜「──あぅ」 撫でられても、先日ほど動じません。 慣れたのか肝が据わったのか、それとも。 「──う、ううん。 平気だから、あたしは── ──さ、さむい? えと、暖房、上げる?」 (29) Rindo17 2022/01/31(Mon) 22:51:09 |
【秘】 嘘 氷室 凛乃 → 調律 水銀 莉桜「まず大前提として、私は私を守れない。 私はもとは自分を守るつもりだったけどね……」 しかし、そうはならなかったわけだ。 「まあ、そうなったら、仲がいい水銀ちゃんかなって。 あとは……強いて言えば、 より秘密に拘ってそうに見えたから、かな。 水銀ちゃんが好ましい人だから、っていうのもあるけどね、 もちろん」 普通に考えれば、秘密に拘る人ほど、 秘密を明かされたくないのだから。 (-33) serikanootto 2022/01/31(Mon) 23:16:02 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜「微妙に濁したわね……」 とはいえ、機密に触れる事なら深追いはできない。 下手に藪をつついて蛇が出てきても困るので、 この件に関しては言及しないことにした。 「あなたの学校にもいるのでしょう? 友達の一人や二人」 人間社会に馴染むようデザインされたなら 当然あって然るべき、くらいに考えている。 (-34) 雪野 2022/01/31(Mon) 23:20:19 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 嘘 氷室 凛乃「──」 「──確かに、あたしは。 あたしの秘密を、明かしたくない。 できれば、誰にも知られたくない」 湯気が立ち上るなか。 ぽつりぽつりと語り出します。 「守ってもらえる、のは、──正直、嬉しいけど。 けど、あたし、 氷室さんに、なんにもしてないのに」 「──ひみつだって、教えてもないのに」 (-42) Rindo17 2022/01/31(Mon) 23:54:08 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「いや、──うん。 友達は、いる、けど。 あたしのことを知ってるひとはいないし、 知ったうえで友達なんて言ってもらえるなんて、 ──思わなかったから」 照れくさそうに俯いています。 緩んだ口元を隠しきれていません。 そのしぐさは、きっと人よりも人らしいもの。 「──ありがと、早乙女さん」 (-43) Rindo17 2022/01/31(Mon) 23:57:23 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜「お礼なんて……いえ、そうね。 これはアンドロイドだとか関係なく、 あなたの人柄あっての結果なのよ」 ただ与えられた命令を遂行するだけなら、 ここまで葛藤するようなこともなかっただろう。 身体の造りはまだ人間に至らなくても、 その心があればあなたは立派な人間だ。 「だからバレても大丈夫、だなんて 無責任なことは言わないけれど…… 私が特別変わり者なわけではないってこと、 いつか分かる日が来ると思うわ」 それまでは、秘密を知るただ一人の友として。 「改めてよろしくね、水銀さん」 右手を差し出す。 それは友好の証であると同時に─── 「……ところで、腰が抜けてしまったから立たせてもらえると嬉しいのだけど」 (-48) 雪野 2022/02/01(Tue) 0:20:30 |
【秘】 嘘 氷室 凛乃 → 調律 水銀 莉桜「守る理由なんて、 ちょっと気が合うぐらいで十分じゃない?」 氷室にとってはそうだった。 ちょっと意気投合して、一緒にお風呂に入れる仲。 あなたを守るには、それで十分なのだ。 「秘密が全く気にならないとは言わないけれど、 教えてなんて言わないよ。 水銀さんが大事にしていることだしね」 あなたの心を少しでも穏やかにできればそれでいい。 (-49) serikanootto 2022/02/01(Tue) 0:22:18 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「──うん。 そう、だといいな。 ──そうだと、いいなぁ」 既にいくつもの秘密が明かされ、 それでも人々は受け入れている。 ひょっとしたら、という 淡い夢想に、胸が高鳴るような錯覚を抱いた気がした。 「あの、──早乙女さん」 「名前で、呼んでほしいな。 水銀の苗字は、なんだか無機質で、 あんまり好きじゃないんだ。 それで、よかったらあたしも、 ──咲花ちゃんって、呼んでいいかな」 「──改めて、よろしくね」 そっと手を取る。 柔らかさと、ほのかな温かさ。 それが模造品だとしても、 その先にある笑顔は、きっと本物だ。 そして── ▼ (-51) Rindo17 2022/02/01(Tue) 0:33:17 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 嘘 氷室 凛乃「──」 きゅ、と唇を噛む。 応えたいな、と思った。あなたのその献身に。 だってそれは本来、自らに課された使命のはずで。 素直にありたいと思った。 偽りの自分ではなく。 「──氷室さん、あの」 まっすぐに見据える。 硝子玉のような翡翠の瞳。 「あの、あたしね、」 あなたの瞳に映る、 「──あ、──」 ──それでも言えない、ちっぽけな少女の姿。 「──ご、めん、 あたし、──」 俯く。 滲むのは恐れ。 秘密を明かした先に予想できるなにかを、 少女は、ひどく恐れていた。 (-58) Rindo17 2022/02/01(Tue) 0:49:32 |
【秘】 嘘 氷室 凛乃 → 調律 水銀 莉桜あなたと見つめ合う。 自分の瞳はあなたにどのように映るだろうか? あなたの言葉を、全部聞いて、それから。 「……ん」 あなたを、ぎゅっと抱きしめる。 「大丈夫、大丈夫だからね」 自分とて、秘密を明かしたらどうなるかはわからない。 それを考えれば、あなたの考えも至極当然だ。理解できる。 だから、責める気なんてならないのだ。 恐れる小さな少女を、あやすように撫でた。 (-66) serikanootto 2022/02/01(Tue) 1:18:48 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜「名前で? ええ、分かったわ。 これからは莉桜さんと呼ばせてもらうわね」 苗字呼びに深いこだわりはない。 いきなり下の名前で呼ぶのは馴れ馴れしいかと思う程度だ。 笑み 「……"咲花"なんて、似つかわしくない名前だと思うけれどね。 好きに呼んでもらって構わないわ」 そう言いつつも、口元には微笑みを湛えていた。 ▼ (-68) 雪野 2022/02/01(Tue) 1:24:47 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜「何を言ってるのこの子は」 そろそろ意識から飛ばせそうだった先程の愛撫の名残が あなたの言葉で一気に引き戻されてきた。 ともすれば、そういう音波でも出ているのかと疑うような、 深層心理に問いかけてくる言葉が心を揺らす。 「そういうのは、せめて……もっと人気の無いところで……」 気が動転したせいもあって、おかしな返答をしてしまった。 (-70) 雪野 2022/02/01(Tue) 1:30:59 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 嘘 氷室 凛乃「──ぅ、」 反射的に避けようとして、できなかった。 そうしなくてはいけないのに、しなかった。 ゆるゆると遠慮がちに、 あなたの背に手が回される。 「──あったかい、なぁ。 どうしてこんなに、あったかい、んだろ、──」 あなたの胸元に顔を埋める。 直接伝わる、あなたの温かさ。 莉桜の身体はほんの少し、 体温が低く感じるだろうか。 泣くわけでも、震えるわけでも、強く抱き締めるわけでもなく。 しばらくのあいだ、そうしているだろう。 (-98) Rindo17 2022/02/01(Tue) 11:19:09 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「──そう、かな。 いい名前だと思うよ、あたし」 その感想に偽りはない。 だって事実、 こんなにすてきな笑顔をしているのだから。 ゆっくりと手を引いて、 あなたを立たせてあげる。 そっと肩を支えて。 ▼ (-103) Rindo17 2022/02/01(Tue) 11:35:43 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「人気が無かったらいいんだぁ──♡」 こうして友情キラキラシーンは終了した。 いつも冷静な人が怒ると怖いとは言うけれど、 いつと引っ込み思案な人が 解き放たれると大変なことになるんですね。 莉桜だけかもしれないが。 どこで学んだのか、 つぅ…… とあなたの太腿をなぞりつつ、使われていない部屋へと誘うでしょう。 ここから先は描写してもいいし、 カットしてもいい。 (-104) Rindo17 2022/02/01(Tue) 11:38:40 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜「あっ違、今のはそういう意味じゃ─── んひゃぅっ 先刻の影響か、元々そこも弱いのか、 太腿をなぞられれば、きゅっと身を縮こませる。 抵抗力を失くした少女は、あれよあれよという間に 空き部屋へと連行されてしまうのだった。 「うぅ……どうしてこんな事に……」 押し入れに入っていた布団を敷いた上に横たえられ、 俎板の上の鯉のような心持ちで顔を覆っている。 /* せっかくだから俺は描写する道を選ぶぜ! (-107) 雪野 2022/02/01(Tue) 12:09:35 |
【秘】 嘘 氷室 凛乃 → 調律 水銀 莉桜あなたに避けるべき事情があるとしても、 秘密を知らない氷室は考慮しない。 手が回されれば、胸元に収まるあなたを守るように より包み込む。 あなたの囁きも聞いてしまったから。 少しばかり冷たいあなたを、 心まで暖められたらいいと思いながら。 ……きっと自分からは離さないだろう。 (-108) serikanootto 2022/02/01(Tue) 12:42:19 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「でもほんとうは期待してたんじゃないの? ステータスが変わって見えるよ? ドキドキして──発情しちゃってるよね──」 嘘である。 さすがに他人の状態をそこまで解析できない。 嘘であるのだが、 「それに、ほら。 あたしは機械なんだから。 おもちゃを使って1人でするのと一緒だよ。 道具を使ったかは分からないけど、 自分ではしたことあるんだよねぇ──?」 あれだけ忌避していた 自分の身体をネタに責める始末。 すごい勢いで開き直っている。 焦らすように、肩や太腿や胸のまわりを、 浴衣の上から撫でている……。 (-109) Rindo17 2022/02/01(Tue) 12:46:44 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜「そ、んなこと……」 緊張と期待がない交ぜになって、 さっきから心臓が早鐘を打っているのを 見透かされて殊更に赤くなる。 もちろん、そんな機能の有無が咲花に分かるはずもなく。 そうだと言われたら信じざるを得ない。 「んっ……ふぁ……」 これでも年頃の少女、そういった本や行為に 興味や経験が無いと言えば嘘になる。 けれど、自分でするのと人にされるのとでは 感じ方に天と地ほどの差があった。 もどかしさに膝を擦り合わせながら、 前髪から覗く潤んだ瞳であなたを見つめる。 「そんな事…… んくっ、 言わないで。あなたは、道具じゃないし…… ひぅっ、 今、 あっ…… 一人に、しないで……」弱々しくあなたの浴衣の袖を摘まむ仕草は、 制止ではなく懇願であった。 (-110) 雪野 2022/02/01(Tue) 13:47:45 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 嘘 氷室 凛乃それ以上は無かった。 肌と肌を触れ合わせて、 お互いの体温と存在を感じる。 包み込まれている。 ただそれだけだった。 しばらくして、莉桜のほうから身を離した。 翡翠の瞳は、 やっぱりちっとも揺らいでもいなかった。 それはひょっとすると、 ほんの少しの奇妙だった。 「ご── ごめんなさい、氷室さん。 なんだか、甘えちゃったみたいで──」 (-125) Rindo17 2022/02/01(Tue) 16:55:14 |
【秘】 調律 水銀 莉桜 → 1年 早乙女 咲花「いいじゃん、素直になれば。 ここにはあたし以外だれも居ないよ? 大丈夫。耳だって人より遥かにいいんだから。 少しでも誰か近づけば教えてあげるから。 ねぇ、あたしに教えて? 今、何をされちゃうのを期待してるのか。 あたしに、人間らしい欲求を見せて?」 完全にスイッチが入っているというべきか。 元来持ちうる、本能じみた知識欲に、 あなたの反応から得られる新鮮な高揚が混ざって、 ほとんどブレーキが利かなくなっている。 さわ、さわ、さわ、さわ。 「──かわいいね、咲花ちゃん。 どうしよう。ゾクゾクしてるのかな、これ、あたし」 (-126) Rindo17 2022/02/01(Tue) 16:59:17 |
【秘】 嘘 氷室 凛乃 → 調律 水銀 莉桜あなたと見つめ合う時は、 いつでも瞳がしっかりしているな、と思った。 だがそれだけだ。 それ以上の気づきはないーー 少なくとも、あなたを普通の女の子と見ている限りは。 「いいのよ、好きでやってるんだから。 抱きたくて抱いた……いや、これ語弊があるね。 なんというか……自分に分けられるものがあるなら、 分けてあげたくなる、そんな感じ」 離れるとちょっと物足りないお風呂だな、 なんて心の中では思った。口には出さないが。 (-130) serikanootto 2022/02/01(Tue) 18:04:32 |
【秘】 1年 早乙女 咲花 → 調律 水銀 莉桜知らなかった。 受け手に回ると自分がこんなにも弱かったこと。 それを悪くないと思ってしまっている自分がいることも。 「やっ、ぁ……うぅ〜ッ……」 言いたい。言ってしまいたい。 そうすれば彼女はきっと叶えてくれる。 この切ない疼きから解放してくれるはずだ。 「…………って」 「胸とか脚だけじゃなくて、あそこも触って……」 消え入りそうなか細い声も、 あなたの聴覚センサーにはしっかりと届くのだろう。 (-131) 雪野 2022/02/01(Tue) 18:05:33 |
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