「たしかに正確な情報を好む人なら、不確定な要素である占いは避けるだろうけれど……結果に一喜一憂したり、異なる結果を他人と教え合って話題にしたりと楽しみ方は色々あるだろうからね。娯楽の一つとして親しまれているが故になくならない……そんな部分もあるんじゃないかな」

貴方が嬉しそうな顔をすると、つられるように使用人もにんまり笑みを浮かべた。人が嬉しそうだと自分も嬉しいのだ。

「ああ、分かったよ。それなら俺は美味しいお茶でも用意しておこうかな！ふふ、考えただけでもワクワクしてきちゃったな。
それじゃあまた後日に。ごきげんよう、キファ殿」

一礼をして、使用人はそのまま立ち去るだろう。

「？　はい、私も本気ですが」

何か問題があるのだろうか。
サルガスの口ぶりからして、興味深い内容の映画なのはまず間違いないだろう。
と、そこまで考えてある可能性に思い至った。

「……もしかして、なのでしょうか。だとすれば、もっと真摯な気持ちで伺うべきだったかもしれません。
すみません、バーナードさん。気楽な気持ちで押しかけてしまって」

ものすごく真剣な表情だ。
恐縮しながら、許されるならサルガスに続いて室内にお邪魔しようとする。

「？　はい、私も本気ですが」

何か問題があるのだろうか。
サルガスの口ぶりからして、興味深い内容の映画なのはまず間違いないだろう。
と、そこまで考えてある可能性に思い至った。

「……もしかして、なのでしょうか。だとすれば、もっと真摯な気持ちで伺うべきだったかもしれません。
すみません、バーナードさん。気楽な気持ちで押しかけてしまって」

ものすごく真剣な表情だ。
恐縮しながら、許されるならサルガスに続いて室内にお邪魔しようとする。

「

キファも、いいんだぞ。気楽な気持ちで気楽に楽しむのがいいんだ、映画ってのは。」

実はあの後方バーナード顔、サルガスが伏線に気付いたことに大変ご満悦だったやつなのだ。
理解者がいることも嬉しいし新たな理解者候補がやってきたことも嬉しい。


「それじゃこっち来いよ。待ってろー今諸々準備する」

と言いながら指先を軽く振って色んな電子機器を操作した。
全員の準備が万端になってから再生を押すことだろう。

「昨日の様子を見る限り、気軽に人が集まっていた。その為、バーナードの言う通り気楽で構わないのだと思う。
　そういえば内容が気になると言っていた筈のシトゥラは、何故か観ようとしなかったが……」

残念ながら、シトゥラが観ようとしなかった理由にサルガスは気が付かない。
バーナードがキファに同情心を送っている事も決して気付かないだろう。残念。

そうして部屋にお邪魔し、指定の席に付く。
準備はいつも出来ている。