「結構ダメージ入ってたっぽくてさー、生体情報がおもしれー数値してて笑うしかなかったんだよな。
あーもうマジで助かる……水分が染みわたる……塩分うま……」

ドリンクも塩飴も受け取って、すぐにどちらも摂取する。
温泉でのバーナードは手袋をしていなかったのだが、手袋の裾あたりが時折淡く光っている点からしてそれ自体が精密機器なのだと伺えるかもしれない。

「……なるほどな、そうだよな。介入して連れ出しちまえばいいんだよな。なんかすっきりした！よーし、ありがとう！」

元気がないなりにわーになっている。わー！

「そういう教育を受けて、そういう要望を受けて、それをこなして……って俺にはあんま想像できない生き方なんだけど。少なくとも俺はお前と馬鹿な言葉投げ合うの結構楽しかったから幸せにされたなって思う。……まあ風評被害に関しては別ですがー？」

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アタシも暑さ中りで体調クソで反応遅れがちなのと、官能ワードひねり出すために筆が遅いから気にしなくていいのよ。スローセックスしましょ♡

唇を奪われ動きを止める。
唇を奪われたという認識すらなく、ただ何かが唇に当たったとしか思っていない。

「え……？ヌンキくんなにを……？」

先ほどまでの自身を苛む恐怖感は疾うになく、今シトゥラの中にあるのは困惑と原因不明の動悸だ。
いや、似たような動悸の経験はある、でも今はそれとはまったく
状態で、なぜこの状態で動悸がするのかがわからないのだ。

「ね、ねえ、怖いよ……」

触れらた場所が訳も分からずに熱い。

「……宇宙は広く、あまり良い人間が居ない地域もある、とは聞いているが…… 私が官憲の類でないのは残念に思う。貴方がたの扱いははやく是正されるべきだ……」

ゲームが終わったら細かい事務連絡も許可される……通報しようかな……と考えている。軍属は意外と人権に煩いのだ。

「……？放っておいても得に有害なことは為さないが…… だが、生活に詳しい貴方と違って私の得意分野は偏っているから、貴方の感性とズレて感じるのは理解する。私から見た貴方の違和感のように、何か気になればいつでも言うといい」

ぬくやかに布団に包まれながら、テレベルムはがんばる意思を視線の強さに載せた。見送る姿はまるでお豆腐。整えられた布団を乱して上体を起こすのは憚られる、という考えだが、言葉と姿勢が妙な食い違いを見せていた。

「また後日にでも話そう」

「なるほど……不確定要素があるからこそ、娯楽の一つとして楽しまれている……　そんなこと、考えたこともありませんでした」

占星術とは、星が示すものを読み解き、提示された疑問に答えるもの。人の悩みや迷いを解決するための手段として見てきていた。
技術の発展によって正確な答えを得られるようになった今、占いは不要になっていくものだと思っていたが……。

「……であれば、より親しまれる存在になれるよう、技を磨かねばなりませんね。ありがとうございます、仕事に戻ってからも頑張れそうです」

「わあ、お茶まで用意してくださるんですか！それは楽しみです！　では、お待ちしておりますね」

お辞儀を返し、去っていく使用人を見送った。