【墓】 厨房担当 那岐[そら豆を煮る間に、玉ねぎはみじん切り。 目に染みるという長年の悩みには 電子レンジで温めることで回避できるようになった。 目にも染みなくなる上に皮も剥きやすくなる。 みじん切りにした後は、 バターで熱して透き通るまで火を通す。 玉ねぎの甘味が十分に引き立つまで。 フライパンを置いて煮立ったそら豆は 冷水に晒して皮を剥いていく。 スープのベースは牛乳と生クリーム。 そしてメインのそら豆。数粒だけ残して、 ザルで丁寧に濾した後、なめらかになるまで ミキサーにかける。 ベースができれば炒めた玉ねぎと合わせて 火にかけコトコトと煮込んでいく。 店のほぼ常備品となっているコンソメを加え、 塩と胡椒で味を整え。 そら豆の緑の色が引き立つようにシンプルな 白の器を選んで彩りも楽しんでもらえるように。] (+406) milkxxxx 2023/03/14(Tue) 23:33:17 |
【墓】 厨房担当 那岐[形を残したままのそら豆を中央に飾って。 少しだけパセリを散らしたら、完成。 そら豆を食べたことはあると言ってたけれど、 スープにしたものは初めてだという。 彼の身体に入っていくものの『初めて』を、 自身の手で作れることに、 密やかに楽しみを覚えていく。 血液は120日。 細胞は遅くとも200日。 骨は成人なら二年半で入れ替わるという。 彼の身体を俺の料理で作り変えていくにはまだ日が浅い。 さて、先程のメッセージへの返信は まだ悩んでいただろうか。] (+409) milkxxxx 2023/03/14(Tue) 23:36:19 |
【墓】 厨房担当 那岐[年末ならきっと、まだ。 猶予はあるはず。 彼がどちらを選んだとしても。 それが彼の出した選択なら反対するつもりはない。 ゆっくり決めてもらうとして。 今は、彼の『初めて』を目の前で堪能しようか。 小さなバスケットにバゲットを添えて。] お待たせしました。 どうぞ、召し上がれ。 [彼の『好き』と『美味しい』を味わおう。**] (+410) milkxxxx 2023/03/14(Tue) 23:37:22 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (c37) milkxxxx 2023/03/15(Wed) 0:10:41 |