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人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

はい。すみません。その通りです。

[壊れたラジオみたいに「はい」「すみません」を繰り返す。
これなんてデジャヴ。
あの時と違うのは彼が怖くない事くらいか。
子供に言い聞かせるみたいな懇切丁寧な説明に
俺は頷いて謝る事しか出来ない。
だってこれは本当に俺が一方的に悪い。
おっしゃる通りなのだから。

首に触れる手はほんのり温かくて
俺をなだめてくれてるような気になる。
こんな状況でどこまで優しいんだろう、この人は。

もし彼が俺に気があったら、を想像してみる。
他に男がいるのかとか、裏切りだとか嫉妬に怒る姿は
まるで思い浮かばなかったけれど、
その代わり悲しそうな顔が浮かんで心が痛くなった。
ついで平謝りする俺の姿も出てきた。
それはどんな状況でも変わらないらしい。]
(-1) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 11:34:58

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[気になって仕方なかった女性の正体は
想像の斜め上をいっていて、
なんて答えていいやら言葉を失ってしまったから
首を横に振って返事の代わりにしておく。

そう言うのは俺の納得の為だけに聞いていい話じゃない。
彼自身だけじゃなくて他人のプライバシーにも関わる。

そもそも姉がいるなんて情報すら初出だ。
そうか。だからなのか。
俺に対して戸惑いはあっても嫌悪とか無理解がないのは。
身内に似たような人がいるならって妙に納得する。]
(-2) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 11:35:13

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[やっぱり相手の立場になって考えるのは大事らしい。
言われた通り、女性を抱いてみる事を考えたら
拒否反応は出ないが、全く心が動かない。
興奮もしなければ柔らかい身体に違和感しかない。

なるほどこう言う事か。
だったら俺のスキンシップはどうなんだろう。
興味がない相手から触れられるのなんて
同性だどうの以前にセクハラでしかないんじゃ…。

前部署の飲み会で酔った先輩に絡まれて
腕に胸を押し付けられた時の事を不意に思い出した。
人としては好きな先輩だったし気持ち悪くはないけど
単純に酔っ払い面倒だなって思ったのを覚えている。

それに近い感覚なんだろうか。
悪絡みの点で言えば同等以上の面倒くささで
彼に気持ちを押し付けた自覚は、ある。]
(-3) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 11:35:36

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

十分です…!

[そんな面倒くさい俺の要求は9割受け入れられた。
どんだけ懐深いんだよ。優しすぎか。
普通ならうぜーって投げるとこだ。
自分でも鬱陶しいなこいつとか思っちゃうし。

早速映画館で寝てる相手の姿とか
俺が彼の服をコーディネートしてるのを想像して
最高過ぎる状況に顔がにやけるのが止められない。

中学生みたいな恋愛観なのは分かってる。
でも仕方ないだろ。初めてなんだし。
どんな些細な事だって新鮮で嬉しくて仕方ないんだ。

言葉を交わすべきだと彼は言ったけど
ここまで進んだのは彼が俺の言葉を聞いてくれたからで
普通はそこに至るまでに縁は切れるもんじゃないか、
彼が特別優しいから続いてるんじゃないかって思う。

上手いこと言いくるめられて調教されて
掌で踊らされてる事なんて気付かないまま
そうして『優しい葛西さん』への神聖視は強まっていく。]
(-4) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 11:36:05

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

名前で呼んでもらえると、嬉しいです。

…………、
あきらさん。

[要求したのは俺だけど。

やばい。どうしよう。恥ずかしくて死にそう。
ただの名称が特別な言葉みたいな気がしてくる。
音に乗せただけなのに胸ん中がざわざわする。

相手を直視出来なくて、
不自然な動きでコーヒーの入ったカップを手に取った。]*
(-5) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 11:38:04

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[何の負い目があるのやら
ゲイだから悪い、男だから悪い、自分が悪い
そう思い込みやすい性質な気がすると
今更ながら気付いたが、便利だな、と思うだけだ。

おまえ、本当は別に何も悪い事してないのにね。
だって俺たちは恋人な訳でもないし
俺も好きだなんて一言だって答えた事もなければ
こいつの好意を曖昧にキープしつつ
他所で女だって抱いて居る。

ほんとなんで俺の事好きなんだろうねおまえ。
他人事みたいにしみじみ思うけど、
全部ばれてないからだと再認識。

詐欺師の適正あるなって己惚れてみるけれど
騙されてくれる状況と相手が限られてるのはわかってる]
(-7) yahiro 2020/10/27(Tue) 14:51:32

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[首筋に触れてみて確かめる。
他の男がキスした場所に触れても然したる嫌悪感もない。

口にしてても例えば舌絡めてようと
わからなきゃ別にいいなって思ってたし。
こいつを抱けるかって考えてみても
突っ込む場所が排泄孔なんだよなって抵抗はあっても
他の男の使い古しだって抵抗はそんなにない。

男だしな、って抵抗も、実のところあんまりない。
俺に興奮して勃起してるチンポだって
俺に突っ込む気がないのなら何の抵抗もなく触れたし。

女相手に一回経験してくればいけるかな、って
思ったまま言ったらどんな顔するんだろう。

俺の心ない言葉に感情をグチャグチャにされる分だけ
俺の事好きなんだなって実感出来て気持ちよさそうだ。
そんな風に考えたらちょっとだけ興奮した。
そんな自分に流石に少し引くので言うのはやめておく。]
(-8) yahiro 2020/10/27(Tue) 14:52:24

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[別にお前がゲイなんだからレズくらい珍しくも無かろうと
何やら神妙な顔をして首を振る様を
不思議に思って眺めていたが
あ、これ言い方間違えたなってふと気付く]


 連れて歩いてる相手が女じゃなく男なだけで
 怖い思いをしなくて済む場面があるからって理由で
 わりと誘われるんだ。
 今じゃ姉を挟まず俺の知人ってくらいの頻度で。

 姉を通して彼女が同性愛者だって理解してるから
 自分に下心があるんじゃないかって
 変に警戒する必要もなくて気楽だって。
  

[レズの『姉』ではなくレズの『姉の友人』だと
伝わっていない気がして
聞かれてもいない注釈を足しておく。

下心どころかほぼ肉体関係しかないし
しかもあの人俺より強いけどね。肉体的にも精神的にも。
並みの男相手に怖い思いなんてしないだろう。
きっと年下の男連れ歩くの気持ちいい程度の感覚だ。

今の俺みたいに。

おまえなら他にいくらでも選べそうなもんだけどね。
女でも、男でも、
そんな男が俺の言いなりになっているは気分がいい。]
(-9) yahiro 2020/10/27(Tue) 14:53:20

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[そうやって、ただ下の名前を呼びあう事を許しただけで
馬鹿みたいに浮かれてるのとか。

すれてなくて可愛いなぁと思う程度には
「そこそこ」気に入っているって言葉に嘘はない。

こいつといつかするかもしれない練習に
趣味でもないアナル他所で試してきてやってもいいって
思う程度には気に入ってるけれど。

こいつの気持ちに誠意で返すってのは
多分そうじゃないんだよなぁとわかってはいる。

誠意なんてない、恋愛感情の持ち合わせもない
返せるものなんて嘘ばかりなのに
一方的に好意を差し出すことを望んで
騙されて喜んでる笑顔を見て罪悪感も抱かない。

おまえほんと、好きになる相手間違ってるよ。
教えてやる気はないけれど心の中でそっと哀れんだ。]
(-10) yahiro 2020/10/27(Tue) 14:55:06

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司



 あきら「さん」でいいの?
 りょうじ「くん」。

 ……聡、って、呼ばないのか?


[微笑ましいものを眺める顔をして、くすくすと小さく笑う。
可哀想だしちょっとくらい可愛がってやろうと
普段すぐ床に座り込むせいで半分くらい飾りみたいになってる
ソファーに珍しく座ったまま隣に来いと座面を叩いて誘う。
横幅に限りがある分隣に並ぶと距離が近い。

心の距離は近づけない分物理的な距離くらい差し出してやろう

……なんて殊勝な気持ちがあった訳でもないけれど
ほんの気紛れで、二人で腰かけてもゆとりのあるソファーで
映画に意識が向いててだらけてる訳でもないのに
ぴったりと寄り添って近い手を握ってやった*]
(-11) yahiro 2020/10/27(Tue) 14:56:02

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[いくら彼が優しいにしたって、
男避けの為だけに呼ばれて時間を使うだろうか。
姉の親友なら昔の弱みを握られてるのかとも思ったけど
その人の事を話す彼に不服そうな様子はないから、
単にその女性が一緒にいて楽しい人――
人として魅力的なんだろうという結論に至る。

少しその人に興味がわいたけど
恐らく会う事もない人だから頭の奥に興味をしまう。
好奇心でつつくような話題でもない。
取り敢えず心配していたような相手じゃないって
彼の口から丁寧に追加説明されただけで十分だ。

言われたまま丸々飲み込んで疑いもせず。
まるで疑うのが不義みたいに無意識のタブーになったのは
幾重にも重ねられた相手の言葉のせいなのだけど
その枷に気付かない俺には絡め取られてる自覚もなかった。]
(-13) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 17:36:55

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

…口から心臓出そう。

[大袈裟でも何でもなく、本当に心臓が出そうだった。
心臓がばくばく激しく暴れている。
ただ名前を呼んだだけなのに。呼ばれただけなのに。
嬉しいのにつらいなんて相反する感情、初めてだ。
意味が分からない。
もっと呼んでほしいと無理がごちゃ混ぜで
そんな状態で呼び捨てなんて出来るわけがない。]

さん付けから慣らさせてください。

[真剣にそう言ったら笑われてしまうだろうか。
誘われるままにソファーへ座を移すけど
何もかもがこの間までとは違うような心地になって、
キスだって平気でしていたはずなのに
握られた手を握り返せないままに顔を逸らした。]*
(-15) 0zakuro0 2020/10/27(Tue) 17:37:44

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

 ……かまわないけど。
 慣れてそのまま癖になりそうだけどな。
 おまえの場合、なんとなく。


[視線を逸らしたその横顔をにやにやしながら眺める。

男に尻穴抉られて女みたいに扱われるより
こんな事の方が恥ずかしいなんて
何だかちぐはぐで、面白くて。

握り返されることなく無防備な掌はそのまま餌食になり
指の股をいやらしい手付きで撫で摩られることになる。

特に他意はないのでその後
謎の指圧マッサージに変わったり
肩にずっしりしなだれかかったりしながら
彼が落ち着く迄特に何をするでもなく寄り添っていた。]
(-33) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:37:11

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司



 ……あ。そうだ。
 早く慣れるように呼びまくろうか、名前。

 涼司、涼司くん、りょーじ。


[少し落ち着いたころに明らかにからかっている声色で
未だ呼び慣れない名前を繰り返す。

なんだこれ。ばかみたいだ。
そう思うのに
何でもないこの時間を無邪気に
ちょっと楽しんでいる自分が居た*]
(-34) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:37:34

【念】 サラリーマン 葛西 聡

−恋人にはなり得ない彼女−


 「今度の彼女、嫉妬深いの。
  プライベートの連絡先、全部消されちゃって」


[それはもう束縛の域ではないだろうか。
そう思ったが口を挟むのも馬鹿馬鹿しい位
脂下がった顔をしていたから放っておいた。

昼間のファストフード店なんて場違いな場所に
突然拉致されて途端にのろけが始まったので
適当に頼んだ珈琲が不味い。
何時ものインスタントよりは余程旨い筈なのに。

きっと顔が良いんだろうな。
彼女は女に対してはクソ程面食いだ。
俺の姉も身内贔屓抜きに顔だけは良い。
男は若さ以外拘らないので
姉とは似ても似つかない俺に声が掛かった訳だが]
(!5) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:39:27

【念】 サラリーマン 葛西 聡



 「だから、連絡がなければ上手くいってると思って。
  祝福してくれるでしょ?」


[座席も絶妙な距離を保ったまま
それだけ一方的に言われて別れた。
YESともNOとも俺は答えなかったが
特に答えなんて必要としていなかったようだ。

店の外で待ち伏せていた若そうな女と腕を組んで……
というより、引っ張られるようにして
雑踏に紛れて行くのを
なんか犬みたいだと思いながら見送った。

ぼんやりと、自分の犬を思い浮かべて重ねてみたら
さっき見たのと同じくらい脂下がった顔で
引き摺られる男の顔が想像できて、少しだけ笑った*]
(!6) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:42:06

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

─秋─

[他数名のキープも固定の彼氏ができたとかで
この季節はこれだから嫌なんだよなぁと
カレンダーを眺めてしみじみ思う。

クリスマス正月バレンタインホワイトデー辺りを
特定の男とそれなりの親密度で過ごしたいと
考える連中にこの季節、毎年軒並み振られる事になる。

まぁいいか。今年は暇潰しもあるし。

あいつもそういうの好きなんだろうか。
ケーキでも予約するべきだろうか。
けれど別に俺たちは現状恋人な訳でもなければ
誕生日を直接祝いに行く程度に親しい友人も
近くにいるようだし友人同士で集まるんだろうか。

二人で過ごすにしても、なにをすべきかわからない。
正直余の恋人共は何して過ごすんでしょうね。
聖夜はラブホが満室になる印象が強すぎて
セックスくらいしか思い浮かばない。]
(-35) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:44:43

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[こちらからクリスマスの予定を問えば、
まるで期待して誘っているみたいで
きっと予定があってもキャンセルしてきそうだなぁと
想像してみたら、ちょっとにやけそうになる。

ちょっと、たのしい。
自分が最優先されるのは気持ちが良いものだ。

けどその代償が初めてのアナルセックスとなると
大分ハードルが高い。

特別な夜とか失敗できないとか
そういうプレッシャーにそこそこ弱いのは
しないための口実ではなく割と事実だという自覚があった。]
(-36) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:45:44

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[なんにせよ、プレゼントくらいは、用意すべきだろうか。
そう考えた時
こいつの好みなんて何一つ知らないことに気付いた。

服の好みも、その他の趣味も、何もかも。
出せばなんでも拒まず食べるので
食べ物の好みも余り解っていない。
メインのおかずの希望に上がりやすいもの
程度の知識しかないんだと……

黙々と晩飯の餃子を包みながらふと気づいた。
なお、これはリクエストではなく
珍しく俺が食べたいやつである。

一人でやると色んな意味で心が折れるので
混ぜるところから手伝わせている。

多めに作って冷凍しておく心算でせっせと手を動かす。

出来上がったら丸形の小ぶりなホットプレートで
二人分まとめて一気に焼く予定だ。
鍋をしようと衝動買いしてからこれまで
碌に使われてこなかった新品同然のそれが
久しぶりに日の目を見ることになるとおもうと感慨深い。]
(-37) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:49:51

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

 あした…。

 冬物覗きに行こうとおもうんだが
 もし暇なら、一緒に行くか……?

 もし気に入ったのがあればマフラーと靴を新調したい
 程度で、これといって目的もなく
 ぶらぶらひやかして歩くことになると思うが……


[普段使いの小物、くらいなら。
もし渡さないことになっても自分で使えばいいかなんて
襞を几帳面に折りたたみながら考える。

マフラーネクタイ辺りが頭に浮かんで
まるでこいつに首輪を掛けたいみたいだと
気付いて、やめにした。*]
(-38) yahiro 2020/10/28(Wed) 0:50:43

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[結局のところ、彼が以前言ったように
さん付けで呼ぶのが癖になってしまっていた。
慣れてではなく、いつまでも呼び捨てに慣れなくてだが。

恥ずかしいのラインは超えていたのだけれど
年上を呼び捨てにするのがどうにもしっくりこない。
相手が学生時代に世話になった人だから尚更。
ちなみに昔に縁があった事は話していない。
あの頃、俺はあまり出来が良くなかったから思い出してほしくない。

俺達の微妙な関係は未だ均衡を保ったまま続いている。
このままでいいのかなと最近考える。
テレビではイルミネーションスポットの紹介だとか
冬のイベントに関する話題が多くなってきて、
行きつけのバーからはクリスマスパーティの案内が来た。

彼が何も言ってこない以上
好きな人が出来ただとか彼女を作りたいとか
そう言った事はないだろうとは思ってはいるのだけど、
いつまでも俺が縛り付けていいのかと言う気もする。

彼を手放す気もないくせに
何でそんな事を考えるのかは自分でも分からない。]
(-39) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 2:24:31

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[幾分か良くなった手際で調理を手伝いながら
クリスマスに時間がほしいっていつ伝えようか考える。

俺達は別に恋人でも何でもないわけで
クリスマスに会う必要なんて一つもないんだけど、
世間が特別な日だと囃し立てるから
そんな日を俺のために使って欲しいという俺の我儘だ。
別に何をしようってわけじゃない。
ただ彼の時間が欲しいだけ。他の誰かにやりたくないだけだ。

悩んでいるうちに彼の方から声をかけられた。]

行きます!


[食い気味に答えたらがっついてると思われただろうか。
けど貴重なお外デートである。
しかも向こうからのお誘いである。食い気味にもなる。

しかもマフラーと靴を新調したいと来た。
俺は超能力者なのかも知れない。
すでに注文を済ませたクリスマスプレゼントを思い浮かべ
一人、笑みを隠せない顔で餃子作りに勤しむ。]
(-40) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 2:25:29

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[今まで男に贈ったプレゼントと言えば
身に着けられる物とか直接欲しいと言われた物ばかりで
いざ彼に何か贈るとなると何も浮かばない。

俺は付き合ってないけど好きだと明言してる相手だ。
身に着ける物ってプレッシャーにならないだろうか。
彼氏面してる、みたいな感じにはなりはしないか。

考えれば考えるほど迷宮入りして
最終的には消耗品である靴のケアセットになった。
社会人として身だしなみは大事だし
ボディクリーム系とは違って香りや肌質で合う合わないもない。
我ながらいいチョイスだったと思う。

まあ、渡す機会を作らなければならないわけですけど。
そして冒頭に戻る。]
(-41) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 2:25:57

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

毎年賑やかですよねー。


…聡さんは。

クリスマスは彼女と家で過ごす派ですか?
それともどこか遊びに行ったりしてました?

[いきなり予定を聞く度胸はなかったので。
テレビでBGM代わりに流れるクリスマス特集に乗っかって
意識調査から始めてみる事にした。

毎年賑やかですよねとか付け足しておいたら
雑談の一つとして聞き出せただろうか。]*
(-43) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 2:26:51

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[クリスマスに間に合わせる為ならある程度妥協して
自分を一番に選んでくれる男を優先すると
決めた女たちのように
別に好きな訳でもないけれど
俺を一番に選ぶ筈のこいつが居るから
俺も呑気にしていられる。

彼女たちに今その男が好きなのか聞いてもきっと
本音は、嫌いじゃない、くらいのものだろう。
不満が募ればきっと春に乗り換えて
夏には別な男を連れている。

そんな風に乗り捨てられる男だって今は
彼女たちの体に唯一触れる権利を与えられて
それなりにいい思いをする訳で。

けれど俺の犬はない餌がぶら下がってると信じて
ずっとまてをしてるんだよなって考えたら
実に気の毒になって来た。

形ばかりの好きの言葉を返すことは俺にとっては簡単で
何時だって縛ってやれるのに、それを望まれているだろうに
手綱を掴まず放し飼いが続いている。

こいつも他の男探せばいいのに。
そう思って自由にさせている。訳ではない。

縛り付けてもいないのに離れないのが気持ちいいだけだ。]
(-48) yahiro 2020/10/28(Wed) 14:14:01

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[一人分なら餃子なんて買って済ませる。
心が折れるからだ。
餡に混ぜる具材を刻む辺りで既に心が折れる。
けど作る方が野菜の割合を好みにできていいんだよな。
なんとなく肉多めの市販の餃子は脂が胃に重たい。
歳だな。世知辛い話だ。

後は任せていいやと脱線して
用意しておいた春巻きの皮に同じ餡を詰めて
スティック状に巻いて行く。

後日ビールを飲みながら摘まむ用だ。
多い分の餃子同様これも冷凍して置く。

チューハイ片手にテレビを見ながらだらだらと
如何でもいい話をしつつひき肉を捏ねまわしてる。
家族でも友人でも恋人ですらない、男と。

なんだこれ、って偶に我に返るけど
案外居心地がいいからついまた考えることを放棄する。

何かしらの形に嵌めてしまう事が出来ずに
曖昧なまま曖昧に過ごしている。
こいつがそれを許すから。
惚れた弱みで甘やかされているんだろうか。
よくわからん。]
(-49) yahiro 2020/10/28(Wed) 14:15:05

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[口先ばかりで知ろうともしないから
こいつのことなんてわからないことだらけだ。

俺と恋人になりたいにしては
ただの弟分みたいな距離に落ち着いて
偶に気紛れに伸ばす手に馬鹿みたいにはしゃいでる
この距離感が気に入っていた。

例えば家族みたいなもんだと例えてしまえば
もう気紛れに触れることはできないし
友人と呼ぶにしてもそうだ。
だからといって恋人にしてしまえば
何もかもがが当たり前になってしまう気がして
つまらない気がする。

大袈裟に浮かれるのを見るのが好きなんだよなぁと
気付いてはいるものの。
恋人になってしまって何もかも当たり前になっても
同じだけ喜ばせてやれるだけの熱量を
恋人に注げる気力と体力が俺にはない。

俺のことをすきな他人くらいの距離感が
一番都合がいいんだと思う。多分。] 
(-50) yahiro 2020/10/28(Wed) 14:15:32

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[一緒に出掛けたいと自分から言い出したくせに
特に用事がないからか滅多に誘ってこないので
こっちから誘ってみたらクソデカい返事が返って来た。

えっなに、声でか。
うるさっ。

怒鳴ったんじゃなくてテンションが上がっただけだと
理解するのに少し掛かって
何だそんなことでも浮かれるのかと
可笑しくなって、遅れて少し笑う]


 涼はついでに寄りたいとこ、どっかねぇの?


[何時まで経っても「聡さん」なあいつと違って
早々に呼び名に慣れてしまった俺は好き勝手に呼んでいる。
一文字削ったり、ちゃん付けしてからかってみたり。

けれど職場で無意識でもはきっちり
「御門くん」に戻れるのだから慣れって凄いと思う。
職場では別の生き物だと思って見ている節がある]
(-51) yahiro 2020/10/28(Wed) 14:16:44

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[出来上がってる分をホットプレートに並べてみたら
もう入らなかったので焼き始めながら

余った分を冷凍保存用の袋に詰めていたら
今迄これっぽっちも興味がなさそうにしていた気がした
テレビの話題に触れてきたから一瞬何の話か迷う。]


 ……実は敬虔な信徒でね。
 イブは教会のミサに参加して
 当日は家族で揃ってお祈りを捧げるんだ。


[急に始めた会社にいる時の雰囲気とノリで語れば
流石に完全に嘘だとわかるだろう。

からかうように一頻り笑ってから、とくになにも、と
困ったように笑って、面白みのない返事を返した]


 近くなるまでは何かしようと思うのに
 いざ当日になったら何もかも面倒くさくなるというか…
(-52) yahiro 2020/10/28(Wed) 14:17:00

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[おまえは?って聞き返そうとして一時停止。

しまった。やらかした気がする。
これではどこでどう過ごすにも誘い放題どころか
誘ってくれと言わんばかりではなかろうか。

友人と毎年パーティーをとかにしておけば
参加しない訳にも行かない雰囲気を醸せたのに
何を馬鹿正直に答えているんだろう完全にしくじった。

何なら逆にこいつが例年通り友人と過ごすパーティーに
ご招待でもされたら一番厄介なんじゃないかと思い至る。
二人で過ごそうと誘われるなんてまだ生温かった。

あ、これは回避せねばならない。
いや?いっそついて行ってこいつの事好きなやつに
当日だけ押し付けてくるか?それはそれでありなのか?

思わず真剣に考えこんでしまった違和感を誤魔化すべく
今年こそはケーキとチキンくらいは買おうか、
なんてぽつりとぼやいて
凄くどうでもいいことを真剣に悩んだ振りをしておいた。*]
(-53) yahiro 2020/10/28(Wed) 14:18:00

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

俺ですか?うーん…

コート買い替えようとは思ってたんですけど…

[彼からは色んな呼び方をされるが今のが一番馴染む。
夜の町で「リョウ」と名乗っているせいだ。
逆に「涼ちゃん」が一番返事がしにくい。
こう呼ぶ時は大体子供扱いか、からかわれる時だから。

返事自体はすぐにしたものの答えは出ずに言い淀む。
一緒に出掛ける事だけが頭にあって
自分も何か買う想定がなかったので無理矢理捻り出した。

今着てるのは就活中に購入したもので
痛んではいないし急いで買い替える必要はないのだが、
デザインが少し若くて今の年齢では違和感が出てきた。
かと言ってセンスがないのは自覚があるので
年上の彼に助言を求めたら良い物が買えるかもしれない。]

一緒に選んでもらえます…?

[許可されてるのは同行までとは思いつつ
もう少し甘えてもいいだろうかと一歩踏み込む。]
(-56) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 21:26:49

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[ジュウジュウと美味しそうな音と匂いを放つ
ホットプレートに視線を落としながら
あからさまなジョークに「嘘くさ」と笑う。
上手く雑談を装って聞き出す成功したようだ。

分かったのはクリスマスに強い思い入れはなさそうな事。
一緒に過ごしたい相手がいるなら
今の時点で予定は入れていると思っていい、が。
続いて聞こえてきた呟きは
いかにも当日予定が組まれている前提で。

男が一人、世間が騒ぐ特別な日に
ケーキを買ってくる発想がなかったものだから
彼の予定が埋まっていると思い込んで。]

そうなんですね。

俺はバーでやるパーティ行く事が多いんですけど
やってる事はいつもと変わらないから
クリスマスっぽさはあんまりないかも知れないです。

[当たり障りなく自分の話もしておいて
もう焼けたかと話題を餃子へと移しておいた。]
(-57) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 21:27:21

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[クリスマスに会いたいって言葉は飲み込んで
見えてしまった女の影を心の奥に押し込む。

知らない。何も見なかった。聞かなかった。
そうしていれば何も変わらない。]*
(-58) 0zakuro0 2020/10/28(Wed) 21:27:50

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

 お?俺のクソダサセンスに頼る気か?
 なるほど、正気じゃないな。

 俺はー涼ちゃんにはぁー
 真っ赤なダッフルコートが似合うと思うなぁ。


[ふざけて適当言ってから、
あっ割と着こなしそうだと思ったので
見掛けたら着せてみようと心に決める。

着こなそうとも気に入りもしないものを
プレゼントするのも気が引けるので
選択肢としては無しだと思うが。

着ないなら着ないでずっと綺麗な侭
記念に取っておきそうで怖い。

デート、だなんて認識はないから余計に
何の用もないこいつを後ろに従えて歩くのは
それこそ本当に犬の散歩みたいで気が引けるが。
クソデカいいい子のお返事を返してきたのを思い返せば
ただの散歩でもこいつは喜ぶのかもしれないと思う。

ちょっと、たのしい。

デートなんてもんは女の機嫌を取る為のものだという
よくわからない固定概念があったから。
その気構えなく気楽に出掛ける予定を純粋楽しみに思う。]
(-65) yahiro 2020/10/28(Wed) 23:19:29

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[蒸し焼きにするためにお湯をぶち込んでもう暫し放置。
食欲をそそる匂いと良い音が響き始めた中の
細やかな冗談はどうやらスルーされずに済んだ。
こいつは偶に素で殺しに来るから油断ならない。

そのうち俺がくだらないダジャレ言っては
受け流されるようになりそうだ。気を付けよう。

完全にキャッチボールがドッジボールの気分になって
如何にうまく受け止めて主導権を奪われずに投げ返すか
可笑しな緊張が走り始める。俺だけに。

あっ、まずい。かんぜんにやばいやつだ。
彼氏予備軍として紹介されて針の筵になる予感しかしない。
うっかり「良かったら一緒に」の誘いが来る前に
先手を打たなければならない。間違いない。]
(-66) yahiro 2020/10/28(Wed) 23:20:14

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司



 じゃあお前がクリスマスらしくしたらいいじゃないか。
 今年はサンタのコスプレでもして行くか?
 ミニスカートのやつ買ってやるよ。
 脚が綺麗に見えるブーツと揃えて。 

 お、なんかちょっと楽しくなってきたな。

 どうせ一人じゃ食い切れないから
 ケーキ半分残しておいてやるよ。
 帰りに食いに寄ると良い。


[あくまで見送る姿勢を主張してみる。
これが正解なのかが良く解らなくて内心冷汗をかきながら。

雲行きが怪しくなったら、餃子に興味を示したようだし
あともう少しだから手を洗って来いと追い払おう。
焼き目をつける為にごま油を振り掛けて完成間近な餃子が
何もかもを有耶無耶にしてくれることを祈った。*]
(-67) yahiro 2020/10/28(Wed) 23:20:49

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

俺が欲しいのは年相応なやつ!

[彼はよく冗談を言う。
この部屋に通うようになって知った事だ。
ふざけて変な呼び方をするのもそう。

誰にでも優しく丁寧な会社での姿からは
想像も出来ない砕けた態度が俺を益々惹きつける。
それに反応する俺を向ける笑顔も好きだった。

楽しくて楽しくて、幸せな気分だ。
けど彼のジョークを全部拾うのは難しい。
たまにホントか嘘か判断出来ない事を言うから。]
(-73) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 0:21:19

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[子供みたいに追いやられて洗面台に向かい
クリスマスに会う相手がいるのかってちょっと落ち込む。
それならパーティに行くのもいいかも知れない。
サンタどころかドラァグクイーンに扮して遊んだら
少なくとも彼の事を考えずにクリスマスを過ごせるかも――]

聡さん!


一人でケーキ食べるんですか?
クリスマスなのに?!

[聞き流していた言葉が頭の中で再生されて
聞き間違いじゃないのか確認したくて慌てて手を拭き
ドタドタと転がるようにして相手の元に戻った。

ちなみに嫌味とかではない。確認だ。

だって本当に思いもしなかったのだ。
クリスマスに一人でケーキとチキン食べる人がいるなんて。
いや、そんなの他人の自由だけど。

本当だったら会う相手はいないって事だろうか。
俺が思っているような相手は。
寄ると良いとも言われていたけれど、
それを思い出すのはもっと先だっただろう。]*
(-74) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 0:21:40

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[知ってて言ってるのに律義に吠えるのが楽しくて
声を上げて笑う。うんやっぱり着せよう。探そ。
プレゼントとは別に気に入って買ってしまうかもしれない。
偶に着せてはちょっと笑う為にうちにおいておくなら
後生大事に取っておかれる心配もない。

なんか冗談を言って餃子の所為で時間切れにしたら
上手い事有耶無耶にできたらしい。
餃子強いな、流石餃子。胃もたれするまで食お。

ホッと一息ついて取り皿を用意しながら
一つ抓み食いをしようとしていたら
すごい勢いで犬が転げてきて思わずビビった。
は?なに?こわ。

割と毎度この急上昇したテンションに
ついていけなくて怯まされる。]
(-78) yahiro 2020/10/29(Thu) 1:16:01

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司



 や、だから毎年何もしないで終わる、と……


[頭が真っ白になってしどろもどろに答えた。
え、まだ続くのこの話題。

適度に冷まして齧り付く直前だったつまみ食い用のそれを
取り合えずおずおずと口元に差し出す。
つけたれはつまみ食い用に混ぜるのが面倒でお酢のみ。

もう一度餃子で誤魔化されてくれないか
なんて祈りは届いただろうか。
因みにてきどに冷めてもあつあつなので
一気に齧り付くと地獄を見るがそんな注意をする余裕はない。
気付け。]
(-79) yahiro 2020/10/29(Thu) 1:16:27

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[口を開けないなら適度に冷えてもなおあつあつな
カリカリに焼けた襞のとこを唇に押し付けて押し込んで。

咀嚼させてる間に落ち着いて逃げ道を探そうと
思考を巡らせるが廻らなくて自分も再度つまみ食い]


 あ、何もじゃないな。
 シュトーレンは買い漁ってる。毎年。
 あ、そうか今年お前も居るから
 余分に買っても減るかな。いいな……


[毎年食べきれる量を考えて3種くらいで諦めて、
どれを買うか厳選していたが
今年はもう数種買い足せるのではなかろうか。

殆ど現実逃避に思い出して今度こそ真剣に悩み始める。
話を逸らす話題探しは早々に諦めた。しらね。*]
(-80) yahiro 2020/10/29(Thu) 1:18:41

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[聞きたいのはそこじゃない。
もう一度聞き直そうとしたけれど餃子に阻まれた。

給餌のようなつまみ食いには身体が慣れていて
あーん♪なんて色気もなくいつも食い付いている。
けどさすがに餃子は食い付く気になれなかった。
表面が冷めていそうでも中が熱いのは想像に易い。

口を開けるのを戸惑っていたら
唇に押し付けられたので仕方なく口を開けた。
噛むと当然熱い肉汁が出てきて地獄を見た。
上を向いてはふはふと蒸気を逃がしながら咀嚼する。

結局のところ、誰かと会う予定なのか。
それとも一人で過ごすのか。
それが一番肝心なところなんですけど!]
(-81) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 2:13:37

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡


[  あ。俺か。  ]
(-82) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 2:14:16

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[この人、俺がいる前提で話してんだ。
クリスマスの予定に俺が最初から組み込まれてるんだ。

いつも何もしないで終わるのに、
今年は俺がいるからチキンとケーキ買おうかって考えて
シュトーレンを多めに買おうかって算段してるんだ。

え。嘘だろ。まだ何の約束もしてないのに。
一緒に過ごしてもいいかって聞いてもいないのに。
彼の中じゃ当然みたいに俺が隣にいるんだ。]

…どうしよう。

好きすぎて死にそう。

[ぼそっと心の声が漏れる。

その後、まともに彼の顔が見れなかった。
どうしたってにやにやが止められないのだ。
そんな顔で面と向かえるはずがない。
客観的に見て気持ち悪すぎる。

黙々と餃子を食べた後、初めて泊まらずに帰った。
ニンニク臭くて申し訳ないので、とか言った気がするが
一緒に餃子作って食べたんだから
帰る言い訳としては最低の出来だと歩きながら気付いた。]
(-83) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 2:15:37

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

―翌朝―

[明日どうするかの連絡すらしていなかったのを
思い出したのは翌日、自分が起きてからで。
彼が休みの日は起きるのがゆっくりなのを計算して
11時頃に迎えに行くとショートメッセージを送る。

その時間までに起きていない可能性も考えつつ
予定時間の20分前に着くように家を出た。

頻繁に出入りはしているが合鍵は持ってないから
いつもと同じようにインターホンを鳴らす。
あったら便利だとは思うけど
恋人でもない俺には当然要求する権利もない。

けどドアが開くのを待つ時間もこれはこれで好きだった。
彼が玄関まで迎えに来てくれて、
その度に入って良いと受け入れられている気になるから。
合鍵で勝手に入るのではこのドキドキ感は味わえないだろう。]*
(-84) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 2:16:49

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[普通に熱い。だめだこれ。
あいつと違ってこっちは箸があるので
ひとくちで行く必要はない。

はふはふしながら温くなってるチューハイの中身を
空にして、空き缶を漱いでから
ビールが欲しくなって冷蔵庫に向かえば
暫くおとなしかったので存在を忘れていた犬が
急に感極まった声音でなにかぼやいた。

なに、餃子そんなに気に行ったの?
そりゃあよかった。いっぱいあるからしぬな。

焼きたて旨いよなぁってしみじみ頷いて
まぁのめとキンキンに冷えたビールを差し出す。

数作るし高くつくからちょっと悩んだけど
旨い皮買ってよかった。正解だった。
やっぱり材料は妥協すべきじゃないよな、って
まるで噛み合っていない納得を一人でしているけれど
お互いもぐもぐしているので無言になるのは仕方ないし
言葉が足りないとすれ違うのは
おれとこいつは特に得意すぎるので仕方ない。

すっごい無言になって黙々と食べるから
もう一度餃子の偉大さを噛みしめる。

抱き枕が帰ると言い出したのだけは誤算だった。
は?なんで?って思い切り低音で凄んだ気がするが
それでも逃げられて玄関前で立ち尽くした。]
(-86) yahiro 2020/10/29(Thu) 3:12:17

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

─翌朝─

[ショートメッセージの通知音で起こされた。
が、上手く目覚められずにそのまま潰れた。
なんせ寝付きが悪かった。

おれはわるくない。
この寒い季節に安眠用の電気毛布兼抱き枕が
前振りなしに職務放棄をしたのが悪い。

インターフォンの音がきこえる。
むり、おきられるきがしない。
手探りでスマホを手繰り寄せてのろのろ操作する。

「あいてるかつてにはいれ」

こんなこともあろうかと鍵を開けて寝た。
ねるまえのおれすごいえらい。
防犯なんて言葉は知らない。ねむいので。]
(-87) yahiro 2020/10/29(Thu) 3:12:41

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[けれど起きなければならないことは覚えている。
今日は赤いダッフルコートを探すのだ。
当初の目的はすっかり何処かへ行ってしまった。

起きなければならないけれど起きられないので。
寝室迄様子を見にきた犬に駄賃を渡して使いを頼む。
渡すというか投げ付けた。見てない故のノーコンで。]


 たおる、ぬらしてちんしてむしたおるにして。
 あと、こーひー。さとういらないぎゅうにゅういる。


[いけ、と辛うじて上がった腕で指さし急かす。
駄賃に渡したのは裸の鍵だった。

もう絶対あした鍵開けるのめんどくさい。
そんな、今日みたいな日はきっと今日だけでなくまた来る。
そんな気がしたから昨夜の内に探しておいた合鍵だった。*]
(-88) yahiro 2020/10/29(Thu) 3:13:36

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[ドアが開く代わりにポケットが震える。
スマホを開いてメッセージを見れば平仮名の羅列が目に入った。
それだけで起きられないんだなと分かるくらいには
相手の事が分かって来ていたから指示通りお邪魔する。

ほら案の定ベッドで丸まっている。
この鍵はいつから空いてるんだろう。
まさか俺が帰ってからずっととか?物騒な。

軽く声をかけて肩を叩いたら
返事の代わりに腕が振り上げられて何かが飛んだ。
咄嗟の事で反応出来ず、何かはガシャンと床に落ちる。

え、眠いんじゃなくて怒ってんのかな。
俺が昨日突然帰ったから?
確かに機嫌悪そうな声してたけど…何で?

まさか自分が安眠に貢献しているとは思いもしない。]
(-95) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 13:16:53

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

何か食べる物いります?
パンと卵くらいしか焼けませんけど。

[余程眠いのか片言で話すのが子供みたいで
思わずよしよしと頭を撫でてしまう。
やってからしまったと思ったけど終わった事は仕方ない。
開き直って追加オーダーを確認しておく。
彼のような凝った物を要求されても困るので
先に何が出来るかははっきりと伝えておいた。

台所に向かう途中、さっき飛んだ物を拾っておく。
何やら鍵だったが何の鍵だかは検討がつかなかった。
寝惚けてたのか、やっぱり俺に腹を立ててるのか。
それが合鍵だとも、自分に渡された物だとも
そもそもこの部屋の鍵を見た事もないので気付く事もなく。
要望通りのコーヒーを用意して戻り、
カップを机に置いたら引っ張り出した手にタオルを握らせて]

起き上がれますか?

これ、何の鍵ですか。
なくしたら困るやつじゃないです?

[顔を拭き終わった彼の眼前に
さっき拾った鍵を吊るして見せてみようか。]*
(-96) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 13:17:13

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[要らないと応えるのも億劫で何かしらの不満を訴える様な
小さく音で唸っていたら撫でられた。

そんな扱いを受けるレベルに精神年齢が下がっていた自覚を
持てる程度には覚醒してきた頭でのそのそ起き上がろうとするが
頭が重すぎてもう一度沈みそうになる。
枕への重力が凄い。いやそんなものないが。

肘をついて顔を支え、何とか顔だけ上げた状態で停止する。
もう諦めてしまおうと、買い物行くの狭間でぐらぐら揺れてたら
ほかほかのタオルを握らされたので顔にあてる。

なんでこれで生き返るのか自分でも良く解らないまま
HP的なものが回復するような心地で長く息を吐いた]


 かぎ。玄関の…持ってろ。
 もうお前来るたびに開けるのめんどくさい。


[蒸気のお陰でしょぼしょぼしていた目が復活したら
幾分頭がさえたような気分になるので
この眠気に類似した何某は多分目が原因なんだろうなぁと
何度目かになる再確認を繰り返してもそもそ体を起こす。

多分睡眠自体は足りている。
若い頃程寝てる体力無くなって来たし。世知辛い。]
(-101) yahiro 2020/10/29(Thu) 15:15:48

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[起き上がるという重労働を終えて、
仕事上がりの草臥れたサラリーマンみたいな溜息を零す。
職場では疲れを見せずに無駄にキラキラしてるキャラで
やってる心算で居るのできっと
初見はさぞギャップが酷かっただろう。慣れろや。]


 いまはなにもはいらない……
 いが働いてるきがしない。
 間違いなくきのうの餃子でやられたな。

 ひるには復活するだろ、多分。


[大分遅れて何か食べるかとの問いに答え
珈琲を啜ってぼんやりすること暫し。
漸く完全に復活して伸びをしながら立ち上がる。]


 すぐ支度する。
 待たせて悪いな。


[さっきの仕返しという訳でもないが
横をすれ違う際手癖で頭をもふもふ撫でた。

尚ここまでが長いがここからは早い。
シャワー込みで10分以内で身支度整えきるのは
我ながらかなり優秀な特技だと思っている。]
(-102) yahiro 2020/10/29(Thu) 15:17:12

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[ちょっと面白いかなと思って
ほんの少し服装を揃えてみる。
似たの持ってたな、って記憶があったから
引っ張り出して、ほんの少しだけ。

鏡を見る代わりに目の前に立ってみるが
なんか似ても似つかない。
体格かな、それとも肌の色の違いか、良く解らん。
足と胴の割合の違いだとは思いたくないので
その選択肢は考えない。]


 おまたせ。行くか。


[飲み掛けで放置していた珈琲の残りを流し込んだら
歯を磨いてきたせいで微妙な味がしたが気にせず飲み干す。

恐らくセットしてあるだろう頭をさっきは無意識に
今度は意図してぐしゃぐしゃにかき混ぜてやって
悪戯っ子みたいな笑みを滲ませながら玄関に向かった。

当たり前に後ろをついてくるって信じて
振り返らず歩き出すのはなかなか気分がいい。*]
(-103) yahiro 2020/10/29(Thu) 15:18:36

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

はあ…。

[玄関の、持ってろと断片的な単語を拾って
合鍵を渡された実感が湧かなくて
生返事を返して手元の鍵を見つめてみる。

……。
は?え。マジで?!
彼にとっては面倒だからが全てなのだろうけど
俺には合鍵は許可証だ。
自由な出入りを許された、特別な物。
会いたい時に会いたいと願った時、
拒否はされなかったのに何だかまだ遠慮があった。
けどこれは本当に、いつでも来ていいって証だ。
思いもよらないとこで縮まった距離にテンパる。

だから何もいらないって言われて少し安堵した。
自分から聞いた事ではあるけど
今の状態じゃ集中出来なくて台所を散らかす自信がある。]
(-104) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 19:33:19

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

大丈夫ですよ。急いでませんし。

[顔を拭いて覚醒した彼が立ち上がるのを見送って
撫でられた頭を自分の手で触れ直しては
鍵に視線を戻してを繰り返して幸せを噛み締める。

何だこれ、何だこれ。
すごくふわふわする。幸せ過ぎて怖い。
恋愛ってこんな頭が馬鹿になるもんなんだろうか。
思考能力がガンガン落ちてるような気がする。
そりゃ世の中の恋人たちがふにゃふにゃになるはずだ。
俺も人から見たらだらしなく見えるのだろうか。
それはかなり恥ずかしい。

よし。気持ちを切り替えよう。
合鍵を他の鍵と同じようにキーケースに繋ぐ。
自分の持ち物に彼の部屋の鍵が付いているのを見て
切り替えようとしていた心がまたふにゃっと曲がった。

へへへ。
不審者みたいな笑いが浮かぶ。]
(-105) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 19:33:45

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

は、はい!

[完全に自分の世界に入り込んでいたから
相手の声がした瞬間、答えた声が思わず裏返った。
キーケースを慌てて押し込んで立ち上がる。]

…かっこいいですね。

[現れた姿に思わず呟く。
さっきまでの気の抜けた顔はどこにもない。
会社で見慣れているはずなのに
シャキッと背筋の伸びた姿につい見惚れてしまう。
これがギャップ萌えというやつか。
…あれ?逆か?
何か既視感がある服装の意図には気付かずに。

ぼーっとしている間に髪型を崩されて
その時の表情に一瞬髪を直すのを忘れるくらいに
また目を奪われて。

慌てて後を追って部屋を飛び出したけど
ああ、そうだって思い出して
さっき預かったばかりの鍵で部屋の戸締りを。]
(-106) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 19:34:23

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[外に出て、少し歩いたら感覚が戻ってきた。
職場の後輩っていう感覚。
仕事中は意識はしなくても出来るのに
どうもプライベートだと思うと距離感が狂う。
部屋を出てすぐはまだ顔のにやにやが取れなかったから
仕事の時の感覚を確かめながら距離を詰める。

好きな人を追いかける距離感じゃなくて
一緒に歩いているだけの先輩後輩の距離を意識する。
部屋の中とは違って外じゃ誰に会うか分からないから。]

靴と小物、どっちから行きます?

葛西さん。

[自分よりずっと上手く外用の顔をしている彼を見やった。]*
(-107) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 19:35:00

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[鍵を取り出さなくとも家の鍵が閉まった。
なにこれ便利だな。すごくいい。

どうせ金目のものを持ち出すような真似はしないし
急に押し掛けてくるような事もしないだろう。
なんだもっと早く渡せばよかった。

信頼しているというよりはむしろ
セキュリティ意識ががばがばな方だが自覚はない。]


 適当にショッピングモールにでも行けば
 自然と目につくと思うんだ。ブランドに拘りもないしね。

 それより問題は、きみのコートだ。
 赤いダッフルコート、何処を探せばあるだろうね。


[少し前までは、当たり前についてくるだろうと
振り返りもせずに半歩前を歩いていたくせに
背筋を伸ばして、穏やかな笑顔を浮かべて
顔が見えるよう隣に並んで振り返りながら言葉を交わす
殆ど無意識にまるで別人みたいにきっちり切り替えて……

なんかめんどうくせぇな、と
今迄何とも思わなかったことを思って。

何の前触れもなく耳元に顔を寄せて耳打ちをするように
声を潜めて話しかける]
(-109) yahiro 2020/10/29(Thu) 21:40:43

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司



 ついでに、今度、出掛ける時の服買おうか。
 上から下まで。
 「僕」に見えないようなやつ。
 もちろんきみの分も。

 そしたら



[素でいいから楽だわ、って言葉を
馬鹿正直に言わなかったのは
半分以上余所行きの猫被りな所為かもしれない。
何と言い換えるか少し悩んで
ああ、女にするようにしたらいいのかとすぐに思い至る]


 ……外でも、こっそり手を繋ぐくらいは
 できるんじゃないかと、思って。

 それともきみは、それでも人目を気にするかい?


[男同士だから、を気にしていたのを思い出して。
小首を傾げて見せて、純粋に価値観の違いを確かめる。
どっちを選んでも別に気にしないって顔をして。]
(-110) yahiro 2020/10/29(Thu) 21:41:39

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[まぁ事実気にしない。
元より手を繋ぐことが目的ではないし。
見られて困る事をしてもばれないように、の
「見られて困る事」の言い換えに使っただけだ。

男同士手を繋ぐのって実際どうなんだろうね。
別に誰も気にしやしねぇと思うんだが。
手綱を掴んでるみたいでちょっと面白そうだと思う。

だいの大人が、男同士で、公道を手を繋いで歩いたって
その程度にしか抵抗はないがこいつは違うのかもしれないと
ふと、今初めて真面目に考えた気がした。

腰抱いてたら流石に二度見くらいはするけど。
邪魔だなって意味合いで。
でも通行の妨げにならない程度なら手を繋ぐくらい
多分気にしないし気付きもしないのは
自分に同性愛に対しての罪悪感もなければ
自分が同性愛に片足突っ込んでる自覚もないからだろう。
だってまるで他人事だ。

こんな恋人同士がやたら目に付く季節に
男と手を繋いだって俺は違うから問題ないと思ってる。

違わなかったら?
誰かに見られたら?

考えてみてもいまいち実感がわかなかった。
多分適当に笑って誤魔化して、それだけだ。]
(-111) yahiro 2020/10/29(Thu) 21:42:12

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[こいつは……
ただ同性であるだけで誤魔化さなきゃいけないことに
傷ついたりしてきたんだろうか。
だからあんなに、
自分が悪いなんて思い込む癖がついたんだろうか。

考えてみても、良く解らなかったから
代わりに足を止めて、片手を差し伸べてみる]


 それとも。
 仮装なしで繋いでみる?お試しで。


[その位大丈夫だ、と。
何故だか無性に言ってやりたくなった。
何の気紛れなのかは、自分でも良く解らなかったけれど
良く解らないので、考えることを放棄した。*]
(-112) yahiro 2020/10/29(Thu) 21:42:48

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

まだ言ってるんですか。
俺が真っ赤なら葛西さんは革ジャン着せますよ。

[気安い後輩の顔で笑いながら返してから
あれ、意外と似合うのではって想像してみる。
ちょっと色の擦れた古着風の茶色のレザージャケット。
気だるく着こなす姿はセクシーでいいかも知れない。

なんてぼやっと考えていたものだから
突然耳元で囁かれて身体が先に反応して固まった。
耳からじわじわ広がっていく熱を
抑えつけるみたいに手で強く蓋をしても
後輩の顔はがたがたに崩れていってしまう。

…なに、言ってんだ。

恥ずかしいのと混乱の入り混じった視線を投げかける。
普通、大人は手を繋いだりしないものだ。
恋人同士でもない限り。
まあ女性なら友達でも手を繋ぐかもしれないが
男同士の友人や、ましてや先輩後輩ではまずない。

寝起きでまだ距離感がバグってるのか、
それともからかわれているのか。
判断出来ずに相手の様子を伺うけれど
ごく普通の顔をしているから余計分からなくなる。]
(-115) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 23:57:28

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[幸いにも、なのかどうかは分からないが
人を好きになった事がないから
ノンケに恋をしてしまってこっぴどく振られ
トラウマになるみたいな経験はした事がない。

けれど今まで付き合った事のある男達は
カミングアウトしている方が珍しかったし、
公衆の面前でいちゃつく事も要求しなかったから
男同士の距離感ってのはそう言うものだと思っていた。
大っぴらにはしないものだ、と。

マイノリティーの俺にはマジョリティーが分からない。
『普通の人』から自分がどう見えるのか
どんな風に映るのかが分からない。
だから無難に普通の振りをして生きてきた。
それなら少なくともおかしいとは言われない。
何の波風も立ちはしない。

普通の成人男性は、男と手は繋がない。
ましてや、恋人でもない相手とは。]
(-116) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 23:57:47

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[正直、どうして彼がこんな事を言い出したのか
いくら考えたところで分からないのだが、
俺が手を伸ばしたとして
「本気にすんなよ」って笑うような
質の悪い冗談を言わない人だって事は知っている。

だったらこれは彼なりの譲歩なのかも知れない。
俺が以前蹴ってしまった、あの時のような。
そうだとしたらこの手を払い除けたら
きっと前みたいに変な溝が出来てしまうに違いない。

所構わずいちゃつく恋人達には鳥肌が立ってしまうし
どこでもくっついていたいとは思わないが
だからと言って手を繋ぎたくないという訳でもなく。]
(-117) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 23:58:13

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

…じゃあ、お試しで。

[ここなら――人通りのない所だったら
後輩の顔をしていなくてもいいのかなって
差し出された手を恐る恐る握ってみたけれど。

何だか悪い事をしているような、気恥ずかしいような
妙な緊張感で足取りが重くなった。]*
(-118) 0zakuro0 2020/10/29(Thu) 23:58:52

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[姉の貞操観念というか恋愛観的なものが
若干、大分、大幅に普通ではなかっただけに、
せめて俺は普通であろうと外面ばかりが良くなった。

だから、ふつうは、おとこどうしなら、しない。
なんて普通であることに拘る気持ちはわからなくもない。

しかしこちとら姉が突き抜けていたお蔭で
スルースキルはカンストしていた。

姉の言い分は全く理解できなかったけれど
少なくとも俺の知る範疇では誰に対しても
不誠実なことはしていなかった。
あれでいいとは言わないしあれが普通だとは思わないし
ああなりたいなんて微塵も思わないけれど……

若い頃は姉を訳もなく嫌ったし
両親だってそう理解を示していたわけでもないけれど
クソ程ハイスペックで隣に並んだら
男でいることをやめたくなるような
白人の義兄ができてなんかもう全部馬鹿馬鹿しくて
何もかもどうでもよくなった。

「どうせやるなら誰に何を言われようとも
 徹底的にやったほうが絶対いい。」

馬鹿みたいに幸せそうな顔して笑う姉の言い分は当時
ああこいつ本物の馬鹿だな、としか思わなかったけど……]
(-121) yahiro 2020/10/30(Fri) 1:11:47

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[……まぁ、ちょっとやってみようかなぁと。
何故か唐突に、思ってしまった訳だ。

そういう突飛な行動を周りを気にせず
何の前触れもなく始めるところと
普段徹底し過ぎてる猫被りみたいに凝り性なところは
確実に姉の血縁だな、と自分でも思う。

別に想像の中のこいつが不憫だとか同情でもなんでもなく
割とできるんじゃないかという好奇心を以て。
何か良く解らないことを始めようという気になってしまった。
ので、拒否しにくい言い回しをした自覚はある。

まぁ拒否されてもするんだけどな。
俺がやると言ったらやる。

おずおずと伸ばされた手をしっかり繋いで
すっかり散歩の気分じゃなくなった犬を
引き摺るように気にせず同じペースで歩き出す]


 大丈夫、誰かに何か言われたら
 僕の方向音痴が酷いって言っておけばいいよ。

 手を離したら即迷子になる、ってね。

 理由も問わずに笑うような相手は
 何をしていてもしていなくても馬鹿にしてくるものだしね。
 好きにさせておけばいい。 
(-122) yahiro 2020/10/30(Fri) 1:12:40

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[何を徹底的にやるつもりなのかは自分でも良く解らない。
たかだか街中で男同士手を繋ぐくらいのことに
徹底する程のことなどある筈もない。

ただ、ふと、こいつは男をすきな男なんだなと
何故だか今更漸く理解して。

俺を好きな男と街中を歩くという
今迄何も気にせず何度か熟した行為に
ちょっと真面目に取り組んでみようと考えてしまった。

昨日までは、これはただの知り合いと出掛ける買い物で
欲しいものも分らないこいつの興味の矛先を
知るための意識調査みたいなもので。

デートだなんて
一瞬たりとも考えもしなかったけれど]


 だって……
 デートの時は、ふつうは、手くらい繋ぐものだろう?


[聞こえ良く言い換えた訳でもなく、するりとそんな言葉が出た。
これがお前の好きな『普通』なんだから堂々としていればいい。
後ろめたそうなこいつの分まで堂々と胸を張っておく。
まぁ、なんでも慣れだ。なれろ。]
(-123) yahiro 2020/10/30(Fri) 1:13:08

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[お前が俺を好きになったことは
まず間違いなくお前にとって失敗だけれど。

人を好きになることは多分間違いではないし
何も悪いことはしていない。

街にあふれてる恋人たちが当たり前の顔をして過ごす一日を
同じように過ごすことをこいつが望んでいるとは思えないが
ちょっとやってみたくなった。俺が。

結果こいつが如何思うかなんてお構いなしで。

何か不満を感じたなら聞き出して
お互いが納得できるまで向き合ってみよう。
その辺の恋人たちみたいに。

なんせ暇だ。
肉体関係を持ってた遊び相手に根こそぎ振られて
もう新しく作るのも面倒になっている今
暇を持て余している。]
(-124) yahiro 2020/10/30(Fri) 1:16:24

【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司

[どうせなら
お前に惹かれ始めて、恋人として過ごすことを意識し始めた
その辺の、何処にでもいる一人の男みたいに

徹底して、騙しきってやろう。
お前のこの恋が失敗だってことも。なにもかも。

どうせ、俺は人を好きになんてなれないのだし。
徹底して普通の振りをしてみるのも、面白いかもしれない。

割と下衆なことを考えている自覚はあるが、
弄ぶのも、ばれなければ、
それはこいつにとっては本当と大差ないんじゃないかと
欠片程度の罪悪感にすら満たない何かに、蓋をした。*]
(-126) yahiro 2020/10/30(Fri) 1:21:31

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[きっと直接話しかけてくる誰かなんていないし
同僚にでも会ってその言い訳をしたところで
迷子が先を歩いてるのかと指摘されるんじゃないだろうか。

だから本気で言い訳なんてするつもりじゃなくて
これはおどおどしてる俺に対するフォローな気がする。]

…葛西さんが甘すぎる。怖い。
対価に一体なにを要求されるんですか、俺。

[普段から甘やかされている自覚はある。
傍にいても許されるし、ご飯食べさせてもらってるし。
けどこれは今までのとは質が違う。
俺が求めて許可されたものじゃない。
友人の範囲で与えられるものでも、多分ない。
友人と出かけるのはデートとは言わないし。

許容量を超える優しさは機能不全を起こす。
昨日学んだ。昨日はオーバーヒート起こして逃げた。
今日は逃げるわけにはいかないので、
茶化す事で心の平静を保つ事にしてみたのだけど。

割と失策だった気もしなくはない。
白けて手を放り出される可能性が過る。]
(-127) 0zakuro0 2020/10/30(Fri) 2:16:21

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

嫌とかではなくて…!
誰かと手を繋いで歩くというのが、慣れなくて。

[慌ててフォローを入れて歩幅を合わせる。
慣れろ慣れろと心の中で唱えるのに必死で
彼がどんな顔をして歩いているのか全く見えなかった。

目的地に近付くにつれて雑踏が大きくなり
ちらほらと人の姿が視界に入るようになってくる。
すると無意識にするりと手が解け落ちた。
間を置いて、自分で手を引いたのだと気付いたけど
もう一度握り返す勇気はまだなくて]

…また今度、お願いしてもいいですか。

[と、次の約束を取り付けるので精一杯だった。

この時、今まで辟易して見ていた
街中でいちゃつく恋人達の気持ちが
ほんの少しばかり分かったような気がした。]
(-128) 0zakuro0 2020/10/30(Fri) 2:17:41

【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡

[求めたから許されてでなく、
自発的に与えられる恋人のような行為の理由を
考えれば考えるだけ頭が混乱する。

俺に向けられた好意だと思ってしまいたいけど
多分、そうじゃないって事は分かる。

だって俺は好きだと先に言っているし
彼に俺への好意が生まれたとしたならきっと言葉にしている。
話し合おうって、そう言う約束のような取り決めになっている。

だから好きだと言われない以上、好意はないのだ。

愛がなければ嫌だと駄々をこねるつもりもない。
理由が知りたいと問い詰めるつもりもない。
けど予想もしない所から降ってくる
愛情に似た何かに頭が馬鹿になってしまうから、
答えなんて出ないと分かっているのに
考えてはまた混乱するのを繰り返してしまう。]*
(-131) 0zakuro0 2020/10/30(Fri) 2:35:57