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人狼物語 三日月国


87 【身内】時数えの田舎村【R18G】

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視点:


【置】 明日へ進む 青嵐

目を閉じて、ゆっくりと開く。
自分の中の何かが薄れていくのを感じて、
同時に首を振って忘れようとしていた違和感の正体に気が付いた。

この村に、自分の居場所がない事も、
自分の家がないってことも
ましてや、あの時のまま、
自分の部屋が綺麗に整ってる訳が無いってことも
全部わかってた筈だったんだけどな。

―それでも、例え夢だとしても、
ただの夢なんかじゃない。
アイツといた思い出を、記憶を
夢で片付けたくはなかった。

ここのことは大好きだけど
俺は明日へ行くよ。
(L0) gu_1259 2021/08/17(Tue) 0:47:42
公開: 2021/08/17(Tue) 1:00:00

【秘】 明日へ進む 青嵐 → 少年 編笠

名前を呼ばれる。
切羽詰まったような、
でもどこか嬉しそうなような。
聞き覚えのある声。

それは例え10年離れていたとしても
俺の一番の親友だって言えるくらいの奴の声。
知ってたか?
”アオ”って呼ぶの、あれから10年も経ってもお前しかいないんだ。

振り返れば、傷だらけの俺の親友がこちらを見ていた。

「…アキラ?どうした?」

いつもと違う親友の様子に
思うところが無かったわけではないけど

「俺にしか頼めないこと?
…いいぜ、俺に出来ることなら何でも言ってくれ。」

俺を真っ直ぐ見つめる親友の目を、俺も見つめ返して
頼みごとの内容も聞かずに俺は頷いた。
でもさ、それが俺だから。
後先考えるのが苦手で思い立ったらすぐ行動しちまう。
ずっと一緒にいたお前なら、分かるだろ?
(-4) gu_1259 2021/08/17(Tue) 0:49:06

【秘】 明日へ進む 青嵐 → 少年 編笠

俺、『アホ嵐』だからさ
お前の悩みとか全然気づいてやれなかったけど
お前が俺のこと、凄く信頼してくれるのは分かってたし
俺も、同じくらいお前のこと信頼してたし、
お前が傍に居てくれてよかったって思ってる。

お前の期待に応えられてるかは未だ分からないけど、でも、約束する。

俺だけは、何が起こってもお前の味方だ。


口に出さなくても、お前ならわかってくれるだろうけど。

「…またアカネに悩まされてんのか。
でも、もうアカネに負けるあの頃のアキラじゃないだろ?」
(-7) gu_1259 2021/08/17(Tue) 2:11:14

【秘】 明日へ進む 青嵐 → 少年 編笠

親友から打ち明けられた内容を聞いて、どう思ったかって?
まぁ驚いたよ。
俺たちずっと一緒で、もう兄妹みたいな、そんな感じだったから。
アカネにはちょっと悪いなって思ったけど、
もし付き合うんだったら、どうせ知る事になるんだろうし、まぁいいか。

でもさ、今まで一番真剣な表情だったから
もっと深刻な問題かと思ったのは内緒な。
まぁ、こんな顔になるくらい…それだけアキラが
俺たちのこと大切にしてくれてるって証拠だよな。

背中を叩いて活を入れてやる。

え?傷が痛いって?
男だろ、そんくらい我慢しろって。

「行ってこい、
んで男らしく決めてこい!
お前には俺がついてる。
なら、今のお前は――無敵だろ?」
             
そうして、青空にも負けない晴れやかな
<心からの>
笑顔で
俺はお前の背中を押してやるんだ。

「…頑張れ、アキラ!!」


―お前が居れば、俺も無敵だ。

嵐が俺を叩いても、雨がお前を濡らしても、
――二人いれば、俺たちは無敵だ!
(-8) gu_1259 2021/08/17(Tue) 2:16:59

【秘】 無敵の二人 青嵐 → 親友 編笠

「アキラは俺のこと買いかぶり過ぎ。
…って言いたいけど、嬉しいな、やっぱ。」

お前の隣はいつだって心地がいい。
似て無さそうで似てる二人だからか
はたまた無二の友だからか。
きっと、そのどちらもなのだろう。

「おう、待ってる。
…別に、報告じゃなくてもいつでも来いよな。」

お前が来るか、俺が痺れ切らして行くか、きっとどっちかなのだろう。
その時は、またいつもみたいにバカやって、騒いで遊ぼう。
後先考えない俺のこと、今度はお前が止めてくれるよな。
俺達の冒険は、まだ続くのだから。

啖呵を切ってから勢いよく自転車を漕ぎ出した親友の背を
いつまでも、いつまでも見ていた―――――。
(-11) gu_1259 2021/08/17(Tue) 5:51:29

【独】 無敵の二人 青嵐

「……おー、もう見えねー。
はは、俺のとこにもあんなチャリ飛ばして来たんかな。」

すっ転ぶなよーと口にしながら、
もうすっかり見えなくなった親友の事を思った。

俺は多分、まだ冒険の道半ばで
これからもどんどん色んな事が起こるんだろうし
その度に悩んだり傷ついたりするんだろうけど
それでも、きっと大丈夫だと思えた。

お前がいるなら、どんな嵐でも、どんな大雨でも
俺たちは越えていけるのだろう。
(-12) gu_1259 2021/08/17(Tue) 6:08:03

【独】 無敵の二人 青嵐

空を見上げる。
きっと、もうこんな事は起きないんだと思う。
なんの因果か、神様の悪戯か、
それは分からないけど。
決して悪いだけのものではなかった。

だけど、いつか夢からは覚めるものだ。
俺の夢もそろそろ御終い。


ああ、どうか
青い嵐
<かれ>
が吹かせた一瞬の風が
彼の愛する人たちを励まし、
迷った彼らの背を押しますよう――。
その為なら、
青い嵐
<かれ>
はいつどこでだって
あなたの元にやって来るのです。

だって、それが、青嵐瞬の――唯一の願いだから。

  ・
  ・
  ・

青嵐…青葉のころに吹く、やや強い風。
瞬…またたきするひま。ごく短い時間。(一瞬、瞬間)
(-13) gu_1259 2021/08/17(Tue) 6:35:34

【妖】 無敵の二人 青嵐

「……おー………
多分俺今いい感じにエンドロール流れてたんだけど
もう出番な感じ?…しょうがねぇなぁ…」

響いた声の方向を見ながら愉快そうに笑う。
軽口の返事はないけれど、それでも心は満たされていた。

「田舎のいいとこその1、人が優しい。
その2、人も優しい。
その3、人たちが優しい。
っつーことで手伝ってやりますか。」

昔から、目立つのだけは得意だ。
だから、俺が目印になるから
―全速力で、走ってこい。

祭囃子の比なんかじゃない、
でっかい声でここだと叫びながら
皆をみつけて、お前も、見つけてやる。

「あ、でも見つけたら俺が満足するまで冷やかしの刑だな。」

笑って、
村を、山を、海を、
4人で駆け回ったあの日みたいに
俺もまた走り出した。
($0) gu_1259 2021/08/18(Wed) 1:23:35