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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

/*
PL連絡失礼します。レヴィアのPLのとげとげです。
こちら、役職が暗殺者で、今回、襲撃対象を
『アルバ側のメンツでランダムな誰か』を基準にwhoを振った所、
ヴェルデさんがでてしまいました……!
つきましてはそのご報告と、いくつかヒアリングを
させて頂けたらなと思って連絡させていただきました。

Q1.鋼鉄人形ではありませんか?
Q2.襲撃に関して、RPをなされますか?
Q3.される場合、どのようなシチュエーションか指定はありますか?
(狙撃であっけなく、や、銃での打ち合い、客として買われての毒殺など)

まだこちらが次に処刑死をした場合、能力行使が出来ないので
ヴェルデさんが助かる可能性はあるのですが、
ご連絡自体は早めの方が良いかと思い、先んじて
お伝えさせていただきました!
お返事はごゆっくりで大丈夫なので、
よろしくお願いいたします。
(-11) arenda 2022/08/14(Sun) 21:35:26

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

/*
ご連絡ありがとうございます、ヴェルデPLのツナ缶です。
暗殺されるんだ〜!になっています。よろしくお願いいたします。

Q1.鋼鉄人形ではありません。
Q2.折角のご縁なので、RPできたらな……と思っています。
Q3.が、今どうして暗殺されるのか考え中です。
当方、実は暗殺を請け負っている……などの背景もなく、本当にただの街娼の子供です。
なので巻き込まれかな……と思っていますが、何かプランやご希望がありましたら教えてください。
(-17) beni 2022/08/14(Sun) 21:52:43

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

/*
ご返答ありがとうございます!
今運営に襲撃対象の報告をしておりますので、
そこで問題が無ければ……暗殺します!

RPも了解いたしました!
こちらも出来たら嬉しいなと思っていましたので、嬉しいです!
巻き込まれがやりやすいという事であれば、
モブアルバファミリーの方を路地裏で暗殺したところを、
ヴェルデさんに目撃され、証拠隠滅の為に
殺害する………という流れならばいかがでしょうか?
(-19) arenda 2022/08/14(Sun) 22:03:38

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>2:92 ビアンカ【街中】

こうなるとわかっていても、嘘をつくとか、誤魔化すとか、そういう発想には至らない。
ただそっと目を逸らし、「うん」とばつが悪そうに相槌を打つ。
何事にも対価がある方が落ち着くから、あなたのやり方に不満はなくて。
自分のことになると言い付けも忘れてしまうことがあって、それに反省しているだけだ。
手間をかけさせるのは本意ではない。

「おれも帰る。
何か買って行こう、やっぱり疲れてそうだから」

ぱたんと絵本を閉じ、ベンチから立ち上がる。
(0) beni 2022/08/14(Sun) 22:07:30

【鳴】 翠眼 ヴェルデ

「器用そうな顔してるのに」

なんて。雑踏に溶けるようにして、くすくすとちいさく喉が鳴る。
人混みの中にあっても長躯のあなたはよく目立つから、こちらからは見失う心配もないのだけれど。
小柄な少年は人波に流されそうにもなるものだから、つい、手が出たのだった。
屋台のそばへ寄れば、一層、香ばしさが鼻腔をくすぐる。
耳を楽しませるのは、肉の焼けるよい音。

「ん――」

迷うように、うろ、うろ。
看板に視線を這わせて。

「じゃあ……これにする」

ぴ、と指し示すのは、ウインナーの串。
(=0) beni 2022/08/14(Sun) 22:08:03

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

/*
わあい、ありがとうございます!
わくわくしています。

あ!なるほど、目撃者を消すのは基本ですものね。
しがない街娼をわざわざ暗殺するとは考えにくいかと思いますので、これぐらいが自然だと思います。ありがとうございます。
見ちゃいけないもの、見ちゃお!
キャラ的に命乞いはありませんが、今のところひとつ、お願い事をするかと思いますので、すこしお話の猶予があるとうれしいです。
(お仕事ですので問答無用でも、聞いた上で無視するでも構いません)
(-24) beni 2022/08/14(Sun) 22:47:07

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

/*
よかった!ではそのような感じにしようと思います!
お願いごとの件も了解しました。
話せる猶予は作ろうかと思います。

つきましては、運営からのOKがあり次第、
此方から襲撃秘話を送らせて頂きたく思います。
恐らく更新24H前くらいまで返答が来ない気がしますので、
ゆるりとお待ちいただければと思います。

また、此方が処刑死して襲撃が失敗する可能性も考慮し、
描写はトドメを刺す一歩手前くらいで区切る予定です。
よろしくお願いいたします!
(-26) arenda 2022/08/14(Sun) 23:12:11

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>1 ビアンカ【街中】

差し出された傘を大人しく持つ。
大通りの方へと足を向けつつ、すこし考える。
何、と決めるのはあまり得意ではない。

「えっと……串焼きの屋台を見たよ。
あとは、……ピッツァの揚げたやつピッツァ・フリッタとか」
(14) beni 2022/08/15(Mon) 9:05:48

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

/*
諸々了解しました!
ありがとうございます、改めて、よろしくお願いいたします。
(-87) beni 2022/08/15(Mon) 9:06:58

【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ

それは貴方がベンチで本を読んでいる時間のどこかのお話。

「少年。今日も精が出るな」

街中の隅で貴方が絵本を読んで学習しているのを、何度か見てきた。
貴方がアルバに拾われた男娼であることは知っているが、子供には何も罪はないと、
他の構成員立ちに対するような態度とは違う穏やかな顔を浮かべているのを、貴方も何度か顔を合わせて見ているだろう。

男は今日も質の良いスーツを着て、同じ表情で、そこに立っていた。
(-111) eve_1224 2022/08/15(Mon) 15:43:28

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>21 ビアンカ【街中】

しゃんと伸びた背筋。ヒールの分、あなたの方が少し高い背丈。
毅然とした姿は、或いは、そう見せているだけなのかもしれないけれど。
生業を同じくしても、あのヒトはいつも、泣くか怒るかだった。
少年の狭い世界の中で、近いようで対極にあるもの。

陽射しが眩しくて、ふと瞳を細めた。

「ん、わかった」

紙幣を受け取り、通りへ視線を泳がせる。
目当ての屋台を見つければ、人波を縫ってお使いへ。
揚げ物はちょっと、と言われたから、「脂の少ないのってどれ」と店主へ問う。
結果、ヒレやモモが選ばれ、あとはよくわからないから、鶏やら羊やら牛やら適当に購入した。
今言われたばかりなので、もちろん、自分の分は自分できっちり。
そうしてあなたの元へ戻り、釣り銭を返すだろう。
(25) beni 2022/08/15(Mon) 20:21:53

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 銀の弾丸 リカルド

ベンチの隅に腰掛け、ゆっくりとページを捲る。
その手にあるのは『ピノッキオ』の絵本。
そう何冊も新しい本を買える立場ではないから、同じものを繰り返し読んでいる。
内容を飲み込むにもすこし時間がいるから、それで丁度よかった。
聞き覚えのある声に、手を止めて顔を上げる。
生業のわりに愛想がいいとも口が巧いとも言えない少年は、あなたの姿をみとめると、すこし口角を上げた。
それが精一杯の笑顔であると、きっとあなたは知っているだろう。

「ん――ほかにすることも、あんまりないしさ」
「お兄さんは、祭り見に行かなくていいの」
(-123) beni 2022/08/15(Mon) 20:36:37

【鳴】 翠眼 ヴェルデ

少年は、選ぶことがあまり得意ではない。
これまであまり、選択肢を与えられてこなかったから。
けれど今は、そうではなくて。
だから、少しずつものを選ぶことを覚えている途上だ。

「……だって、ジェラートも食べるんだろ」

頼りなく薄い身体は、食の細さも影響している。
が、食べないとビアンカが怒るし、あなただってこうして気にする。
これもまた、意識を変えている途上のことだった。

「あんたはどうするの。
不器用だって言うなら、食べやすいのがいいよな」

と言って、どれがいいかわかるわけでもないけれど……。
(=2) beni 2022/08/15(Mon) 20:46:26

【秘】 家族愛 サルヴァトーレ → 翠眼 ヴェルデ

/*
やや過去捏造気味をしてしまったのですが大丈夫でしたでしょうか……? 読み取れる範囲で設定に齟齬が出ないようにと思いつつ軽めに書いたのですが、もし何かに抵触してたらすみません……!!
(-141) rik_kr 2022/08/15(Mon) 23:32:07

【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ

「ん……俺は少しだけ眺めた。
 あまりああいう場は似合わないみたいでな」

隣、いいか? と聞きながら貴方の呼んでいる絵本を覗き込む。
ピノッキオの本は、自分も幼い頃に孤児院で聞かせてもらった童話だ。
けれど、前にも読んでるのを見た気がして、そうか……と思考を巡らせた。

本を買ってあげるくらいは容易いが、それをするのはこの子に取っては何かが違うだろう。

「その本はもう、すらすら読めるようになったのか。
 加えて話がきちんと理解できるようにもなったら完璧だな」

精一杯の笑みを見下ろして、ほんの少しだけ目を細めた。
(-148) eve_1224 2022/08/16(Tue) 1:34:01

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>27 ビアンカ【街中】

そうやって華奢な足でしっかりと立つあなたは、見目が整っていることもあり、何となく凄みがある。
あのヒトはいつも、だれかにしなだれかかるように立っていた。
少年おまえのせいで、そうでなければ生きられないのだと。


「ん」

ひらりと裾を翻し歩く姿も昂然と。
少年も後を追い、くたびれたスニーカーで石畳を蹴る。
絵本とあたたかな包みと、預けられた傘を持って。
辿る道の先は、あなたの暮らす部屋。
暗いクローゼットの中とは違うところ。
(48) beni 2022/08/16(Tue) 18:47:20

【鳴】 翠眼 ヴェルデ

棒切れのような手足をしていた頃に比べれば、今は随分と血色もいい。
こうして陽の下で見れば、夜な夜な街路に立っているとは想像もつかないふつうのこども。
だからそう、少年にとっては、既に身に余るほどなのだけれど。

「……あ〜、わかった。
じゃあ、スープも飲む。それでいいだろ」

根負けしたように言う。
触れられたわけではないのに、撫でられるときに似た、すこしくすぐったいような感覚。
ふるりと金色の髪を揺らして、屋台の主へ向き直る。

「辛いのって、大丈夫か?
まあ、食べらんなかったらおれのと替えればいいか……」

独り言ちるようにこぼして、店主へ注文を。
そうして、財布から自分の分を支払う。
(=4) beni 2022/08/16(Tue) 19:05:25

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 家族愛 サルヴァトーレ

/*
そのような感じですので大丈夫でーす!
こまやかなお気遣い、ありがとうございます。
(-198) beni 2022/08/16(Tue) 19:05:51

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 銀の弾丸 リカルド

「似合うとか似合わないとか、あるんだ」
「でもおれも、ウルサイのはちょっと疲れる」

ふと、やわらかく息をつく。
大通りを行き交う人々は喧騒をものともせず——否、それを楽しんで歩いているようだから。
あなたもあの雰囲気から外れてきたのだと思えば、すこし、安心したのかもしれない。
もちろん、少年はあなたを拒むことなく首肯した。

「話は何となく覚えてきたけどさ」
「何回読んでも、よくわかんないまま。
だってピノッキオって、全然ヒトの言うこと聞かないし」

紙面に描かれた人形を、指の背でちょんと弾く。
おいしい話にすぐに騙されるいたずら小僧の上に、嘘だってつく。
そんなピノッキオの行動が、少年には不可解に映るらしい。
(-199) beni 2022/08/16(Tue) 19:17:06

【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ

「子供とはそういうものだろう」

喧騒から外れた者同士ベンチに腰掛けていると、賑わいが一層遠くの物に感じられる。
風に揺れる木の葉の音を聞きながら、そうだな……と呟いた。

「ピノッキオの物語は、童話の中でも自省を促すものだからな。
 お前も言われたことがないか。
 嘘をつくとピノッキオみたいに鼻が伸びる、とな」

手を伸ばし、貴方の鼻に触れられたとしたならば、ちょん、と人差し指で軽く叩く。
マフィアの世界に嘘など掃いて捨てるほどまみれているが、一般人の間でそれはいけないことだと教えられるのは当然だ。

「出来ればお前には、このような世界からは抜けて陽の下で生きて欲しいものだが……、
 ふむ、……あぁ、いい理由ができたな」

少し待ってろ。と言うとすぐそばにある古本屋の中に姿を消した。
しばらくすると、手に1冊の絵本を持って帰ってくるだろう。

「古本だから何も気にしなくて良い。
 これも勉強がてら読んでみろ」

差し出した本は、千夜一夜物語の中の一つ『シンドバッドの冒険』だ。
(-204) eve_1224 2022/08/16(Tue) 20:17:50

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>49 ビアンカ【街中】

ゆら、ゆら。揺れる毛先を見るともなく見ながら歩を進める。
時折少しばかり距離が開いても待ってほしいとは言わず、さりとて見失うこともなく。
連れ立って歩くと言うには、いささかぎこちないけれど。

「――――」

ぽつりとこぼされたそれが、こちらに向けられたものかどうか判断するまでの間が僅か。
問いかけのかたちをしているその言葉の向かう先は、共に歩いているこちらだろうか、と考えてからも、間がもう少し。

「……えっと、おれに聞いてる、のか?
この辺のことしか知らないから、わかんないけど……」
(52) beni 2022/08/16(Tue) 20:19:57

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

夜。
マフィアが支配するこの街で、
普通の人間は夜の中を歩くことはない。
路地裏などは特にそうだ。
浮浪者すら息をひそめて朝が来るのを震えて待つ。

さて、貴方は今どこにいるだろうか。

大通りか、路地に入った所か、そんな場所にいるならば。

ピュン


というか細い甲高い音が聞こえてくるだろう。
それは、子猫が助けを求めて振り絞った鳴き声にも似ていた。

貴方はどうするだろう。
確認しに行くだろうか。
それとも、聞こえぬふりをして通り過ぎるだろうか。
(-209) arenda 2022/08/16(Tue) 21:02:56

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 銀の弾丸 リカルド

「そういうものなんだ」

と、初めて聞くことのように繰り返すのは。
子供がこんな風に奔放であることも知らず、大人だれかにそんな風に窘められることもなかったからだ。
あの女生みの親が少年に望んだのは、同じ苦しみを知ることだけだった。

ゆっくりと瞼を伏せた拍子に、鼻先にささやかな衝撃。
ぱち、と翠の瞳を瞬く。

「ほかの仕事覚えろって、ほかのヒトにも言われた」
「けど、……」

待っているよう言われると、少年は大人しく座ったままでいる。
あなたの背を見送って、けれど、戻ったその手にあるものを差し出されると。
すこし、戸惑うような顔をする。

「……気にしなくていいって言ったって、」
「買ってきたことには変わりないだろ」
(-210) beni 2022/08/16(Tue) 21:13:39

【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ

「聞いたことがないのか」

自分には親はいなかったが、孤児院で悪ガキと呼ばれよく聞かされていた言葉だ。
貴方がどういう幼少期を送っていたのかは知る由もなく、
聞いたことがないのならば仕方ない。じゃあ、今覚えておくと良いと、口端を上げた。

「手に職をつけるとどこででも生きていけるぞ。
 これは、そういう好奇心を育てる本だ。
 昔……、俺は好奇心ばかり旺盛な子供だったからな。
 よく幼馴染の手をひっぱっては、監視棟の屋上まで登って、”いつかこの外に3人で出るぞ”と言っていたものだ」

「買ってきたとはいっても、その辺の屋台の飯より安いはした金だ。
 大分文字を覚えた褒美と思えばいいだろう」
(-216) eve_1224 2022/08/16(Tue) 21:35:42

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

明るく輝く街灯の下を歩き、少年はいつも通りに春をひさぐ。
祭りの影響らしく、近頃は外からの旅行者も普段よりずっと多く見える。
けれど蒼黒の帳が深まるほどに、人も車も減ってゆくもので。
今日のところは切り上げようと家路につくさなかのことだった。

かすかな物音。

夜更けに寄り道などするものではないのだけれど。
少年は、つい、足を止めてしまった。
この辺りではよく野良猫を見かける。
とは言え、寄ってくればすこし戯れる程度のもの。特別、猫が好きなわけでもない。
それでも、助けを求めるようにも聞こえたそれに。
気のせいであればそれでよいと、音の元を探して、暗がりへと歩を進めてゆく。
(-243) beni 2022/08/17(Wed) 0:20:22

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 銀の弾丸 リカルド

「ない」
「だから今、覚えとく。
……ま、べつに嘘なんかつかないけど」

嘘をついて他人を騙すなどという発想がないことは、ある種、純粋ではあった。
だから、ピノッキオが嘘をつくことも、言い付けを守らないことも、やはり、理解が及ばない。

「でもおれは、今もまあ、生きてはいられるし。
苦しまなくちゃいけないから、ほかのことはできないよ」

少年には、これ以外の生き方を選べない。
学がないとか、金がないとか、そういった理由以前に——
呪われているから。

それでも、あなたの話してくれることは、なんとなく目映く思う。
屋上から見渡せば、きっと、街の遠くの方までよく見えるのだろう。
この街よりももっとずっと向こうの、陽の登るところまでも、もしかしたら。

「……それで、お兄さんは大人になって外へ出て。
コーキシンってやつは満足した?」

褒美、というのも、少年にとってはあまりしっくりこない。
けれど既に買い、ここにあるものを断っても仕方がないような気もする。
根負けしたように受け取れば、「ありがと」と一言。
(-248) beni 2022/08/17(Wed) 0:37:23

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>54 ビアンカ【街中】

そう言われてしまえば、それもそう。
なので少年は歩き出しながら、黙って、旅行のことを考える。

「………………」

暗く狭いクローゼットを出て、そろそろ2年。

人混みは未だ得意ではないものの、街を歩くことにも随分慣れた。
ここから更に、どこか、知らないところへ出かける、などと。
やはり、上手く想像できないけれど。

「……いやじゃない、と思う」
「本で見たみたいなところとか、自分の目で見られたら、……」
(62) beni 2022/08/17(Wed) 0:46:28

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

甲高い声は一度だけ。
弱り切ってもう鳴けないのかもしれない。
路地の奥、光の届かぬ場所。
今日は曇りだ。月明かりもほとんどない。
夜目が効くとしても、少し遠くのものはほとんど見えない。
それくらいの、暗さ。

やがて、貴方の爪先に。
ぽす、となにか重く柔らかなものがあたり。
それから、地面に足を下ろせば、ぴちゃ、と水の音が鳴る。


「あら。」


それから響いたのは、女の声。
恐らく地面に落ちたなにかの、その数歩先にいる声。

こつ、こつ。

パンプスが地面を叩く音を引っ提げて、近づいてくる気配。

「子供がこんな暗がりに来るものじゃないわ。」

ある程度近づけば、薄ぼんやりと見えるのは。
暗視ゴーグルを付けている、可憐な容姿の女の姿。
それから、ふわりと漂う。

血と、硝煙の香りだった。
(-251) arenda 2022/08/17(Wed) 0:53:20

【人】 翠眼 ヴェルデ

【街中】

日の暮れる頃。
祭りの灯りも未だ明るい中、少年は車の行き交う通りを歩く。
信号のそばで足を止める。
コツ、コツ。赤色に引き止められた車の窓を叩く——。
(64) beni 2022/08/17(Wed) 0:56:41

【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ

「苦しまなくちゃいけない……? どうしてそう思う」

苦しみたくない、というなら理解できるが。
苦しまなければならないとは、一体どういうことか。
眉をひそめてそう問うと、手持ちの煙草に手を付ける。
紫煙をゆらゆらと漂わせて、強請られれば少しだけ過去に思いを馳せた。

「いや……夢を叶える前に、それぞれ養子に貰われた。
 その後はいい服は着せてもらえたが、自由なんていうのとは程遠い生活を送っていたよ。
 まぁもっとも……今は縁を切ってノッテに拾われて……、そこで幼馴染とまた一緒になったから夢は新しいものになった」

その夢も。
幼馴染が死んでしまっては叶えられるものでは、なかったのだけど。

しぶしぶながらも本を受け取ったのを見れば、教科書とでも思えと小さく笑っただろう。
(-254) eve_1224 2022/08/17(Wed) 1:48:41

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

月明かりもない暗闇を、そろりそろりと進んでゆく。
恐れはない。
暗がりには慣れているし、路地裏の静けさだって、騒がしいよりはずっと。
けれど。
何かを蹴った。
次いで、水溜まりを踏んだような音。
曇り空と言えど、雨までは降らなかったはずだ。
少年は首を傾ぎ、足元を確認しようとして。
——その前に。

「……あんたも年頃は変わらないように見えるけど」

ふと息をつく。
現れた声の主が同業者でないことは一目でわかった。
であれば、こんな時間に出会うものの候補は多くない。
漂う血の香に思うのは、早く帰るように言われていたのにな、なんて諦念だった。
ツイてなかった。
或いは、言い付けを守らなかった罰だろう。
(-265) beni 2022/08/17(Wed) 9:14:57

【人】 翠眼 ヴェルデ

>>63 ビアンカ【街中】

「……?」

あなたが立ち止まれば、少年もまた足を止める。
振り返ったあなたを見つめて首を傾ぐ。

「急に、なんで」

それは当然の疑問だろう。
(68) beni 2022/08/17(Wed) 9:17:50

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

「私は良いのよ。」
子供じゃないマフィアだから。」

地面に落ちた何かを跨いで、近くに立てば。
こちらの方が少し低い視線。夕闇の瞳が見上げるように。
手に持っているのは、消音器サイレンサー付きの小型拳銃。
そうして地面に落ちたそれは………

アルバ・ファミリーの構成員だったもの。

「もっと奥でやればよかったわ。」
「ごめんなさいね。」

小さな弾を、銃に込める。
淡々と事態が進んでいく。
夜を出歩く者にとって死は、ごく当たり前にあるものだ。
それを齎す事だって、同じように。
とくに、暗殺の場においては。
目撃者は、"0"でなければいけないから。

「何か恨み言はあるかしら。」

銃を眺めて、きちんと使えるか確認しながら。
温度のない声で問いかけた。
(-271) arenda 2022/08/17(Wed) 11:58:21

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 銀の弾丸 リカルド

はたりと翠の瞳が瞬く。
長い金糸の睫毛が、ほんのひととき、白い頬に影を落とした。

「それを望むヒトがいるから」
「いや、えっと……もういない、けど。
あのヒトが望んだことの中で、おれにできるのってそれしかなくて」

燻る紫煙を、見るともなく見る。
あのヒトもよく煙草を吸っていた。
熱かったな、と。ぼんやり思う。

「孤児院から出るだけじゃだめで、三人でいるのが大事ってこと?」

小首を傾ぐ。
金があれば何もかもが解決するわけではないらしいこの世界は、むずかしい。
教科書だなんて学校みたいだと考えながら、すこし古びた絵本の表紙を撫でた。
(-272) beni 2022/08/17(Wed) 12:04:39

【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 翠眼 ヴェルデ


「…危ないから、ここを離れたいかなと思って」

 
あなたをここにしばりつけているのは、私でしょう。


↓[2/3]
(-276) gt 2022/08/17(Wed) 12:29:52

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

「……そ」

返す音は、ごく短い。
驚いていないわけではないのだけれど、どうにも、こんなときさえ上手く感情を表現できない。
一応、少年自身もアルバ・ファミリーの息のかかった者ということになるのだろう。
とは言え末端も末端、しがない街娼に構成員の知り合いもそういない。
だから、落ちているのは知らない死体。
少年も、これからそうなる。
それでも未だ、恐怖はない。

「いいよ」
「……よくはないか」
「でもあんたも、そういう仕事なんだろうし。
仕方ないよな、おれも言い付け破って早く帰らなかったし」

逃げる素振りもなく、命乞いをするでもなく。

「恨み言はべつにないけど」
「頼み事ならひとつある」

少年はあちこちのポケットへ手を伸ばす。
それは怪しい動きをしたとして、即座に撃たれても文句を言えない行動だ。
けれど、何のことはなく。
掏られても被害が少なく済むよう、あちこちに分けて隠し持った金銭を取り出すだけ。
あなたがそれを許すかは、やはり別の話だが。
(-277) beni 2022/08/17(Wed) 12:32:39

【秘】 暗殺屋 レヴィア → 翠眼 ヴェルデ

女の顔にも感情は全く浮かばない。
この空間で、表立つ感情はほとんどなく。
こんな状況だというのに、まるで病院の待合室のような
無機質な雰囲気さえ感じさせる。
最も、今待っているのは治療ではないが。

「そうね、仕方ないわ。」
「暗殺屋だもの。」

殺しを楽しんでいる、という風でもない。
本当に、ただの仕事なのだろう。
命乞いの一つすらしない貴方に、
「生への執着がないのね」なんて、呟いて。

「そう、興味ないわ。」

なんて貴方の言葉には返しながらも、
安全装置を外した銃口を貴方に向けることは、まだ、ない。
女はプロだ。その動きに、此方への害意が含まれてない事
くらいは容易に感じ取れる。
だから言葉とは裏腹に、貴方の動作が全て終わるまで
貴方の事を見守り続ける。

「お金ね。」

それをどうしたいのか、と。
夕闇は貴方を見つめる。
(-279) arenda 2022/08/17(Wed) 12:56:00

【秘】 銀の弾丸 リカルド → 翠眼 ヴェルデ

「……それは、」

揺れ動く紫煙越しに貴方を見た。
金の睫毛が影を作るほど俯いた表情は、笑ってはいないだろう。

「死んだ親にでも言われたか。
 マフィアの世界に居るような子だ、いい環境にはなかったことくらいはわかる」

子供の苦しみを望む親など、それは親ですらないのではないかと思う。けれども自分のような孤児や、貴方のような子供はいつの世になっても居なくなることはない。
正義のミカタを気取るわけではないが、この腐った世の中を変えたい。
そう思って拾われたのだ、ノッテという集団に。

「俺には親がどれだけ特別なのかはわからん。
 だが、お前が苦しめば……悲しむ者がいるのではないか。
 ……お前たちアルバは、家族なんだろう」

口下手な男だから、どれだけ貴方に伝わったかはわからない。
貴方とこんなに話し込んでいるのはきっと初めてのことだ。
やはり、子供のことを見捨てるのは自分には出来そうもない。

小首を傾げ揺れる金の髪を見えて、ふ……と紫煙を吐いて、口端は弧を描いた。
学の浅い少年にはまだまだ想像がつかないようだ。

「そうだな。俺が二人を外に連れていくと思っていたし、二度と会えないと思ったら苦しくもあった。
 今でこそ外を自由に歩けるが、3人で同じ景色を見ることが俺にとっての夢だったんだ」

マウロを同じ立場メイドマンまで登らせて、同じ高さからと。
その夢はもう、叶わないものとなったけれど。

それでも、貴方にも苦しむより前を向くこと、上を目指すことはあきらめないで欲しいと思った。
(-281) eve_1224 2022/08/17(Wed) 13:33:08
ヴェルデは、一歩、石畳を蹴る。
(a31) beni 2022/08/17(Wed) 18:34:03

ヴェルデは、絵本を落とした。
(a32) beni 2022/08/17(Wed) 18:34:17

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 小夜啼鳥 ビアンカ

「旅行はべつに、したっていいけど」

少年の手が、あなたの細腕を遠慮がちに掴む。
振りほどくのは簡単だ。
少年があなたにこんなことをするのは、今まで一度だってなかっただろう。

「——二人でならな」
「危ないってんなら、あんたも同じじゃないのか」
「様子がヘンなのってさ、最近何かしてるのと関係ある?」

それから、こんな風にあなたの行動の真意を尋ねることも。
翠の瞳はじっと、あなたを見ている。
(-295) beni 2022/08/17(Wed) 18:36:19
翠眼 ヴェルデ(匿名)は、メモを貼った。
beni 2022/08/17(Wed) 18:36:48

ヴェルデは、縛り付けられているとは思っていない。
(a36) beni 2022/08/17(Wed) 18:37:23

ヴェルデは、自ら選んだのだから。
(a37) beni 2022/08/17(Wed) 18:37:38

【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 翠眼 ヴェルデ

「…………」

「私は」

捕んでみれば、その腕はなんとも細く、頼りない。
あなたは男だ。
数年もたてば──いや、今でさえ、彼女を組み伏せることすらできるかもしれない。

彼女は非力だ。

弱く、愚かで、そしてなんの能もなく、
この街を離れる勇気すらもなかった。

「私はいい。
 体を売る以外、もう何もできない。
 十年もすれば売れなくなって、あなたのかわりにゴミ捨て場に転がる。

 けど、あんたは違う。
 ……違うよ。

 本なんて、私は読みやしなかったもの」

こちらを見つめる目を、見下ろす女の瞳は潤んでいた。
そこに浮かぶ感情を、なんと表現するべきだろう。
――悲しそうで。
――嬉しそうで。

笑うように、おんなは泣いていた。
涙なんて、決してみせはしないけど。
↓[1/2]
(-300) gt 2022/08/17(Wed) 20:06:02

【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 翠眼 ヴェルデ


、旅行
嫌いなの」

「私は大丈夫。守ってくれる男なら、いるし」

「――仕事してるだけ」

あなたの問いに、答えることはできない。
答えにもならない答えを押し付けて、歩き出そうとする。


「いいから黙って、街を離れなさい。
 一回爆発しないと、こういうのは収まらない。
 へたくそなセックスと同じ。男ばかり、馬鹿みたいに騒いで、あちこち犯して、そうして終わったら素敵な思い出みたいに語るの。ああ、くたばれって感じ」

溜息。血を吐くような。

「死にたくはないでしょう?」


死にたくなんてないのだ。

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(-301) gt 2022/08/17(Wed) 20:07:30

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 暗殺屋 レヴィア

「だってもう、どうしようもないだろ」
「助けてくれって言って助かるわけじゃないんだしさ」

死にたくはない、と思うけれど。
ここまで来てしまったのは、少年自身の足なのだ。
だから、喚いても仕方がない。
興味がないと言うくせ、あなたはまだ少年を撃たない。
あまつさえ、先を促すような視線を向けてくる。
だから。

「気が向いたら、ナイトバー『Pollo Nero』のビアンカってヒトに届けて」
「金借りたままだから」

まとめれば300ユーロほど。
完済にはまだ足りないだろうが、ないよりはマシなはずだ。
死ねば必要もないものだから、使える相手に渡る方がいい。
翠の瞳が夕闇を見つめる。
あなたへ向けて、裸の紙幣を差し出す。
(-305) beni 2022/08/17(Wed) 20:19:42

【秘】 翠眼 ヴェルデ → 小夜啼鳥 ビアンカ

けれど、その頼りない腕が少年を拾った。
守りたいとか、どうにかしたいとか、そういうことじゃない。
そういうことができる者はきっと、他にいくらでもいるのだろう。
それでも。
あなたがしてくれたことを返したいと思うぐらいにはなったのだ。

「じゃあ、その十年で」
「おれがもっと他のことをできるようになって、あんたを拾えばいい」

少年は、ばかだ。
学はないし、碌にものも知らない。
ばかなこどもだ。
それがどれほど大変なことか知らない。
あなたの手を引く。
話はまだ終わっていないから。

「死にたくないのはあんただろ」
(-307) beni 2022/08/17(Wed) 20:31:21

【秘】 小夜啼鳥 ビアンカ → 翠眼 ヴェルデ

「ばか」

ふ、と笑う。

「教えなかったっけ」
「男は、女を置いていくもんだよ」

手を引かれて、ゆっくりと振り返る。
肩越しの顔が、あざけるように歪んだ。


「その時私は三十四。
 十年体を売れば、もう売るものなんて残ってない。

 積み上げた借金は、きっともう返せない額に膨れ上がって、
 私の女としての部分を全部ツケと利息でぐしゃぐしゃにする。

 あんたも十年たてば、きっと大切なものがたくさん手に入る。
 素敵なものがたくさん。
 そんなとき、ごみを拾いに戻る必要なんてないんだよ」

はあ、と。

溜息に、どこか甘い香りが混じる。
――酒の匂いだ。

「死にたくなんてないよ。
 けど、生きていてもそんなに、よくはない」
(-309) gt 2022/08/17(Wed) 20:42:55

【置】 翠眼 ヴェルデ

猫など気にしなければよかったのだろう。
言われた通りに早く帰るべきだったのだろう。
仮定をいくら重ねたところで、もはや意味などありはしない。

もうきっと、どこにも行けない。

それをすこしだけ、いやだな、と思う。
けれど、何もかもが遅かった。
“0”だった少年は、“1”を得ていることに気が付かず。
“0”へ還される瞬間になって、ようやくそれを知った。
(L1) beni 2022/08/17(Wed) 20:46:59
公開: 2022/08/17(Wed) 20:55:00