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人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


ルチアーノリヴィオを占った。
リヴィオ凶狼のようだ。

ルチアーノは、『叩かれた』。
(c1) toumi_ 2023/09/23(Sat) 21:32:27

ルチアーノは、『殴られた』。
(c2) toumi_ 2023/09/23(Sat) 21:32:31

ルチアーノは、『泣き喚いて周りの者たちに取り押さえられる人物を、静かに見送った』。
(c3) toumi_ 2023/09/23(Sat) 21:34:26

ルチアーノは、箱の中。丸くなって眠っている。
(c5) toumi_ 2023/09/23(Sat) 21:35:01

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

貴方が向かった店は閉店していて次のテナントを待つ看板が貼り付けられていた。
その店頭には警官姿の女が一人。

『フィオレさんね?』

話しかけてくるその姿に覚えはあっただろうか。
彼女は二年前、ルチアーノが見回る店で働いていた女だった。
辞めてしまってから会えていなかっただろうが、
今ではこうして新しい職についているようだ。

『ルーカスがあなたのことを待ってるわ。早く着いてきて』
(-13) toumi_ 2023/09/23(Sat) 21:58:34

【独】 口に金貨を ルチアーノ

/*
>>+1
俺あいつの部下なの?俺あいつの部下だわ。
俺あいつの部下なの?
(-17) toumi_ 2023/09/23(Sat) 22:32:43

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

簡易的に用意されたその寝具の上に男は丸まって眠っている。

顔を覗かせれば何かに打たれたであろう頬は赤くなっていて、口の端は重い紫に変わっている。
まだ着替えを貰っていないのか見慣れた服を着ているが、
外から勢いよく引っ張られたであろうネクタイは緩みきっていて、
合わせるように前のボタンがいくつか外されていた。

「……エル?
 お前開けられるほどえらいのか……
 それともここが緩いのか……なんだあ……」
(-19) toumi_ 2023/09/23(Sat) 22:49:34

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

貴方が招かれたのは狭い取調室のような部屋……
の横にあった狭い待機室。

簡易的なテーブルと椅子、牢屋よりは明るい壁と清潔な部屋。
そこにルチアーノは、貴方は何処かで見かけなくもない、独特の張り手と殴られ方をした顔をしながら座っていた。

「おう、すまんなあ。思ったよりも早い迎えが来た。
 俺はモテ男だからなあ」

女性警官は扉の前で監視をしているだろう。
今この恵まれた環境は、貴方のために男が手回ししたものだ。
予めここに来るのを完全に予想していたのだろう。
(-20) toumi_ 2023/09/23(Sat) 22:57:53

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 渡りに船 ロメオ

「だから、なんで……」

底が見えない。
どうしてそんなに無償の献身があるのだろう。
どうして嫌なぐらいに都合がいいのだろう。
気味が悪いのに、焦がれて仕方ない。

「俺に本当にどっかに行ってほしくないなら首輪がいるぞ……」

ふ、と押さえていた手を離した。
そのまま力なく自分の腕も放り投げる。
わからないのに、今だけは自分に注がれるその柔らかな刺激を無碍に出来るわけもなかった。

「は、……まったく」

もっと、と喉は改めて鳴らされる。
疲れ切った身体と精神にあなたの言葉とその手は酷くこたえた。
自分自身に言い訳を考える、疲れていたんだ本当に。
眼の前の男に甘えたいわけでもない、ただ都合がよかった。

「お前は、……危ないやつだなあ……?
 俺は何処かに連れて行かれたら帰らないのはお前だと思う。
 だってそうだろ、……行かないでくれ……ロメオ」

甘えるように微睡む姿はまるで猫のよう、その上であまり言わない不安そうな声を貴方に届けさせた。
男は昔、人でありながらもその身へと従順に、甘やかに、
『何もできなくなるような』教育が施されていた。
男本人はそんな自覚はない、彼をこのようにした目的は教え込んだ本人しか知らないだろう。
事実施した元凶も怠惰を染み込ませていた習慣も、五年前にいなくなっているのだから本来ならすっかり息を潜めていたはずなのだ。
(-42) toumi_ 2023/09/24(Sun) 0:41:24

【独】 口に金貨を ルチアーノ

/*
狼も念話も決闘も俺について言及してるのそこそこ来るものがあるんですけどモテ男過ぎませんか。
(-43) toumi_ 2023/09/24(Sun) 0:43:12

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

「刺されるまではやっとらん、周りが止めてくれたからなあ」

あなたの上司はクズ男であったらしい。
バーで出会ったとある女警官は男がマフィアであることを知らなかったのだ。
決して簡単には結ばれない恋、身分を騙していたこと、単純が故にとても嘆かわしいがルチアーノにとっては関係ない。

「ああ、予定通りなら……明日には
執行役が全員捕まる

「俺が捕まることでそうなるように仕向けた、上手くいくかわからんがな」
(-45) toumi_ 2023/09/24(Sun) 0:48:40
ルチアーノは、いっその事全員休んでしまえと、無責任に嘯いていた。
(c13) toumi_ 2023/09/24(Sun) 0:53:54

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

ふらり、と貴方の牢の前に一人の男が立ち止まった。
ここの鍵たまに緩いんだよな、と、隣に連れた警官を見遣ってから男を見返した。
なにやらそばにいる女性警官とは懇意の仲なのか、囚人の割には足を止めたことも寄り道も咎められていないように思える。

「……イレネオ・デ・マリアか」
「……本当に、お前も派手にやってくれたんだよなあ」

そんなもしかしたらほぼ初対面の男の顔は何故か片側だけ叩かれて殴られたあとがある。
一発ずつ。多分女の力で。
(-50) toumi_ 2023/09/24(Sun) 1:15:34

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「これは、なあ……まあ……大したことはない」

本当に、大丈夫だと言う姿に嘘の姿も誤魔化そうとする姿もない。
心配性すぎる声に返したのは、『昔飲んだ女にやられた』とだけ。

「だから俺のことは気にするなあ。
 ……手回しのお陰で
まだ
快適だ」

しかし本当に毎日毎日、そして牢屋にまで顔を出す。
心配になるのはこの行動力と熱意と執着だ、これの何処が置いていけるというのだろう、永遠に付き纏われるのではないか?
(-52) toumi_ 2023/09/24(Sun) 1:22:49

【独】 口に金貨を ルチアーノ

/*>>+8
此処もニーノが怖いことやってる……本当にやべぇと思う。
(-57) toumi_ 2023/09/24(Sun) 1:36:22

【独】 口に金貨を ルチアーノ

/*
上記のやべぇは、ネガティブのそれではない。凄いの意味。
お願い〜〜どんな顔があるのか気になって夜と昼と夕しか眠れない。
(-59) toumi_ 2023/09/24(Sun) 1:38:18

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

「……そんな人間いてたまるか」

未完成品は、呆れたような声を出した。

その手に指が絡んだ瞬間、ぞくりと背筋が震え息を呑む。
恐怖に近いようなそれは己の理性が溶けかけているのを知らせたが、甘えると決めてしまった体はもう止まることができなかった。

人差し指から小指まで、最期は親指を添えるように、一本ずつ絡めれば握り返してくれる温もりがそこにはある。
そのまま手首を口元へと寄せれば甘く歯を立て口づけを落とす。
しばらく続けていたが離す頃には熱い息を溢し両の手でそれを抱えていた。

この手が欲しい、己に委ねるくせに無遠慮に押し入った温もりが。
後ぐされも何もない、ただじゃれ合ってるだけの行為が誰かにとっては過激に映るだけ。
誰の愛も、恋も、好きも嫌いも簡単には信じていない。
故に自分を暴き縛ろうとする存在など誰だってよかった。
しかしそれが好いている人間ならどれほど心地よいものか、この身をもって知っている。


「……ロメオ」

本当に嫌なほど信頼があった。
貴方は少なくとも今だけは一番都合がよい。

「今だけは、
 おれを欲しがってくれ」
(-70) toumi_ 2023/09/24(Sun) 2:48:25

【独】 口に金貨を ルチアーノ

/* 
>>a11
嘘だろおい、……嘘だろ……。
なんて波魔と人狼バトルを俺は設置してしまったんだ?
(-71) toumi_ 2023/09/24(Sun) 3:03:22

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡

貴方から感じ取ってい悪癖が何処まで残っていたのか確信づくまでに時間を要してしまった。
少しは減っていないかと期待していたのだ。けれどその少しもなかったのは誰のせいか。
多分自分が隣ようと変わりはしなかったのだろう、貴方の求めた存在はこんなガキじゃない。

「聞いて驚くな、初対面だ」

ロゼッタに齧り付き口元のソースを拭う。

「手遅れでダメなのは、お揃いだろあんた達……」

ああ、本当に嫌だ。こんなところで勘が冴えないで欲しい。
思えば貴方には多くのヒント自体は与えられてきていたのだ、先程の状況報告も見直す必要があるかもしれない。

最終報告を正しいものにすればいいだろうと男はひとりごち。
誰かがはじめた巫山戯た茶番劇なぞ、自分が全部纏めて壊すと決めていたのだ、情報の取捨選択を間違えようとファミリーの被害を減らせたのならそれでいい。

運良く、都合良く、結局は。
そんな男の思い信じた通りに執行絡みの話は仕組まれはじめていた。

(1/2)
(-84) toumi_ 2023/09/24(Sun) 4:01:50

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡

機嫌が良さそうな貴方の顔を見て、やはり手遅れと、物悲しさを感じる。
もう既に全ての手筈は整っているのだろう。
自分がしたのは開演までの幕前を荒らしただけ。

「……なあ、アレ」

子供はあの年十年前に傍にいられなかったことをこんなに後悔すると思わなかった。

「もう、俺はあんたのことを知ろうとして良いのか」

「あんたの嫌がりそうなこと、辞めてたんだが」

もしかしたら嫌がってはなくて。
そこにある墓を暴かれたくなかっただけなのかもしれないが。
(-86) toumi_ 2023/09/24(Sun) 4:05:53

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

「あ? 
もう捕まってる


夜のうちに男は本当に静かに捕まっていた。

「俺をしょっぴいたやつとデートしててなあ?
 帰り道にそのまま」

「……明日か明後日ぐらいに納まり始めてくれると良いなあ。
 ……まあ、どこぞの誰かが嫌がらせしてるからわからんか。
 少なくとも量は減るだろうよ」

そう言って改めて貴方と向き合う。

「今お前にあっておきたかったのが……。
 ヴィンセンツィオの話だ」

と。ようやく貴方を呼び出した本題を話し始めた。
その名前で貴方がどんな反応をするかを確かめている。
(-93) toumi_ 2023/09/24(Sun) 4:35:17

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「俺があんたを調べ上げて黒眼鏡を向かわせた」

真実はきっともう少し複雑で当の本人達にしかわからないことかもしれない。
それでもこの男は、自分のせいだと思っている。
少なくとも探ったことは揺るぎない事実である。

男は何気もなしにそう述べれば女性警官に目をやって、
一度だけ席を外れさせるように頼んだ。
何やら息が掛かっているのかもしれない。
素直に離れる足音が遠のけばあとは二人きり、今は牢屋越しで。

「なにか言いたいことはあるか?」

その表情は特に感情が乗っていない。
正しく、何も思っていないからだ。
(-96) toumi_ 2023/09/24(Sun) 4:49:16

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

「大怪我……? それは、また。
 牢屋の中で起きたことは知らんが……。
 そこまでは配慮はいたらなかったか」

どうして、と言いかけて。警察側の事情はすべて把握していたわけでもない、何か不測の事態が起こってもおかしくないだろう。

「――お前があの人を殺しに行こうとしているんなら。
 
『行くな』
と言おうと思ってな。理由はわかるか」
(-106) toumi_ 2023/09/24(Sun) 5:59:39

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「……? ああ。
 普通に俺は男も褒めるぞ。両方いけるんでな」

ため息を吐きながらぼんやりと、ゆるりと首を傾げて。

「いくらでも口説いて欲しかったらしてやるよ。
 本気で、――望むのならどこまでも?」

楽しませてやっていいぞと、何がとは言わないが。
あまり冗談ではなさそうなトーンで笑い返してやっただろう。
(-113) toumi_ 2023/09/24(Sun) 6:39:16

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

一度深く深呼吸をしたが、先程までの衝撃はなかった。
むしろその言動のお陰か自分の中で勝手に腑に落ちてしまう。

「……あんたを?」

ここで殺さなかったことがただの怠惰な延命処置であるように。
自分がこの手をどれ程伸ばそうとも変わるものと変わらぬものは存在してしまっている。
人一人が何を言おうと世界が変わることもない、諦めきってしまった心も同じように。


「わかった、――目が覚めたら最高のベッドに招待だ」


その手の事なら経験も理解も十二分にある、不思議と歓喜も嫌悪もない。
自分も確かにその頬を殴るよりははるかに得意分野だった。
この身が誰かの為に求められるのならいくらでも支払えて、都合よく振舞えたのだ。

罪に興味がなくなったようにアタッシュケースの横を通り過ぎ靴音を立てて目の前へ。
片手で綺麗に整っていたネクタイを少しだけ緩め、貴方の胸元へともう片方の手を一瞬だけ触れさせた。
指を撫ぜ避けていき、布の重なった部分を二本の指で挟めば直ぐに一つの釦を飛ばして次の段。
丁寧かつ手慣れた手つきで少し開けさせれば、そのシャツを掴んで渾身の力で引き寄せ顔を近付けた。

「俺は安くないが、楽にしてやる」
(-122) toumi_ 2023/09/24(Sun) 9:04:12

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「顔だけだな、今は。これぐらい直ぐ治る」

貴方の気遣いにもされるがまま。
ある種協力がない姿勢に、普段からしなれていなければ手こずったかもしれない。

「何が起きても、不思議じゃない……ああー……。
 牢屋の中でやけにけが人が増えているんだったか……、
 誰がやってるんだろうなあ。
 想像はつくが、まあ、いい」

「ん……? 抵抗ぐらいは知っているが。
 されて嫌なことは抵抗ぐらいする。
 嫌じゃないことは、大体許せるさ。誰にだって、お前にだって」
(-124) toumi_ 2023/09/24(Sun) 9:19:03

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ


「あーそうかい。笑ってくれて結構。
 その前のお前個人を調べていたのに、何が起きたかまで分かるわけないだろ……」

男が貴方について調べられたのはある程度の個人情報だ。
周りからの噂、簡易的な履歴書のようなもの。
貴方という人間性を特定するような情報が何処かにあっただろうか。
急ぎであったあの日から資料と記憶は遠くに追いやってしまった。

そして貴方の態度からもしかして、と何か思い当たることもあったが考えるのを止めた。
此処ではあまり関係の無い話だ。

「態々秩序を体現したようなお方があんな無頼漢に……働き者だねえ」

馬鹿にするつもりもない。
ただ、真っ先に狙いに行く対象としては正に正しく、その熱意と行動力が本当に恐ろしいと思った。そんなに嫌いだったのかと。

「で、結局だ。俺が聞きたいのは、
 お前を此処に放りこんだ奴らを恨んでいるかって話だ。
 そしてそれは
誰だと思っている
のか、それを尋ねたい」
(-125) toumi_ 2023/09/24(Sun) 9:35:13

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

その日ふらりと一人の男が貴方の牢屋の前で止まった。
何故か彼の傍には警官も誰もついていない。

この男を貴方は町中で見かけたことはあるかも知れない。
挨拶程度はしたかもしれないがまともな会話はしたことがないだろう。女連れが多い、金持ちの放蕩息子だ。

特例なのだろうか。実際はほんの数分見逃されているだけで特別な権力など何も持っていないのだが。

眠っていれば暫くして通り過ぎるが、何やら様子を見に来たのかしばらくの間はその様子を眺めていた。
(-127) toumi_ 2023/09/24(Sun) 9:46:06

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

ニーノという少年に対してはやはり若干の申し訳なさが残ったが、ここでは置いておこう。
貴方達や周りが助けていると良いが、果たして。

「あー」

そうきたか、と。貴方が怒っているのがよくわかる。
感情をむき出しにしていない所がいつもと違って本気であることも。

「わかってるよお前のことぐらい、適当に言っていない」
「そしてお前以外にもあの男を狙っている奴は……少なくないだろうよ」

一人二人、そういう問題ではないと丁寧に説明する。
その上で貴方のその心の傷をどうこうできるとは思わないが。

「だが、今回の件に関して俺は『殺しに行く』事を認めない。
 ――ボスの指示を待て。お前に『言う』最低条件はそれだ」

「感情だけで動かんでくれ。
 気持ちは分かるがお前はノッテの人間だろう」

さて、言うことだけは言った。
あとは貴方が言いたいことをいえばいい。
説得させるでも、無視するでも、分かったふりをするでも良い。
どうせ貴方の手綱は握れると思っていない。
何故なら、自分はそういう男放任主義だからだ。
(-130) toumi_ 2023/09/24(Sun) 10:00:21

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「いや……すまん、誰にでも言う。
 だが一番大事な奴……?」

あまり貴方の事ばかり聞くのもフェアではないか?
いや、聞かれてないから答えなくともいいな。

思い浮かべて、一番、一番。と。
何を基準にすればいいかわからず、かつ直ぐに浮かぶ名前は無かった。
命をかけるという意味ならボスだっただろうが、貴方との会話での流れであれば違う物だと思ったので。

「……お前じゃないのは確かだが。
 俺はお前も大事だから、そこまで卑下をするな。
 男で飲める知り合いなど片手ぐらいしかいない」

あれだけ女を連れていてまともな友人はいないというのだから。
貴方という存在は一応かなり男の中では貴重であるのだという。
(-132) toumi_ 2023/09/24(Sun) 10:07:29

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

「お前のこと見る時間は暇じゃなくても取れるなあ」

何をしていたのだろうと、一つ思い当たることがあったのですぐには問にはされなかった。
そうして返したのはそこそこにナンパみたいな言葉だ。

「ニーノだな、俺はルチアーノだ。
 あー……フィオレの上司で、黒眼鏡の部下だ」

これで身分がわかるだろうか、貴方の知り合いの物凄く近い人間であると。

「食わせてやろうか」

あまりその言葉自体に感情はこもっておらず。
中々食べられなさそうだからそう言った、それだけの理由。
(-143) toumi_ 2023/09/24(Sun) 11:48:43

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

名前を出したのはもうどうせニュースで乗っているのと。
彼らもこれからは明かさないままで過ごすような状況ではなくなったからだ。
本人の口から言わせたほうが良かったかもしれんが、許せ。

「捕まった、今は
を使って融通を利かせてもらっててな。
 明日からはがっちり閉じ込められて出られんかもな」

仲の良い警察がいてな、と軽々と話すのは貴方も知ってる女警官。
そして近づけばこの男は頬を誰かに叩かれ殴られているあとがあるのだが、それをしたのもここの女警官。
他にはエルヴィーノのにテオドロに、リヴィオやニコロも……と。
仲のいい警官の名前を物凄く出すだろう。

本当に仲が良いかは不明だ。

「手を怪我したんだってな。すまんな」

何故か男は貴方に謝った。
そして鉄格子の前に座り、器を抱え丁寧にスープを掬えば貴方の口元に持っていくだろう。
(-145) toumi_ 2023/09/24(Sun) 12:17:13

【墓】 口に金貨を ルチアーノ

「……」

頬に平手と殴られた痕がある男が気怠そうに声の方を眺める。
あのおっさんと美女がいる空間には行きたくねえなと思って通り過ぎた。

#収容所
(+25) toumi_ 2023/09/24(Sun) 12:54:13

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

「金でなんとかなるぞー。だが上を疑うなよ。
 警察が悪いんじゃなくてなあ、個人の縁だ。
 ちょっと休憩時間に目を離しちまうとかな」

貴方は割と純粋なところがありそうだと、丁寧に嫌な世界を教えてやる。
今回の取締法だけは文句を言いたいが、警察が悪いわけでないのを知っている。

「……駒鳥?」
「……飯持ち込めばよかったな、部下に持ってこさせるか」

食べる姿が面白かったらしい。
そして問われた質問には少しだけ悩んでから。

「お前がここに捕まるのを知ってて俺は見逃した。
 他人だろうと関係ない。
 止められたのに、知ってて止めなかった。
 俺の身近なやつの好きなやつを、怪我をするほどの場所に放り込んだことに対する謝罪だ」

本当は怪我をさせないために此処に入れたかったんだが、とは。
とある女とも目的はきっと違った為に言わなかった。
(-150) toumi_ 2023/09/24(Sun) 13:07:01

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡

Ciao、不満げな顔をしてやった。
(-151) toumi_ 2023/09/24(Sun) 13:12:05

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

頬を撫でられる度に蕩けた視線を送り喉を鳴らす。
すっかりいつもの威厳とプライドは落としてきているようだ。

「何って……お前が、欲しい……。
 好きにして、いいぞ……?」

ゆっくりとわざとらしく告げるのはいつもの何でも良いとはワケが違うからだ。
今は受け身ばかりで甘えてはいるが、この身はいくらでも慣れている。
いざというときも、貴方が止めたいのなら好きに止めれば良い。
そんな意味を込めつつ、ここで理性を取り戻したくもなくて貴方の喜色に目を細めた。

――普段の姿も、今のこれもきっと貴方なのだろうと。

「好きにして、良いが…………キス、は」

今時生娘のようにキスを特別視しているわけでもなければ、唯一視をしているわけでもない。
それでも、敢えてしないという選択肢を常に採っていたのは、何故だったか。
……された覚えがほぼないからで。
まともな愛情を受けたことがない人間は愛情の伝え方が分からないという。
不器用な物を受けて正しく歪んで受け取っている、その分バランスが悪くこんな風に体調を崩すのだ。

「……付き合ってる人間もいない、から、問題はない……」

いないよなと一度目を閉じ考えて、浮気をできない人間は頷いた。
それにしても目の前の男はキスをたくさんしてきたのだろうか。
それは…………何処か言葉にできない感情がよぎって考えるのを止めた。
(-219) toumi_ 2023/09/24(Sun) 20:27:33

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「こんなもの抵抗なんてしない」

殴られたぐらいで、とあっけらかんと。

「……?」
「俺が好きなものを受け入れるのと、
 お前が俺を受け入れる……? のになんの関係があるんだ?」

不思議そうにこてんと首を傾げる。
その二つがなんの関係性を持つのかわからない。
(-220) toumi_ 2023/09/24(Sun) 20:27:46

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

「こんなことで魘されてたまるか」

口が悪くなってきたがもう咎める者がいないとわかれば少しだけ気が楽になった。
それもつかの間、一瞬で気が重たくなるのは仕方ない。
今から行われるのは快楽を貪るための行為ではなくただの逃避と暴力だ。
苦しめるのはまだ出来るが、力不足が否めない。
体格のこともある、文字通り全体重でもかけて力を込めなければければ貴方を楽にすることなどできないだろう。


完全に前を開けさせたあと、一瞬だけ考え込むように動きを止めたがそれだけだった。
そうして手加減なく腕を掴み上げながらその冷えた身体に付けていくのは噛み跡だ。
貴方を昂ぶらせる為に少しでも熱になる刺激を与えていく。
まずは、肩から。何もないその場所に躊躇はもうしなくて。
吸い込まれるようにその肌に顔を引き寄せられれば無遠慮に、それでいて丁寧に血が出るまで強く強く噛み付いて跡を付けていった。
上半身を降りていくように身体をずらし歯型を残していく。
これが甘い逢瀬であったのならば、散らされたその歯型は花びらのようだったかもしれない。

「は、……いい体してるのに。
 温泉に行って血行を良くするんだったな」

貴方をとん、と改めてソファに押しつける。
古いマットが衝撃を受け止め、軋んだ音と乾いた埃を立てる。
優しさをそこに加えてはいない、あくまでも機械的に努めているつもりなのだから。
貴方のズボンと下着をずらしていき、これまでの刺激でどれほど反応しているかわからないそれを取り出す。
それでも思わず、息と口に溜まったつばを飲みこんだ。
そのまま覆いかぶさるような影を落としながら、両足の間に体を滑り込ませ。
腰を持ち上げ、浮かせ、自分の膝上に引き寄せると貴方の下半身に顔を埋めた。
高低差のせいだろう。その光景は貴方にも全て見えているようだったが、その時どんな顔をしていたのかは伺ったりなどはしなかった。
(-225) toumi_ 2023/09/24(Sun) 21:07:09

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

「……はあ。
 とある女の言葉を信用した」

「お前のことを好いていそうだった。
 そして、例の取締法の悪意に晒されることを拒んでいた。
 だから、こんな他人がやめろと言うより
 態々ここに入れることで何か考えてることがあると思ったんだ」

9割ぐらい正直に話した。男が知ってる情報などこの程度だ。
本音を聞き出すことはできたかもしれなかったがしなかった。
ここまで言えばもしかしたら貴方は誰かに思い当たってしまうのかもしれないが、もう、やはり誤差だろう。
この純粋であった、されど真っ直ぐに理由を求める存在言われてしまえば良い。自分はそれに嘘などつけなかった。

「俺が謝りに来たのは、
 牢屋の中は無事かと思ったら治安が悪い上に
 そんな手の怪我をすることを想定しなかったことだ。
 こっち調べておけばよかったな、……まあ、女の頼みは断りきれんかったかもな。
 ガキより美人を優先した、……こう言うと
俺は悪くないかもな


そして急に開き直り始めた。女性ファーストであるので。
(-228) toumi_ 2023/09/24(Sun) 21:21:15

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「俺とお前じゃ許容範囲が違うだろ……?
 違う人間で同じものを求めてどうする」

「……俺は浮気はしないが付き合った人間に浮気をするなと言わんぞ……。
 友達もなあ、ただついていきたいと思うかだろ……。
 俺がこうしてたから真似したとか言う苦情は受け付けんぞ」

友達と呼べる人間は多くない、だが彼らは自分と同じようなことをしようとしない。
価値観は似ているところもあるかもしれないが暴力はやはり拒むだろうな。

「何を、されたら……。
 さあ…………殺されなければ……」

ひとまず貴方の想像した通りの答えを返してやった。
思いつかなかったから、多分一番出しやすいものを出しただけ。
(-233) toumi_ 2023/09/24(Sun) 22:27:32

【墓】 口に金貨を ルチアーノ

「……あの美人さんが?」

本当にダニエラという名前だったのか、と。
女警官からたった今入ってきた囚人の名前を聞く。

「しかし余計なことをして美人の親衛隊に目をつけられると厄介だな。
 それに特に俺に会いたいわけでも……」

あるか? 俺は顔がいいからな


男は誰かに叩かれ殴られた頬を腫らしながら神妙に考え込んだ。
しばらくして、一つの牢屋に向かって歩いていった。
(+50) toumi_ 2023/09/24(Sun) 22:52:42

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ

「寂しがってないかお嬢さん」

そうして、一つの牢屋の前。
比較的頬を腫らしている以外変わりない姿の男は再度貴方の前に訪れた。

「ようやく会えたな、新しいアジトの住所は此処かあ?
 すまんなあ、動けなくなったから近くにしてもらったみたいで」
(-243) toumi_ 2023/09/24(Sun) 22:55:44

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「じゃあ俺に喧嘩するなって言えばいいだろ」

元より喧嘩は嫌いなのであまりしに行かないが。

「俺が怪我をして喧嘩するから自分も喧嘩しに行く?
 苦情は受け付けないといったばかりが聞こえんかったのか」

たった今真似をするなと言ったのにやはり繰り返すんだな。
まあ今に始まったことではないから気にしないが。

「だからその程度平気だと言ってる。
 ……こう言うとまるで被虐趣味に見えるなあ。
 じゃあ付け加えてやる……理由のない暴力は好きじゃあない」

丁寧にゆっくりと説明をしてやった。誰かさんよりは優しいと思っている。

「なんで俺がお前の為にそんなことまで気を遣うんだよ。
 気遣ってほしいのか全部。
 お前の嫌なことをしない俺が欲しいか?
 言うことを聞いて従順で、大人しい俺がご所望か」

大袈裟だがお前はそう言っているのと変わらない、どうだ?と訪ねている。
(-246) toumi_ 2023/09/24(Sun) 23:07:50

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

とんでもないものとの契約をしてしまった気がするがもう遅い。
緩やかに与えられはじめる刺激は擽ったく、普段自分が女相手に為すようなもので。
殆ど何をしてくれるかわかるはずではあるのに、惚けた脳が理解するのを一歩遅らせてくる。

「ぁ……っ、うっ……ん」

唇を重ねられ、慣れないのか一瞬だけ眉をしかめさせる。
息をするタイミングを実際に試しながらで伺い、次も拒むことがないからまた重ねられた。
むしろ自分から重ねにいってしまった気もしたが、もうよくわからなくなってしまった。
まるで餌を与えられるように舌を絡め口の端から唾液を溢しても貪ろうとする、身体は段々と昂ぶっていて只の甘やかしには不要の産物に溺れていく。

息継ぎのために離されれば漸くかけられた言葉を頭の中で繰り返した。
それに拒む言葉なぞついぞ出なかったが、

「……こんな、の。俺相手じゃなかったら、……刺されるぞ……」

一体何人のやつを誑かしてきたのだろう。
自分とはまた違う範囲限定の無償の愛と、悪い誘いに慣れていない人間はどうなってしまうのか。

その好きという言葉には、俺もだと、誤魔化しようもない言葉を返して。
また深く甘ったるい口付けを所望していただろう。
(-260) toumi_ 2023/09/25(Mon) 0:09:18

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ

「あの後かぁ……?」

ちょっとまってくれと、本当に思い出す仕草をしてから。
暫くおかしいほどの間が空いて。

「……
全く


男は正直者である。

「暫く本当に、便利屋は休業だ。
 今回の件は最後までやりきったからもう良いだろう……。
 疲れたなんてもんじゃない、牢屋の生活のほうがマシに思えてきた」

「お嬢さんはー……
 やっぱ此処は怖いだろ。そんな不安な顔しなさんな。
 お友達も俺もいる、他に逢いたい人がいるなら呼んでやる。
 今日までの俺なら口利きがまだ出来るからなあ、金はサービスしてやるよ」
(-263) toumi_ 2023/09/25(Mon) 0:18:05

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

「体躯が違う人間には小手先を使わんと。
 ……キツイのはこっちだ唐変木」

本当に暴力と責め苦なら首を絞めるだけで十分だ。
しかしこればかりは違う、拷問とも恋人同士がする営みとも違った正しくイレギュラーの性行為だ。
女相手にするには相当リスクがあり、男相手には入念な準備がいるというのに目の前のやつは急かしてくる。
細腕で自信がないのだと言わせんでくれ。と恥ずかしげもなく良いそうになって胸に押し止める。

「……俺は口を閉じたほうがいい男なんだよ」

貴方から返される熱や体の反応は存外素直で、ほんの少しの安堵を覚えつつ嫌がらせをすることにした。
普段の経験なぞ知らないが、流石に御無沙汰ではないのだろうか……案外夜は時間を取っているのだろうか。
躊躇なく貴方の陰茎を咥え、ゆるゆると、味わうように舌先を動かし始める。
明らかに快楽を与えるような仕草は貴方の腰を撫でつつ行われ、
声を出せと促すつもりもあったが、出来たかどうかはまた別の話だ。

時折口を離し熱い息を吐く、横から滑るように滴ったものを舐めとり、また咥える。
舌で裏筋をくすぐり、音を立てて吸い上げて、苦しい表情は一切見せずに責め続けた。
限界に近づいたのなら飲み込んでやるつもりで、できなければもうさっさと諦めて望みのものを素直にやろうと思う。
(-266) toumi_ 2023/09/25(Mon) 0:50:29

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「言っただろ、昔飲んだ女にやられたって……」

言葉が足りなかったかと、男は本当に何が悪いかわかっていない様子だ。
今回の場合は、理由が女になった時点で男は自分を100非とする性格なだけであったが。

「3秒で寝るのは疲れてたからで……」

それは、漸く少しだけ嘘の混ざった誤魔化すような言葉だった。
寝なければ、隠せないことがあったから、寝た。
あのままなにか口走りそうであったから貴方の隣で静になることを選んだ。

「そんなに隠してはねえよ……?
 ただ……最近調子が悪くてだな、嫌なこと思い出すぐらいか。
 ……それも聞きたいのか?」

これはこれで、マフィアにとって晒すことでもないからなと、しかし言ってしまったこともある。

「大事なやつがいるって言ったろ。
 そいつが五年前いなくなった。
 ……その前の五年間俺の面倒を見てくれていたやつで、……」

「……かなり頭を撫でるのが上手くて……な? その。
 ……最近そいつのことばっか頭に浮かんでなんかおかしい。
 ぐらいで他の体調は何も変わらん」

頭を撫でる以上のことをされている可能性がかなり高いことを無自覚に呟く。
男の口調からして、恋人や家族のような熱っぽい間柄らしいことは伺えないように見えるだろう。実際はどうかわからないが。
(-269) toumi_ 2023/09/25(Mon) 1:04:50

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「感謝……?」

流石に拍子抜けだったのか訝しむよりは呆けるように。

「……ここは快適か、イレネオ。
 表のほうがそれはそれは自由にできると思うんだがなあ?」

ああ、一つ二つ目の前の輩に文句が言いたい可能性が出てきた。
だがこれをぶつけるには些か情報も足りなければその怒りはお門違いなのかもしれない。

男の言葉には少しの苛立ちと不満が含まれはじめた。
この牢屋内での暴行事件の一端を担っているのはこの男なのではないかと。
まだ全てを知らないのだ、それでも推測できるだけの人格は把握していたから。
(-273) toumi_ 2023/09/25(Mon) 1:36:23

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「上司だな……黒眼鏡の次に俺の傍に居た奴だ。
 入ってからすぐは黒眼鏡に引きずられてたんだけどな?
 あいつが忙しくなったんで他のやつに。
 えーと、それと他にされたこと……」

何かされてないか、こればっかりはという顔をして。

「……か、
可愛がられていた……


本当にそうとしか言えないこともある。
詳細に話しても
ただただ、様々な方法で愛され甘やかされていた
だけ。
依存して離れなくなるように、忘れられなくなるように。


「……頭に浮かぶまでの情はないんだけどなあ?
 今もそうとう久しぶりに顔が浮かんできて……」

「ぶち殺したい」

数日前まではイライラしてものを買い漁ったりしていたと。
寂しさがないわけではないのだが。

「まあ、発作だと言われた。だから誰かが足抜けする話は嫌いだ。
 どっか行くのも俺はしたりしない。
 あいつと同じにならない、と、決めてるんだ」

だからマフィアを辞めるという選択肢は自分からは取れないのだ。
もしそうしたいのなら手足を切ってでも己を欲しいという女達のほうが可能性があるとも。
(-274) toumi_ 2023/09/25(Mon) 1:50:17

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

「……そうだなあ」

あなたの言葉を否定することはこの先殆どないのだろう。
そうするのが面倒である、なんて言いはしないが、言っても無駄だとあなたの行動力を信頼してしまっている。

可愛げがありすぎる猪突猛進の俺の部下の子猫ちゃん。
犬なのか猫なのか猪なのかわかったものじゃない。

「ファミリーを守れ、なんて。
 アソシエーテに見えるファミリーなんざ人それぞれだしなあ」

ここは文句を言えるが、今だけは流してやる。
ボスは流すかわからん。

「ボスが駄目って言ったから我慢したのに他のやつにとられるのは」
「嫌だよなあ」

これはボスがなんて返すか気になるな。
早く昇進しろというだろうか。

「……若いから俺は心配するし、周りにも言われるんだろう。
 アソシエーテの立場は低い。お前は、強いが、立場が弱い」

「フィオレ、あの男と事件のこと聞いてから泣いたか?」
(-275) toumi_ 2023/09/25(Mon) 1:59:17

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

「もっと食って背を伸ばせ。
 背筋は伸ばして歩幅を大きくしてゆっくり歩け。
 足は跳ねないように踵から、視線は真っすぐから振らさない」

子供らしいといわれているのを気にしていそうな貴方への指摘だった。一瞬わからないかもしれないが。
スープを一口与えて、また、一口と。

「ま、勝手に心配しに来た。マシそうでよかった。
 男でピーピー泣いてたらどうしようかと。
 どういたしまして、俺も礼を言われることじゃないんだがなあ」

俺は、犯罪者だぞと。悪い男とは言わないが。

「小さい頃からあいつに引きずられていたからな。
 お前の歳ぐらいのときには別のやつといたが、
 ずっとあいつを見てきてたよ。
 嫌なところが似て、最後まで似れなかった」

「おかげでいい男だろ? あんな無頼漢より俺を真似しな。
 いや俺もやめておけ、それでも本当にあの喧嘩っぱやい馬鹿老害を真似して育たないでくれ」
(-277) toumi_ 2023/09/25(Mon) 2:12:18

【墓】 口に金貨を ルチアーノ


一人の放蕩息子が檻の中に入れられた理由は、
マフィアであったこと
だ。

その夜、ルチアーノ・ガッティ・マンチーニは
彼を捕まえたリヴィオ・アリオストとそれはもう仲良く歓談しながら警察に出頭していた。

そのあと知人の女性警官にマフィアであった事を泣かれ、
平手打ちをされ殴られ警察沙汰になりかけたが其処は既に牢屋であったため、
大人しく檻の中に入って何もしなくていい時間を怠惰に過ごすことになる。

因みに男は予め警察に大量の金を握らせて、その日一日だけは
別の女性警官を連れながら比較的自由に牢の廊下を歩き回っていたらしい。

一番の罪状はここであったであろうが、そんな事実は忙しない日々と闇の中に隠されていくのだ。
(+53) toumi_ 2023/09/25(Mon) 3:01:18

【墓】 口に金貨を ルチアーノ

>>L6 リヴィオ

男は亡骸のような友人らしき者の前でしゃがみ込んで、暫く観察をしていた。

「お疲れさん」

その頭に手を置いて離せば、緩慢な動きで立ち上がって何処かへ立ち去った。
自分も同じように眠っていたいのだが、これからどれぐらいの時間ここで過ごすのかわからない。
牢獄の中ですら自由に動けるわけもないから、もう少しだけ。

熱は収まったのだろうか、水は多めに頼んでおいてやろう。
あと胃に優しい食事だったか? スープでも構わないか。
劣悪な休暇を少しはいいものに変えて満喫してくれ。

さて、明日からはゆっくり寝られるだろうか。

#収容所
(+54) toumi_ 2023/09/25(Mon) 3:38:38

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

「大真面目だがあ?
 既に壊れてるモンを壊して何が楽しい」

自分の憂さ晴らしも兼ねていいんだろう、これ以上やるせなくさせるつもりか?
ある程度の人を踏み潰す行為での快感でも想定されているぐらい重々承知だったが、不得意な物は不得意だ。
その上でいて、ただでやられる甘ったれだと思われるのも心外で。
自身の快楽を優先する思考に切り替えた、ある程度ソコに問題があろうと体が出来上がってるのならそれでいい。
これでも十分気遣いの無い行為ではあるのだが。
もっと酷くされたくなったら俺よりよっぽどマシなお相手がいくらでも出てくるだろうから。

それはそうと、この男がと想像すると何かこみ上げてくるものはあり。
喉の奥でまだ残る異物感に噎せそうになるのを堪えつつ、鼻でわらってみせてやる。
唇を拭うついでに自分の指に唾液を絡ませれば次は何処までお利巧になってくれるのだろうかと思案した。

「――今は良くされた方がイヤだろ」

男は口でそう言いつつも、行為は性急に行われた。
無遠慮に二本の指が後孔をこじ開けるように挿れられていく。
最低限で構わないが薬も潤滑油もない、内壁を解し無理なく三本目を入れるころには、再度唾液を絡ませた指と体液で水音を立てさせていた。

そうして暫く、ベルトを外し簡易的に準備を整え、自身を宛がう男の表情は何やら目が据わっている風を思わせる。
漸く真上から貴方の顔を伺うように覗き込んで、確認するまでもないがゆるりと首を傾けた。
黙っていれば、と本人が言ったようにこれ以上語ることもないのだろう。
(-296) toumi_ 2023/09/25(Mon) 5:01:48

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ

もしかして上司は女という生き物を”そう”見ているかもしれなかった。

「仇をとりたいかあ……」

その感情を分かってやれないのだと、ぼんやりと男はひとりごち。
自分の両親の死でさえも冷めた目で見てしまっていた。
誰かを本気で、それこそ敵討ちをしたいと思うほど大事に好くことが出来るだろうか。

目の前の彼女ですら、自分の身の危険よりも感情と彼らの心を気にしているのだ。
そんな強い気持ちが、本当に存在するのだろうか。

「泣かずになんていられないと思うね。
 それならどうして立ち上がれたんだ?
 泣き疲れて動けなくなるもんじゃないのか」

「この際怪我だとかは不問にしてやるが。
 自分が傷ついてでも敵討ちしたいのはどうしてだ。
 自分の力に自信があるからか?」

どうしてそこまでそいつらのことを想えるんだ、と。
貴方を手招いて自分の元へ来るように促した。

「……お前が頑張っても、あの人が死んでも、誰も救われないじゃないか」
(-297) toumi_ 2023/09/25(Mon) 5:14:31

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ

「テオドロ、元気だったかあ」

ふらりと貴方の牢の前に立ち寄った頬を腫らした男は何処か自由に出歩いているように見える。
今まで見せていた姿よりも随分疲れきった動きは緩慢で、途中頭を押さえているのが見受けられた。
遠目には女性警官がいるが、
サボって
いるようだ。

「ちょっと言いたいことと、顔を見に来てなあ。
 お前フィオレと仲よかったんだなあ……」

言いたいことはそれだけのようで、貴方や自分への罪状や諸々は気にしていないのか他は気楽な物であった。
(-301) toumi_ 2023/09/25(Mon) 6:32:33

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ

「お嬢さんと友人の顔が無事なのを見れたらもう、寝るだけだ」

自分が思い残したものなどそれだけだった。
だから今日一日は歩けるように金を使った。

ファミリーの為を前提に、連日警察ばかりに気を使ってきた。本当に。
何故だろうと考える度に心労が溜まっていく。動きたくなくなってくる。

「心配していたに決まっているだろ、こうなる為だけにどれ程。
 ……ど、どれほど……ほお〜?」

そう素直に甘えられるとこの男は弱い。
女性に弱いのではなく、これでも大分様々な仕草に口説くのを我慢してきた。

「何が大丈夫じゃないんだろうか……
 ちゃんと会いに行けなかったことを落ち込んでいるのなら、
 次の約束は指切りでもしようか? 知っているか、東洋のおまじないだ」

本来すごく重い約束をするもので、約束を破ると指を切るんだとか。
多分そんなだった気がする、と雑な説明をする。
(-308) toumi_ 2023/09/25(Mon) 7:55:50

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

あんまり、そうだろうなあ。
もうわかってしまったし、二度目を起こさないように自制できるかわからなくなってきたところだ。
やり返してやろうかと思っても、貴方にとっては得になるのだからたちが悪い。

「……やめ、てくれよ……? お前死ぬぞ……本気で」

お前を刺すほど好きな奴が出来てしまったら、
お前はそいつの殺意に応えてまうのではないかと。

「嫌だから、な。そんな理由で死んだら、……許さないからな」

伝えられるようになってしまった願望は、今後素面でも言えてしまいそうだ。
色々なことを堪えきれなくて、今貴方の前で決壊してしまったものだから。

ふ、とこの後の予定を思い出して、伸ばしていた手の動きを止めかけた。
この日、空が暮れた頃、会いに行くのは高確率で自分を捕まえる警官の元だ。
言えやしない、きっとそこで自分は警察に連れていかれるということを。
さっき何か言われたような気がするのだが、違えても大丈夫だろうか。


「……っ、ふ、……」

もう既に熱が昂っているのを感じる、甘やかに喘いでしまえば、噛まれた場所に痕は付けるなといえる暇もなかった。
その手が近づいてくるにつれ過敏に反応してしまい、
羞恥で頬を赤く染めながら、吐息交じりに貴方へとこたえた。

「ん、……いい、からぁ……早くくれぇ……」
(-312) toumi_ 2023/09/25(Mon) 10:10:02

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ

「まあ、そこそこ近い場所にいる知り合いだなあ。
 ……可愛い子猫ちゃんだよフィオレは」

そうだなあとギリギリわかりにくい範囲にしただろうか。
一体どこまで彼女は正体を明かしているのか、それもわからないままであるので言えることは少ない。

「直近にも見舞いに来たってな。
 あいつ、嫌なことがあった所をいつも通りを振舞っていてな?
 随分落ち込んでいたから、またきても気にせず構ってやってくれ」

「あんまり似た者同士にはなってほしくはないがな。
 可愛がってるから好みが似てしまったんだろ、お前が魅力的なのが悪いさ」
(-313) toumi_ 2023/09/25(Mon) 10:20:05

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「此処の何が楽しいんだか……。
 変わった宗教でもしてるのかあ……?」

思い当たったのは牢屋が好きか、この環境が好きであるかだ。
概ね後者だろうと思いつつもその執着と熱意は何処からか。
人、過去、etc。ある程度考えてみても、思いつきはしない。
ただどれかが当てはまる事実だけはありそうなことが何処となくわかった。

マフィアに所属する自分もそれの複合でボスに絶対の忠誠を誓っている。
この感情を説明しろと言われても簡単には言えないし、何も合理的ではないだろう。

「……一つ、俺の罪を教えてくれないか。
 罰する必要がある罪ってやつが何なのかも知りたい」

自分はまあ、分かる通りマフィアなんだが。
それ以上でもそれ以下でもない、と貴方に告げて緩やかに首を傾げた。

貴方の考える法は普通の秩序とはズレた物なのだろう。
だからここまで警戒された男の信条が気になったし、聞けるものなら聴きたかった。
まあ無視されてしまえばそれまでだ、ここまで話してくれたのも運良く機嫌が良くなってくれたからだと思っているから。
(-318) toumi_ 2023/09/25(Mon) 11:13:25

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

ごくり、つばを飲み込む。わずかに漏れてくる喘ぎ声と呻きに
想像以上に油断できないな、と口の端をひくつかせ、
貴方に持っていかれてたまるものかと気を引き締めた。

ゆっくりとそれでも狭い肉壁を押し広げ、拡張していくように内壁を摩擦しながら挿れていく。
引っ掛かる部分が埋まれば、伝わってくる体の震えに薄く笑みを浮かべた。
勿体無い。そんな言葉は此処にはふさわしくないと口には出さない。
長躯を揺さぶりながら、その快楽を拾う姿にその体に染み付いている処世術が見えてくる。
こうやって壊されてきた身体を何度見てきたか。それを全て愛せてやったわけでもないが。

「っ、……はっ、……」

腿を掴みながら更に奥へと体を押し進め、腰を打ち付ける。
己自身も萎えることもなく身体は熱い息を細かに漏らしていたが、
常に口の中で砂を噛み続けているような、貴方とはきっとまた違う不愉快を隠すことは難しかった。


どれ程、続けていたか。男は貴方の絶頂が来ない事を知りつつ終わりを予測させない快楽という名の暴力を与えていく。
だから、か、と汗を一つ落とし姿勢を改めた。
鎖骨に親指を置いて人差し指を広げ、撫ぜるように喉へと運んでいけば、喉仏を包むように軽く力を入れる。
片手間の力で満たせるとも思えない、あくまで位置を確認するための仕草であった。
(-328) toumi_ 2023/09/25(Mon) 12:34:35

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

「お前からなら……聞いてやっても良い。
 刺されなきゃ……いいんだろぉ……?」

もっとも断ることも知らない性分ではあったが、ネクタイを引かれればきっと自分から付けたみえない首輪がそこにある。
貴方の首にもきっと。都合良く絡まないように自分の分のリードを引いてやろうと思う。

「何度も、やられて、たまるか」

噛み付くように口付けを落として、声を上擦らせながら笑ってやった。

体制を変え腰を上げズボンも下着も脱ぎ去りれば、堪えきれずに既に持ち上がっていたものが外の空気に晒された。
先端から透明なものを滴らせる下半身は、毛の先一本まできれいに整えられている。
使用感のない後孔は指が宛が得られればヒクリと疼き、さらなる刺激を待ち望むように、艶めかしく腰は揺らされた。

久し振りでありながらも男の体が快楽を吸収するのは早かった。
圧迫され解される感覚が全て快感にかわれば、どんなに拙い仕草であろうとも甘く声を上げる姿が晒される。
その上で手慣れた動きであろうものならば、想像できない刺激には声を抑える思考もそぞろに敏感に締め付け早めの限界が訴えられた。

「ぁ……んんぅ、ロメオ……もっ、とそばに」

一段と愛おしそうなものを見つめる視線に偽りなどない。
貴方という存在を焦がれ、際限なく欲し甘えていた。
(-414) toumi_ 2023/09/25(Mon) 19:27:46

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ

「なんだ、余計な心配だったか」

本当に手間をかけているのか、貴方から帰ってくる言葉には安心したように一息をつく。
お手付きであるのは確かであるので嘘ではなかった。
最近はそんな時間はなかったが。

「あ? テオドロがマフィアにい?
 ……向いてないことはないだろうよ。
 俺の前で全裸にもなるし、意見もはっきり言えるし、
 なにより死ぬよりマフィアになる方がマシなんて大したもんだろ」

「俺より向いてなかったやつも早々いないさ」
(-418) toumi_ 2023/09/25(Mon) 20:10:00

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「……だからあんまり言いたくなかったんだよ。
 幼馴染に言えるか、なんというか……
 あー……男の色だったわけでもないが……そういうこともしていた」

過ぎたことではあるが、色んな経験もあれば今にそれを拒むことでもないと。
ある種貴方にとっては悪い方向性で、この男はいかなる内容も断ることを知らないのかもしれない。
相手によって決めるが、お人好しなどではなく、出来るかどうかで決めている。

「は?なんだそれは、……」

即答がされなかった。なんとも比べにくいジャンルだ。
相手が黒眼鏡であれば答えられたのに。

「……お前、だよ」

少し悩んでからそう応える、目の前にいるのに手放したいとは思えなくて。
(-419) toumi_ 2023/09/25(Mon) 20:29:25

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

「後で無理やりにでも会える機会作ってみるか?
 無駄に集まれそうな場所があるなら、……まー。
 起きてたら姿見せてやるよ」

誰か程ではないが。誰か以上かもしれないが。
男は酷く無気力で動かなくなるタイミングがある、そのときは頑張れないかもしれない。
いい男を見せられる時と見せられないとがあると、これもまた正直に告げた。

「ずっと格好つけれるやつなんて早々居ないってことだな。
 ニーノも頼ったり甘えるのは悪いことじゃあない。
 ……バランス良く、いざという時に駆けつけられる男になればいいさ」

身分も気にせずやりたいことを貫けるようなそんな奴になって欲しい。
最後の一口だと言いながら差し出したスプーンも特に遠慮なく。
自称甘ったれは少しでも貴方が元気である時間が続けばそれで良いと思った。
落ち込んだらまた見に来ればいいだろうから。
(-423) toumi_ 2023/09/25(Mon) 20:56:28

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡

「……救わせてくれん奴らが何言ってもなあ」

拗ねているだけだ、本当の傷には触れさせない、そんな態度に。

「おー、何もかも腐ってるこの世の中にはもう驚かん。
 それよりも俺はあんたがどこまで手を回してるのかが怖くなってきた」

「俺のこともどうしたいんだか」

多分どうもしない、これまで通りにほうっておくだけ。
だけど数人に俺の根幹が知れ渡ってるような気がした、
本当に気がするだけで、確信はないのだが……何のつもりだ……。
甘えたがりの姿なぞ見せた人間なんて片手もいなくて。
本当にわかるところは全てわかられているのだから末恐ろしい。

「あー」

「…………なかったよ」

ずっと調べられたのに手を出さなかったのは自分だ。
本当に少しでも嫌われたくなくて、離れたくなかったから。
最近はどうでも良くなっていればいいと願っていたからだが。

手遅れであろうと構わない、端から解決なんてしないのだから。

溢れる知識欲と、信頼の先にまっているもの、
その日のいつか、全てを知りきったとしても
自分たちの関係性は何ら変わることはない。もう、信じられた。
(-432) toumi_ 2023/09/25(Mon) 22:15:26

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ


「お前はやっぱり、ちゃんと考えてるんだなあ。
 ……俺はやっぱり口では止める、ボスが一番だ。
 だけど――――お前は好きにしていい。何かあっても全部責任はとってやる」

「フィオレは良い子だからなあ、少しぐらい暴れてこい。
 それはそうと、もしその気が収められるようなことがあったら何でも言え。
 何でもやってきて良いし、手伝ってやる」

買い物でも、エステでも、美容院でも……。
貴方はもう少しストレス発散をすればいいと。

「お前が生きて今手に入れた地位を全部使って、落ち着いた時。
 まだその感情が残ってるのなら、目に物みせてやればいい」

「お前が救われるっていうんなら、その子供達も嬉しがってるだろうよ。
 同時に、他の方法だってある。だから気負うなよ、フィオレ。
 そして何か起こすんだったら、――顔だけは守ってくれえ。
 傷がついたら泣いちまうかもしれん」
(-448) toumi_ 2023/09/25(Mon) 23:17:58

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ


「〜〜ッ!! アッ……は……」

貴方が欲してくれている、何処までも傍にいてくれると言ったその言葉に生理的な涙以外の物が零れそうになる。
叶わないと思っていた願いが今だけは手に入っているような気がして。抱きしめ返す腕に力を入れた。
ここに来たばかりの時の弱い抱きつき方とは打って変わって、しっかりと貴方に縋り付いている。
もう昔の幻覚は見えていないし、名前なんてすっかり消えてしまった。

挿れられただけでキツく締め付けられたそこは細かな痙攣をしながらあなたを呑み込んでいく。
その間足の先をぴんと伸ばし浅く呼吸を繰り返す様子は、
熱い飛沫を吐き出すことなく一つの絶頂を向かえていた。

奥まで押し込められれば悦びのあまりうまく声すら上げられなかった。
酸素が足りない、頭が上手く回らない、苦しくて、気持ちいい。
死にそうなほどに、好きで、焦がれて、愛おしい。

「……っ、……好き、だ」

だから、遠慮なんていらない。
そう言ってやるようにまた、キスを重ねた。
(-463) toumi_ 2023/09/25(Mon) 23:52:20

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ

「……わお。
 ごきげんようヴァレンティノ」

軽快な声を返した男は頬を誰かに叩かれ殴られ腫らしていた。

「元気だが、……そうだなあ。
 お前も、ストレスや疲れは溜まってるだろ。
 それが全部解消される代わりに別の問題が乗っかってきたら、ため息も付きたくなるよなあ?」

なんて、と笑うのだ。

「上手くやれてるか?……ボスは、まだか……」
(-482) toumi_ 2023/09/26(Tue) 0:49:21

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

「っ、……!くっ……」

思わずその笑みでぞくぞくと背筋が波打つのがわかる。
ただでさえ快感を拾いやすくある、その固い膨みを大きくして自分で自分を苦しめた。


殺すつもりでなんて、言われなくとも。
片手で再び添えた頸動脈の路、本来であればそれで十分足りうる圧迫をもう片方の手を添えて与えていく。
一、二、……と数えることは途中からやめた。

たとえ殺してしまってもきっともう自分は後悔しない。
だってそうだろう、目の前の男がこんな表情を見せるのだ。

「ヴィンセンツィオ……っ」

その顔に見惚れていれば、思い出したように力を緩め、また指を押し込む。
簡単に折れるようでもないその身体が酷く都合が良くて、その口から息が溢れるたびに嗜虐心をそそられた。
指に力を込めるだけでうねる肉壁と体の震えを感じる、耐えきれずに何も言わずにそのナカに迸るものを吐き出せば、浅く息を吐いて熱の籠もった視線を向けてやった。

これの何処が壊れた人間か、自分の評価を改めなければいけない。
もっといくらでも丁寧に結んで繋いで、
そしてまた壊しかけてやって、貴方も満足出来たらいい。
しかし今のその心には破滅的な望みしか残ってはいない。
直ぐにこの言葉も届けるつもりもない、ああ、本当に勿体無いな。

限界を迎えしばらく息を整えれば、熱はまた貴方を求めるように擡げ注挿をはじめていた。
快楽を貪りながら嬉々としてその首に手を這わす姿は、
先程まで男にあった理性が少なからず削がされていて。
多少は貴方が求めた粗雑さを含んだ責め苦が彼の手から与えられていただろうか。
(-488) toumi_ 2023/09/26(Tue) 1:42:10

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ

「美少女とドライブデートしたのが懐かしいな」

今はこんなところでお部屋デートってやつだろうか。

「……幼馴染にマフィアを辞めろと言われている。
 はっきりこんな言い方じゃあない。
 ……だが……俺の傍にいたがるんだ……。はあ……。
 正直まともな恋心でもないそいつをどう扱っていいかわからん。
 できることしか俺はできん」

あれはなんだ、と、嫌悪ではなく困惑の色を見せて男はぶつぶつと嘆き始めた
(-489) toumi_ 2023/09/26(Tue) 1:48:14

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「殺意……はあ。
 俺が殺すから手を出すなよ?」

そこは譲らないらしい。そして振り向いてくれるまで、と続き何の話だと首を傾げる。

生きる意義をはじめに与えてくれたのはファミリーだった。
そうして裏切られて失ってから、
ずっと他人に依存をしない暮らしをしてきた。
誰にも告げたことのない性質、奇しくもその予想は全て当てはまっている。


「エルヴィーノ……? お前、何言って……
 俺はあいつのことなんか……気にしてない、本当だ」

「ずっと傍に居るだなんて何をするつもりなんだ、
 なんだか様子がおかしいぞお前。
 ……裏切らないのは当たり前だ……わざわざ言うと信用が減るぞ」
(-491) toumi_ 2023/09/26(Tue) 2:17:08

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ

「……無理だな、俺が此処を抜ける話だ」

マフィアにいる自分が、どうやら駄目らしい。
そこにあるこだわりは、まぁ悪いものをやめさせるようなノリであると。複雑である。

「俺が心に決めた人間が出来ると思うか?
 そんな直ぐにバレる嘘なんてつけるかそれに、……ああ」

「……期間限定でも恋人を作れば流石にそっとしておいてくれるだろうか」

嫌な信頼だけは貰っているそうだ。
誰ともまともに付き合えなさそうなことも、まともではないなら付き合えそうなことも。
(-498) toumi_ 2023/09/26(Tue) 3:28:44

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

「――んっ、うう、……」

男が意味をなす言葉を吐かなくなるほど快楽に溺れている姿は、
色を売る女のように媚びる仕草でなくとも、一般的な恋人同士で行われる睦言にしては随分と乱れているように見える。
そのような相手が常に居た可能性があるにしろ快楽には弱く、力の抜き具合や誤魔化しようもなく体を預けている状況は明らかにリラックスをしていて、一番を気を許せている時間なのは確かであった。

「きもち、…! んっあっ」「こん、なに」
「いて……くれて…あつ、くて」「いっぱい……」

子供のように甘美な刺激の中に温もりを求めている。
擦り込まれている甘言が、今このときだけは目の前のあなたのすべてが自分に捧げられていると伝えてくる。
それだけでよかった、夢は一度でも見れたら十分だ。

そう思ったら、ぽたり、何かが込み上げてきて零れそうになった。
思わずあなたの目を塞いで浅く息を吐く。
早く快楽の海に戻らなければと、それはほんの数秒で離され、誤魔化すように身を捩り抱きついた。

「すき、だ……」「はぁっ…、おれは」
「おまえが……好きだよ」

それを愛や恋と言えるのならば、どれほど良かったか。
諦めきれるから、捨てられるのが怖いと言い訳して受け取ることを拒めたのだから。
そして本当にそんな気持ちを抱けたというのなら、自分自身のことぐらい簡単に証明をしてほしいものだ。
両思いだなんて綺麗事、望んだことなんて一度もない。
片想いだけで期間限定の甘いひとときを送ることぐらい出来る。
どんな関係にも終わりが来て、誰かを同じ気持ちで想い続けるなんて出来やしない、だからその刹那の時間をより良いものに出来たらいい。

だから今は喜ばないと。こんなに嬉しいことは、今だけだ。
無理やり酔わせた身体で貴方を誘う。
ごめんなと、瞳からまた雫をこぼせば、あとはお互いに達するために身体を揺らし甘い声を上げ続けたた。
(-501) toumi_ 2023/09/26(Tue) 4:49:51

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ

「昔馴染に昔の女の設定を突然つけるか。
 出来なくもなかったがいないともう言ってしまって……」

「……
は?


男は冗談抜きで貴方を恋人にしてみたいと思ったことは、ある。
どうせ三ヶ月ほどしか続かないと思ったし、それぐらいの間デートが出来るものなら楽しいと思って。
何年も一緒に仲良く睦まじく過ごす姿は全く想像もできなかった。

「……お前の名前と姿が……都度、変わる」

ペネロペでない時期を思い出して口元を抑える。
あのときの彼とペネロペを自分は同じように見ただろうか、新しい人間として接しただろうか。
そもそも、新しく作った面をいちいち愛することは前の貴方に対して不遜ではないか。

「……おれは、……」

自分はオルフェオ・ギロッティという人間を知らない。

そう思った瞬間、男はボロボロと涙を溢し始める。
え、と本人も驚いたのか袖で拭えば一瞬で顔はもとに戻った。

「すまん、お前が分からなくなった……」
(-502) toumi_ 2023/09/26(Tue) 5:06:12

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「……? おー。そうだな」

男は大体の懲悪勧善主義は五月蠅い御託を並べるものだと思っていた。
しかしそれは単純明快かつ、自分の問いとはまったく噛み合わず、されど理解が出来てしまった。
この男、一体どこの忠犬なのかと。警察に所属しているのではなかったのか?
それにしても、こんな人間早々いないだろうとも思った。

不遜であることも倫理観からして承知だが、
ここ数日で人間らしくない人間を連続で見てしまって感覚が麻痺してきていた。

教えられた通りのことを信じて疑わず、一途にその手をふるって裁きを下す。
本当に、似たものばかりが集まっているのかこの煮凝りのような牢獄は。

「この国をめちゃくちゃにした輩がのうのうと暮らすのが悪い。
 ここにきて罰を受け自分が悪人であると、わからなければいけない」

「そこに償いは?
 罰を受けた後は赦されてもいいんじゃないか」

「お前、――自分が悪人でないと思っていないか。
 世間はお前を罰を受けて償いをしなければいけない存在だと捉えている。
 そして、俺も、ここに入るべくして入った輩だと思っている。
 思想が違う人間皆悪人だなんて言わないよな」
(-505) toumi_ 2023/09/26(Tue) 5:51:05

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ

「知るか……誰かさんのせいで急に涙腺がもろくなった。
 いや、いい……こっちの話だ」

「もう、
直近でお前の身辺に捜査を入れる


これは、男が言う情報収集だ。貴方という人間を調べあげるという宣言だ。

「もう身内を調べることに躊躇が無くなってなあ。
 何もかもわからないままで消えられて嘆くぐらいなら、
 下着の色まで全部調べ上げておこうかと」

同期の下着の色を知って自分が安心できるとも思わないが。
少なくとも連絡先や、周りの交友関係を調べておけばよかったと後悔することもないだろう。

そういった事情に踏み込んで嫌われることを男は常に拒んでいたが、何かかなり吹っ切れているようだ。
貴方にもその変装の事情も何も聞いてこずにこれまで過ごしていたのだから。

「そうだよなあ、そうだな。
 恋人にするかもしれない人間のことを
 調べないわけにはいかないよなあ。

 生憎嘘を吐くのは下手くそだ、いつも通り馬鹿正直にする。
 これは仕方ないことだ、なあ? ヴァレンティノ。
 ……男の名前だな、だから直ぐに覚えられんかったのか」
(-506) toumi_ 2023/09/26(Tue) 6:04:31

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ

「…………だって終わりだったろ……。
 あんたが働かなくてもいいようにしたかったんだよ」

「リヴィオのこともあんたなら連れて行ってくれると思ってな」

だから、ではないが。リヴィオが執行役だとは一度も男は言わなかったのだ。
それは分かりやすい嘘を貫き通そうとした不器用な男の気遣いだ。
何方にしろ貴方に負担をかけたのには変わりないので罪悪感は持っている。

「そうか? まあ、じゃあ次に守る約束はどうするかね……。
 出かけるにしてもなあ……
 どこぞの誰かが俺を見張っていてなあ。隠れていくか。
 ネイルショップにでも連れていきたいんだ。
 お嬢さんには碧のネイルの方が似合うとおもうんだが、
 やっぱり黄色が好きなのか?」

その意味を知ってか知らずか、男は貴方にそう尋ねる。
(-512) toumi_ 2023/09/26(Tue) 7:12:43

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → マスター エリカ

【情報屋ロッシ】

「ああ御機嫌よう、――なんだ。
 本当にあるんだなあ夢の中に情報屋が」

ゆめうつつ。揺れる視界の先に見えた人影。
いつの間にか語られる声。何処となく貴方の事は忘れそうな気がする。
それでも知りたいことは?と問われれば直近はあれだなあとすぐに思い当たったことがある。
欲しい情報はいくらでもあるが、これからの先に自分の手で調べなければいけないことだ。

「『黒眼鏡の旦那の十年前にあった事件のことを知りたい。
 昔の上司……名前、なんだったか?レオ・ルッカか。
 それともう一つ頼めたらその頃にいた赤髪の白人女性について』だ」
(-514) toumi_ 2023/09/26(Tue) 7:28:58

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ

「同じ土地に居た方が顔が見れるだろ、前向きに考えるといい。
 案外元気にやっていたぞ?」
「ちょっと怪我人が多かったがな……」

致命的な怪我こそないが、明らかにここに来てから負った傷を持つ囚人が多かった。
誰かが私刑をしているのか、はたまた。
まだこの時は調べ切れていなかったので軽い注意だけになる。

「ほお。願掛けみたいなものかあ。
 そんなことがねえ、大方最後までやり切る為だったんだろうが。
 結局無理してるんじゃ、世話ないな。
 そんなことをやらせた上は何を考えているんだか」

ここで知っているらしく振舞うのも知らないように振舞うのも、何方も会話の処世術だ。
今考えれば貴方の仕草は精錬されたようであった。
一つ一つの情報も分かりにくい伝え方であったのにまるで伝わっているような。
知識が偏っている不思議な育ちをしていて、中々余罪はありそうだと男も思っていた。

――――もうそろそろ事情を調べてもいいだろうか。
黙って調べても怒られはしないだろう、今となっては文句は言われるかもしれないが。

「その色はなあ。
 お嬢さんの瞳の色に近い系統だ、そこらは随分多くてな。
 一つの色を言ってもなぜか数種類のバリエーションがある」

それは、貴方の瞳の色だったり、貴方の友人の髪の色だったり。
この町に広がる空のような色だったり、海のような色だったり。

「ああ、お勧めだ。時間が出来たら試してくれ」
(-522) toumi_ 2023/09/26(Tue) 8:47:02

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

貴方が告げる愛という言葉が、全てが入ってこない。
家族で、恋人で、それで。何度も頭の中で繰り返そうとして、やはり思考が止まってしまう。
ただ、頭に過るのは誰かの姿。そして、自分はこんな貴方の姿を見たかったわけではないということ。

「ま、て。エル――」

ひく、と一瞬貴方に見せたのは怯えと期待の色だ。
それでも、眉を顰めれば、貴方が距離を詰めた時一歩分だけ後ずさりをした。

「っあ……ん、」

口づけをされれば途端がくりと崩れ落ちるように力が抜け、抵抗する間もなく貴方に体重をかけてしまう。
何度も唇を重ねられるうちに、初めは反射で拒んでいた体も入ってくる舌に拙く絡めながら水音を鳴らしはじめた。
呼吸が上手くできないまま息を荒くし、漸く離されるころには、つぅと糸を引きながら蕩けた表情で貴方のことを見つめている。
甘く淫靡さを纏う顔は、明らかに甘えていただけの時とは違っていた。

「ま、……あ、待って、くれ。
 こんな、の……いらない……っ、……」

「お、俺は……お前と同じように愛せやしない……。
 無茶を、するなあ……」
(-523) toumi_ 2023/09/26(Tue) 9:27:03

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ

「こっちでは誉め言葉だぞ?
 お前は度胸があって立派だという意味にも使う。
 向いてないってのは甘えん坊のクソガキって意味も含まれる」

諸説ありだ。
一応は誉め言葉のつもりだったが不名誉である可能性もあるかと肩をすくめた。

「ああ、成程、へえ」
「それは悪くない提案だが――俺の面倒が増えちまうなあ?」

その取って付けた突き放しに満面の笑みを返す。
正しく言葉と表情があっていないまま言葉を続けた。

「一緒なんて気にせずさっさと昇進してくれんか?
 それである程度の地位の奴俺のことも命令出せるほど万能になって。
 是非とも俺を楽にしてくれ」

アジトでは誰かが男を好き勝手に振舞うどら猫だといったが、その実一度決めたことは必ずやり遂げる真面目な人間だ。
そして心から怠惰で生きたいと、職務怠慢を願っている働き者でもある。

「なんてな、融通は利かせてやろう。
 荷物纏めたら連絡するでも、いつもの店に飲みに来るでもいい。
 いつでもちゃんと俺が見てやるからな」

こういう安請け合いが自分の仕事を増やすのだが。
少なくともしばらくはこの牢の中で休めるだろうとこの時は安心しきっている。

貴方の言葉の端々に含まれているものに喜ばしく思いながら、
男はいつも通りの態度を保って満足げにしていただろう。
(-527) toumi_ 2023/09/26(Tue) 10:31:53

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「エルっ、エルヴィーノ!」

聞いてくれ、と言うまでに首に歯が当てられれば言葉は呑み込まれてしまった。
それでもゆるく首を横に振って貴方の服にしがみつく、今まででここまで抵抗を見せたり意見を言うのは珍しい方であろう。

「……俺はっ、……」

たしかにこの首に物理的な首輪はついていないが、
貴方はそれをつけることを拒んでいたと思っている。
どうして、こんなことになってしまったのか。
誰かに唆されたのだろうか?
こんなことを考えるような男だったか、貴方は。
今まで見てきた貴方が分からなくなってどうしょうもなく不安になれば、それ以上言葉を紡げず動けなくなってしまった。

そのあとは貴方が声をかけるまでただ無抵抗な姿を晒しながら、
痕を付けられるたびにあえかな声を漏らすだけ。
(-530) toumi_ 2023/09/26(Tue) 10:56:45

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ

「ずるいかあ……本当モテ男だよなあ。
 俺も時々、あの人と言うことが被ってることが気味が悪いんだ」

「それに俺だって……お前がうらやましいぞ。
 この間高い高いをされてみたいと思いついたが、この身長と歳が許さんのだ」

この時々いい男ではなくなる男は、所々に下らない子供のような部分が残っている奇妙な男だ。

口調は真似したんだったか、もう思い出せない。
全部ガキの頃で、敬語が無くなったのはあの人のせい。
上司として、全く尊敬に値しなかったからだ。

マフィアに拾われたまだ13か4の頃、反抗期も来ない頃に面倒を見たのがあの男だった。
親子とよ言うよりは兄弟のように扱われて居たが、大体振り回されていたのについていっただけ。
こちらも十年以上追うだけをしてきた、隣にはいないが見てきた面が違ったのだろう。

男はそれを不満げに扱うが、内心喜んでいるのは言うまでもない。

「仕方ないなこの甘えたは……可愛がられるわけだ。
 俺の手が無事だったら次は中で一緒に食うか!」

あんな奴の話はやめだと切り替える姿はさっぱりとしていて。
彼ら同士も独特の距離感で信頼をし合っているのが伝わるだろうか。
貴方の誘いにも満更でもなく了承すれば、踵を返し靴音を弾ませながら手を振って牢を後にしただろう。
(-533) toumi_ 2023/09/26(Tue) 11:17:59

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

その名前も、見えない聞こえないふりをした。
初めから分かっていた、だから何かが変わるわけでもない。
そこからは揺さぶっても反応が鈍くなったその体に打ち付け、
ただ自分の処理をするためだけに、果てた。

最低限身なりを整えて、目の前に転がる死体のような男に視線を移す。
死んでいないよな、と伺う視線にもう熱は籠っていない。

「……片付けは、いるよな……」

おかしいな、体が酷く怠い。気分も重い。
また動きたくないと脳が生きることを止めようとしてくる。
先程までの高揚感が不意に頭に浮かんで、かき消しながら足を動かして、悪夢に見そうだと小さく呟いた。

「……」

嫌々その零れだす窪みから乱雑に白く濁った体液を掻き出し、体を拭うにも小さなハンカチで掬い取って捨てた。
もう一生使う予定もない。下着類をまとめて投げ渡せば動き出すのはいつだろうかとため息を吐く。
憐憫や同情もそこには抱けなかった、本当に確かに、自分は貴方の思い通りに嫌な目に遭わされた気分になった。
敵う者も届くものもこの場ではなかった。
すべてが無駄な足掻きだったわけではないだろう、だがこの手に持てる量にも限りはある。
覚悟も何もかも足りはしなかった、そう思うことでしかこのやるせない感情を納得させることなどできなかった。

(-539) toumi_ 2023/09/26(Tue) 12:14:45

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ


ふ、と。
今なら何も苦しめることなく殺すことが出来るのではないか。
それが彼にとって幸せではないのだろうかと考えた。

(-540) toumi_ 2023/09/26(Tue) 12:16:01
ルチアーノは、拳銃を取り出し、こめかみにあてた。
(c35) toumi_ 2023/09/26(Tue) 12:16:15

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ

銃口を向けた瞬間に、やっぱりわかる。
震える指も、泣きそうな気分も、自分は酷く正直者だった。
全身を持って自分は最後まで甘ったれであると知らしめてくる。

その銃を降ろして、踵を返す。
アタッシュケースに視線を向ければ持ち帰るため、完全にソファーからは背を向けた。

せめて貴方を真に裁く存在が現れてくれるようにと祈らせて欲しい。
永遠に現れないと、自分だけは思いたくはない。
俺が調べ探し、必ずそこに罪への贖罪の方法を見つけてみせよう。
それまでどうか、しばしの休みを。
微睡みの中でだけ会える存在とは穏やかな時間を過ごしてほしいと願うのだ。

(-541) toumi_ 2023/09/26(Tue) 12:18:38

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

続く刺激には、触れられるだけでもくすぐったいのか普段の姿からは到底想像できないほど甘やかな声を漏らす。
快楽を感じやすいその体はやけに敏感で、赤い痕が散らされた後は無気力な姿と相まって煽情的であった。

男はぼんやりと、まだ理性の残る頭で考えている。
貴方はこの後自分がどうなるのかわかっているのだろうか。
誰かの前でこの姿をさらした瞬間獣に食われる餌よろしく人気者になってしまう気がするのだが。
甘いなあ、甘い。俺が不安なのは、そんなことじゃあないんだとどうやれば伝わるのかはついぞわからないまま。

その己に触れる手を取り上げれば、包むように一本一本指を絡めていく。
そのまま貴方の手の甲を口元へと寄せていき、へにゃと柔らかに口を緩ませたのも一瞬。

「なあ――幼馴染エル
「お前がただの盛った犬だと俺に思われたくなければ今すぐ止めろ」

失望手前、最後の通告だと言わんばかりに貴方を見据えた。
(-547) toumi_ 2023/09/26(Tue) 13:12:20

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ

誰も邪魔の入らないその空間、聞こえるはたった二人の吐息だけ。
しばらく互いに余韻から返ってくることはできなかっただろうか。
繋がった結合部をあまり刺激しないように、許す限りその時間を味いたくて目を閉じる。
言葉はなくとも、そこに熱があればいい、夢なら覚めないでほしかった。



「……まだ、電気は通ってる」

従業員用のシャワーが一つだけある、と男は告げた。
最低限の処理はなされたあとだ、その時も反応仕かけた自分の身体は理性を総動員してなんとか収めてやった。
下着やらなにやらを身に纏い、ふらふらと立ち上がれば、男はまともに身体を洗わないまま何処かへと向かおうとする。
貴方にシャワーを譲るためだ。

「ロメオ、来てくれて助かった」



楽に、なれたと落とした声は何処か寂しげであった。
あの時と変わらない、変わるには怖がり過ぎていて。


(-555) toumi_ 2023/09/26(Tue) 14:29:26

【墓】 口に金貨を ルチアーノ

「……面倒なことの気配がする」

硬い布団に潜って丸くなる。
ああ、
恋人
が恋しいな、態とらしく呟いて眠ろうとした。
身体は休めておいたほうがいいと長年の勘が告げている。



「……」

「くっそ……ラウル!」

結局起き上がって一人の部下の名をよんだ。
(+76) toumi_ 2023/09/26(Tue) 15:32:16

【独】 口に金貨を ルチアーノ

/*ダニエラ笑わんでくれ!!おまえ、お前!!
悲しいときや笑えないときに笑うRPはやめるんだ!
(-563) toumi_ 2023/09/26(Tue) 15:39:18

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「何を言ってる、俺は誰にもつかまってない。
 俺はいつだって自由だ」

貴方が囚われてると思った影は今目の前にあるか?
鳴りを潜めているだけではあるのだろう、それでも。


「……いやすまん、ここには放り込まれたな。
 カウントするな。だがここに来たのは俺の意思だ。
 俺から連れて行けと、とある奴に頼んだ。だから、捕まってはない」
  
「なあエル、……俺はお前に何かを期待していたかと言えば嘘だ。
 そこにいるだけで良くて都合良く待ってろと言って、
 変わらないことを望むのが一番気楽で甘えてたんだ」

涙をこぼす姿に少なくともなにか無理をしているじゃないかとため息をつく。
本当に誰がこの心優しい幼馴染を唆したんだ。

「……それでもなあ。コレでなにかが変わったとして、
 俺は何にも気分が良くなったりしないんだ。
 嫌なことが一つなくなって、嫌だったことが一つ増えるだけ。

 ……ファヴィオのことだろ? ……気にしとらんとは言わんが。
 居ない奴のことで気に病むのは、お前の言う通りしたくない。
 俺を信じてくれんか」
(-564) toumi_ 2023/09/26(Tue) 15:44:39

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

貴方は正しく男の洗脳を解決するための術を完璧に取れていた。
男が抵抗などしなければ、甘い夢の上書きはされて貴方で頭いっぱいになっていただろう。
しかしこの時、二つほど誰かの想定外があった。
一つは男は既に夢の上書きのようなものををされていたこと。
二つ目は男がエルヴィーノへ対する気持ちを整理する時間があったこと。

「馬鹿野郎……俺から俺の本当の過去を取るな」

貴方がいなければ、貴方がいつも通りでなければ。
自分は熱に溺れながらその目を見ることなく現実を逃避し可愛がられるペットにでもなっていただろう。
まだ貴方の言う家族で恋人でを丁寧にしたほうが怒りはしなかったのにどうして弱みを引き当てられたのか……。

「大丈夫か大丈夫じゃないかは……お前がみていろ。
 また不安にさせるような奇行をしたら、もう好き勝手にして良い」

まずいことを言ったな、と今更になったが遅い。
これぐらい仕方ないだろうし、止めてもらったほうがマシだ。

「……わ、からん。けどお前には嘘を付きたくない。
 絶対なんて言えんから……指切でもするか?」
(-595) toumi_ 2023/09/26(Tue) 19:02:46

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ

「…………二度と謝るな、もう怒っとらん」

苦虫を噛み潰したように嫌がって言う。
まるで自分が犯されかけて傷ついているような気になる、ほぼ無傷だ。無傷ではないな、どうしてくれるこの見た目を。

「……お前ももう少しなあ。
 ちゃんとしてくれんと、……安心して寝られん」

これは本人も気づいてない嘘だ。
この男はいつでも何処でも疲れていたらすやすやと眠ってしまう。

「できるだけ俺もなんとか……まあ、彼奴のこともう一度調べて辿って見せる。
 黒眼鏡ですら見つけられなかった男だからなあ、まあ。
 なんとかなるだろ」

そう言って、大事な幼馴染の頭を撫でた。
(-606) toumi_ 2023/09/26(Tue) 19:57:04

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ

「…………裁判所に犬小屋でも建ててでも住んでるような男だなお前」

感心した、洗脳や諸々とも似ていて精錬された法の番犬。
自分の身内が関わっていなければ何も間違ってないと言ってやれもしたし、その上で文句を言ってもっと立ち振舞を変えるように口を出していたかもしれない。

そうだ、貴方に対する違和感はその口調と態度なのだ。
もっと柔らかければヘイトを買わずに不備なくその正義を執行できるのではないのだろうか。
なんて不毛なことを考える、こんな提案も通ることなどないし気にされることもなさそうで。

「いいや、わざわざ時間を取らせたな。
 お前の手を煩わせるときが来たらそれはもう嫌がりながら声をかけに来てやろう。
 なんとも雲行きが怪しいデートだなあ?
 その罰も、罪も関係ない。お前を見るのが楽しそうなんでね。
 俺は楽しみにしているよ、お前はどうかは知らんがな。」

そう言って踵を返して牢から離れていく。
驚くほどに悪感情も良い感情も抱かなかった。
善悪がないと言うのはこういう物でもあるのかもしれないと、興味対象として覚えてしまった。
同時にそれが真の平等かは、哲学問題は不得意なので考えるのを辞める。

危うい人間であると思ったが、さて。
思ったよりも子供みたいなやつで毒気が抜かれてしまった、と。
こんな感想を持つのも自分だけなのかもしれないと独りごちた。
(-609) toumi_ 2023/09/26(Tue) 20:09:52