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【人】 傷弓之鳥 マユミ「裏道!裏道どこにいるのです!」 流石に喉が渇いてきた。 持ってきていたスポーツドリンクは少し前に飲み干して、それでもお構いなしに声を張り上げる。 自分の足元、すぐ近く。それよりもずっとずっと、うんと遠い未来の距離。 そこにあるものは未だ何も見出せていないけれど、目の前のものははっきり見える。 兎にも角にも、ビビりで優しい彼と合流して休ませなければ。 眼前の目標だけを見据えて、校内を歩き回って。 だから── (0) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:34:43 |
マユミは、…… (a0) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:35:33 |
マユミは、"彼の欠片"を見た。見てしまった。 (a1) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:35:56 |
【人】 傷弓之鳥 マユミ割れた窓。散らばるガラス。その中にぽつんと残された見覚えのある帽子。 メッセージで何度読んでも反応がないと思っていたけれど、奔放な彼だから探索に夢中になっているのだと考えて。 「くり、す……?」 その場に残された物を拾い集めて、繋げて出来上がった推測と向き合って。 軽い音を撒き散らしながらガラスを踏み砕き、弾かれたように窓へ駆け寄った。 嘘だ。まさか。そんな筈は。 ああでも、それなら何故返事がない?どうして彼の声が欠片も聞こえてこない? 窓の隙間に腕を差し込んで、懐中電灯で地面を照らす。 探している姿が無い。 無い、無い。 無い。 彼たらしめるものがどこにも見当たらない。 床に落ちている帽子以外、どこにも。何にも。 それは、確かな事実として突きつけられる死よりも、 なんて、寒々しいのだろう。 (1) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:37:30 |
【人】 傷弓之鳥 マユミ「裏道!栗栖!何処にいるのですか!」 叫んだ拍子に唾液が気管に入って思わず咳き込んだ。 体をくの字に折り曲げて、暫く咽せる。 縋るように時折スマートフォンを目にしても、既読の数が増えやしない。そもそも、来た頃と比べたらすっかり減ってしまった。 窓を割って怪我をしていたらどうするんだ。首根っこを掴んで明日香の前に突き出してやる。 あの子は自分に比べたらひょろくて腕っぷしも強くない。 それに、窓から落ちていたのだとしたら。タダじゃ済まない筈だろう。 裏道も裏道だ。悲鳴はあんなに大きかった筈なのに、どうして肝心な時に泣き声一つあげてくれないんだ。 ちゃんと聞くから、聞いているから。ここに居るって教えてほしい。 言いたいことは山ほどある。 ある、けど。 「怒りません、怒りませんから……殴ったりもしません。 しませんから……出てきてくださいよ、二人とも……」 (2) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:49:43 |
マユミは、昇降口の隣の空き教室。 (a2) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:52:56 |
マユミは、そこに鳥飼も司馬もいたから、もしかしたらと思って。 (a3) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:53:21 |
マユミは、いなくなった人は皆、そこに集められているのだろうと思って。 (a4) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:54:40 |
マユミは、扉に手をかけた。 (a5) もちぱい 2022/07/14(Thu) 21:54:57 |
【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ優しい子が多いんだな、と。 淡白な感想だけ抱いた。 見えないと知りながら、無言のまま微笑みだけを返して。 椅子に腰掛けたまま、遠ざかる足音を聞く。音楽室に再び静けさが戻った後、小さく呟いた。 「……最近の子って、皆こんな感じなのかな。 それとも流行り?」 すると、同意を示すかのように鍵盤がひとつ沈む。 当然のように少女はそれと意思の疎通をした。 誰もいない筈の 音楽室で、少女は話し続ける。「しかし、振られてしまったねぇ」 相手には、むしろ忠告と捉えられていたのだが。少女には知る由もない。 一人目が強引だったからと、優しくしすぎたのが原因だろうか。 「人を口説くというのがこんなにも難しいものだとは知ら────あ。」 その最中、思い出したように声を漏らした。 「……そういえば、伝えるの忘れてたね」 ▽ (-5) wazakideath 2022/07/14(Thu) 22:01:57 |
マユミは、手短に明日香に帽子の場所を伝えた。 (a10) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:13:22 |
マユミは、教室に眠っている彼の姿を見た。 (a12) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:14:14 |
マユミは、ミナイのメッセージに新着。『こちらは、裏道を見つけました』。 (a14) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:16:10 |
マユミは、さらに続けて。『鹿乃とずっと一緒です』。それだけ。 (a15) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:16:34 |
【人】 傷弓之鳥 マユミ生きてる。 届いたメッセージを見た瞬間、何かが溶け出して。 「………………くすん」 一度だけ、静まり返った教室に小さな音が響いた。 (6) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:20:33 |
【秘】 傷弓之鳥 マユミ → チャラ男 ウラミチ眠る貴方に近づいて、そっと頭を撫でる。 伝わってくる感触は冷え切っているのもお構いなしに。 「裏道」 まるで、貴方が本当に寝ているだけと思っているかのように自然な声で。 「鹿乃、死んでからも転んでいたんですよ。彼女らしいですよね」 「きっとこれからもそうでしょうから」 「貴方が、彼女の傍にいて守ってあげてくださいね」 (-7) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:22:38 |
マユミは、眠る裏道に何かを囁いて、そっと静かに教室を出た。 (a18) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:24:40 |
【神】 傷弓之鳥 マユミ『稔』 『稔は、怪我などしていませんか?』 『夏彦や深雪は何処いったのでしょう』 『あの二人と連絡が取れていないのです』 『……二人一緒なら、心配はいらないのですが』 次にメッセージを送信した時には、文面上はすっかりいつも通りだった。 (G2) もちぱい 2022/07/14(Thu) 22:27:22 |
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