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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ

/*

孤児院の生活は質素な市民の最低限は確保されているようです。
その他支援などで時折豪華な食事が出たり、誕生日と祝日は祝いの食事会もあります。
若いうちにに仕事を斡旋し、荒事が得意そうな子腕っ節がある人材をアソシエーテとしてファミリーに引き抜くことを目標としています。
『人の言葉を信じるな自分のみたものだけを信じろ』、と表向きも内面も健全な子供を育てて闇の世界に連れ込んでいます。前科は問いません。

当孤児院の設定自体は、あくどい虐待などはなく柔軟に社会の歯車になるべく育てられています。
何処かの重役になれば業界や政府との縁になる為です。

悪辣な環境があるとすれば、外部組織からの嫌がらせが主になるでしょう。
あるいはまた別の孤児院の出自で、こちらの施設とも何度か交流があった等で面識が持てるかも知れません。

孤児院の設定だけ固まっていますが、都合が良いところだけ活用してやって下さい。
またなにかあれば都度連絡ください。どうぞよろしくお願い致します。
(-13) toumi_ 2022/08/08(Mon) 21:48:04

【秘】 情報屋 ロッシ → デッドヘッド ヴェネリオ


ふわり、ふわり。

意識が曖昧な夢の中、誰かに何かを問われたような気がする。
──そんな夢を見たことを、あなたは覚えてもいないのだけれども 


/*
御機嫌よう、運営です! 役職確認に参りました。

朝はパン様のPCの役職は何になりましたか?
決闘者・死之商人の場合は、更新24h前の10日21時までに
一度は相手PLさんにお知らせしてあげてね!

運営への報告は、相手先が決定した2日目時点でお願いすることになります。
この秘話への返答は、PL発言のみで問題ありません。
なんなら「○○になりました〜!」だけでも大丈夫です。重く構えずどうぞ〜!
(-34) 66111 2022/08/08(Mon) 22:55:07

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー

/*
ご質問ありがとうございます、
プロフィールにあることは大抵知っていても構いません。
アルバでも恨み言かはどうかわかりませんが、あることないこと噂にされているかもしれないですね。

ソニーさんとはノッテファミリーとして関わろうとはせず、多少のことは踏み込まれても甘く見ていそうです。
外に出ることが多く、一人で酒場や喫煙所等大衆のいる場所に出没することも少なくありません。

・表の顔はどのように振舞っていますか?
 大きなくくりでは人材サービス業、人材派遣業界に勤務しています。調べればその会社もノッテファミリーの傘下です。

・ノッテの所属であることや重役であることについては知っていても構いませんか?
 構いません、軽く調べたり、人から話が聞くことができます。
 20年以上前から先代に拾われ、ノッテに長く滞在しています。

・孤児院内でお菓子を振る舞ったことはありますか?
 あります。誕生月にはケーキを、祝祭にはおもちゃを用意してくれたりなどしました。

・ご結婚されていますか?
 未婚で、それらしい噂は立っていません。

・ソニーにはどれくらいの警戒度で接していますか?
 本心はともかく、あえて無用心に近いです。古くからの友人のように。
 ファミリーの話を出しても、敵のようには接さず話を静かに聞いているだけでしょう。

返答が遅くなりすみませんでした!
他に知りたい内容などがあれば答えられるものはおこたえします。
(-48) toumi_ 2022/08/08(Mon) 23:26:58

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

/*
ご回答いただきありがとうございました。
土壇場でワッと秘話を浴びせかけたにも関わらずお付き合いいただきありがとうございます。
いただいたお答えを加味して、ゲーム中は接させていただこうかと思います。
ひとまず一日目も始まりましたので、のちの質問はおいおいやっていこうかと。
そちらからも何かご質問等あればいつでもお申し付けください。

お互いいつ死ぬかもわからない状態ですが、よろしくお願いしますね、先生。
(-54) redhaguki 2022/08/08(Mon) 23:46:00

【人】 デッドヘッド ヴェネリオ

【街中】

酒場から飲んだくれた男が一人、ふらついた体を石の壁に寄りかからせ目を閉じる。
部下に連絡をしたその手で、続けて別の人間へと電話を掛けた。

「チャオ、今時間あるかぁ……あ?
 『子供達を寝かしつけてるからすぐに切る』、だと
 お前この俺っちと子供どっちが大事なんだよ、おい!」

「本当に切りやがった……」

まさかこのくたびれた男がマフィアであるとは、日常に住む多くの人間達は知らず。
もっとも一部には有名であり隠してもない素性は、過激派の多いノッテファミリーの幹部であることに違いない。

「……あ"ー頭いてぇな、近くのカフェは何処だ」

男は約束の時間まで暇を潰す。こつ、こつ。
石畳には靴の裏に残っていた僅かな赤がうつって続くことはなかった。
(12) toumi_ 2022/08/08(Mon) 23:58:47

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

……孤児院の敷地内に、配達車が泊まったのはその日の夕方頃だった。
学校に通うのを許されている子達は帰ってきて、もと居る子達も遊び疲れてくる頃。
花を満載したミニバンが入ってきて、祭りに合わせた色の花を搬入する。
運び込んだ花をあっち、こっちと指示を受けて置いたりして。
もっと複雑にカットして整えるようなものなんかは、また後日人手だけくるのだろう。

作業もそこそこにバンの中に上半身を突っ込む。
それだけで察した目ざとい子供なんかは、我先にと車に群がり始めた。
手には屋台から持ってきたのだろう、両手いっぱいになるくらいの包み。
外の陽気を、ここまで運び込んできたのだろう。

「ほら、パネッレ・エ・クロッケだぞ。ちょい冷めちったけど。
 小遣いないやつにもちゃんと分けてやれよな! 一個ずつ食えよ〜」

揚げ物をくるんだ小さな屋台料理を、ちょうど居合わせた子どもたちに配り始める。
そういう特別扱いは良くない側面もあるのだろうけど、みな悪いことをしてる顔をして。
ほんのちょっとの楽しみを、それぞれに享受し始める。

貴方と鉢合わせたのはそういう慣れたような戯れをしている最中か、
それともそれを終えてたまたま街路の向こうに姿が見えたのを呼び止めたか、
はたまたまだ建物の中にいたのだか。

「先生も、食う? おいしいよ」

とにかく男は仕事のほうもそこそこに、貴方の顔を見にやってくるだろう。
片手に、塩気を感じるおやつを持って。
(-59) redhaguki 2022/08/09(Tue) 0:16:39

【秘】 イル・マット フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ

/*
詳細、ご丁寧にありがとうございます。
十分幸せに暮らせているようで、その様子にフィオレロも大して嫉妬も見せないいつもの変わらない顔で喜んでいたかと。

となると、こちらは相当悪徳孤児院の部類だった為、交流を持ってもそちらが得られるものが特にない気もするため……
あったとして、諸々の理由でノッテに潰された……などどうでしょうか。

元々悪徳孤児院から飛び出してノッテに就職したんですが、その詳細自体は決めてなかったので動機の一つにさせてもらえるかなと。

勿論こちらの孤児院を放置して頂いても、その内勝手に育って勝手にノッテに所属しますので、上記のどれもがそちらの設定に違和感がなければ、のお話程度で。
(-65) poru 2022/08/09(Tue) 0:38:08

【秘】 ”昼行灯” テンゴ → デッドヘッド ヴェネリオ

【街中】

からん、ころん
石畳の上を小気味の良い音を立てて下駄が動く。

どこかで飲んだくれているかもしれない友を探して、煙管を片手に歩くカラス面の男はどう見たって目立っている。

時折袖口から零れる小さなガラス玉が、まるでどこかの童話のように男の歩いた後を示している。

どうにもアンバランスで間抜けな光景だが、さて。
探し人は居るだろうか。
(-85) ぴんじぃ 2022/08/09(Tue) 3:00:34

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 情報屋 ロッシ

夢の中にまで誰かが来るなんて、とんだお伽話みたいなこった。
どうせ見るなら、ボスが生きて喧しかった頃の思いででも見せてくれりゃあいいのに。

「残酷だよな、時代の移り変わりは。
 そんな変化を俺は愛さなきゃなんねぇ。探さなきゃなんねぇ」

争いなどなくならないこの世界で、血を見続けることがこの衝動を抑えるための最大手だ。

/*

死之商人になりました〜。知らせてやるんですか。
考えてませんでした、できるだけ早く決めてやりますね。
(-87) toumi_ 2022/08/09(Tue) 3:14:22

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー

「ボナセーラ、ソニー。また今日も餌付けしてるのか?
 このままじゃ俺よりも、みんなその手の虜になっちまうよ」

レンズ越しに夕陽を乗せた花籠を見やる。
施設の中にいた男は聞き慣れた声に、
今し方自分の身なりに問題が無いのを確認して準備を整えた。

近寄ってきた貴方へと片手をあげれば、その手に持たれたバンズを腰を折り曲げつつ食んで食す。
何度か頷くように器用にかみ切って、安物の石けんの香りが残る髪を揺らした。

「……うん! このパネッレ旨いなあ。祭りも馬鹿に出来ねえ」

「さては、祭りに浮かれて仕事を疎かにしているんじゃないか?
 お前は花には真面目だが、時々そういうところがあるからな」
(-91) toumi_ 2022/08/09(Tue) 3:58:20

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ

【街中】

「よお、兄弟こんなところで何をしている」

大通りから外れた路地、壁に背を預けながらくつろいでる姿の男が一人。香る酒の香りと煙の匂いから酒場に居たことはすぐにわかるだろう。
こんな日は一日二日ではない、ボスが亡くなってからのヴェネリオは連日この有様だ。

「相変わらず目立つなあ、車も走らせないでどうした。
 何か俺に急用か」
(-94) toumi_ 2022/08/09(Tue) 4:05:50

【人】 デッドヘッド ヴェネリオ

>>14 リカルド

【街中】
「よぉリック、お使いは済んだか。
 小言がうるせぇぞ……頭に響いてかなわん」

きつい酒に混ざった煙の香り、
どこをとってもまとめ役には的さない役満を着飾って頭をかく。
実際のところファミリーの人間には数多の功績を知られているし、一言で話を聞かせられる。今更面倒を見るのはほんの一握りだ。

懐から取り出した煙草を咥えつつ、部下にもう一本を差し出してやる。時間潰しも大概である。

「帰っても良いことがあるもんか。
 優秀な部下をもつ俺はご老体に大人気なんだよ」

「……あと30分……いや1時間。
 今いっても会議に死人の名前を増やしておやすみなさいだ。
 眠気冷ましにお前が選んだ店でも連れて行け」
(19) toumi_ 2022/08/09(Tue) 4:09:35

【神】 デッドヘッド ヴェネリオ

【ノッテアジト】

「遅くなったなあ、探しもんをしてたら犬に懐かれちまって。
 しっかり餌をやって、お家に返してやってたんだ。」

少女の咳き込む声(>>G8)に続いて口を開いて。
足音を鳴らさずに会議室に入っていたヴェネリオは椅子に深く座り込んだ。
会議に遅刻したことを悪びれもなく一同を見やり。

「揃いも揃って上は
遊び
呆けてる。
 仕方ない、報告したいことがあるやつから口を開けろ。
 なければ無駄話は終わりだ。」

散らばる紙を拾って目を通し、見慣れた名前ばかりに眉間にシワがよってしまったものだから丁寧に指でほぐして戻してやる。

「死人の名前以外に聞きたいことはあるか。
 指示なんぞお前たち兄弟には必要ないだろ?」

ファミリーの敵は殺せ。
そう、静かにいい放って。

「金や武器がほしいなら他の幹部に当たってくれ。
 俺は酒を飲むのに……忙しいんだ。」
(G9) toumi_ 2022/08/09(Tue) 7:52:37

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

「大丈夫だよ先生、しょっぱいものの後は甘いもの食べたくなるものだし。
 ねえ、今日は様子を見にきただけ? やっぱり・・・・、いそがしい?」

寂しがるように子供みたいな声をあげて、慣れ親しんだ人の顔を見遣る。童顔のせいか背丈のせいか、実際の年齢よりもずっと顔つきは幼気が濃い。
すぐそばにひょいと寄ってきた頭に視線を寄せて、しばらく固まって。やけに長いこと、少しだらしのない頭を見ていた気がする。
我に帰ったように半身返して、揚げ物の匂いにつられて列を作っていた子供たちにパネッレは寄越されてしまった。

そうして微笑ましい会話の中であるのに、短い言葉のアクセントは明らかに昨今の騒動を指していた。
相手がどんな立場の人かを知っている。己がどう振舞うべきかも知っている。
であるからにこそ、未だ下手人や遣り口の明るみにされていない殺人事件についての動きは前置きをしておかなくてはならないわけで。

「オレはちゃんとやってるよ! どこもかしこも花が足りないってんで忙しいんだい。
 祭りでも人手は足りないってんで駆り出されるし、ああでも! 先生が言うならいつでも体は空けられるから」

立場の違う、今や属するところさえ違えた人間同士。貴方が従える群勢のように遣われることなんてのはありもしない。
それでも会えばこうして言葉を交わしてくれることを、なんとも嬉しそうにコロコロと表情を変える。
花屋のソニーとしての顔ともまた違う、無意味に背伸びしたような子供みたいな顔だ。
(-99) redhaguki 2022/08/09(Tue) 8:17:56

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー

「俺はいつでも仕事とその帰りに酒を飲むので忙しいんだ。
 この間なんて裏路地を通ったらお気に入りの靴を野良犬に汚されちまって参っちまったよ」

言い慣れていそうな子供でもわかる誤魔化しを混ぜて、わざとらしく口角を上げる。事実が混ざった嘘も、嘘だと気づかせるためについていた。
男が夜の酒場や、怪しい繁華街から出てくる姿もいつも一人。
帰るときには一人になって
出ていく、それが常でありここ数日続いている。

「いっちょ前にお花やさんをしてんな……
 そうか。この時期は尚更盛況か、
 通りにもやけに花があると思った。偉いぞソニー」

ふ、と視線を下げて考え事をするようにメガネのつるを触る。

「ここでお前さんに会わなかったらよかったのになあ」


風に小さな言葉が連れ拐われ。
幼い子供に言い聞かせるように、丁寧に続きは紡がれた。

「……今日は、暫くここには来れねえって伝えに来たんだ。
 早くて数ヶ月、長くて、わからねえ。
 融資については代わりのやつを寄越す、若い男だ。
 菓子の種類も記念日も叩き込んでやって、だから、

 しばらく会う機会もなくなっちまいそうなんだ」



「せっかくだから食事でも奢ってやろうか。
 まともな
就職祝い
、してやってなかっただろう」
(-104) toumi_ 2022/08/09(Tue) 9:17:33

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド

>>22

二つ並んだ煙の糸。ほとんど上司のために使われてしまっている贈り物のジッポ。もう買い換えたかは知らない。
いつもの光景にいつもの仕草、それに終わりが来ようとしている。

「リック。酔っ払いの戯れ事だ、耳かっぽじってよおく聞けよ」

酔い醒ましと言われ走らされている車の中。
車内でも窓の外から視線ははずさず、ヴェネリオは口を開いた。

「お前はノッテに永遠の忠誠を誓っているな?」

冗談でいっている口ぶりでは無い。
張り詰めたノッテファミリーの現状で溢した、僅かな弱味。
これまで培ってきた縁への絶対的な拒絶と信頼の文言を唱える。

「酔っぱらいだから都合悪いことは聞こえねえ。
 リカルド・フェリーニ、お前の命は誰のものだ」

「良いから、言え。お前からの言葉がねえとイライラする」
(-106) toumi_ 2022/08/09(Tue) 9:57:42

【秘】 銀の弾丸 リカルド → デッドヘッド ヴェネリオ

長年オイルを継ぎ足し使っている貴方からもらったジッポ。
大事に使っているんだろう、質が良いで新しい物で揃えた身の回りの物の中にあれば古臭く見えるかもしれないが、この男はこれだけは変える気がないようだ。

「―――はい」

運転をしなあがらもその耳は貴方の一言一言を漏らさぬよう集中して、その”忠誠”の二文字を胸に刻む。
ノッテの忠犬と言われるほど忠義に厚い男である事は貴方も知っているはずで、だからこそ、それはきっと言われずとも答えはわかっていることだろう。

だから真に答えるべきは、弱みとも取れそうな最後の問い。

今までであれば少しだけ迷ったかもしれない。
リカルドは貴方につくとともに、最上に位置するボスも正しく敬愛していた。

だけどボスはもう居ない。

信号が変わり、ブレーキを踏んで静かに停車すると小さくその口は開かれる。
これから始まるであろう跡目の奪い合いには辟易するが、リカルドにとってのボスはもう、一人しか存在しないのだ。

「俺の命は、デッドヘッド……貴方だけのものですよ」


ミラー越しに貴方を見つめる瞳には、僅かたりとも笑みはなかった。
(-120) eve_1224 2022/08/09(Tue) 12:48:49

【秘】 情報屋 ロッシ → デッドヘッド ヴェネリオ

/*
ままならない世の中だぜ…。
はいなよろしくお願いします、確認しましたありがとう〜!
海辺のフチラータ、どうぞおたのしみくださいませ〜〜Ciao!
(-128) 66111 2022/08/09(Tue) 13:46:17

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド

「ははっ
……、はははは!!

 Ti amo死に急ぐなよリック、これから始まるのは
最高のフェスティバル
だ」

額を押さえながら豪快に笑って。愉快そうに、これからの未来が見えているかのような言葉を吐けば後ろから体を乗り出してハンドルに手を伸ばす。

「行き先変更しろ!! お前に
俺と同じ景色
を見せてやる。
 俺の家、…女っけのある方に寄っていけ!」

隠れ家もとい、いくつかの寝床を持っているヴェネリオだがここまで乗り気で招いたこともない。
何かを今日にすると決めていたのか、家の中にいた時間は約五分。
その間だけで彼はひとつのUSBを持ってきてあなたに渡した。

「失くしたりしたら殺す。
 そこには俺が築いてきた全てが収まってるんだ」

まだ中を覗ける媒体も準備もない。
だがその一つが相当なものであることは、冗談だらけの上司の態度でも一目瞭然であった。
(-132) toumi_ 2022/08/09(Tue) 14:39:29

【秘】 ”昼行灯” テンゴ → デッドヘッド ヴェネリオ

【街中】

声を掛けられれば、足が止まり。
探していた姿を目に留めれば軽く手を上げて見せた。

ころん。
ガラス玉が袖から零れ落ちる。

「やあ。やっぱり飲んでいたな。」
「急ぎも急ぎだよ、ヴェネリオ殿。」

「駄菓子を買わないかい?」


どう聞いても急ぎとは思えない用件を口にして。
男は貴方に対峙した。
いつもと変わらぬ締まりのなさだ。それはボスが死んだ後も変わりないらしい。
(-133) ぴんじぃ 2022/08/09(Tue) 14:42:14

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド

/*

ロール中に失礼します。
対象を伴う役職の通知をしに参りました。
こちらの職業が死之商人の為、絆先にリカルドさんを指名する予定です。
RPは変更はありませんが、役職に伴うものになっており何か不都合があれば気兼ねなくお知らせください。
(-134) toumi_ 2022/08/09(Tue) 14:43:26

【秘】 銀の弾丸 リカルド → デッドヘッド ヴェネリオ

「……っちょ、
 
行き先が正反対じゃないですか!


車を走らせた拍子にハンドルを取られ、急な路線変更にUターンを重ねれば流石のマフィアも一瞬ひやりとしてしまう。

「全く。死ぬなと言いながら殺す気ですか?
 向かいますから大人しくしててくださいよ」

数ある寝床も全て頭の中に叩き込んであるから迷うことはないだろう。
興奮冷めやらぬ様子を見ているのは嫌な気分はしない。ましてや、敬愛する上司に同じ景色を見せてもらえるというのであればこちらも嬉しくなるというものだ。

貴方ほど態度には出さないが、逸る気持ちは胸に秘め差し出されたUSBを受け取った。

「ハハッ……!
 これは貴方の
相当大事な物
という訳で……。
 託していただけるのは有り難く、えぇ、墓場まで死守いたしますとも」

一体中に何が隠されているというのやら。
築いてきたもの全てというのであれば、言葉以上の重みを持つのは確かだろう。
生憎今は端末を持ってきてはいないし、見るには何か特別な準備が必要のように聞こえるが、元より一蓮托生の上司である。
何が隠されていようとその恩義に反することをするつもりは全く無かった。
(-138) eve_1224 2022/08/09(Tue) 16:03:52

【秘】 銀の弾丸 リカルド → デッドヘッド ヴェネリオ

/*
死之商人さんでしたか。
なるほど、初日から命を握ってくるわけですね。
役職上の問題は色々調べてみましたが全く問題ありません。
イエス、ボス。どこまでも貴方について行きますよ。
(-139) eve_1224 2022/08/09(Tue) 16:06:20

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

/*
現状とは無関係ですが、プロローグで追加されたので業務連絡以下コピペです。
ソニーは腰の右辺り、下着で隠れる位置にアーモンドの花のタトゥーがあるようです。
花言葉は『希望』です。
どういう経緯で知る事になったかはお任せいたします。こちらで考えてもいいですがよければご随意に……
(-143) redhaguki 2022/08/09(Tue) 18:22:38

【神】 デッドヘッド ヴェネリオ

【ノッテアジト】

「Benvenuto,ツィオ。新装開店した花屋は如何かね。
 麗しの毒花たちがお出迎えだ、間違えて背中を見せようなら…さて」

血の気が多い部下たちや、喧しい重役。
責任や指揮の話は耳にタコが生えるぐらい聞こえて来たが無視をする。時間が湯水のように溢れているわけでもない。

「生きてる価値が無い奴と洒落こみたいのか。
 頭に銃を突きつけても、引き金を引けなかったらただの愚図。
 悪魔と朝まで躍り明かそうものならドタマぶち抜くだけだ、方法ぐらい好きにするんだな」

守る面子も残ってやしない。抗争の火種は、確実に埋められた。
どうせ、この先ノッテはよくも悪くもこの若者達が引っ張っていく。
古きは淘汰され、望んでもない新しい変化が訪れる。
目を瞑りながらひらりと片手だけコルヴォへと向け、これから掴まるのであろう老体からの小言の弾丸を想像しため息をついた。

「足元は常にきれいにしておけよ。
 身嗜みを整えないとこんな風になめられるからな」
(G20) toumi_ 2022/08/09(Tue) 20:46:21

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ

「駄菓子だあ?」

「真面目に金に困ってるのか茶を飲みたいのかわかんねえ。
 目は覚めるかもしれないな、やけにぱちぱちするおかしなもんも多かったし、貰ってやるよ。持ってる分寄越せ」

適当にぽっけを漁って紙幣を投げつける。
受けとるしぐさや周りに警戒を怠らないこの酔っぱらいは、紅潮している顔に相反して全ての行動に一切の支障がない。万全の時と体調も変わらない反特異体質だ。

「……にしても相変わらず暑苦しいな、見た目ぐらい変えたらどうだ」
(-169) toumi_ 2022/08/09(Tue) 23:36:55

【秘】 ”昼行灯” テンゴ → デッドヘッド ヴェネリオ

「どちらでも良いだろう?」

それが本来の用ではないのだから、と当然のように言うのはこの男の常だ。紙幣を受け取れば、持ちやすいように一枚布で包まれた駄菓子たちを投げて寄越す。男なら小脇に抱えられるほどの大きさだ。

ちゃらんぽらんの、昼行灯。
親友の前ですら、その態度は変わらない。

「お勧めはブドウ味のガムだ。3つの内どれかが当たりって奴でね。酔い覚ましにもちょうど良いだろうよ。」

なんて勧めてみた。
当たりは酸っぱい為、食べると酔いが吹っ飛ぶかもしれない。

「さて、これはこれで気に入っているものでね。それに案外、風通しも良い。どうしてもやめろというのなら、見繕ってくれても構わないぞ。」

両腕を広げて見せる。
羽の装飾がどう足掻いても暑苦しそうだが、本人は涼しい顔をしている辺りを見れば然程ではないのかもしれない。

視界には間違いなく暑苦しい。
(-179) ぴんじぃ 2022/08/10(Wed) 1:12:46

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ

会議も一段落すればまばらに人は散っていく。
貴方も席を立ったところで、老人に捕まっていたヴェネリオが、ふと視線を向けた。

くい。っと親指を余所に寄越し。
『部屋で待っていろ』

何か話があるのには相違ない。
嫌々か、はたまた。大人しく待っていればノックの音と共に入ってくる上司の姿があるだろう。

「フィオレロ、仕事の話だ」
(-182) toumi_ 2022/08/10(Wed) 2:06:24

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


その日のいつかの時間、何処かでの事。

「ヴェネリオさんは今何処に?ああ、そうですか…」

アジトで適当な構成員に問うのは、ある上司の所在。
準構成員が幹部にそう会えるものでもないだろう。
仕事に関する要件でなければ、なおのこと。

都合が合わなければ、日を改める事になる。
運良く出会す事ができたなら、要件は簡潔に告げられる。


「──あんたの持ち込んだ死体について、
 聞きたい事があります。とはいえ…」

「掃除屋が依頼主に『ゴミ』の出処や詳しいわけを聞く事が
 ご法度だってのは、俺だって弁えてはいます」

「つまるところ、あんたがコルヴォ・ロッソ カラスども 
 これからも所以の怪しい死体の始末に使うつもりなら。
 まあ、俺は止めやしないって事です」

その死体が、アルバの者ではない事・・・・・・・・・・に思う所があっただけだ。
場合によっては掃除屋の立場に関わる事ではあるけれど、
こうして出向いた理由は、実に個人的なものに他ならない。

つまり、あなたが黙秘を選ぶなら、この話はそこで終わりだ。
(-184) unforg00 2022/08/10(Wed) 2:53:21

【秘】 イル・マット フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ

『えぇー』だのの抗議の口パクを律儀に返し、
待機場所にもいつでも出られるように
車のキー含め用意済の顔で、
しかし「どーして俺なんですかぁ…」なんて、
しっかり小言も決めたセットで準備は万端だ。

「今日はどうしたんですか?」

と、出るならいつでもとばかりに鍵を振っている。
(-185) poru 2022/08/10(Wed) 3:10:45

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ

とある部屋から出てきた上司は、探されている旨を聞かされる。
はてと考える事があったが時計を見、思うがままに足を向けた。



「珍しい、普段の謙虚さが嘘のようだ」

賢い烏は何も言わない聞かないのを良いことに、男はその『ゴミ』を投げ捨てた。
しかし、少しだけでも調べてしまえば気にかかることだろう。
アルバの犬共ではない死体を、何故この時期に殺したのか、をだ。
追求があるとは思っていなかった、いつも通りにファミリーに不都合な人間を処理するだけだと思っていたからだ。

「……『ゴミ』で腹でも壊したか?」

「ゴミ溜めから出てくるなら安酒でも飲ませてやる。
 適当な拠点にでもいこうか、俺は酒癖がわるくてなあ。
 あること無いこと口に出しちまうんだ」

背を見せながら手招きをする。
『ついてこい、酔っ払いの世迷い言に』と言わんばかりに。
そのまま、駐車場へ向かうと自前の車の扉を開いて見せた。
(-187) toumi_ 2022/08/10(Wed) 3:44:21

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ

「準備はできてるな、車で話すか。
 目的地は、ない。適当に走らせろ」

稀に指示をされる奇妙なルート取りは、密談に主に使われる。
しかし機密性があまり高くなく、婆に寄れば即座に現場に向かう舵もついでにとることができるような……まさしく『仕事』の話だ。

「リックは外回り、今からは孤児院とお前の話だ」

後部座席を陣取って、武器の場所の確認をする。
顔色をあまり見られないようにバックミラーの死角に寄れば、窓の外を見ながら呟いた。

「まずずっと気になってたんだが……。
 お前、
裏切り者の自覚はあるのか。

 できるだけ死に方は選ばせてやる、だから聞くんだが……
 ボスがいない今、お前自身は殺されたいか」

質問の意図は遠回しに伝えられる。
それはファミリーに参入している経緯に関係しているだろう。ヴェネリオにどこまで情報があるかは知れないが、少なくとも貴方は、『裏切り者であるのなら死ね、死に方は選ばさせてやる』と問われている。
同時に『お前の忠誠は"どこ"にあるか』と聞いているのもあるだろう。
(-188) toumi_ 2022/08/10(Wed) 3:58:36

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー

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業務連絡拝読致しました。
いつ頃についたものでしょうか? 場合によっては知る機会は孤児院でのシャワーでしか想像がつかないので何か良い案があればよろしくお願いします。
(-189) toumi_ 2022/08/10(Wed) 4:10:18

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

「立場がある身なのに、ふらふら歩いたりなんかするから……心配だよ。
 禁酒法時代のスターだって、店の仕事に勤しんでるところで危ない目に合ったんだぜ。
 オレだったらアンタを一人になんてしておかない」

どこに耳があるかもわからないから、口にする言葉は慎重に選ぶ。
相手の遠回りした言い方が何を指しているのかはきちんと理解した上で、だ。
裏社会に潜れば、彼が幹部である身を知るものはその功績に相応しいほどに居る。
只々の木っ端である男とは、違う。わかっている、だのに。

風は思う方向に吹いていかなかったのか、聞きとがめたように眉間に皺を寄せる。
よく動く表情は心中をよくよく反映してしまうらしい。

「ええ! そんなに忙しいの?
 オレ寂しいよ、先生に会えないの……どうしてもどこかで会えない?
 別に直接顔を合わせなくったって、電話してくれるだけでもいいよ。
 今だってずいぶん我慢してるんだ、オレ」

よく懐いた子犬というには、些か過剰に甘えすぎて思えるくらい。
一歩詰め寄って、上背の足りない頭が見上げてくうくうと鳴く。
近づけば襟首からはヴァニラのように甘いカプチーノの匂いが立ち上がった。
いつも吸っている、トスカーノ・スタイルのシガリロに着香された匂いだ。
仕様のないワガママは言うけれど、与えられた飴にはすぐに飛びついて。

「本当? じゃあ配達もすぐ切り上げちゃうね。
 ねえ、オレはどれくらい先生の時間をもらえるの?」
(-191) redhaguki 2022/08/10(Wed) 4:30:30

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

/*
タトゥーを入れたのは5年前、孤児院を出て市井に混じった後のことのようです。
その頃にはまだファミリーに属した様子もなく、出身からノッテ寄りの恩恵を得ていました。

ソニーはヴェネリオさんに対しては見ての通りのような感じですので、
自分で稼ぎを得られるようになってきた頃に一丁前になった証として入れて、
喜び勇んではしゃいで、色の入った頃にわざわざ見せに来たんじゃないでしょうか。
ギリギリまで下着を下げても見えはするので、そんな感じにして、おそらく。
(-192) redhaguki 2022/08/10(Wed) 4:34:32

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


烏はその所以など気にもせず、ただ喰い余りの屍を啄むだけ。
シチリアの神話の烏のように、約定を違えない限り鳴かずに居た。
それゆえにコルヴォ・ロッソは今日まで生き残って来た。
たとえ愚昧であっても、一度たりとも出過ぎた真似はしなかった。

それが今になって、ゴミ袋の中からゴミを引き摺り出し、
喧しく鳴き立てるような真似をしている。
どのような心境の変化によるものかは、定かではない。

「謙虚なばかりでは、巣は守れんでしょう」

実に心にもない言葉だ。

死体の所以が掃除屋、ひいてはノッテに都合の悪いものであっても
仮にこの詮索が、自らを死に追い遣る事になったとしても。
実のところは、どうなっても然程構いはしないのだ。

「たまたま悪くなっていたものを食ったんだか、
 或いは最初から食うべきでないものだったのか。
 わかったもんじゃありませんが、まあそんなところ・・・・・・です」

「だもんで今は、"烏"は芥溜に置いて来ましたよ」

必要なら取ってきますがね。続く言葉が言外に示すのは、
少なくとも責任だの何だのを追及したいわけではないという事。
(-193) unforg00 2022/08/10(Wed) 5:06:20

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


何れにしても、向けられた背を追わないという事は無い。
一人であっても重々しい葬列のように、数歩後ろを付いて歩く。
その傍らに、半ば独り言のように言葉を転がして。

「俺はあの人の事は信用しています」

「あの人が傍に置いていた、あんた達の事もね」

停められた一つの車の前へと着けば、
開かれた扉を一瞥したのち、気後れもせず乗り込んだ。

世迷い言、実に結構。
  これもまた、単なる死に損ないの譫言だ。
  何を気にする事も無いものだ。
(-194) unforg00 2022/08/10(Wed) 5:09:02

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 銀の弾丸 リカルド

「誰かに知られるぐらいなら壊せ
 死んでも広めるなよ」

「ロッシを中心に、各国の情報屋と手を組んで
 かきこんだ情報網パンドラの箱だ。
 ここら一帯の店を盗聴ができて、張ってれば情勢を知れる。
 適当なパソコンで開くな、あとで用意してやるから」

「……大抵誰かの声がする。
 俺はそれを頼りに――争いを殺してきた」

都合のいいものではないが、ある程度の情報を頼りに絞れば重役の会話は聞ける。黒だったのか、白だったのか。もうそれさえわかれば詳細など要らない。
火種を見つければ、中身は本職に暴かせることがこの街では可能だ。

平和な世を望んでいるかって?
そんな大層な願いを持っているわけじゃない。
もう既に、この魂が争いに魅いられている。
欲しいのだ、血を血で洗う醜い抗争と汚職と、それを裁く馬鹿げた機会が。

俺は早死にするだろう、ファミリーの敵は誰でも殺す。
きっと、死ぬまでネズミを食い荒らすのだ。


「毎日でも殺めないと俺は」


復讐と似通った執着の色、すっかり酔いも冷めた顔は貴方の目を見ていない。

「帰るぞ」

後部座席で目を閉じた男は、また何処かの人間の名を浮かべている。
次に始末するのは、誰にしよう、と。
(-202) toumi_ 2022/08/10(Wed) 13:08:04

【秘】 イル・マット フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ

「……了解。って、俺の話ですか?
そんなドライブ含んで時間取ってもらえるとは、いやぁなかなかに贅沢だなぁ」

業務と違う部類の内容とはいえ、ファミリーの一員ならこの程度はこなせないとお話にならない。

この時点で呆れられないように、と思いつつも口数は対して減らないのは、ある種自分を保つためか。
いずれにせよ、あなたの言葉にもいつもの緩さを含んだ表情しかミラーに写り込まない。

「俺は、ノッテもボスも貴方も。
裏切ったつもりは一度もありませんよ。
期待という分にぁわかりませんけど」

「じゃなきゃ、殺されるかもしれないのに戻ってきませんよ」

ミラーに視線をやる。あなたの表情を見るつもりではあったが、位置を変えられていて読み辛い。
ただ、変えようとする意図はあったのが見れた。
それだけで満足した部分もある。

「どんな事故だろうと、記憶喪失で半年も報告無しなんて、裏切る気がなくても処分されるのは仕方のない。……その上で」

「死にたくはないですね。"まだ"」

「この情勢でボスが一時でも俺を放置していたのは、
ほんの少しでも尽力の期待があったからでしょう。
まあ期待されなくても元々するつもりでしたが。

……だからまあ、殺すにしてもこの祭りが
落ち着いた後にして貰いたいのが本音です」

こんなのでいいですか?とばかりに、信号で停車中なのをいい事に振り返って直接聞いてくる。
(-203) poru 2022/08/10(Wed) 13:58:28

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ

「何年いると思ってるんだ、その言葉をそのまま返してやる」
「先代がずっと傍においたボスに忠誠を誓わないわけがない」

男の魂が何処に囚われているかの所在は明かすことはない。
ファミリーの多くが既に死んだ者に囚われているだろう。
死者に捧げたもの達のその心の行く末は。
存外に脆く、移ろいやすい。

確かにあるのは血の盟約と、家族の絆、というものにつきるのだろう。なんとも甘く、ファミリーに似合わないものが残っている。

「……本当にどういう風の吹き回しだ」

言外に死ぬつもりなのか、と加えながら互いに命を預けた車は発車した。返事はなくもと気にはしない。
互いの立場はもちろん酔っぱらいに礼儀はいらない、懐の引き金をに手がかかるのは殺意が見えた瞬間だ。

「ボスはとんだファムファタールだった。
 その手から餌を求めて鳴いてるのは猫一匹で済みやしない」
(-204) toumi_ 2022/08/10(Wed) 14:03:34

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ

はずれのガムを引いて、口に放り込む。
咀嚼しながら、暇つぶしか。と一瞬張り詰めた緊張をほどいた。

「……そうだなあ、前に寄越したやつももう古い。
 身なりぐらい整えておけ、代わりもので居られるのもあと少しかもしれないぞ」

一歩二歩、歩き出して、
適当な
タクシーを捕まえる
立ち止まって会話し続けるには些か目立つし、部下を巻き込むのもごめんだ。

「乗れ、雑談ならこっちでだ。
 家まで来たいのならご招待してやろうか?」
(-208) toumi_ 2022/08/10(Wed) 15:33:18

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


結句部外者に過ぎないアソシエーテは、血の掟に縛られない。
路地裏に捨て置かれた子どもは家族を知る事無く育ち、
恩義はあれど、ゴミ溜めに神は無く、信仰があるはずもない。
つまりは死者に捧げるものなど初めから持ち合わせてはいない。

「何も。俺の考えてる事は、初めから変わっちゃいませんよ・・・・・・・・・・・・・・

今更後を追うつもりになった、なんて滑稽な話があるものか。
強いて言うのなら、この掃除屋の心の在り処は常に死にあった。
死んでいないだけで、生きているとも言い難いこの死に損ないは
掃除屋という道を選んだ時には既に死ぬつもりで居た。
そして、これからも。

「ただ俺という死に損ないが、
 自然な形で、正しく死体になる時を待っているだけだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 恩や死んだ人間を大義名分になんかしやしませんとも。
 くだらない自殺願望に人様を付き合わせるつもりもね……」

葬式じみて陰のある声色は、いつも通りの事でしかない。
座席に体重を預け、眇目がそちらを見遣れど警戒の色も無く。
行き先なんて気にもしない。黒鉄に手を伸ばすのは、
殺意を見せなければ話が進まないと判断した時だけだ。
(-210) unforg00 2022/08/10(Wed) 16:38:00

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


「頼まれでもしなければ、の話にはなりますがね」

頼まれもしていないのに、勝手に死ぬほど考え無しでもない。
それがたとえ炉端の石のような身元不明者一人であっても、
裏社会の末席に連なる者が死んだという事実が残すものは
形があるにしろ、無いにしろ、何れも実に厄介なものだ。

「ボスに惚れ込んだ方々を、悪く言うつもりはありませんが。
 俺は餌や情欲しさに動くわけじゃありません。
 何もかもただの自己満足だ。あんたは違いますか?」

とはいえ、些か身の振り方に迷っているのも事実ではあった。
だから、良い紹介先があるなら聞くだけ聞きますよ、と。
そう続けはして、けれど。

「俺はボスのガキでも、あんたのガキでも、ペットでもない。
 ただの使い走りだ。面倒を見る必要なんか無いでしょう。
 あんたは俺を都合良く使えばそれで良いんですよ」

冷笑に言葉を乗せて、自らその先をつぶした。
それを敢えて拾い上げようとするのは、人の勝手だけれど。
死に損ないに斡旋する先は、地獄だけで十分だとも。
(-212) unforg00 2022/08/10(Wed) 16:38:59

【秘】 銀の弾丸 リカルド → デッドヘッド ヴェネリオ

「……なるほど、それは確かに誰にも知られるわけにはいきませんね」

背中にゾクリとするものを感じた。
それは自分に迫る死の気配なのか、それとも目の前の上司が纏う死の気配なのかは判断がつけられそうもない。

それでも、この上司が争いそのものに魅入られてしまっている事を頭の何処かで理解してしまった。
自分が拾われた頃からそうだっただろうか?
当時はまだ、ここまでの状態ではなかったように思うが、それでもこれだけ手間のかかった情報網パンドラの箱は一朝一夕で作れるはずはない。きっと、この上司はもう何年も魅入られてしまったままなのだ。

だから静止などできるはずもない。
その小さなつぶやきも、執着に染められた目の色も正しく理解してしまった。
”死に急ぐなと”いう言葉をそのまま返してやりたいが、そんな興が醒めるような事を言うべきではないだろう。
付き従うと決めた部下に出来ることは、後始末と
最悪の結果にならないための対処
につきる。

「了解、ボス。行き先は―――アジトでいいですね」

今度こそやっと、部下は大人しくなった上司の回収というミッションを成功させた。
それはこの10年で慣れきった対応だ。
(-214) eve_1224 2022/08/10(Wed) 17:09:47

【秘】 ”昼行灯” テンゴ → デッドヘッド ヴェネリオ

「…そうして気を張り続けると、酒の量が増えるぞ、兄弟。」

やっと解けた警戒に、友人らしいとは思いながらも、気遣うような、揶揄うような言葉を投げる。この男なりの気遣いではある。

「そうさな。俺がこうしていられるのも、互いにこうして顔を合わせるのも最後かもしれん。まあ、そうなったらその時はその時だがね。」

「ほう。ご招待いただけるのであればありがたく甘えるとしようか。折角だ、茶でもしばくか?」

なんて、くつくつと笑いながら貴方に返すのだ。
(-217) ぴんじぃ 2022/08/10(Wed) 17:47:38

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー

「はは、熱烈だな。
 俺だって
お前たち
を一人にさせないさ。
 その為に働いているんだぜ? 命のひとつやふたつぐらいくれてやる」

『冗談じゃない』言葉は施設の子供にも、貴方にも向けられる。
どこの家族になろうとも目にかけた子供たちの将来は見届けてきた、全ての行動が打算的じゃなかったとは言えないソレへも真心を込めて。
それももうじきで終わり、これでよかったんだ。関わりなんていつでも断ち切れる程度が。

「新しい事業を始めるんだよ、
 落ち着くまでは気安く時間はとれない。
 その賢い頭なら聞き分けてくれ、電話ぐらいは出てやるから」

塩しょっぱい後味を上書きするように、甘い豆の香りが鼻腔をくすぐって。
飛び付いてきた子犬を拾い上げるような仕草で頭を撫でてやる。
しかし、この汚れた手で引きずり込むのは、真の家族たちで十分だろう。


「……そうだなあ、店の灯りが落ちるまで。
 まさかその年で子守唄まで欲しいなんて言わないよな」
(-225) toumi_ 2022/08/10(Wed) 22:02:47

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ

「そうかい、
それは残念だ


身内一人殺すのも厭わないその瞳は、窓の外を見たまま動かない。分かりやすい命乞いに、気持ちがいい台詞。ボスなら手をつけないような品目のフルコースだと感じた。

「アンダーボスに不確定要素は殺せと命令された。
 ボス以外の言うことは聞かんとはね除けたが……お前は少々気味が悪い」

視線だけ正面に寄越し、口元だけ笑って見せる。
このファミリーに裏切り者なんているわけがない。
いるのは不都合な思想を持った輩と、手のつけられなくなった気印だ。

「その忠誠、精々死んで証明しろ。
 死体まで粗末に扱うような人間じゃあない、
 体が擦りきれるまで働いて尽くせ……そうしたらお前はどこにいっても兄弟だよ」

慰めにもならない言葉を紡いで、また視線を外に映した。
上層部の真意を読み取れなかった人間ではないだろう、ならば何処までも足掻いてしがみついてくればいい。
黙っているだけで欲しいものが手に入るような甘い組織ではない。

「漸く殺せると思ったんだがなあ、上手くいかねえな世の中は。
 まったく、手が震えて仕方ねえ……」
(-226) toumi_ 2022/08/10(Wed) 22:35:14

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ

どの言葉も、受け止め手いるようで流していた男もひとつの言葉でリズムを刻んでいた指を止める。

何もかもただの自己満足だ。あんたは違いますか?


「自己満……か」

酒癖がひどくなった
のは、10数年前からか。
大きな抗争でしか会うこともなかった貴方に、はじめて個人で『ゴミ』を投げ渡して笑ったのだ。片付けが得意ではないんだ、と。
定期的に頼るようになった彼から渡される遺体は、アルバファミリーの末端からただのごろつきまで多様であり、時には日が経っているのもあっただろう。
きまって本人から渡されるそのゴミはどこをどう見てもプライベートから出てきたものだった。

「確かに首輪の先はもうちぎれちまって
 神でもなければ掴めないなあ」

これを聞けば老体たちは怒り心頭に違いない。
ただこの椅子に座って手に入れられる地位は都合がいい、その分の責務ぐらいこの街に生まれた男として成し遂げてやるだけ。
革命なんて起こしても得にならない。ようは己の欲さえ満たせれば生死はおろか、周りの事なんざしったことではないのだ。

それにしても死に触れつつも、怠惰に生き続け、手を引かれる前に落ちていく憐れな鳥畜生。なんとも悲劇じゃないか。
(-233) toumi_ 2022/08/11(Thu) 1:17:24

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ

雑種犬アルバ盛った猫ノッテネズミ畜生トラモントに、―――……
 この祭りに乗じてか街に馴染まない異臭がしてる。
 悪臭の中じゃ酒が不味くなるだろ、だから俺の視界に入り次第殺してんだよ」

冗談に決まっている。
視界にはいった、なんて生やさしいものじゃない。
異物が入ってきたといち早く気づいていたこの男は、はなから彼らを生かしてこの地を出すつもりなどなくて。
不必要な殺しまで進んでやるものだから、誰にも望まれていない死体はここ数日で山になっていた。

「ネズミの家族にもお名前があるらしくて、聞き覚えのないアルバ以外の名前も多くてなあ。
 
だから
、アルファベット順に一匹ずつ
遊んでんだよ
。あの日以外はお前じゃないの掃除屋も使ってな……、あー……答えになってるか?」

一瞬高揚した声。瞳の奥に潜んでいる闇は、死の先に誘われることを拒んでいない。さもそうであるべきだと、いつの日かまでその手で命を奪うことにとりつかれているようにも聞こえてきて。

「暇なら死ぬまで足元で転がっていろよ」

「俺はよお、片付けは得意ではないんだ」

とっくに地獄への片道切符は握っている。
車が止まった先は、ヴェネリオの所有する隠れ家の幾つかある内のひとつであった。
(-235) toumi_ 2022/08/11(Thu) 1:30:36

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → ”昼行灯” テンゴ

「結局茶に付き合うことになるのか。
 このままじゃ無駄に体が健康にされちまうよ」

酒飲みだったこの男が狂うように飲み始めたのはここ十数年、先代が亡くなってからしばらくだった。
鼻のきく連中ならシガレットではない煙の香りは感じるし、靴がいつも洗われてるのも気づいている。
しかし、この男を止めることはなかった。ファミリーに不都合なことは一切しない。その信条だけは守られていたから。
つまり何かあろうものなら、

「それも自業自得、か」

それにつきる。

親友のだる絡みをうけつつ。
ひとつの隠れ家に招けば、ナッツでも用意しつつざれ言をぼやく。ある種の拒絶と、確認のようなものだ。

「そういえばお前、ここに何でいるんだったか。
 ……俺が死んだら
帰ったらどうだ。

 こんなときに冗談は言わない、己を死なせることぐらい簡単だろう?」
(-237) toumi_ 2022/08/11(Thu) 3:00:14

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


結局の所、あなたが何を聞いていても、聞いていなくても。
死に損ないには、どうだって構わない事だったのだろう。故に、
自分の話は続けない。全ては時間潰しの他愛無い話でしかない。
元より人様に語るほどの過去も無い男だ。

「Sì. あんたが俺に話す事がそれだけだってなら、
 俺への答えはそれで十分です」

そして、今更誰かの世話を焼くような立派な人間でもない。
初めて仕事を寄越された日も、余計な事は一つとして言わず
床に転がされた『ゴミ』を一瞥して、ただ頷いた。
それが明らかに私用で発生したものであったとしても。

丸一晩を費やして、
切り分けられた屍肉を小さな火葬炉で何回にも分けて灰にした。
そうして死体を綺麗に始末してしまった。
これまでに積み上げられて来た死体もきっと同様に。

「言われずとも、コルヴォカラスはあんたの足元で
 死ぬまでは、黙って転がってくるゴミを啄むだけですとも
 たとえそれが、身内のものであったとしてもね…」

どちらが、とは言わない。
誰が死に向かっていたとて、きっとこの掃除屋は気にもしない。
あなたの周囲は、そうもいかないだろうが。地位を得るとはそういう事だ。


死体の出処や所以だってそうだ。
無駄な仕事を望み好んでしたいわけでもないが、
それが意図された無駄なら、別にそれで構わない。
(-239) unforg00 2022/08/11(Thu) 5:53:18

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


「とはいえ、身内の死体を処分・・するなんてごめんです。
 極力は誰だってそうでしょう。死体が必要無いなら、
 くたばったって誰に手間を掛けさせもしませんよ。
 あんた、烏の死骸を見た事がありますか?」

答えはきっと否だろう。
烏同士は目を啄かないが、仲間が屍となれば共食いをする。
死んだ後には、何も残らない。
そうでなければならない。


「まあ、この頃は掃除屋が死体を作る・・・・・・・・・事も少なくはないですが」

「後片付けを適任に回すあんたなら、
 そんなもの、余計に見る事は無いでしょうね」

自ら投げ掛けた問いを、乾いた声音が一笑に付した。

そうして徐に停車した先で、喪服姿はあなたが降りた後に続く。
やはり語るほどの事など何も無い死に損ないには、
酒の力を借りなければ話せないような事など、無いけれど。
何だって建前として必要なら、それでいい。
(-240) unforg00 2022/08/11(Thu) 5:53:57

【秘】 イル・マット フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ

「はぁ、残念。そうなんですね。
 殺せなかった残念ですか。殺さずに済んだ残念ですか」

喜ぶや訝しむなんて感情ならわかりやすいのだが、
冒頭がおおよそ語っている通り、
本当に思ったままを呟いている可能性もありかねない声色。

「Sì, Signore.
 気味が悪いなんて酷いなぁ。
 敬愛はしていますけど、盲信してるつもりはないですよ。
 手の震えが苦しすぎるなら今が狙い目らしいですね」

無論こんな所で無意味な殉職者を出すとは思えないとの事だが、
昔から失礼に入るか入らないかの絶妙にやや向こう見ずの発言がチラホラ見え隠れする男だった。

最も、1年前は本当に心から悪意なくそう言っている素振りがあったが、心境の変化でもあったのか。
会話の為の皮肉やジョークを理解しだしたきらいがある……と、貴方ほどにもなれば気付いているかもしれない。

「同じように命を賭けられるって豪語する人は多いですけど、
 その辺り、個人的には違う感覚を覚えますね。
 ヴェネリオさんはどちらの方がお好みですか」

命を賭けるにしても気質がある上でのどちらかが?
それともう一つ、とばかりに追記のように、

「貴方もやはり組織の為に殉職したい人ですか」
(-245) poru 2022/08/11(Thu) 7:22:05

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

「……」

ああ、素っ気ない。
柔らかい言葉の中に混じる暖かな拒絶に、無言の抗議が向けられた。
見上げるジェイドの瞳はちゃんと、貴方が孤児院や自分から距離を取ろうとしているのだって、
受け取って、理解してしまう。無知な子供だったならよかったのに。
眉を下げ、反対に上目遣いに瞼は丸く開いて。
外向きの顔というには剥き出しの感情は、内心の混じった不服まで表してしまう。

「聞き分けたなら、手のかからない子供になっちゃうんだろ。
 オレはもう少しだけでもアンタの手を煩わせていたいよ、先生。
 ……案外アンタってそそっかしいよね、ほら」

頭を撫でる手の感触を受けて、気持ちよさそうに目を細めはする。
けれど目線は逸らされないまま、じっとレンズの向こうの深い色を見て。
ちら、とその目が僅かばかり下に落ちた。
少しだけ背伸びをして、



/*
(-247) redhaguki 2022/08/11(Thu) 9:38:21

【秘】 花で語るは ソニー → デッドヘッド ヴェネリオ

「ついてる」

つい、と滑らかな指が相手の口元に伸ばされる。
耳の下から顎までの稜線に指を掛けて、親指は相手の口元を拭った。
皮膚の張った顎下から耳朶に掛けてを、指の腹が掠めていった。
じわりと、帯びた熱が滲みていく。

そうする前に避けられたかもしれない。
一連の話は、そうなるかもしれなかっただけ、に終わるのかも。
どちらにせよ本当に揚げ物のクズがついていたのかは、もうわからなくなった。

「ねだれば、子守唄も歌ってくれる?」
(-248) redhaguki 2022/08/11(Thu) 9:47:55

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → イル・マット フィオレロ

「幹部に座ってる椅子の責任の分、
 同じ墓に骨は埋めるつもりだが?」

殉職という言葉に顔をあげて、虚ろわぬ視線を向けた。
当たり前であるかのように、それが義務であり定めであるからだ。そうなることを疑ってもいなく、拒んでもいない。これは昔から変わらない目だった、いつかを境にここが本当の家族になってしまったから。

「どちらと言われてもな、死ぬ瞬間まですべての人間を信じてはいない。好みは嘘でもすなおに頷く奴だが。
 そうなれないのを気にするような必要はない。
 重要なのは、何を為せるかだ」

組織のために、なによりも所属する己の魂の鼓舞するままに。
音もなく丁寧に車が止まればそこは景色のいい海沿いの路地だ、祭りの花が所々に生けてあり人気がなくとも活気づいて見える。

「……盲信したいものぐらい、自分で決めるんだな。
 俺は、もうこの暮らし以外が見えなくなってる」

『孤児院の援助の引き継ぎを頼みたい。』

ついでのように語られた言葉はは男が大切にしていた、ノッテにしては珍しく善良な仕事だ。
昔こぼしたことがある、先代から頼まれて誰にも渡したことのない子供たちとの会合。記念日、祝祭日に向かって菓子やら玩具を届ける、そしてめぼしくどこかの職で輝けそうな人間を引き抜いて傘下におさめる。なんとも平和で、血なまぐさい争いを忘れられるそんな仕事。


俺はこの祭りで遊び抜くつもりしかないんだ死んでも悔いは残らない

 生き残れたらそんときは、お前もいい席が手に入るようになってるかもな」
(-251) toumi_ 2022/08/11(Thu) 12:43:55

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 花で語るは ソニー

「っ」

一歩、その一歩を反射で拒む程には時間は十分すぎて口の端に触れた熱が残る場所にまた自らの指を当てた。

少しだけでいい、夜を嗤うのは愚者の定め。
花を愛でる日常を捨て朝を蹴り放つまでに。

「いい子に育ててきたつもりだったんだが、どこで間違えたのやら」

Fidarsi è bene, non fidarsi è meglio.信じるのはよいこと、信じないのはもっとよいこと


愛する家族も部下も、右腕ですらいかなる時にも切り落とせる。
それが一人で幹部に成り上がった男の轍の跡。
この優しい姿を見せるのも最後になるのかもしれないのなら、

「……今晩だけな」

挨拶さようならぐらいはしてやろうと。
懐にある鉄の塊がやけに重く感じた。
(-254) toumi_ 2022/08/11(Thu) 13:21:05

【秘】 デッドヘッド ヴェネリオ → 鳥葬 コルヴォ

「見たことはないが……」

鍵を開けて香るのは
この男のものではないシガレットと僅かな香水の香り。

「鳥っ子一人の面倒も見れないような兄弟はいないな」

子供に言い聞かせるような口調で優しく告げ
適当な椅子を指してやる。

「もし
そんなこと
があろうことなら。
 優しく頭を撫でて子守唄を歌い、更には寝物語を聞かせてやろう。」

仕事地下のごみ処理話はあとにしつつ、キッチンに潜ってしばらく。
テーブルの上にはネズミたちの名前が連なった書類が置かれている。みることがあるのならば、見知らぬ名前の中に見知った名前を見つけることがあるのかもしれないが、この二人の間に彼らの会話がなされることは万が一にもなさそうだ。

「くたばった先に手に入るものなんてあるのかね」

目の前におかれたグラスに注がれた赤に、切り分けられたミートパイ、無言で差し出されたが小さな晩餐に参加しないことな許されるわけもなく。
やがて、それぞれ抱えるものを持ち別れていく。
そうして束の間の時間は過ぎていっただろう。
(-260) toumi_ 2022/08/11(Thu) 19:06:05

【秘】 イル・マット フィオレロ → デッドヘッド ヴェネリオ

「んー。盲信したいわけじゃあないですねぇ」

『絶対嫌ってほどでもないですが』

続けて重ねつつ、周囲を確認してから
そこに目に入った花々の一瞬目を瞠るも、すぐに咳払いをして。
貴方が外に降りるようなら後ろの扉を開くだろう。

「"家族"って、愛しはしても、
 俺は盲信するのが普通とは思えなかったんですよ。
 ほんの微かに触れた程度ですから若いって言われちゃそれまでですが」

「だから貴方みたいに俺は孤児院を"家族"とは考えない部類で、
 何より俺の立場のお粗末さは先程貴方が述べたのに
 一体何の風の吹き回しですか、急に」

僅かにむっと不安げな様相を見せる。
提案を拒否しているのではなく、その提案をしてきた意味の方に対するものだ。

「貴方以外に一番彼らを幸せにする方法なんてないでしょうに
 遊び抜く気満々って、何を思ってそう言うことを?」

あーぁ。早速好みから外されちゃった。
なんておどけて言うも、その返答を聞くまで動く気はない。
(-261) poru 2022/08/11(Thu) 19:12:05

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


「ハ、お優しい事だ。寒気がするね」

吐き捨てたのは、わざとらしいほどの嫌悪感。
人様の隠れ家で、情け深く宥め賺すような言葉にそう返すのは
実に命知らずな行いと言って差し支えないだろう。
事実そうだという事は、言うまでもなく。

屋根無き烏は常々言っていた。『生きてる人間の顔なんて覚えていられない。』


「生きてる奴は嫌いだ。俺は誰のガキでもない。
 そんな事をするような連中が、
 俺より先に全員くたばっている事を願ってやみません」

死に損ないは、女神にも死神にも嫌われている。
故に、いつも連れ攫われて行くのは周りの人間だった。
自分の不運が誰を殺したと驕ってもいないけれど。

「情も、恩義も、忠誠も、名誉も、結局は墓石にしかならない。
 くたばった先で手に入るものなんか、それだけです。
 あんたの宗教観や思想がどうだかは知った事じゃないが、
 俺は俺の死期を取り返すだけだ・・・・・・・・・・・・・・。他の何も求めちゃいない」

墓石は要らない。何せ刻む名も無いのだから。
情は要らない。何せ返すものも無いのだから。
死のその先などあるはずもない。無宗教者はそれを信じない。
(-268) unforg00 2022/08/11(Thu) 20:07:59

【秘】 鳥葬 コルヴォ → デッドヘッド ヴェネリオ


「死ぬべき時に死ぬ事もできず、
 死んだように生き続ける事ほど、悲惨なものは無い」

そうして死に限りなく近い場所で、
けれど死に切る事は許されないまま生かされている死に損ないだ。
まったくもってその通り、これはとんだ悲劇と言えるのだろう。

けれど観客の居ない劇は劇足り得ない。

「奪われたものを、奪い返すだけですよ」

椅子に背を預け、書類を一瞥して、無関心に視線は逸れる。
仕事の前後に肉を食えないような、碌な感性は残っていない。
厚かましくもワインの名を頂く掃除屋の一人は、
それきり何を言う事も無く、ただ細やかな晩餐に相伴した。

そうして今夜も、知られざるままに死が葬られる。
(-269) unforg00 2022/08/11(Thu) 20:08:47
 




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