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【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「ソニーが油断がない……?そうなのか」 そうか……? 思い出せばマフィアらしい彼の姿を見ていなかったと思う。否、あまり見ないようにしていたの間違いだが。 十分ファミリーに所属できている分の覚悟や実力はあったのだろう。だから、気付くことに酷く遅れてしまった。 「排除だ云々…そんなわけ。 右腕だからって恋敵でもあるまいし、 現にあいつと俺はそんな関係じゃ――……ないからな」 まさかその男に殺されようとしていたとは口が滑っても言えない。惚れた弱みとは言わずとも、完全に人生の楔のように思っていたことに他ならないのだから。 気になっていたことを聞いたが、大体想像はついていた分の返答が返ってきて苦笑いをする、魅力というよりそれはファミリーへの忠誠の果てであると思うがね。 個人をしっかりみていたかと問われれば、素直に頷けないからだ。 「成程なあ、可愛がってはいたけど俺達は悪人だぞ? そんな高められるような事はしてない。 俺の役に立つように、俺の言うことを何でも聞くように。 誰にも渡すつもりもない"大事な部下"を作ってただけだ。 俺の家族を大事に扱うのは当然だろ、物持ちはいいんだよ」 「……ああ、でもそうだな。 あんまり褒めてやっはなかったかもな。おら、ちょっと来い」 ネクタイを掴んでそのまま引き寄せてやる。 体を倒してやれば無理矢理己の膝に頭を押しつけてやった。 「ちょおっと目を瞑ってろ、お前も撫でてやる」 (-281) toumi_ 2022/08/22(Mon) 18:55:15 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド/* かしこまりました、 それはよかったですね! 頑張って生き返って業を背負って下さいね、愛しの部下様。 その際こちらの記憶は無い雰囲気で行かせようと思いますが、もったいないおばけ様の自由で構いません。 大変お疲れ様です、引き続きお付合い下さると幸いです。 (-283) toumi_ 2022/08/22(Mon) 19:00:12 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ「少なくともマフィアとしてのソニーは、油断も隙もない男でしたよ」 結果マウロ殺しの銃の件など、まんまとしてやられたわけでと肩をすくめる。 「恋敵と似たようなものだったのではないでしょうか。 情も深ければ恋愛とさして変わりないものになりますからね」 幼馴染3人の執着も、貴方とソニーの関係も、きっと同じことだ。 自分とソニーの関係は取引をしていた相手でしかないはずだが、それでも気のおけない好敵手のようになっていたのは確かであり……、随分と重く複雑に絡み合っていたのだなと、今更ながらに自覚した。 ――少なくとも。 俺の忠誠心は、ファミリーそのものやボスへのものよりも、貴方個人へのそれの方が確実に大きく、重いものだ。 ひどく振る舞っているように見えて、手の届く相手への情は厚い。 突き放しているように見えて、ちゃんと手綱を握りしっかりと見ていてくれる。 アメとムチの使い方が上手いとくれば、恩義も更に強く強固なものになったとしても何もおかしくはないだろう。 「貴方がそうだから、俺も安心して貴方の物でいられたということですよ」 「え。……ちょ、わっ、な、撫で?」 力の抜けていた身体は、ネクタイを引っ張られるとそのまま貴方の方へと身体が傾く。 温かさなどわからないのに、頭を膝に預ければ何故か、懐かしい上司の香りがした。 (-294) eve_1224 2022/08/22(Mon) 20:24:35 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「神なんてものが、俺たちについてるとは思わんが。 聞き届けてくださってるよ」 人なんて信じない。 神なんて信じない。 奇跡なんて信じない。 未来なんて信じてない。 それでも守ろうとした家族の嘆きを、聞きおさめるのが上司の最期のつとめだろう。これも都合のいい妄想かもしれないが。 「それに、あいつは」 「気付くだろうよ、遅くとも全部が終わったあとにでも。 俺に似てるんだ、後悔して嘆いて喚いてた頃に。 そしてお前を愛してたって気付いて、 ――届かないものに焦がれて、どうしようもないものに囚われる」 「それは悪いことじゃない、何故なら 俺たちは悪者 だからだ。お前たちはノッテファミリーの一員だ。 疵になることを恐れず、そして忘れるな」 「ああ、そうだ」 男は手に持っていたカップを落として、嗤った。 (-301) toumi_ 2022/08/22(Mon) 21:08:34 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ割れた破片は二人の足元に飛び散り、 なんともないようにひとつ落とした張本人の手に取られた。 その破片で 親指 を切り裂けば、そこには血 が浮かぶ。現実味を帯びない冷めた熱はゆっくりと溢れだし貴方に向けられた。 「Laura・Liberatore. Venerio・Firmaniが立ち会おう。」 「永劫、我らが家族であれるように」 メイドマン以上でしか行われていない掟を、今ここに。 お前の愛しの存在よりも一歩先に。 待とうではないか、彼らがいつか訪れることを同じ立場で。 (-302) toumi_ 2022/08/22(Mon) 21:16:11 |
【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ神というものは、信じない。 何故ならば、いつだって約束や願いが叶わないから。 神がいるのなら、きっともう少し なんて。 「……………"愛"、ですか」 それは、どちらに対してだろうか。 なんて、女には上手く汲み取れないから 首を傾げる。 会いたい気持ちはどちらも同じで。 "好き"の形も………同じ、だろうか。…………………。 けれど軟派な彼と貴方が似ている、というのは想像し難い。 それではつまり、己の上司が? 考えるように、視線が下に向かう。 "愛してた"なんて、そんなことを考えるようには思えないのだ。 多分、きっと。……焦がれて囚われるのも、思い付かない。 ただ、部下を思う気持ちは確かで……。 確かで…………と、思案の先で何かが割れる音が響いた。 ▽ (-352) sinorit 2022/08/22(Mon) 23:58:02 |
【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ視線は既に下を向いていた。 だから破片が散らばるこの状況は瞬時に理解して。 目をぱちぱちと瞬かせていれば── 赤 が見えた。「………………………え、」 零した声は、きっと間抜けだった。 流石に驚きは浮かびでるものだ。それは二つの意味でも。 「………あ、……っ、……………………はい、」 ずっと、ずっと己が己を駒として見てきたから。 家族になんて、なれるはずも無いと。 これ以上は望むまいと、諦めていた。 だから今この場で落とされる誓いの色に。動揺せずにいられるはずもなく。 それでも、気づいたその瞬間に動き出していたはずだ。 同じように破片を拾い、親指を切り裂いて 赤 を浮かばせ。──向けられたその色に、己のものを交わらせた。 ここで何か言葉を返せたのなら格好もついたのかもしれないが。 慣れないそれに、返事をすることが精一杯だった。 何とも不思議な話だ。上司よりも1歩先に。 そして、残りの2人と同じ立場に並び立つ。 あの3人がどのような表情を見せるのだろうと、少しだけ笑みが零れた。 (-354) sinorit 2022/08/22(Mon) 23:59:18 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ何度かすり合わせるように交わった指。 即答で返ってきた答えは 確かに生きていた しばらく合わせていれば、ゆっくりと離して。 手持ち無沙汰になってしまったその指を舐めながら、もう片方の手で再び頭を粗雑に髪をわしゃわしゃと乱してやる。 まったく、この笑顔をどうしてかわいがれないだろうか。 「――地獄の入り口へようこそ。 これでお前も死ぬまで俺達の家族だ。 裏切ろうものなら命は無いと思え。 俺達はな――嘘はつかないんだ」 ラウラは此処にむいている、物を感情を知らないのがなんだ。 ついてくる決意さえあれば、何処までも道連れにしてやろう。 実際の本物のボスの血ではないが、その席に近い故役職としては十分だろう。 (-362) toumi_ 2022/08/23(Tue) 0:51:11 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ「こんなに素直で優秀なんだから、 さっさとマウロごと俺の部下にしておけば良かったな」 ツィオは嫌いだから放置だ。あいつは一人でなんでもする。 「部下になったらお前達を守るのは俺の役目になる。 無茶さえしなかったら自由にしていい。 普段はリックが出した指示をお前達に流して、 無傷で終わったら俺が褒めるんだ。 金の稼ぎ方まだ詳しくはしらないな? もう少しまともな仕事を斡旋してやる。 それで出来たお小遣いでお前は好きな物を買う練習をするんだ」 つらつらと告げるのはもう無い未来。 そうであっただろう不明確な夢は信じるも信じないも自由だ。 「時間が余れば、こうして茶や菓子を嗜んで――。 無いなら趣味でもストレス発散の方法でも、探すのを手伝ってやる。俺は時間があるときは暇だからな」 趣味は<kana 監視>覗き<kana>。ストレス発散に菓子を作ることを勧める程巫山戯てはいないが、きっと目の前のあなたなら何でも吸収するのだろうと思って、誰かの叱る声を脳裏に思い浮かべていた。 (-367) toumi_ 2022/08/23(Tue) 1:15:42 |
ヴェネリオは、" "を重ね、誓いを交わした。 (c27) toumi_ 2022/08/23(Tue) 1:17:40 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ/* 趣味が覗きの間違いですね。 本当に監視カメラずっと見ている人なんです。 (-368) toumi_ 2022/08/23(Tue) 1:18:39 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ「奇遇だな」 「俺は 為すべきこと なんて、生きることしかない」その熱を納めろと、アッシュグレーの瞳は冷ややかに見つめて踵を返した。何度もその瞳を見ることになるだろう、何度もその刃を傍に感じるのだろう。 そんな"嫌な予感"がしていて、口には出さなかった。 「早死にするなよ、俺たちボスのためにだ」 その後順当にメイドマンに上がっていったヴェネリオとは違ってコンシリエーレになったときはどうしようかと思った。 ファミリーではなくお前が幹部と相容れないのだろうと文句をいいながら酒を交わしたのはもう10年以上も前の話だ。 「テンゴォ、 お前のパートナーどんなやつだったんだ 」次第に丸くなって見えてきたその性格を、逆立てるのも煽るのも大体が俺のせいになったのも居心地は悪くないものだった。 (-382) toumi_ 2022/08/23(Tue) 7:52:47 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ「……無論だ。俺たちはあの方の為にあるのだから。」 東洋人特有の漆黒の瞳が、アッシュグレーの瞳を追い、そして刃は下げられ、鞘に収まった。 その意見だけは、一致していた。 ボスの為に自分たちは居て、その為に身を粉にするのだと。 ただ。 早死にしないなんて、そう簡単に言えなかった。 自分は余所者だ。貴方と違っていつ殺されてもおかしくはない。ボスの目が黒いうちは、大丈夫だろうが。 その考えは変わらない。昔も、今も。 コンシリエーレになったのは何かの間違いかと思った。 余所者の自分がどうして、あの幹部連中に話を通せようか。 頭を抱えて、友人の文句を聞きながら酒を交わしたのは懐かしい思い出だ。 「なんだ、藪から棒に。そりゃあ、いい女だったさ。濡羽色の髪が綺麗で、花が良く似合う凛とした女だったよ。」 「そういうお前さんこそ、どうなんだ。女の一人や二人、居てもおかしくはないと思っていたがな。」 お互いに丸くなって、だる絡みや昼行灯を気取っても変わらない関係は、心地良かったし、嫌いではなかった。 (-383) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 8:39:55 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「子供は撫でるとすぐ機嫌をよくして泣き止む」 「素直であればあるだけ、俺のそばにはそんなやつらばっかだった。 ノッテは――わけのわからんやつらばかりだったのに、全員素直で。びっくりするほどだったな」 ぽつ、ぽつと呟かれる低い声と共に落ちてくる熱のない手。 あなたを眠りに誘うように、優しく慈しむように一定のテンポで撫でられ続ける。 「ツィオもマウロも、行動と言動が合わない分わかりやすい。 顔を変えられる分ツィオの方が昇進が早かった、気に入らなかったがな」 バラバラなくせに息のあった三人を見ていた。同じ孤児院から出たなりの絆はそこそこに固かったようで。 そのなかでも真っ先に俺を目をつけたお前を引き抜いた。今となっては一気に三人引き抜けばよかったよ。 「レヴィアとストレガはワンマンに見えて自分の実力を確実にボスに提供していた。ありゃ一人軍隊だよな、女の戦い方は違うぜ」 実力者であれば性別なんて関係ない、それを体現した彼女たちは常に気持ちがいいほどの一言で会議を鎮めてくれた。あいつらがいればこのファミリーは安泰だ、あれを越えられない男はここでやっていけない。 「テンゴは、昔は血の気が激しくてな俺が丸くしてやった。 フィオレロが来てからは懐かれて落ち着いたが今はもうまた復讐の鬼だ。 あの男はマフィアに馴染まないな、せいぜいかわいいワンコに癒されていればよかったんだ。さっさといなくなっちまってよ、せっかく俺の孤児院任せるつもりだったのに」 親友を想い、想う。なんだこの感情は。 そろそろ寂しくなってきてるんだろうか。弱音とは思っていなかったが、ここには好きなやつらが多すぎた。 一緒に生きていきたいとおもった、家族が多すぎたんだ。 男はもっぱら甘い男であったので。 (-388) toumi_ 2022/08/23(Tue) 11:02:16 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「そうだ、ラウラは――俺が家族にして連れていく。 死んだやつの人間のことは疵でのこしても、もう惜しむな。 生きている人間たちの幸せを祈れ」 過去を思い返していたぼやきを流すように、一人のアソシエーテだった女の名前を告げる。 一度手を止めれば深く息を吐いた。 「リック、お前は優秀で最高の男だ。 よく俺を、友を、家族を守り抜いた」 「お前のことは信じていなかったが、 俺や家族のことを好きな感情だけは信じていた。 だから信頼できたんだ。 マフィアは嘘をつかない、有言実行が幹部の鉄則だ。 お前は大きくなれるよ」 「返事はするな、これはでかい独り言だ。 頑張った子供は早く疲れて寝ちまえばいいんだ」 (-389) toumi_ 2022/08/23(Tue) 11:07:01 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ――それはまるで子守唄のような優しい声で、 「……っなんで、そんな」 思い出話はわかる。もう手を伸ばせない者たちを懐かしむのは、仕方のないことだ。 だけどこのどうしようもない焦燥感はなんだろう。 いやだ。 いやだ、嫌だ、何処にも行かないで欲しい。 「どうして、ラウラだけ連れていくとか、言う、んですか」 「俺も着いていきますよ、どこまでだって……っ」 置いていかないで。 置いていかれたら、俺は、ずっと主をまち続ける犬にしか、なれない。 「何も、出来てないです。 俺は、あなたの家族を、止められていない……どうして、」 今、こんな自分を褒めたりなんてするんですか。言葉が続かない。 撫でつけられる手で、強制的に睡魔を呼び起こされている気がする。 寝たくなんてないのに。 まだ、傍に居たいのに。 同じ場所から、幼なじみたちを見守っていたいのに。 あぁ、でも。 もうまぶたが重い。 (-396) eve_1224 2022/08/23(Tue) 11:50:39 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → ”復讐の刃” テンゴ「気になったもので。 俺は――料理好きのおてんば女がな。 親から言いつけられた許嫁だった。 それでもまあ愛着はわいててな、お嫁さんになって娘を生むんだだとかずいぶんな夢を持ってたよ。 まあ結婚する前に両親共々殺されたんだけどな」 あとで調べたら親が厄介な産業スパイだった。 相当な被害を食らわせられたマフィアからの報復、 男ははそこにたまたま居合わせなかったガキだった。 「お前はいいな復讐する気力があって。 俺の方は抜け殻みたいになっちまったよ。二度は起こしたくねえ」 (-424) toumi_ 2022/08/23(Tue) 18:04:25 |
【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ「ほう、そりゃあかわいげのある女だな。しかし、そうか。お前さんもだったのか。」 「元気なものか。それしかもう縋るものがなかったんだ。後を追う事も出来ない。彼女にしてやれるのはそれだけだと。それに、なぁ…俺は母国ではイタコって奴の家系でね。」 「いわゆる、死者をその身に呼んで会話するって言う役割を担う一族だった。だからか、死んだその時の情念を拾ってしまう事がある。その時も、彼女の無念が聞こえた。」 「なら応えてやるしかないだろう?幸運にも、俺は剣を嗜んだことがあった。流石に真剣を握ったことはなかったが、ノッテに頼れば御覧の通りだ。」 (-429) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 18:16:49 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「寂しそうだったからに決まってるだろ。 立派な俺たちの家族を放っておけるか」 「面倒を見てくれるやつもいなくなるし」 お前たちがおいていった宝だぞ。 他のファミリーに持っていかれたらどうする。 「それに逆だ、お前が待つんじゃない。 俺が待っててやるから、行ってこいっていってるんだ」 聞こえもしない叫びに返しながら優しく撫で続ける。 やっぱり素直なくせにこういうときは駄々っ子だったなお前は。 「今から聞かせる子守唄はねえが、贈り物をしてやる」 (-432) toumi_ 2022/08/23(Tue) 18:53:28 |
ヴェネリオは、" "に" "を落とした。 (c32) toumi_ 2022/08/23(Tue) 18:54:51 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 名もなき医者 リカルド「隣にいてくれてありがとう、あえてよかったRicardo。 欲しかったら俺の姓でも偽名に使っていい。 Venerio Firmaniが信頼した一番の部下、 ゆっくり待っててやるから、地獄の底までついてこいよ」 信じてるぞ、そう最後につぶやいて。 俺の 悪い勘 が当たらなければいいな、と、貴方の前髪をあげて額に顔を近づけ冷たい熱を触れさせた。 (-433) toumi_ 2022/08/23(Tue) 18:55:45 |
【独】 デッド・ベッド ヴェネリオ/* ここで、テンゴ。まさかの 骨噛み くん!?そんな、そんなことがここでわかることはあるか? きかね〜〜〜わこんなこと。だからロッシから情報もらってたんかお前!! (-435) toumi_ 2022/08/23(Tue) 19:01:43 |
【独】 デッド・ベッド ヴェネリオ/* ヴェネリオとロッシとは実質マブ。(半分妄想) いやまじでなんか、サービスの秘話もらっちゃったよな。 お問い合わせはして、仲良くてもいいって聞いてたけど。 あれCVついてたよ。CVついてた〜〜。勘違いオタクしちゃお。イメージカクテルつくって飲んでるやつ。 いや、あれなかなかやばいやつだったな。 (-436) toumi_ 2022/08/23(Tue) 19:04:10 |
【秘】 花で語るは ソニー → デッド・ベッド ヴェネリオ非常灯だけが病室を照らす、深夜を回って明星さえ落ちてしまった宵の内。 足音を立てずに歩くのも、人のいない間を縫って歩くのも得意だった。 けれども朝になってしまえば、何かがあったというのは知られてしまうのだろう。 何処かで誰かと交戦をして、手傷を負った体からは長い間隔で血が滴っている。 死ぬことは出来なかった。死ねないだろうとは思っていた。 それでもどうしても今、此処に来なければならないと決めて、足を踏み入れた。 既に冷たくなって久しい体は、生きて笑っていた時とは同じようにも違うようにも見えた。 乏しい明かりの中に横たわる貴方の傍に立って、見下ろして。何も言えずに佇んでいた。 もうあと一歩もない場所に貴方が居る。だのに突き放しさえ、してくれやしない。 自分以外に動くもののない部屋の中で、しばらく自分の心臓の音だけが聴こえた。 幾許か振動にも似た音の鳴った頃にやっと動いた手が、かすかに貴方の指先に触れた。 熱のない感触をたしかめた瞬間、肘を伝って肩まで震えた。ひどく、恐ろしかった。 死んだ人間に触れるのだなんて初めてでもなんでもないのに。 「、ふ」 少し喉が動いただけ。ちょっと呼吸をしただけだったのにも関わらず、たったそれだけで、 それまで抱えていた何もかもが崩れ去ってしまったかのように、瞼の内から涙が零れた。 痕跡を残すヒットマンだなんて、その有り様としては失格だ。 誰にも知られず、悟られずにこの場を後にすべきだった。そのはずだった。 けれども溢れて顎まで伝う涙を拭うことさえ忘れたように、寝台に手をついて。 まだ夏の気温の下、死体の置かれた部屋はもっとずっと管理されているだろうか。 どちらにせよまだ死後硬直の緩解しない指先を握る。蝋のような感触だった。 「先生、」 → (-442) redhaguki 2022/08/23(Tue) 19:48:34 |
【秘】 天使の子供 ソニー → デッド・ベッド ヴェネリオ喉から溢れ出した音は涙声のせいで不鮮明だった。耳のある者が居たとて、聞き取れやしなかったろう。 ほとんど崩れ落ちるように、白いシーツを握り込む手に体重が掛かった。小さく寝台が揺れる。 行き場を失くした涙が落ちて、床に僅かな血が溜まり始めてそれでも尚、何も起こらない。 動くものはない。誰一人。自分以外は、何も。 堰を切ったように泣きじゃくる顔はひどいものだったろう。息をするのも苦しいほどだ。 泣いて、泣いて。そのせいでやっと、凍りついた喉が開いた。吐いた息は全て嗚咽に替わった。 「……先生、なんで、……置いていかないでよ、頼むよ…… オレを傍において、連れて行ってよ。どうしたら、よかったんだ……」 あの日、貴方に最後に会った日。本当は貴方を殺すつもりだった。又は、殺されるつもりだった。 貴方が最後に見るものが自分であればいいと思ったから、もしくは、逆ならばいいと思ったから。 幼稚で独りよがりで、相手の都合など何も考えてやしないろくでもない考えだ。 けれども本気でそう考えるほどには、誰が死ぬかもわからない状況下で追い詰められていた。 耐えられなかった。ほかの誰か、何かに貴方を奪われてしまうことが。居なくなることが。 固まったままの指を何度も握り直して、手を添える。いつか握り返されたときのように。 そうすれば、熱を移せばまた動き出すのじゃないかと試すように何度も、何度も。 手の中でろくに動きもしない関節を包み込んで、頬を寄せて。指先に口付けた。 思慮深い頭の働きなど、もうほとんどしてやいないのだろう。泣いて酸欠の頭では手一杯だった。 ただ、目の前の貴方がもう二度と動かないことを受け入れられないように触れ続けた。 それだって稚拙で弱々しく、自分のことばかり考えているのがわかるような行動だ。 けれどもそれ以上の何にも踏み出せない、馬鹿馬鹿しいほど些細なものだ。 「何も、手に入らなくったって、いい。もう望んだりや、しないから。 生きて、あってくれるだけで、……それとも、オレが、殺せなかったから?」 結局は貴方にとって満足の行く終わり方だったのだとしても、男には伝わらなかったから。 ただ勝手にこうして己の不足を責めて、苦しんで。動かない体に、瞼に唇を寄せて。 生きている間に伝えられなかったものを今更に語るように、乾いた唇にも、同じようにした。 (-443) redhaguki 2022/08/23(Tue) 19:50:22 |
【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ交わる指を見つめ、小さく吐息を零す。 それに含まれた感情の名前はまだ見つからない。 ……それでも、今はそれでいいのだろう。 離れていく指のその全てを見届けて。 乱される髪に温かな感情を抱く。 「──…この命、家族のために。 裏切ることは、ありません」 いつものように真っ直ぐに見つめるのは。 感情が薄いなりの表現だ。 心からそう思っていることを、伝えるための。 拾われたあの日から、道連れになる覚悟は出来ている。 例えあの日にただ頷くだけの子供だったとしても。 心のどこかで、そう考えていたはずだから。 ▽ (-448) sinorit 2022/08/23(Tue) 20:10:14 |
【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ貴方の言葉は、夢物語だ。ない未来が描かれている。 それでも、どこかそれを現であればと願うのだ。 叶わないと知っていて。 それでも約束や願いを止められない。 だから。……だから。 ゆったりと頷いて、その夢物語を想像しよう。 信じるには難しく それでいて、優しい夢を──…。 「……趣味、は………分かりません。ですから、ヴェネリオ様と。 …………一緒に、探したいです ね」 貴方の趣味を知っても目を瞬かせるだけ。 それから、どんなものを見ているのか問いかけてみたり。 お菓子は頼まれれば作ろう。 上手く出来たら皆で分けて、そんな様子を眺めて。 叱る声に笑って、"たのしい"その日々を 過ごしていこう。 その夢に切なさを抱き、温かさを得ながら。 交じりあった熱を握りしめ また小さく吐息を零した。 (-449) sinorit 2022/08/23(Tue) 20:10:53 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 天使の子供 ソニー同じ景色を見られないならば。 隣にいることが許されないのならば。 昔の馴染みに託されたその命を守ることが生き甲斐だった。 顔は綺麗なまま、男は終わっている。 しっかりと調べると死ぬ直前に薬物を服用していた痕が見られたが、死因に変わりはない。 ファミリーに嘘をついてまで貴方を守ってやりたかった。 一人でも生きていけるとその小さな背中に期待をかけすぎて、 もうその心が擦りきれてるなんて思いもしなかったんだ。 「 」 死人は何も語らない。 静寂が部屋を包み込み、墓場のような冷え冷えとした気温はあなたの熱を奪っていく。 その心は俺だけのものに出来なかっただろう? 若くもない、力に歯向かえない家族一番の男が。 たった一人ですら手に入れやしない。 あいつには、家族も友達も子供たちも仕事もあって その生活が、合ってるんだと思い込むしかなかった。 男は酷く狡い賭けをしていたのだ。 食事のあとは家にでも招いてやろうかと思い、貴方が寝床で背を見せたならその背中に銃を向けるつもりで。 しかしあの日もし本当に共にありたいと願われたのなら、命ごと全部やろうと。生きるか死ぬかすら委ねてやろうと。 本当に、愚かな賭けの向こうでこんなことになるなんて思っていなかった。奇跡はどこかに転がっていたのかもしれない、しかし、そうじゃなかったのがこの世界だ。 (-453) toumi_ 2022/08/23(Tue) 20:32:37 |
【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → 天使の子供 ソニーこんなに小さな手も握り返せない。 こんなに小さな体も抱き返せない。 それは男にとって無念であったが、 その体は語らず沈黙をしている。 もし辺りを見る余裕があったのなら、サイドテーブルにくしゃくしゃの紙が広げておいてある。 そこには"何か"を予約している領収書があり、 孤児院の住所、あなたの誕生日とされている日付の羅列が向こう20年分記載されていて、それは遠い各国の"店"から届くようになっていた。 あなたへの遺書も愛の言葉ひとつ送らなかった男は 未来の花に全ての想いを込めて眠りについていた。 (-454) toumi_ 2022/08/23(Tue) 20:33:53 |
【秘】 名もなき医者 リカルド → デッド・ベッド ヴェネリオ当たり前じゃないですか。 寂しいですよ。 そう言いたいのに、うつら、うつらと目が細まる。 まだ眠りたくない、まだ、離れたくない。 襲い来る睡魔と戦いながら、その話を聞いているだろうか。 「待ってて……くださる、ん、ですか」 自然と目が閉じられて、開く時間が少なくなった。 低い声が耳の奥に響いて、なぜだか無性に泣きたくなる。 「はい。必ず――……必ず、貴方を追いかけます、から、 だから……俺をお側に――――――」 額に何かが触れた気がする。 柔らかくて、優しく甘い何かが。 だけどもう、何も返すことが出来そうもない。 どうやら俺の居場所は、ここではないらしい。 貴方はきっと、それを知っていたからこそ送り出してくれたんだろう。 あぁ、なんて最後まで甘い人なのだ。 ――――ありがとうございます。 そんな貴方だからこそ、俺は、貴方が好きでした。 (-455) eve_1224 2022/08/23(Tue) 20:35:09 |
【秘】 天使の子供 ソニー → デッド・ベッド ヴェネリオ胸に灯った火がいつからそこにあったのかはわからない。初めは見えないほど小さな星火だった。 けれどもこの瞬間に至るまで、その命の尽きるまで、ずっと男の心は貴方のものだった。 貴方だけのものだった。絶えず、揺れることさえなく。ひとつきりの持ち物だった。 だからきっと、そこに違えがあったのだとするのならば。それは隠し続けた青年のせいだったのだろう。 交わした口付けはほとんど触れるだけのものだった。それで精一杯だった。 或いはあの日手を引かれていたのならば、重ね合う熱はもっと暖かなものだったかもしれない。 涙が皺に滲みてうっすらと水気を増す。それも僅かな隙間に吸い込まれて、失くなってしまった。 ほんの小さな現象でさえも、まるで二度と青年が貴方に与えられるものなど無いことを示すようで。 唇を重ね、指を触れればそうするほどに、もう異にされた幽明境を感じられるようだった。 もっと移り気で、気軽で、只々の別れとして思えるくらいのものであれば良かったのだろうか。 そうであればこんなふうに貴方を心配させ、呆れさせてしまいそうな別れをせずに済んだのか。 ぎゅうと、最後に指を握り込む。もう血の通わない指の肉が、少し潰れて痕がついた。 「……、こんなことしたら、怒るかな……」 ぼんやりと、浮かされたように曖昧な言葉が唇から出る。涙を吸って、息がし辛い。 懐から取り出したのは、いつか街中で誰かと交わした話題の中にあったもの。 アーモンドの花の枝を象った、プラチナの指輪だった。 小さく散りばめられたジェイドは己の瞳の色。それもまた、独善的で幼稚なものだ。 貴方の指にそれがあったなら、いつでも貴方を感じられるかもしれないと、そう思っていたのだ。 少し、貴方の指にはほんの少しだけ小さな指輪。きっと合わないと、買った時は思い返していて。 やっぱり上手くはまらないそれを無理やり、左手の薬指へと添えた。 誓い合わずに一方的に押し付けられたものに、どんな価値があるというのだろう。 (-464) redhaguki 2022/08/23(Tue) 20:50:38 |
【秘】 天使の子供 ソニー → デッド・ベッド ヴェネリオ部屋の中の僅かな光が、貴方の薬指で輝くほんの小さな色を照らしてキラキラとしていた。 それで、何か区切りがついたように、終わりを見出したかのように。 指輪に、唇に。もう二度と開かない瞼にもう一度ずつだけキスをして。 去り際に見たのは、サイドテーブルの書き置きだった。 小さく、けれど長く、今までの多くが書き綴られていたのだろうくしゃくしゃの紙を手に取る。 「……知ってたよ。遠い国から、あんなに正確にこの国の季節の花がわかるわけないんだ。 花屋の店主さんがさ、そう言っていたから。そう、教えてくれたんだ」 貴方から託されたものは、本当は気付いていたはずなのに。 この結果はいずれ伝えるべきものを先延ばしにしていた罰なのだろう。 見下ろした表情に、最後に一度だけなんとか笑い返そうとして、うまく笑えなかった。 「さようなら、……先生。オレの、ヴェネリオ」 最後まで果たして、青年の声は大気を震わせられただろうか。 自分じゃ聞けなかった、わからなかった。貴方が教えてくれたならばいいのに。 もう叶わないことを思い浮かべて、貴方の部屋を後にした。 (-466) redhaguki 2022/08/23(Tue) 20:55:11 |
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