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【神】 害のない毒 マキアート【アルバアジト】 「大丈夫?飲み物に手つけてないみたいだけど。 あはは、まさか。毒なんて入れてないって。 それ何処で知ったの?良ければ聞きたいけど。だめかあ」 その筋──つまり“ノッテの事情を知る人間”を捕まえて、 アジトの一室まで連れ込み、馴れ馴れしく話しかけている。 何故かゴールデンレトリバーのぬいぐるみを腕に抱えていて。何というか、はっきりいって異様だ。 「そっちはいいや。 ほら、最近……ノッテファミリーが大変でしょ? 何か知ってないかな〜って。いやあ偶然見かけてよかった」 「え〜、頼むよ。何か知ってない? 下手人じゃなくとも、理由とか、もっとさ──」 後に続く言葉は、ああ、という厄介そうな声に遮られて。反対に聞かされたこと──死因や状況──には満足そうな笑みを。 「ありがとう、それくらいでいいよ。 いやあ……結局複数の情報を照らし合わせるとはいえ、 賭博場で客を連れ込んで聞くのはちょっと時間がかかるし、 知ってそうな人を拷問にかけるのは非人道的でしょ」 どの口が、なんて視線には不思議そうに首を傾げて、 一先ずのところは帰してあげようと準備を。 ▽ (G2) backador 2022/08/12(Fri) 4:27:18 |
【神】 害のない毒 マキアート… …… ……… 今日のは美味しいのになあ、とぼやきながら、 結局手付かずのままだった珈琲を片付ける。 「銃……狙撃、か。実際の真偽は確かめてくとして、 それなら顔が割れてないのも当たり前か……」 一先ずは手帳に。追って携帯なりPCなりで共有しよう。 やることも済んだので眼鏡を付けて、今度は仕事の準備。 「皆のパパが亡くなってしまっても、 変わらず金を返せない輩はいるからなあ」 レトリバーをぽん、と椅子の上に座らせて。 それにばいばい、なんて手を振ってから部屋を後にした。 ……これはほんの一幕で。 各地で囁かれる噂程度の情報たちが何処か何かの拍子で繋がって、アウグストの死の詳細がアルバファミリー全体に伝わるのは時間の問題だろう。 (G3) backador 2022/08/12(Fri) 4:44:11 |
【秘】 花で語るは ソニー → 害のない毒 マキアート「優しいからカフェのことは好きだよ」 本心ではない軽口も、相手がそれを気軽なものだと理解してくれるからこそ言える。 相場として問題ない程度の金は支払っているといったって、この時間は自分のために使わされる。 ひょっとしたら同じだけの時間で想定以上の稼ぎを得られるのかもしれないのだから、 我侭を聞いてもらっている分は相応に報いなくてはならない。 衣服越しの陽物を擦られれば、布越しの刺激にじんわりと集中が向く。 意識を向け、与えられるものに集中する。ァ、と吐息混じりの声を漏らした。 尻肉の圧に押し潰された足の付根の間へ押し付けられるように、 血の集まり始めた肉が詰まって、巡る欲の温度を伝える。 「いいよ、不用意に"手"は出さない。ぜんぶカフェに任せる。 いつものお礼だと思ってさ、オレのことめちゃくちゃにしてよ」 両腕は後ろ手に、己の手首を掴まえるように固められる。いつまで耐えられるだろうな。 そうは言ったけど、まったく大人しくしているとも言った覚えはない。 背の高い背中を見上げる視線は、膝の高さも相まって平行には通わない。 ほんのりとある恨めしさと肌の暖かさへの嬉しさを込めた目は、ぱちぱちと瞬きをして。 際から見える肌を啄むように口付け、唇でインナーを引っ張る。 密着した股に押し付けられ、相手の動きに合わせて身動ぐ尻の刺激に耐えかねるように、 時折目を閉じてふうと息を吐いた。 焦らされる仔犬がもっと、とねだるように上体を背中に押し付けて、 もっと多くの刺激を欲しがるように前髪を首筋に擦り付けて、喉の上側で切なく鳴いた。 (-32) redhaguki 2022/08/12(Fri) 15:59:15 |
【人】 害のない毒 マキアート>>1:94 ヴェルデ つれない様子にわざとらしく困り眉を作って見せながらも、 さして気に留めた様子はなく、質問されればまた嬉しそうに。 「これはゴールデンレトリバーっていうんだ、かわいいでしょ」 ぬいぐるみを手前に持ちつつ屈んで、 そちらの分まで笑うかのようににこやかな表情を見せる。 「家で飼われてる奴と同じ犬種毛並みだったから、 ついつい興奮しちゃって。勿論イヌ以外も好きだけどさ」 「そっちは?何か好きな動物とかいたりする? もしかしたらあそこにあるかもよ」 屋台を指す。どうしてもお薦めしたいらしい。 (22) backador 2022/08/12(Fri) 22:50:37 |
【人】 害のない毒 マキアート【バー:アマラント】 「カフェ・コレットとポルケッタのパニーニ。 それと、この迷子犬のcucciaを頼みます」 切り離して折り畳んだメモをカウンターに差し出し、 普段よりかは若干気疲れしたような表情で席に着く。 暴れるだけならまだしも、賭け金を踏み倒そうとするなんて言語道断。だが代償を払わせるのは大層骨が折れる仕事だ。 オフであるのを良いことに背もたれに強めに体重を預け、 眼鏡を外し、一度嘆息。やりがいこそあるものの、 それはそれとして疲弊もするもの。 「みんな仲良くしてくれたらなあ」 勝っても負けても楽しい勝負、とはいかないな。 さて、どう調教したものかと思考を巡らせた矢先、 カウンターの片隅に飾られた花が目に入って微笑した。 (24) backador 2022/08/12(Fri) 23:27:58 |
マキアートは、次に店内を軽く見回したとき。 (a6) backador 2022/08/12(Fri) 23:29:19 |
【人】 害のない毒 マキアート>>a10 リカルド 「で──今のはどなたなんですか?」 いつの間にか近くまで来てそう朗らかな声をかける男は、あなたに奇異の視線を向けることはないが、マフィアの情報通からすればより奇異の対象となりそうな。 “今まさに一触即発の、敵とも呼べる陣営相手に話しかける”なんてことを事もなげにやってのけた輩。 そう聞けば大層な大物かという認識を受けるかもしれないし、ともすれば有益な情報を握ってやろうなんて打算さえ持っていそうだ。 だが。きっと数度の邂逅があるあなたには分かるだろう。 「言い方が冷たい割に随分アドバイスしてくれてましたね。 リカルドさんが困ってる様子を見て、 つい気にかけたくなってしまったみたいな! ……あ、お酒大丈夫ですか?よければオレ飲みますよ」 探りを入れるような言い方ではあるが、単に他人行儀な彼が気になっただけ。 世間話のような語り口には裏表ひとつなく、『こいつ何も考えてねえ』──という様子がありありと出ているはずだ。 ペースに飲まれてしまえばそのまま絡まれそうだが、あなたはどう出るか。 (33) backador 2022/08/13(Sat) 7:31:38 |
【人】 害のない毒 マキアート>>35 ヴォルデ 「へえ?動物園には行ったことない? 見世物小屋も観たことないのかな」 いかにもその辺りで見受けられそうなラインナップに、思わず目を丸くして聞く。ただ、すぐに「あ」と短く声をあげつつ渋い顔をして。 「えーと、……ごめんね、 ないからどうってわけじゃないんだ」 男の身なりは見るからに整っており、物を買い与えようとした口振りからして貧困なんて無縁そうで。 とどのつまり、無意識のうちの嫌味になり得る。それに気づいたから一つ謝罪を挟んだ。 後を追うようにまた屋台の前に立ち、さっきは軽く見ただけのレトリバー以外のぬいぐるみらを眺める。 「……俺にとっての一番は犬だけど、 猫鳥鼠も十分にかわいいよなあ。 あとは個人の好みの差でしかなくって、 ましてやどれが可愛いか、優れてるか比べ合うことに大した意味なんてない」 「だからそもそも、 優劣を意識したことないってのも素敵なことさ。 今のキミにとって動物たちは、 全て等しい価値でいるってことでもあるからね」 まあ結局は押し付けなきゃいいんだよ。 言いつつ猫のぬいぐるみに笑みを向けて。 それはまるで、他の誰かに言い聞かせてるようでもあった。 (40) backador 2022/08/13(Sat) 13:54:36 |
【人】 害のない毒 マキアート>>42 リカルド 「そうですか…… 見かけによらない紳士でしたね」 目上(と勝手に思っている)相手から発された言葉は鵜呑みにする。取引とかしてるくせして。 そちらからすれば助かりはすれど、 危なっかしくも見えるだろうか。 そして作られた笑みに対してはほんの若干不満そうに眉根を寄せたものの、それまで。 顧問の真似をしてそんな堅苦しいのはよして、なんて言ってみたかったが洒落で済まず怒られそうなので断念。 「いかにも貴方はあまり……その、 浮かれた行事に慣れていなさそうですしね。 でも気を落とさないでください、このバーに来たことも含め、一歩目を踏み出せただけでも凄いことですよ!それに」 どこで見ても変わらないにこやかな笑みのまま、掌でグラスを指しながら話を続ける。 「……そのお酒、『心理状態をうまく調節できる天才』なんて言葉がついてるんです。 知らずのうちに頼んだのなら、 それはそれで何だか意味ありげじゃないですか?」 まるで本当に、その天からの才でもって、 うまく立ち直ろうとしてたみたいで。 ▽ (44) backador 2022/08/13(Sat) 17:54:39 |
【人】 害のない毒 マキアート>>42 リカルド 閑話休題。 おすすめを問われればふむ、と真面目に考え込んでみる。 迷惑をかけたいわけじゃないし、 力になれるなら願ったり叶ったり。 余計に絡みにいくこともなく、 互いにとって上々な話題の流れといったところで。 「うーん……オレなら、 塩気の効いたビスコッティを合わせますけど…… 口直しも兼ねるというなら、 ピツェッタなんていかがでしょう? 酸味のあるトマトソースが甘いお酒に合うし、それでいてスパイスがピリッと辛くていいアクセントになると思いますよ」 他にもオススメはあるのだが、それは自分が頼んでいて。 あわよくば分け合ったらいいか、とまた不用意なことを考えていたりするのだが。 (45) backador 2022/08/13(Sat) 17:56:04 |
【人】 害のない毒 マキアート>>39 テンゴ 【祭りの屋台】 「こら」 どこから見ていたのか、 万引き小僧の背中から商品を取り上げて顰めっ面。 「落ちてるのを拾ったら返しなさい! 勝手に持っていったら泥棒なんだからな!」 これ見よがしに指さしつつも、 言葉選びは事を荒立てない穏便なもの。 悪態を吐くなり逃げ去るなりした子供たちに「もう」だの「ほんとに」だのぼやきながら、商品を元の場所──だと推測するところに戻しつつ。 「子供ってやんちゃですね!」 同意を求めるような声は、駄菓子屋の店主へ向かった。 (46) backador 2022/08/13(Sat) 18:05:03 |
【秘】 害のない毒 マキアート → 花で語るは ソニーストライプシャツを肘まで下ろし、器用に後ろ手で外して。 肩筋に触れる啄むような唇の感触がくすぐったく、 ただそれが急かされたと感じたのか流れるようにインナーもたくしあげて。 そうして剥き出しになるのは、一見は荒事に対応するために絞られた筋肉質な身体だが、やはり健康的な肉付きが男らしく筋張ったそれを彩っており。ただ、決して少なくない古傷や、色濃く染みついた斑点が決して平穏ではいられない暮らしを物語っていた。 「全く、調子がいいんだから…… 果たしてそれは“どっち”に対するお礼なんだ?」 器用に衣類をテーブルまで投げて、改めてくっついた人肌が愛おしく、互いの昂る情欲を満たしてあげるために一度腰を持ち上げる。着衣も殆どなくなり、身を包むのは力強く膨らんだ脹脛を押し付けるソックスと、秘所を隠すどころか主張させるばかりの下着のみ。 顔を向き合わせて、今度は股の間に尻を下ろすようにして座る。勃ちあがった自分のそれが下腹なりに擦れたら、貪りたくてもっと押し付けるみたいに。 「優しい相手にメチャクチャに、なんて頼むキミは、 存外意地悪なんだなと改めて思うよ」 とはいえ幾度となく好き放題してきた相手を今は自由にしてもいい、となれば、口では乗り気なわけじゃなそうなことを言いつつも、どうしても湧き立つものはあるもの。それが後を引かない感情ならば猶更。 背もたれに手を乗せ、出来の悪い駄犬のような、甘え上手な表情で見下ろして。 鼻先を近づけて顔を斜めにし、慈しむようなbacioを。 せっかくの熱が冷めてしまわぬように、そのままよく手入れされ滑らかな手の平をシャツとズボンの隙間に差し込み。今度はそちらの衣服に手をかけていこうとするだろう。 (-216) backador 2022/08/14(Sun) 9:06:08 |
【人】 害のない毒 マキアート>>52 リカルド 「何事も、遅すぎることはありません。 なんてオレが言うことでもないでしょうけど。 今この場に来る気になったとなれば、 じき上手く楽しめるようにもなりますよ」 そちらの過去を知ったわけでもないだろうが、 やはり縁遠そうな印象を踏まえて前向きな言葉をかける。 「はい、正に。カクテル言葉ですね。 こちらも気を着けてはいるんですが、 つい情に流されることも少なくはなくって…… いっそ見習いたいくらいですよ、ハハ」 そう憧れのような目を向ける男は、心から友好的だ。 まるで相手が自分を害する訳ないと信じて疑わないようで。 それはここがある種の中立地帯だからということを抜きに、 相手の人柄さえ──あなた相手には全く考慮していないわけでもなさそうだが、それでもきっと、他の者に、他の場所でも同じようにする。 来いと言えばノッテのアジトにだってついてきそうなもの。 利用されてもおかしくないというのに。恐ろしく映るのも不思議ではない話だ。 ▽ (65) backador 2022/08/14(Sun) 9:45:10 |
【人】 害のない毒 マキアート>>52 リカルド ただ取引の場で出会うときに、断られることもあるにしろ、 要求するものは少なくともカタギのそれではないし、 どうにも扱いに手慣れている。まごうことなき裏社会の者。 「諸々を考慮しなければ、 祭りとかにオレがついていってもいいんですがね!」 ただ、貴方はそういうわけにもいかないでしょう、と。 けれど言外に、“貴方がいいなら”なんてニュアンスを含めて。 噛み砕くなら、マフィアらしくないのではなく、寧ろ、 『マフィアはそうであればいい』なんて思想が透けているようだ。 祭りを楽しむのも、バーで便宜を図るのも含め、彼には同じこと。 結局、こいつは現在自分たちの置かれている状況を何も考えてない──と片付けてしまっても、構いはしないだろうが。 いいんですか一枚!と嬉しそうに自分の皿へピザを乗せる、 その呑気な表情に対して、結局深く考えても仕方あるまい。 (66) backador 2022/08/14(Sun) 9:46:07 |
【人】 害のない毒 マキアート>>58 テンゴ 「そんな軽く済ませるだなんて! 一個盗まれるだけでもう全然利益が……」 あ。間の抜けた声をひとつ出して、 熱が入る前に冷却。言ったところで押し付けにしかならない。 とはいえ、自分の仕事を考えると、 彼らがあのまま悪い方に育たないことを祈りたいものだ。 「……駄菓子、かあ。 嫌いじゃないけど、最近全然食べてないかもしれません」 聞かれたことに対しては、実に素直に答えた。 (67) backador 2022/08/14(Sun) 10:28:31 |
【人】 害のない毒 マキアート>>62 ヴェルデ 「……そんなものか」 優劣を比べ合うのに意味はない。 キミも理解を示してくれるなら、 きっと気にしなくてよかったことに違いない。 「そうだね。“当たり前”だ。 逆に言えば無理に同じにならなくてもいい。 多様性の尊重……皆が皆、そういう考えでいてくれたらこの街ももう少しは平和だったんだろうけど」 指された方に目を向ければ、 ああ、とか何だか懐かしむような声をあげる。 「いるだろうねえ、蛇。触ったことあるよ。 オレはどうしても好きになれなかったけど。 でもよくよく顔を見てみると結構愛嬌があるんだ。 虫のことを可愛いと愛でる知り合いも知ってるし……思う以上に人の差って激しい者なんだよなあ」 それが生活が豊かである故の知見ではなく、見世物小屋で培った経験であることは知る由もないだろうが。 ただ、人は色々な育ち方をしてるわけである。 「有意義な話だったよ、ボク。名前を聞いてもいいかな? オレはマキアート。この辺の賭博場で働いてるんだ」 (73) backador 2022/08/14(Sun) 17:13:00 |
【人】 害のない毒 マキアート>>71 リカルド 「こっちは結構人の付き合いをするので、 何気なく調べてるうちに、覚えちゃいました。 スプモーニは……『愛嬌』でしたかね。 ……オレはよく愛嬌がある、って言われますけど。 何だかんだ貴方のような方にもあると思うんですよね。 何も笑顔を振り撒くだけが愛嬌、 ってわけでは全然ないでしょうし」 自分のカフェ・コレットを舌で転がして、 お世辞ともつかない台詞を吐く。 抗争で会った時、血が流れる惨状であれば酷く顰めっ面で、けれど知り合いの顔を見るなり場にそぐわない笑みを浮かべた。 たぶん、生き残ったのはいかにも戦闘員じゃなさそうだからだったのだろう。 先ほどそちらが感じたように、周りにはマフィアと思われたかどうかさえ怪しい。 「いいんですか?楽しみにしてますね! 次会う時、忘れたとは言わせませんから」 社交辞令であるかもしれないのに、 言葉尻を捕まえては無邪気に笑った。 (78) backador 2022/08/14(Sun) 19:13:58 |
【人】 害のない毒 マキアート>>74 テンゴ 「え、いいんですか?……そ、それ目当てではないことを念頭にしていただけるなら!貰おうかなと思います!」 どれにしようかな〜。童心を忘れていない様子の男は吸い込まれるように駄菓子の籠を見る。 「物騒……そうですね。 この辺りは何かと落ち着かない情勢が続いています。 オレが輝いてみえるならば、寧ろそれが普遍的であればいいんだけど……世知辛いですね。幸運、と呼んでしまうくらいにはありふれていないということですから」 ただ、ふと見せる寂しげな横顔は、 子どものようと称するには少しばかり冷めた印象か。 「うーん、これかな……こっちかな…… これとか多分子どもの時に食べたような……?」 (81) backador 2022/08/14(Sun) 19:33:48 |
【秘】 花で語るは ソニー → 害のない毒 マキアート唾液を含ませてぬるついた舌は背筋を伝い、傷のふちをなぞるように辿る。 首を伸ばせば届く端っこまで耳朶を食んで続きを催促するよう。 何もせず与えられるばかりを好むわけじゃない、むしろ触れるほうがずっと好きだ。 だからこそ、魅惑的に見える相手を何もしないまま待つのが堪えて、こうして求めているのだろう。 背中越しの体温の主は興奮を覚えていると、示すように時々腰が揺れて門渡りを刺激する。 「オレ、我侭言うの好きなんだ。応えてくれるの、嬉しいから…… カフェはいい匂いがする。ちゃんと手入れしてる、匂い」 眉は下がり、蕩けるように見上げる。遊びでもこうして触れ合わせられるのは特別なことだ。 それが身持ちの固い人間の言う意味よりもずっと浅い意味であったとしても、 肌を寄せる喜びを分かち合えるのは、全く誰でもかまわないというのとは、少し違う。 こちらを向いた顔を見上げて、顎下に舌を這わせて深く息を吐く。 触れ合った唇は内側の粘膜を啄むように合わせて、ぴちりと水音を交換する。 どちらのものともわからないくらい混ざりあえば、次第に丸く甘い味の錯覚を覚えた。 「ン、もっと」 せがむ声を朱色の間に流し込んで、絡み合うほどではないくらいに舌先を送り込む。 唇の柔さをなじませるくらいの浅さで、誘って続きを乞うくらいのもの。 相手が脱がせやすいように袖口を浮かせたり椅子の座り方を変えたりして、労を減らすのも惜しまない。 段々と、あたたまった肌が密着し合う箇所が増える。 乾いて感じないくらいに薄うく汗をかいた皮膚がよけいに、性的なものを連想させて息を呑んだ。 (-262) redhaguki 2022/08/14(Sun) 19:55:53 |
【秘】 翠眼 ヴェルデ → 害のない毒 マキアートド忘れしたのか、そもそも知らないのか。 『ディーラー』という言葉さえ出てこない少年は。 「仕事は、……街娼」 あなたが職業を明かしたからか、そう告げた。 踵を返す。 「それじゃ、またね」 尤も、『また』があればの話だけれど。 (-263) beni 2022/08/14(Sun) 19:57:42 |
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