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【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* 推しはただのPL感情だよばかー! 親しいひと。大切な友達と憧れの先輩。間違えないでね?ハイ (-133) 968. 2022/08/21(Sun) 10:25:36 |
【秘】 墓場鳥 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ出会うのはいつも、太陽のすっかりと沈んだ夜のことだった。 ふたりとも、そういう仕事だ。 だからその夢は、なんとも奇妙な光景だったろう。 けれど、もし。 ――もし、その夢が叶うなら。 波濤のさんざめく水平線に、蜃気楼が浮かぶよう。 ゆらゆらと、夢か現か曖昧な笑みが、浮かんでは、消えて。 「……約束だよ、ヴィー。 ………まもってね、…」 オムレツと、約束と。 心地よく優しい香りと、酒精がもたらすふわふわとした高揚。 すべてがまるで、夢のようで。 夢は泡沫のように、ただの空想に消えて行く。 「うん。……ぜったいに」 ↓[1/3] (-150) gt 2022/08/21(Sun) 18:21:06 |
【秘】 墓場鳥 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ今日の彼女は、とても素直だ。 だけど、それでも嘘をつく。 「ぜったいに、もう一度、あなたとデートしにくるよ」 ゆっくりとあげた顔は、メイクでも隠し切れないくらいに青ざめていて。 目許にはアマルフィの海面のような、美しい涙がにじんでいて。 ――それなのに、童女のように笑っていて。 アンバランスで、こっけいで、美しくて、覆い隠されて。 彼女の生きざまそのものを刻んだ貌が、あなたとのひと時を楽しむように綻んだ。 ↓[2/3] (-151) gt 2022/08/21(Sun) 18:21:33 |
【秘】 墓場鳥 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ ↓[3/3] 「……ん。おいしそ〜。 いただきまぁす」 皿にそっと手を添えながら、口を開く。 ちろりとのぞく赤い舌。充血した瞳。 血の気はすっかりと引いているのに。 彼女の身体のそこかしこが、流れる血を想起させるように赤らんでいるよう。 「……真面目な話、さっさと逃げる準備はしたいんだよね。 旅行券の手配はしたけど、うちの子たちの分まで用意できるかどうか──……」 うちの子、と彼女がいうのなら、それはPollo Neroの娼婦たちのことだ。 彼女はいつだって、いらない責任を背負い込む。 そういう性分なのだ。 本当はそんなに、強くなんてないのに。 結局、彼女が今日ここにきたのは、甘えるためだ。 怒りと不安と、寂しさと、絶望と。 なにもかも足りないなかでひといきに溺れてしまわないように、ばたばたと足掻いている。 ――ほんとうは、あなたにだって縋りたくはなかった。 本当は助けてほしくても、それをかたちに出すことはいやだった。 それが、彼女の意地だった。 それすらも、そのかたちすら保てなくなったから、 彼 女 は死 んだ のだ。 (-152) gt 2022/08/21(Sun) 18:26:45 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 郵便切手 フラン>>フラン 「あなたが、」 くすり、くすくす また小さく笑って。 つい、あなたを揶揄う事が楽しくて。 「フランが”お兄ちゃん”というのが、 なんだかとてもお似合いで、つい。失礼しました」 きっと優しい兄なのだろうなと想像して。 きっと穏やかな家庭なのだろうなと想像して。 タルトへ向けた穏やかな瞳は きっと、あなたと同じ色をしていただろう。 「はい、お気遣いありがとうございます。 ……でも、しっかりだなんて、全然ですよ? 今日も、ずっと良くしていただいた先輩が、 遠くへ行くことになってしまって……」 それがショックで、つい。 そう言って情けなさそうに眉を下げて苦笑。 じくり疼く、まだ新鮮な胸の痛みは、 ホットミルクだけでは癒されない。 (-162) 968. 2022/08/21(Sun) 19:48:00 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* あーーーーーービアンカさん〜〜〜!!!!!! あ〜〜〜〜!! if時空あったら、絶対太陽の下に連れてくんだ……。 一緒に浜辺デートするんだ……ぐすん。 (-163) 968. 2022/08/21(Sun) 19:52:32 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* たぶん、私これ自分で自分の傷口広げてるんだろうな〜、 と思いつつも止められないぱっしょん。パッションではない。 乗ってくれるビアンカさん、ホント好き。 ありがとうございます。 (-169) 968. 2022/08/21(Sun) 20:25:08 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* 先輩から許可出ちゃった……。 本当に大丈夫かな〜〜と思いつつ、もうちょっとお話考えよ。 没案棄てなければよかった〜〜〜! (-174) 968. 2022/08/21(Sun) 21:24:37 |
【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ「似合う、は初めて言われました。 ……頼りない印象の方が持たれやすいので」 こそばゆい気持ちになって眉が下がる。 ──遠くへ行った。 それが身に覚えのある言い方で。 でも確信なんてものはなかったから、どう反応するべきかを迷ってしまう。 揺らいだ内心は、機微に敏いあなたに悟られただろうか。 食器の立てる音だけが無感動だ。 「とても慕っていらっしゃったんですね」 消沈、という表現がここまで当てはまる状況もないだろう。 それくらいには参っているようだった。 それは確かなことだろうから、気遣わしげに言葉を掛ける。 「……もう、会えないくらいの遠くですか」 どちらともとれる表現を選んで並べて。 こういう曖昧さは、案外得意だった。 (-179) dome 2022/08/21(Sun) 22:08:09 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 墓場鳥 ビアンカ>> ビアンカ そう。夜でしか生きられない二人の”Se”。 ありえない夢――ありえて欲しかった、夢。 だからいつも目覚めては、現実に帰って来ては、泣いていた 夢でなら、誰もが笑って過ごせるのに。 夢でなら、あなたに口癖なんて言わせずに済むのに。 しあわせで、ざんこくな、ゆめ―― 「……。」 空気に溶けるような声に、僅かに頷く。 すこし困ったような微笑を湛えて。 「……はい。待っています」 今度は確かに、頷く。 その時は、もっと色々作りましょうか。 材料も手間もかかりますが、とっておきのコース。 アレであなたお驚く顔を見てあげます 青い顔を、湛えた涙を、”次”の時は別の色に変えたくて。 遠く離れるあなたの門出を祝う計画を。 それが叶う事がないなんて思いもせずに―― [1/2] (-180) 968. 2022/08/21(Sun) 22:30:52 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 墓場鳥 ビアンカ「どうぞ召し上がれ」 この言葉もいつぶりだっけな、なんて思いながら あなたの食事を見守る。 少しでも、元気が戻ると良いのですが 次の料理に掛かる前に、またワインを傾ける女に とんでもない計画の話。 咳き込みそうになるのを何とか堪えて。 「それを私に言わないでくださいよ。 店総出で夜逃げだなんて、知れたら騒ぎですよ」 呆れた声と視線で返す。 下っ端でもマフィアの一員だ。 そんなことを看過するわけにはいかない。 「……多少なら、手伝いますよ。おいくら必要ですか?」 ――のに。 口をついて出るのはそんな言葉。 自分に対しても苦笑が漏れる。 少々”臨時収入”もありましたし、ね 一瞬の後ろめたい苦笑はすぐに隠して。 甘えられているなんて、頼られてるだなんて ちっとも気付かない女はいつもの通りに淡々と答える。 [2/2] (-181) 968. 2022/08/21(Sun) 22:32:48 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 郵便切手 フラン>>フラン 掛けられた優しい言葉に、口元に力が入る。 つい重い吐息をを零してから、 両手でホットミルクを包んで話し始めた。 「えぇ。尊敬できる方ですから。 まだ仕事に慣れない私を気遣ってくださり、 期待して成長を祈ってくださった。 素敵な方、でした」 カチャリ テーブルとカップの間で小さな音が鳴る。 動揺はそこまでに留めたけれども。 「……どう、でしょうか? 仕事柄、異動が多いですから。 案外、私も遠くないうちに あちらへ行くことになるかもしれません」 少し寂し気に微笑んだ。 この状況では明日なんて見えない。自分も―― ……その時、この青年には伝える方法はないだろう。 でも、それで良い。それで良いと、思う。 彼には普通の生活を、送って欲しいから。 ――私なんかと関わり合いのない世界で。 (-182) 968. 2022/08/21(Sun) 22:54:49 |
【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ「それは……寂しく、なりますね」 もしも異動の真意が"想像した通り"であるならば少し羨ましい。 不躾な言葉は甘味と共に飲み込んだ。 代わりに吐き出されるのは思案げなため息。 「きっとヴィオレッタさんは、 先輩と同じ所へ行きたいのかもしれませんが。 ……自分はまだ、こうしてお話をしていたいです」 あなたの望みと自分の喜び。 どちらを優先するべきかなんてものは明白だった。 未練がましくなってしまうのは、 思いの外、孤独を受け入れ難かったからだ。 あなたがどこかで死んだって、いつも通りに日々は過ぎるのだろう。 家族の時ですらそうだった。 別れだけが平等だ。 死だけが身分のしがらみを取り払う。 「だから、」 でもそれで良いとは思いたくなかった。 「預けものを。」 いつかの離別を避けられないなら、悪あがきくらい許されるだろう。 「預けものを、頼んでも良いですか」 (-196) dome 2022/08/22(Mon) 0:19:08 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 郵便切手 フラン>>フラン あなたの溜息に、また小さく笑って。 「すぐに、というわけではないので、 そんなにしんみりとなさらないでください。 私の勤め先がどうなるかは上次第。 まだ決まっているわけではないですよ」 惜しんで貰えることは嬉しい、なんて本音は口にしない。 この人にとって、私はバーですれ違っただけの いつか記憶に埋もれてしまう女で良いのだから。 「……そうですね。 またあの方の下で働きたい、という気持ちはあります。 ですが、勝手はできませんから」 本音を見透かされているとは露にも思わず。 それらしい返事をする。 明るい世界にも暗い話はあるだろうに、それに気づかずに。 「……?預け物ですか?」 タルトを口に運んだフォークを持ったままに、首を傾けた。 (-292) 968. 2022/08/22(Mon) 20:17:00 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタソロール下書きの合間の今日のレビューだよ、いえーい。 いえーいじゃないってば。今日も、推しが、推しが……。エン >>+0 >>+1 ビアンカさん……………………。 怪我の心配に行こうかな、とか お話中で不穏出しちゃったな、とか 思っている最中の吊りで呆然としました。 泣きました、本当に。 ちょくちょく書いてますが、最初から。 自己紹介ひとことからあなたが好きでした。 強いあなたも、甘えるあなたも、その在り方の美しさも。 今も好きです(お話くださりありがとうございます)。 ifがあったら『幸せにしたい』人。 >>+2 >>+3 >>+4 ヴェネリオさん。 絡みがなかったのもあって若干ぼんやりした印象ですが、 自己紹介ひとことが恰好良かったな〜、 と”ダメに見えて実は切れ者”な感じのイメージ。 その最後が…………とても、切ない……。 こういうの、弱いです。 >>+6 ハイパー生真面目マン リカルドさん。 スプシの段階からきっと好きだなーと思ってた。 やっぱり絡みはなかったけれど、 あなたの不器用さと真面目さが愛おしかったです。 (-307) 968. 2022/08/22(Mon) 21:31:07 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタちょっと番外レビュー。 >>アウグスト様 勝手に性格描写しちゃった、てへ。てへではない。 The悪役の雰囲気。特に……思うところはない、かな。 >>クリスティーナさん 前も書いたきがするのですが、可愛いんですよ、設定が。 話してるの見たかったな〜〜。動いてるの見たかったな〜〜。 お散歩でレオくんひっぱり回されているのとか、 街を歩いている最中に可愛いものを見つけて 立ち止まるけれど、はっとして慌てて離れるのとか。 ……勝手に二次創作しない。ハイ >>フランさん 絶対死なないマン。 秘話に切り替わった時に若干どきどきしていました。 というか、この時点でバレているのを確信してた。 毎日お仕事RPしてるの、好きです。 何か闇抱えてて怖い。幸せになって。なりなさい。 >>エルネストさん 溜息つきがち苦労人のNo.2って美味しいですよね(?) 個人的には結構好きな設定です。 それもあって少しだけ使わせていただいている感じの。 >>ドナートさん 参謀型No.2?顔が良い。顔が!良い! リカルドさんもそうですが、 かっちり系のスーツ似合う人好きなんですよね。。 (-311) 968. 2022/08/22(Mon) 21:43:49 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタえ?先輩のレビューシンプルだったのに ビアンカさんのレビューが濃くないかって? 先輩は……匿名で色々零してたので……。 それに、手加減していたので(?) 手加減なしで良いのですか?よーし! >>1:10 まずね、まずね。最初から眼鏡なし差分なのですよ。 完・全・に、不意を討たれました、最高です。恰好良い。 >>1:83 >>2:G3 これとかめさめさ可愛くないですか? 前にも書きましたが、成人男性×ぬいって新境地では? 最高では?可愛い、好き。 >>2:33 リカルドさんとの絡み。心の中でめっさ団扇振ってました。 推し×推し最高ですか?最っ高です。 サルヴァトーレさんやヴェルデくん、テンゴさん。 後ソロールのモブとのやりとりもそうなのですが 全部人懐っこさと穏やかさが出てて好きです。 >>4:+3 ちょくちょく書いてた手帳の内容が 此処で明かされるのずるくないですか?泣きました。 話の流れがあまりにあまりでしんどかったな〜〜。 完全にメンタル使い果たしてました。これが死アリの重さ。。 (-314) 968. 2022/08/22(Mon) 22:03:07 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ先輩に関してはもう一つ。 最初、事務員予定にしていたのを 世界観を読み直してディーラーに変えたのですよね。 その時は気付かなかったのですが、先輩と被ってて。。 被り嫌がられるかな〜、どうしよう〜〜〜〜って思いながら、 同僚で既知打診したところあっさりの快諾。 しかも密かに後輩がいいな〜と思ってたら 先輩になってくださって……めさめさ嬉しかったです。 あと、呼び名も出来れば愛称で呼んで欲しいな〜、 と思ってのふんわり打診にもあっさりOK貰えて……。 これも実はめさめさ嬉しかったです。 片想いに関しては後輩OK貰った時点から考えてはいました。 ただ、出すかは……結構かなり迷いました。 (ほかの既知を見て)報われない恋は確定だったので。。 それでも強硬したのは……まぁ、抑えられなくて、つい。 ……一つ?既に三つでは?? 語りだすと止まらないのでここまでで!!!! (-316) 968. 2022/08/22(Mon) 22:13:48 |
【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ「すぐに、でないのなら……安心できますが」 それらしい答えを飲み下しながら、思考を巡らせる。 届けるのが自分の仕事なのに。 たった二回しか時間を共にしたことがないのに。 どうかしている。 でも、お互いそうでなければ、出会うことすらなかっただろう。 だから最後まで、どうかしたままでいてやるべきだ。 きっとこれが、青年にとって最初で最後の賭け事だ。 明るい世界にも暗い話があるのなら、 闇の中に光を灯しても良い筈だ。 それがマッチ売りの火になるか、幾星霜と続く星灯りになるかは受け取り手に委ねられているのだろう。 だから願いを 掛けよう 。胸ポケットに、手を伸ばす。 頼りないお兄ちゃんにとってきみは。 バーですれ違っただけの女じゃなくて、大好きな妹を一瞬でも思い出させてくれた可愛い人だ。 (1/2) (-328) dome 2022/08/22(Mon) 22:48:42 |
【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタカフェの明かりに照らされて、差し出した手の中の預け物が露わになる。 繊細なチェーンの先。 エメラルドがひし形のプレートに嵌められている。 裏には Nina と彫られた刻印が見えるだろう。 ひっそりと刻まれたそれに気づくかもしれないし、気づかないかもしれない。 どちらにせよ、今それは重要ではなかった。 「幸運の御守りです」 「また、 会える ように」きみの大好きな先輩と。 おれの話したいきみと。 あなたが少しでも長く、幸運と共に無事でいられるように。 預けもの、なんて言ってみたけれど 本当は返してもらうつもりなんて更々ない。 「……ずっと持っていてください。 いつか 遠く へ行くときも、一緒に持っていってください」いつか向こうで会ったときが、それを返してもらうときだ。 できれば、遅ければ遅いほど良い。 いつ来るか判らない別れが来るまでは、またねを続けよう。 あなたにしてあげられることなんて、それくらいが精々だ。 それくらいはしてあげたかった。 (2/2) (-329) dome 2022/08/22(Mon) 22:49:33 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* えーーーー!これ、受け取らないの、アリ? なし……だよ、ねぇ……。。 でも、受け取ったら……。。 重い、重いよ!!!! なるほど、先輩の気持ちがちょっと、分かりました。苦しい。 (-338) 968. 2022/08/22(Mon) 23:09:07 |
【秘】 墓場鳥 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ一夜の夢を見せる。 そんなロマンチックな言葉を、女はめったに口にしなかった。 娼婦という職業にある種の誇りをもち、 春を鬻ぐことで生きて、 そして自らを嫌悪する。 矛盾だらけの夢は、そんな彼女の――あるいはあなたの――生き様のようであった。 「……ん」 あなたの微笑と頷きに、吐息のような声が漏れて。 ビアンカは、唇をゆがめた。 ゆがめたようにしか、見えなかった。 ――なんと下手くそな笑顔だろう。 曲がりなりにも男を蠱惑することを生業とするものが浮かべていい顔ではなかった。 けれど、あなたの前で、ビアンカはそのようにして微笑うのだ。 今日の彼女は素直だ。 ぞろりとした布を幾程纏っても、メイクを肌に塗り重ねたても、隠せないものがある。 あなたの胸中を、夢のような計画を知ってか知らずか。 笑顔めいたできそこないの表情を浮かべながら、ビアンカは目の前で掌を開いたり、閉じたりしている。 酒精を含んだにも関わらず、その指先は真っ白いままだった。 ↓[1/2] (-375) gt 2022/08/23(Tue) 4:13:38 |
【秘】 墓場鳥 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ↓ 「だあって、現実的に考えたらそれしかないでしょ? うちの会社は国外の伝手が弱いからさあ」 濡れた唇の前で匙を無作法に揺らしながら、非現実的な話を語る。 籠の鳥が空を望むのは、道理に合わないことだ。 誰しもが持っているありきたりの現実すらも 決して叶わない夢になる。 たとえこの食卓がどれほど和やかで温かくとも、 女たちが生きているのは、そういう場所だった。 「……お金は平気。 って、言いたいトコだけど、…… ………。 ……………ガキひとり、 大学にいれるのって、いくらかかるか、ってわかる? 」ああ、これは非現実的だ。 叶うはずのない話を、彼女はしたいのだ。 [2/2] (-376) gt 2022/08/23(Tue) 4:14:06 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* あのね。すき。 そういうの、めさめさ刺さります。 素直じゃない家族への愛情って、もう、もう!! そんなのチラ見せされたらもう!!!! 自分にしか見せない表情っていうのも、そそりますよね。 ぞくぞくします。最高です。 (-384) 968. 2022/08/23(Tue) 9:28:47 |
【独】 エースオブ―― ヴィオレッタ/* ソニーさんも苦しんでるっぽいな〜〜。 止めてあげるべきだったのかな……。 命を握るって怖いですね、めさめさ悩む。 悩むのも嫌いじゃないのが困るところですが。 (-385) 968. 2022/08/23(Tue) 9:34:39 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 郵便切手 フラン>>フラン あなたのそんな覚悟には気付かずに。 あなたのそんな想いにも気付かずに。 フォークを置いて、手の中の鎖へ手を伸ばす。 しゃら、と小さな音を立ててネックレスを持ち上げて、 困ったように、笑う。 「素敵なお守り、ですね。 ですが……少々。受け取り辛いですね」 二度。そうたったの二度だ。彼と話したのは。 礼として受け取るには重すぎて、 想いとして受け取ることはできない。 くるくると回る翠玉。 その裏に刻まれた名は、自分のものではない。 それを見て小さく頷く。 ……私を誰かと重ねたのですね、きっと 苦笑とも溜息ともつかない吐息を零して、 そっとあなたの手の中に戻した。 「こちらはあなたの大切な方へ、差し上げてください。 今でなくても、いつか」 鎖を零した手をあなたの手に重ね、微笑む。 今度はあなたへの気遣いと感謝を込めた笑みには 僅かな寂しさの色が混じっていた。 (-444) 968. 2022/08/23(Tue) 19:50:55 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 墓場鳥 ビアンカ>> ビアンカ 一夜の夢を見せる。 そんな騙し文句を、女はよく口にした。 ディーラーはそうやって客に夢を見せ、 客から夢を奪う仕事だ。 そう、見せられるのは一時の夢だけ。 いくら己の仕事に誇りを持っていても、 夢破れて去る背中を見送るのは、いつになっても苦しかった。 だから目の前の女にだけ、その言葉を零していた。 自らを嫌悪して、嘲る様に。 くすり、小さく笑いを零す。 ヴィオレッタはその下手な笑い方が、好きだ。 男には決して見せない微笑み。 そこにあなたの”ほんとう”を見た気になって。 いつもは少しずつしか見れないあなたの素直。 今日はそれがたくさん見れることに、 少し驚いて、楽しくて、とても嬉しくて。 だから、見逃してしまったのかもしれない。 助けを求めるサインなんて、たくさんあったのに―― [1/2] (-460) 968. 2022/08/23(Tue) 20:47:43 |
【秘】 エースオブ―― ヴィオレッタ → 墓場鳥 ビアンカ「そこは否定しませんけれどね」 少々のお行儀の悪さを咎める事はなく、ただ頷く。 ノッテのような伝手があれば、違ったのかもしれない。 でも、それは逃がしてあげられないということで―― だから、アルバが外は弱かったのは、良かったのだろう。 自分が逃げられないからこそ。 逃げる事をとっくに諦めていたたからこそ、 せめてこの美しい鳥には空で自由を得て欲しかった。 似た者同士の、でも抗い続けるあなたにこそ。 言い淀んだ答えの続きを待たずに、 オムレツを切り分けて、小さく口を開く。 ぽとり 手元の皿にケチャップが落ちた。 それにも気付かずに、口へとオムレツのかけらを運ぶ。 数度の咀嚼は口の端が緩んだままで。 「料理学校ならわかるのですが、大学ですか。 正直なところ、総額は分かりません。 ……が、入学費用くらいなら、工面できると思いますよ」 にまにまと緩んだままの口元を傾けたワイングラスで隠す。 水面に映りこんだ緑の瞳も楽し気に細められていた。 [2/2] (-465) 968. 2022/08/23(Tue) 20:52:26 |
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