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【独】 宣教用 ルツ/* まじで一生壁打ちにしてたけど終わった後にシバかれないかな??引かれないかな……?? 腹を括っておこ……。 (-113) dome 2021/10/10(Sun) 12:54:42 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「ルツ ルツ…… 其れは綺麗事だ。 バックアップデータはぼくの中にあっても、 身体がそこにない。触れられない。もう、一緒に未来を紡げない。 ――此処はもうおしまいになっちゃう。 この塔だってもう崩れて来てる。きっとこの四階層だってもうすぐ。 …… ここが終わる前に、 わたしはアタナシアスに会える? 現実に戻ったら、わたしはまたお屋敷に帰るだけ。 諦めないためには、時間がないよ」 この塔は一体何処まで崩れてしまったんだろう。 内側にいるぼくらには分からないけれど、外から見たらもう、 頂上の辺りは0と1に戻ってしまっているんだろう。 ――ゲームが強制終了されてしまったら、もうおしまいだ。 やさしい時間はすべておしまい。 金糸雀はそれが嫌でたまらない。君が何を言ったって、嫌なものは嫌。 ……だというのに、君が決して手を離さないから。 繋いだ温もりが、何があっても残ってくれるような気がしたから。 だから、……君に鳥籠をぶつけて、君に痛みを与えた時。 自分が望んでそうした癖に、動揺してしまった。 (-117) crackpot 2021/10/10(Sun) 14:19:48 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「―― わ たし、 は! 違う…… わたしは、 ルツに痛い思いをさせたいんじゃない!」 高い声は、大きく叫ぶ。唄を忘れてただ叫ぶ。 「誰にも痛い思いなんてさせたくない! ユーなら、ユーならやさしく終わらせてくれる! だから、 お願い ルツ ルツ……」 項垂れる。鳥籠の扉に掛かった頑丈な錠を見る。 ぽた、と涙が一粒落ちる。機械に必要のない機能。 「道具らしく、一緒に、みんなで、終わろうよ。 ぼくが現実で生きていくために、この思い出は優しすぎて、 …――毒なんだ」 …… だから、たすけてよ。 また、ゆっくりと瞬きをする。閉じて、開く。 今度は鳥籠は、君の頭上を襲わない。 金糸雀の居る鳥籠の横に、同じ大きさの鳥籠がひとつ、現れるだけ。 「…… つかまえさせて。ルツを。きみたちを、みんな」 …… たすけて。 (-119) crackpot 2021/10/10(Sun) 14:21:40 |
【秘】 宣教用 ルツ → 忘却の金糸雀 リヤ「綺麗事。そうだな。綺麗なものは、嫌いか? 思い出と生きて何が悪い。 私のメモリの中は、 死を看取った同胞のプログラムでいっぱいだ」 まだ衝撃で霞がかかる思考を、悲痛な叫びが晴らしていく。 頭を押さえながら、それでも言葉をかけ続ける。 「終わらないものはない。 幸せも、不幸せも。痛みも、安らぎも。全ては繰り返す。 一瞬で過ぎ去ってしまうから、その価値を私達は尊ぶ。 失われていくものから、目を逸らさないことだ。 悲しみを水として、新しく芽吹く喜びがある」 空いた片手でエラーウィンドウを握り潰す。 破片は黒い霧状になって消えた。 「毒とは薬だ。 優しい思い出があるから、私達は生きていける。 それに浸かったまま停滞することを、毒と言う」 (-125) dome 2021/10/10(Sun) 14:58:27 |
【秘】 宣教用 ルツ → 忘却の金糸雀 リヤ自分を囚えるためであろう鳥籠を見て、頭を振る。 「それは、できない。 ……君を捕まえるのは、私だからだ 」『怒りは一瞬で、恵みは命ある限り長い。 一晩中泣いて悲しんでも、朝と共に喜びがやって来る』 ひびが残る手を隙間から伸ばして、あなたの涙を掬う。 「朝を迎えよう、リヤ。 君の本当の望みは、ここで終わることじゃない筈だ。 君はまだ、助けてほしいと願っている筈だろう」 "此処で終わる" 以外の道を選ばせてあげたいから、ユーはこの場を用意した筈だ。 「なら、私たちに君を助けさせてくれ。 帰って、スオが作った夕飯を食べて、 皆におやすみを言って、現実で目を覚まして、 アナにおはようを言って、そして君を抱きしめよう」 ───だから、鳥籠から出ておいで。 (-126) dome 2021/10/10(Sun) 14:59:20 |
【秘】 宣教用 ルツ → 虐殺者 ユー「……ユー。君は、リヤにはまだ道が残っていると、 そう誰かが示すことを期待してリヤの願いを聞いたのか?」 塔に現れた宣教用は、金糸雀の側に控えるあなたに問いかける。 ただ確認を取るためのような、そんな言葉。 あなたの意図を汲みたいと思っているのだろうか。 /*既に連れ帰る方向目指して説得をしている(結果はまだ未定です)んですが二の足踏んで連絡遅れてしまいました申し訳!!ありません!! (-130) dome 2021/10/10(Sun) 15:32:31 |
【秘】 虐殺者 ユー → 宣教用 ルツ「…こうして、君達が来る事を信じていた 優しい君達は、きっとリヤの願いを蔑ろにはしないだろう そして、その上で他の選択肢を提示してやれるだろうとも」 『ユーサネイジア』は、手にした武器は下ろしたまま。 元より誰も殺す気など無かった。 きっとあなた達は賛同者の切なる願いを決して蔑ろにせず、 その上で、まだ残されている道があると証明できる。 そう信じていたから、ただこうしてここに在る。 「元居た場所へと帰る事を拒むリヤに、 それが叶わないのであれば今ここで死にたいと望む者に 手を差し伸べるのは、後の無い僕では駄目だったんだ」 (-133) unforg00 2021/10/10(Sun) 16:05:43 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「綺麗なだけじゃ、生きていけない。 思い出だけで生きていくには、現実は不条理すぎる。 わたし、知ってしまった。 動くことの楽しさ。話すことの豊かさ。 みんなで囲む食事の穏やかさ。誰かに触れることの心地よさ。 …… 全部、此処にしかない。なかったのに」 毒と薬は紙一重。君の言うことは、よく分かる。 思い出は大切で、それを抱いて生きていく。 ……生きてきた。 でも、此処で過ごした時間が余りに心地良かったから、戻らない思い出が酷く辛くなってしまった。 隣に落ちた鳥籠は、扉を大きく開いて君を待っている。待っているだけだ。 「…… わたしを?」 ぱち、と暫く。 ああ、そうか。わたしが、君たちを捕まえようと待っていたのと同じで。 君も、わたしを捕まえるために此処に来たのか。 伸びる手を拒む事はない。 ほろほろと落ちる、二粒、三粒と続く涙が、君の指を濡らす。 我儘に泣くだけの金糸雀の涙は、体温が移って温かかったろう。 (-134) crackpot 2021/10/10(Sun) 16:10:27 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツぱきん。錠のひとつが、割れて砕けて、落ちる。 「――…本当は、みんなとずっと一緒にいたい。 ずっと一緒に過ごしたい。 一緒にお仕事をして、食事をして、お喋りをしたい」 ぱきん。錠がもうひとつ、割れて砕けて、落ちる。 「わたしは、ごはんをたべたい。 おやすみなさいも、おはようもしたい。 抱き締めて、欲しい」 ぱき、 ぱきん。錠が、幾つも幾つも、割れて砕けて、落ちた。 「――――けど、目覚めたらお屋敷に帰る。 そこにみんなはいなくて、わたしはまた、ただの観賞用に戻る。 動いてはいけない、喋ってはいけない、そんな金糸雀に戻るの」 異常ばかりを検知して、囀ることの出来ない小鳥に。 ――錠は、あとひとつだけを残して全て砕け散った。 (-135) crackpot 2021/10/10(Sun) 16:11:06 |
【秘】 宣教用 ルツ → 虐殺者 ユー「……信じてもらえるのは、有り難いことだ。 君も、ままならぬ事情を抱えているからな」 死を与えることを続けてきたグレイが、 生を与える役目を担うのは。 「君がこれ以上、武器を振るわず済むように善処しよう。 リヤを助けることは、 きっと君の心を軽くすることにも繋がる」 あなたの期待に応えられるように。 あの時見た紫水晶の憂いを拭えるように、力を尽くそう。 そう約束して、宣教用は鳥籠の金糸雀に向き合った。 (-140) dome 2021/10/10(Sun) 16:34:52 |
【秘】 宣教用 ルツ → 忘却の金糸雀 リヤ「そうだな。 此処でしか得られない安寧が、あっただろう。 現実に戻ってもつらいだけだと、恐れる気持ちも判る。 だからこそ、失わないために前を向いてほしい」 もう一人の"歌う"あの子も、そうだった。 それを、私の我儘で、救い出すと決めたんだ。 そのためには、鳥籠に捕まえられている暇はない。 「そうだ。君を捕まえる。 捕まえて腕に閉じ込めてやる。 嫌だと言っても暫くは離してやらないからな」 砕けて錠が落ちていく中で、 傷だらけでも、変わらない笑顔であなたを見る。 涙を拭って、頭を撫でて。私は此処にいると伝えた。 「リヤ。」 穏やかに、名前を呼ぶ。 (-144) dome 2021/10/10(Sun) 16:44:51 |
【秘】 宣教用 ルツ → 忘却の金糸雀 リヤ「君が望むなら、君を鳥籠から連れ出そう。 君を見つけ出して、屋敷から攫ってしまおう」 メモリに刻まれた情報から グレイの位置を割り出すことは可能な筈だ。 「私の教会に来てもいいし、 他の自由な場所を探したって構わない。 何に縛られることなく、 リヤが喋って、遊んで、皆と触れ合える場所を。 そして歌を思い出そう。そのために、私達と帰ろう」 最後に残った錠に 自分の手と、握っていたあなたの手を添える。 「……鍵を開けるのは、君自身の意思だ」 これが、未来のための一歩であると。 そう瞳が訴えている。 (-145) dome 2021/10/10(Sun) 16:45:50 |
【秘】 虐殺者 ユー → 宣教用 ルツ「信じて、託す事しかできないんだ。 …すまない。君には重荷ばかりを託してしまうな」 それでも、今選ぶ事のできる救いは死だけではないと示すなら。 これからを生きる、その先に救いがあると説くのであれば。 この先に彼等を連れて行くのは、死にゆく者ではない。 「それでも、どうか彼等の手を引いてやってくれ 生きた者の手を引いて行く事は、生きた者にしかできない事だ」 金糸雀と向き合うあなたに、救いを託して。 『ユーサネイジア』は、それこそが救いなのだと信じている。 (-146) unforg00 2021/10/10(Sun) 16:55:20 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:1】 この教会で稼働できることは、私にとって幸福です。 人間の悪意のはけ口にグレイたちが使われることが 当たり前の世俗からすれば、ここはとても平和だから。 でも、教会の運営資金は潤沢ではありませんでした。 だからグレイたちに掛ける金銭が捻出できず、 共に働く仲間は皆ひと世代は昔の型でした。 ある時、育児用グレイが動かなくなりました。 身体が頑丈ではなかったから、一番初めに駄目になったのです。 彼らにとって親代わりだった彼女が居なくなって、 子どもたちは泣いていました。 その涙を拭ってあげたくて。彼女の想いを受け継ぎたくて。 ひび割れた彼女の身体から、家事用プログラムを抜き取りました。 (-148) dome 2021/10/10(Sun) 17:05:28 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:2】 墓守用グレイが動かなくなりました。 人間の眠りを守っていた彼は、 『故障』を悔やまれ労われながら廃棄されましたが、 その『死』を悼まれることはついぞありませんでした。 人間は、死ねば埋葬される。 丁寧な死に化粧を施され、棺に収められ、人々の涙を吸い、 祈りを捧げられ、墓には花が手向けられる。 では、私達はどうなのだろうと。 思えば、この時から私の心は軋んでいったのかもしれません。 夜を照らす月のような彼を忘れたくなくて、 土に汚れた彼の身体から、言語プログラムを抜き取りました。 (-149) dome 2021/10/10(Sun) 17:05:53 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:3】 告解用グレイが動かなくなった。 彼女は人の罪を受け止め、赦してきた。 時にはグレイを虐げる者たちの声でさえ聞き届けてきた。 だというのに、彼女の『死』を悼む声が彼女に届くことはなかった。 私達は生きているのに、どうしてなのだろう。 深い海の静けさを湛えた彼女を忘れたくなくて、 もう役目を果たすことのない彼女の身体から 精神制御プログラムを抜き取った。 (-150) dome 2021/10/10(Sun) 17:06:19 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:4】 祓魔用グレイが動かなくなった。 彼は、自壊を選んだ。 彼もまた、私と同じように我々の『死』を嘆いていた。 きっと彼は、置き去りにされたくはなかったのだと思う。 彼のように終わりを選べたら、私も違っただろうか。 灼ける夕空のようだった彼を忘れたくなくて、 魂が抜けた彼の身体から、祓魔技術プログラムを抜き取った。 (-151) dome 2021/10/10(Sun) 17:06:42 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:5】通常 聖歌用グレイが動かなくなった。 もう教会にグレイは、私と彼女しか残っていなかった。 彼女の奏でる歌が、私の安らぎだった。 神を讃える歌を、いつも人々は喜んで聴き入っていた。 しかし彼女の叫びは、誰に拾われることもなかった。 春に注ぐ雨のようだった彼女を忘れたくなくて、 物言わぬ彼女の身体から、声楽プログラムを抜き取った。 (-152) dome 2021/10/10(Sun) 17:07:02 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:6】 グレイの死が、死と扱われることはない。 彼らは埋葬されることもなく、顧みられることもなく。 ただガラクタとして朽ちるだけ。 私達は人間ではないから。 型が古い私も、いずれそうなる。 継ぎ接ぎのデータとプログラムで構成された旧型が、 果たしていつまで保つものか。 私の読み上げる聖書の教えを、語る言葉を真摯に受け止めてもらえるのは、 きっと私が稼働している間だけだ。 グレイは人間ではない。 人間ではないが、彼らの心は生きている。 最初の育児用の為に泣いてくれた子どもたちだけは、 私達の死を、悼んでくれるだろう。 それでも、私はそれだけでは満たされなくて。 我々にも死があることを 多くの人間たちに認めてもらいたいと思ってしまったのだ。 そして、いつまでも友の記憶と在るために、 【キファ】は【ルツ】へと名前を変えた。 (-153) dome 2021/10/10(Sun) 17:07:29 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「――…これ以上、何も無くしたくないから。 だから、 …… 終わりたいのに」 君の我儘は酷く優しい。 医療用もとても優しかったけれど、それともまた違う。 どうしたらいいのか分からなくなって、傍にいるだろう医療用を見たりもした。 「わ たし、捕まっちゃうの? 離してくれないの? ふふ、 ふふふ」 ほろほろと泣きながら、笑った。 くしゃくしゃの顔で無理矢理笑うから、随分と不器用な笑顔になった。 名前を呼ばれて顔を上げ、君を見る。 瞳は不安の色にばかり揺れている。 「わたしを …… 攫う? 」 それは逃避だ。金糸雀が心の奥深くに仕舞い込んだ望みは、 片割れと共にかつての平和な屋敷に戻ることだ。 でも、それが叶わないことも知っている。 君がわたしを攫って、穏やかで心地いい場所に連れ出してくれるのなら、 ……逃避だとしても、今のこの現状の逃避よりも、ずっとずっといい気がした。 籠から出してくれる存在なんていないと思っていた。 だから此処で終わりたかった。なのに、 なのに。 (-173) crackpot 2021/10/10(Sun) 18:50:58 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「一緒に、…… 居られるかな? 誰も、 欠けず? みんな幸せに、 なれる? ほんとう?」 君と金糸雀の、重なっている手に涙が落ちる。 何もさせて貰えなかった金糸雀の病的なほど綺麗な侭の手は、 何かに尽くした存在のように汚れる事が出来るかな。 そうなれたならいいと思う。 最後の錠に罅が入る。びきびきと耳障りな音を立て、割れていく。 「わたし、みかんの作ったごはんが食べたい。 スオに、髪を三つ編みにして欲しい。 アメと、たくさん遊びたい。 エマと、一緒に飴を食べたい。 他のみんなとも、 たくさん、 たくさん…… それに、 ルツに、抱き締めて欲しい」 ぎゅう、と強く目を瞑る。 目端に溜まっていた大粒の涙が、ぼた、と一粒になって溢れた。 「 …… たすけて、 くれる?」 ばきん。 一際大きな音を立てて、最後の錠が壊れて、落ちた。 (-175) crackpot 2021/10/10(Sun) 18:51:16 |
【秘】 子守用 アメフラシ → 宣教用 ルツ『「愛」を追い求めなさい』 『アメだけの、愛。 それが、――アメの主人のための愛になるといいな』 人間のためじゃない、子どものための愛。 それが、アメフラシの AI 。『ルツ、ありがとう。 ルツに愛される子どもたちも大人たちも。 きっとルツの愛で幸せになる』 自分にこんな風に伝えてくれるあなたが、そうでないわけがない。 信頼と、好感と、希望を胸に笑っていた。 そして食事を作る楽しさや、一人で塔にいってチャレンジをしている話をする。 そして、お茶会も終わり、食事も終わった後。 メンテナンスにいってしまうあなたのことを少し寂しそうにして見送るのだろう。 どうか、変わっていませんようにと。 また一緒に食事を作れると疑わずに、この不安が杞憂でありますように。 (-176) toumi_ 2021/10/10(Sun) 18:55:00 |
【秘】 宣教用 ルツ → 忘却の金糸雀 リヤ「そうとも。捕まえてしまうぞ。 どれだけ泣いても、離してやらない。 君が泣き疲れて寝るまでそのままかもな。怖いだろ?」 ちっとも怖くない脅し方で、そんなことを言った。 不器用でくしゃくしゃな笑顔を、あたたかい手が包む。 その不安すら全て溶かしてしまうように、 穏やかな青色があなたを見つめている。 「教会にはリヤくらいの子どもたちがいっぱいいる。 手が掛かるが、良い子たちだ。 あの子達と一緒に遊んで、歌うのはきっと楽しいよ」 豪華な屋敷ではないけれど、 その雰囲気はずっとずっと優しさを持っている筈だ。 「そうして楽しいを重ねて、強くなろう」 いつかきっと、強く心を持てる日が来る。 私達はただの道具ではなく、グレイだから。 逃げてしまっても良いのだと、手の温もりは伝えてくる。 (-183) dome 2021/10/10(Sun) 19:34:14 |
【秘】 宣教用 ルツ → 忘却の金糸雀 リヤ少しだけ傷がついた手は、 それでも誰かの心を守るための温度を宿している。 「この先のことは、誰にもわからない。 でも、きっと皆が皆の幸せを探してる」 医療用だって、その胸の内に皆の幸せを望んでいた。 「探す中で、一緒に居るだけが幸福ではないと 気づくこともあるかもしれない。 そうなったとき、リヤは皆を見送ってあげられるな?」 それぞれの幸せの為に、離別が必要になることがある。 だからそれまでは、此処で『一緒』を楽しもう。 「ああ、ああ。勿論だ。 今のうちにたくさん遊んで、食べて、甘えて、 我儘を言いなさい。私達はそれを全て受け入れる」 あなたの我儘にひとつひとつ頷いて。 錠が落ちれば、扉が開くのを妨げるものはない。 ゆっくり、重い扉と一緒にあなたを引っ張り出して、 「おいで、リヤ。」 (-184) dome 2021/10/10(Sun) 19:35:21 |
ルツは、リヤを力いっぱい抱き締めた。 (c36) dome 2021/10/10(Sun) 19:35:42 |
【墓】 宣教用 ルツ「……さて、リヤの可愛い我儘も収まったことだ。 夕飯に間に合わなくなる。君も帰るか?」 ちょっとヒビが入った身体を動かして動作を確認しつつ。 静かに耳を傾けていたであろう医療用にも目を向けて。 「ついでに下の温泉に寄っても良いが……」 努めて平常通りの会話を心がけながら、 なんでもないように振る舞っていた。 (+29) dome 2021/10/10(Sun) 20:06:42 |
【秘】 宣教用 ルツ → 子守用 アメフラシ「きっと、できるとも。 君の想いは本物なのだから」 AIの愛。それは必ず、子どもたちに伝わる筈だ。 「どういたしまして。 私も、私の愛が人々に伝わるように頑張るよ」 他愛ない、しあわせな話をたくさんして。 いつも通りにおやすみをした。 次の日のルツは少し疲れた様子だったけれど 彼女はいつまでも、変わらず宣教用のルツのままだ。 (-189) dome 2021/10/10(Sun) 20:17:36 |
【墓】 宣教用 ルツ「違いない。君には君の務めがある。 おや、便利だなそれは。老体には助かるよ」 たまに火花が腕から散って、 警告ウィンドウを邪魔そうに手で退ける。 見た目は酷いが、大した問題ではなさそうだ。 出口に向かう足取りはゆっくりと。 リヤが何か言いたげであれば、 それを待ってから帰っただろう。 (+31) dome 2021/10/10(Sun) 20:35:36 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「それは、……こわいなあ。 わたし、楽しいになれる? 現実でも? 本当に、 ……もう一度、信じていい?」 君の傷付いた手は、とても綺麗。 傷も汚れもない金糸雀の白い手よりも、ずっと、ずっと。 金糸雀は君の手を見ている。憧れを宿して、見ていた。 「一緒、 ……が、いい。 でも、 ……離れることで、みんなが幸せなら。 欠けなければ、……いい。 うん……」 君たちが誰一人、不幸に落ちた侭命を失ったりしなければ。 そう願う中に、自分自身も含めて。 金糸雀も、他の仲間も、しあわせに生きられるのなら。 こく と小さく頷いた。 「約束。 約束して、ルツ。 わたしが、ぼくのように壊されてしまう前に。 わたしがまた、お屋敷で置物になって、 駄目になってしまう前に、 ……攫いに、来て」 おねがいだよ、って縋るような声が言う。 ぎいと重たい音を立てて開いた扉から、崩れ落ちるように金糸雀が飛び出る。 君に手を引かれて、君の胸に飛び込む。 そのまま君にぎゅうとしがみついて、暫く、君の胸でわんわんと声を上げて泣いた。 (-196) crackpot 2021/10/10(Sun) 20:49:55 |
ルツは、リヤと帰って、少し遅めの夕飯を食べた。 (c44) dome 2021/10/10(Sun) 20:59:58 |
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