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人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

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[死にたくない怖いお願い一人にしないで
廃病院で出会っただけの人らへの精神的依存
こんなの知らない分からないとの現実逃避

色んな感情を綯交ぜにして、
蹲り絶叫する己に注がれるものがある

視線であろう。或いは気配であろうか
怖い、見ないふりして耳を塞いでしまえばいい
なのにふと、一瞬だけ顔をあげてしまった


 みてしまった


どうして、それが笑んでいるようだ
なんて、思ってしまったのだろうか

ああまるで許されたみたいに!
―――そんなことはありえないというのに
]

[ふと、嫌な予感がしたのだ。
頭をぽんと、手が撫でて、それから]

     (それから?)



   
[ぐちゃぐちゃと音を立て、彼女の腹の内をかき混ぜる。
冷ややかな身体を抱きしめて、名前を呼んで。
互いに貪るように繋がりを深め、最奥に何度も契りを打ちつける]

   
  ・・・かれん、はぁ・・・、かわい・・・
  

[至近の瞳は胡乱を称え、彼女はうっとりと微笑んでいた。
はくはくと蠱惑的に漏れる吐息ごと、溢れるぼくの名前に口付けをした。

名前を呼んで、欲するままに与え合い奪い合って、
それでも、彼女は
(ぼくは)

互いの本質を分け合う事はできない、そんな気がした

あまりに近すぎるのに、あまりに遠くて、
欲しいのに、手にすると壊れそうな、
輝きのように思えた]
   


 ── 名もなき病室 ──
   

   
[目覚めた時は一人だったか、意識は保てているが記憶の混濁が激しい。ズキリ、とこめかみに走る痛みを抑えて身体を起こした。

生を全うし寿命を終えた夢が真か。怪異を貪り半ば人ならざるものに近づいた現が真か。鼓動は変わらず時を刻んでいるのに、意識がふわふわと定まらないのだ。自分自身の存在がひどく曖昧になっている気がする。

黒いシャツにかけられた黒いカーディガンを羽織り直し、ふらふらと部屋を出るだろう]


  ・・・ぼくは、何を・・・
   誰を?探していたんだっけ
   
   
[何を、探していたんだったか。
生と死の狭間で、部屋に満ちる甘い香りは柔らかに思考を溶かして行く]*
   


[誰が
した?

      それは、"俺"だと───家畜は言った。]

[俺の持つ、このナイフ刃物

     "俺"が、
した───両親アイツらを。]

【人】 空虚 タチバナ

― 院内廊下 ―


[病院すべてを覆い尽くす黒が、
 腰まで伸びた髪の先へ縋るように絡みついてくる。
 身体の延長線上みたいに闇を引きずる姿は、
 さながら黒いヴェールを纏っているようだった。]

  ……。

[しかし白いパジャマは胸元に穴こそ開いてはいるが、
 それ以外は至って普通の質素なもの。
 神聖なヴェールには似つかわしくなく、
 色の名残さえ匂わせない。

 積み重ねた負の感情が表情を陰鬱にし、
 逃れられない怨霊の性が死の匂いを甘く漂わせた。]
(21) 2022/08/13(Sat) 13:05:13

【人】 空虚 タチバナ

[唯一の痕跡は腹の中に残っている。
 元より遅かった歩みを更に緩め、
 真白い手が下腹部をゆったりと撫でた。

 注がれた瞬間、死ぬことが約束されている
 意味を成さない命のはじまりが、たっぷりと。]

  ん……。

[まだ快感の切れ端が残っていたのか、
 鼻にかかった声を漏らし、身を震わせた。
 この身にそれを刻んだ男は、
 今頃ベッドで眠っているだろう。]
(22) 2022/08/13(Sat) 13:05:31

【人】 空虚 タチバナ

[夢を見ているようだった>>2
 その表情は満たされたようにも見えたし、
 どこか寂しそうにも思えた。

 自身を空っぽだと評し、
 何事にも希薄さを覗かせていた彼が見る夢は
 空虚を埋めるに足るものだっただろうか。

 無防備な首を絞めて殺すことは簡単だった。
 けれど、彼に与えたのは耳元の囁きだけで
 種≠セけを残して闇に溶ける。

 夢の果て、彼の零した願望が耳にこびりついている。
 何かを堪えるように震える瞼を閉じた。]
(23) 2022/08/13(Sat) 13:05:47

【人】 空虚 タチバナ

[己の感情を思い出す。
 自身の存在理由を確かめる。

 たとえ望んだものではなかったとしても、
 自分が得た唯一のもの。
 生きている間には手に入らなかった、たった一つの。

 悲しみが、怒りが、憎しみが、恨みが
 黒く、黒く……渦巻く感情が、
 怨霊わたし怨霊わたしたらしめているのだと。


 生まれてはいけなかった。
 死ななければならなかった。
 だから私は両親アイツらを――]
(24) 2022/08/13(Sat) 13:06:16

【人】 空虚 タチバナ

 


[――悲鳴が聞こえて>>1:121、 
血の匂いがした>>1:129。]
(25) 2022/08/13(Sat) 13:07:01

【人】 空虚 タチバナ

 
  あれ……?

[今のは何だろう。よく思い出せない。
 私は正しいこと≠したはずだ。
 必要ないものを片づけ……いやでも、それは同じ、]

  ……あたま、…………いたい。

[途切れた快感がいつもの痛みを取り戻した。
 足取りがぶれて、よろよろと蛇行しながら進む。

 きっと、どこかで何かが混じっただけだ。
 ただそれだけ。これは私のものじゃない。

 どれだけ言い聞かせても、否定しても、
 喉の奥が狭くなったような気がして。
 必要ないはずの息が苦しくなった。
 目頭が痺れを訴え、熱を帯びた。ねえ、どうして。]
(26) 2022/08/13(Sat) 13:08:20

【人】 空虚 タチバナ

 
[頭が痛い。息が苦しい。
 闇を引きずる女から、地を這う呻き声が広がる。]*
 
(27) 2022/08/13(Sat) 13:08:57
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a6) 2022/08/13(Sat) 13:17:16


  大丈夫、きっと呼んでくれるよ
   

[不安そうに漂う泡沫をよしよしと撫でて、
(もしかしたらそんなものはないのかもしれないけれど)
]

   おとうさんがきみに気づいてくれたら、
   「大丈夫だよ」って、笑ってあげてね


[おまじないの言葉に、頭痛の種ほどの力はないかもしれないけれど、四谷くんの枷が少しでも解けますようにと願いを込めた。誰かに甘えて、自らを晒してしまってもいいんだよという夢を込めて。

ぼくを探してくれてありがとう、の感謝を込めて]*
   

【人】 空虚 タチバナ

[かれん、と。私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

 母ではない。
 彼女が娘の名を呼ぶことなんて滅多になかった。
 他人がいる時だけ取り繕うように紡ぐ響きは、
 何かが切れてしまうより前から他人事のようだった。

 私だけを見て、私だけに注がれる名は、
 彼が抱いた欲に満ちていた。
 欲するままに与え合い奪い合って、
 教えてもらった彼の名前ごと口づけられて、
 交わした熱い吐息にどろどろに溶けてしまうような。

 ――夢のようだった。
 あの時だけは、たとえどんなに愚かだったとしても、
 本物になれたような気がしたから。

 私の名前を呼ぶ声が聞こえる。
 何度も思い返そうとする頭の中で、
 思い出の彼が私の名前を呼んでいる。]
(32) 2022/08/13(Sat) 17:24:01

【人】 空虚 タチバナ

[過ぎてしまったもしも程、愚かなものはない。

 母の元に生まれたのが私じゃなかったら、
 あの子たちの誰かだったのなら、彼だったら、
 運命のあの日、救いがあったなら>>L0

 一人で抜け出せなかった地獄から連れ出してくれて、
 一緒に暮らして、家族から守ってくれて、
 家事を失敗しても怒られず、二人並んで笑い合って、
 誰にも言えなかったことを打ち明けて>>L2

 叱責≠ノ怯えなくていい、二人きりの生活なんて。]
(33) 2022/08/13(Sat) 17:24:20

【人】 空虚 タチバナ

[本当はもう少し生きてみたかった>>1:114
 誰も助けてくれない、誰も許してくれないと
 長い時間をかけて理解したはずなのに、
 甘えた私の心がもしもを手放せなかった。

 生きている限り、いつか報われるんじゃないかって。

 それがたとえ限りなくゼロに近い可能性でも、
 望まれずとも、生まれることすらなくとも、
 命は命だろうに。心は心だろうに。

 やがて絶望し、私のすべてがそれを否定しても、
 正しさが遂行されるその瞬間まで、
 私の心には欠片がひとつ突き刺さったままだった。]
(34) 2022/08/13(Sat) 17:24:35

【人】 空虚 タチバナ

[過ぎてしまったもしも程、愚かなものはない。
 じゃあ、これから起きるかもしれないもしもなら?

 もし、私という存在が彼の欲に塗りつぶされたら。
 私の知らない幸せを注がれ、満たされてしまったら。
 もし、彼の知らないことを教えてしまったら。
 無抵抗の首に手をかけ、未練なく殺してしまったら。

 むすぶが消えてしまうんじゃないかと、
 それが……どうしようもなく怖ろしい。

 しかし彼>>31はこちらへ躊躇なく踏み込んでくる。
 怖くないのだろうか。
 やり直しも後戻りもきかないのに、
 どうしてそんなに強いんだろう。]
(35) 2022/08/13(Sat) 17:25:19

【人】 空虚 タチバナ


[空っぽだって言ったくせに、
 私の持っていないものをたくさん抱えた彼が、
 生者の輝きを持つ彼が、憎くて、羨ましくて。
 独り占めしそうになるくらいおいしそうで、
 どちらかが消え、触れられなくなるのが怖ろしくて。

 ――だから、殺してやらないことにした。]
 
(36) 2022/08/13(Sat) 17:25:45

【人】 空虚 タチバナ

[己が画策せずとも、異界化したここから
 容易に逃れることなどできはしない。
 けれど、異界化が終わったのなら。
 彼が望むなら外に出ることだってできるだろう。
 何も阻みはしない。>>1: *57

 快楽が途絶えれば痛みが生まれ、
 彼の理性を試そうとするだろうけれど。
 抜け出しさえすれば、痕跡すら消えてなくなる。
 彼がもう死に触れすぎてしまった事実に
 気づくことは未だない>> *3。
(37) 2022/08/13(Sat) 17:26:34

【人】 空虚 タチバナ

[だから、逃げてしまえばいい。
 ひとときの夢ころしてくれていいと、欲に溺れて生を投げ出さず、
 どこかで幸せに生きてくれたなら。

 だって――
  生きていたら、いつか報われるはずでしょう?

 思いが怨霊のそれから逸脱し始めていることに
 女はまだ気づかない。
 自分に価値などないから、己を省みる時はなく。
 矛盾から目を逸らすように頭の痛みに呻く。]

  ぅ……。

[折角逃げられたんだから、幸運を逃してはいけない。

 あなたに駆け寄ってくれる人がいた>>1:110
 あなたを呼んで探してくれる人がいた>>1:13

 彼らとの関係も、どんな理由があるのかも知らない。
 それでも心配してくれる誰かがいる。]
(38) 2022/08/13(Sat) 17:27:24

【人】 空虚 タチバナ

[この場に溜まる怪異は、あらゆる手段を用いて
 求める者を手に入れようとする。そういうモノだ。
 生者の延長線にいたとして、境界は存在する。
 だから、]

  ぅ……ぁ゛… ァ……。

幸運ただしさを逃してはいけない。
 もし、次にその姿を捉えることがあったなら、

 今度はもう、手放すことはできないだろうから。]**
(39) 2022/08/13(Sat) 17:28:38
空虚 タチバナは、メモを貼った。
(a9) 2022/08/13(Sat) 17:33:02




  知ってるでしょ?
  人間はいずれ100%死ぬんだから
  急ぐ必要もないんだって
   
   
[少し意地悪な笑みで、彼女の言葉の音を辿った。


救えたはずの彼女の過去を悔いても、
今のぼくには取り返せない。
彼女の生きた苦しい境遇を、
同じ怨霊や境遇の者たちのように
一片でも共感することはぼくには出来ない。


それなら、今から生きていられるぼくの時間をつかって
新たにできることを増やす方が、きっと建設的だろう]


   ぼくは、かれんのことをもっと知りたい。


   



   
  外には出られないのかな・・・
  こんな所でデートだなんて
  ムードが足りない。

  お腹もすいたな
  個室で何か作っちゃう?

[お金持ちが入院する一人部屋なら、きっと生活設備もあるのではないかと考えて。彼女のお腹は空かないのだろうけれど、お腹が膨れるぼくをあとで食べれば結果彼女の飢えも満たされるだろうと安易に考えて。

彼女が嫌がらないのならその手を取って病棟を移動し始めるつもり。

(他の怪異に出会うとどうなるのだろう)
]**

[それと同時に、負の感情を塗りつぶすよう、徐々に快感が体の内側から湧き上がってくる。
いつか見た悪夢と同じように]


[どうせ死別する相手だ、と
何処か他人事と思っていたのだ。

そう。それは───

他所で起きた事件に、無関心な人々のように。]

[例えば、知らない芸能人の訃報のニュースを見ても
ふぅん、とポテトチップス齧りながら
人というのは聞き流し、数分後には忘れ去るだろう

――でも、俺にとっては、あなたは
知らない人じゃない。
この恐怖に塗れた世界で、手を差し伸べてくれた優しい人
一緒にチハヤさんを探してくれて
俺の懴悔にも、嫌悪も見せずに

……そして、死にに来たのだと告げる姿が
悲しい位に胸を軋ませる人だった]

【人】 空虚 タチバナ

[痛くて、苦しくて、どうにかなりそうだった。
 生者を死へ誘う程の強く暗い感情が、
 今日ばかりは自分すら傷つけるように荒れ狂う。

 生者の目を多く見てしまったから?
 注いだ痛みを他人事だと思えなかったから?
 それとも異界化の影響だろうか。
 彼女の口にした救いは、生者だけに与えられるのか。

 いや、一度両手に抱えてしまったからだろうか。
 少しでも、欲しいと思ってしまった命を。]
(63) 2022/08/13(Sat) 22:35:25

【人】 空虚 タチバナ


  ……どうして、ここにいるの。

[耐えきれない感覚によろめき、蹲っていたせいか、
 結>>43が近づいていることに気づかなかった。
 髪の隙間から瞳を覗かせ、ずろりと相手を見る。

 尋ねた声は背中と同じく、か細く震えていた。
 彼に肩を支えられるまま手を引かれ、立ち上がる。
 得た質量を支えきれず、
 彼へよりかかるように身体が傾いだ。]

  ぁ……、

[あたたかい。
 死んだ者にはないぬくもりが触れた場所から広がる。
 決して熱が移る訳ではないけれど、
 己を苛んでいた痛みが和らいだ気がして
 身を離そうとした意思も忘れ、身を任せる。

 彼は、寄り添うことを許してくれるだろうか。
 拒まれない限りはそのままの体勢で、
 彼の言葉と心音に耳を傾けるつもりだ。]
(64) 2022/08/13(Sat) 22:35:48

【人】 空虚 タチバナ

[彼の提案はそう長くなかった。
 けれど私より雄弁で、私よりずっとまっすぐだった。

 人の言葉をなぞる悪戯にはじとりと視線を向けたが、
 おぞましさよりも拗ねたような色が宿る。
 最初からこちらを怖れもしなかった彼にとっては、
 何の牽制にもならないだろう。]

  なんで……、

[また彼に理由を尋ねようとして、口を噤んだ。
 「あなたには他にも幸せがあるのに」なんて、
 傲慢にも過ぎる言葉だったからだ。

 私の地獄が世間にとって甘えであるように、
 私の思う彼の幸せも、彼には空虚なんだろう。

 それを贅沢だとは思わない。
 正しい選択ではないのかもしれないけれど、
 正しさが幸福を保証しないことは
 ずっと前から分かっていたのだから。]
(65) 2022/08/13(Sat) 22:36:10