06:33:35

人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


 
───ハズレ。

聞き飽きた空砲の音。

そうして死にたがりは、その日も死に損なった。


死んだのが自分ではないのなら。

誰が死んだとしても、言う事は変わらない。



「Sentite condoglianze」

Rrr...Rrr...Rrr...

電話が鳴る

Rrr...Rrr...Rrr...

電話が鳴る

Rrr...Rrr...pi

電話が……

「……はい」

「……はい……はい。
 そうですか、次は……」

目を瞑る。
深呼吸を一つ。
もう一度深く息を吸う。

「お断りします」

電話口から聞こえる間の抜けた声は脅し文句に。

「えぇ。お好きになさってください。
 それで私が裏切りものとして処分されるのでしたら、
 それは相応の報いかと。

 ですが、あなた方も無事に帰れると思わないでくださいね?
 私が調べたのは、調べていたのは
 こちらの事だけではありませんから。
 ねぇ、――さん?」

相手の本名を告げると、暫しの沈黙。
そして、怒声。

「祭りもまもなく終わりですが、
 お帰りの便は予約済みですか?

 ――まぁ、今から取れる訳はないのですけれどね?
 それでは、ご機嫌よう」

ぷつり、電話を切る。

為すべき事をしましょう。
その上で、私が終わるというのなら、それはそれ。

さぁ、最後のゲームの始まりです。
カードを配りましょう?スペードのカードを。

ツィオは、独りになるのだけが――怖かった。
(a15) 2022/08/21(Sun) 19:48:59

ツィオは、いつかその"恐れ"が、己を孤独に追い込むことを知っている。
(a16) 2022/08/21(Sun) 19:50:44

【人】 狡兎 ツィオ

【会議後のアジト廊下】

「――マーウロくん」

アジトの廊下を、苦しそうに胸部を押さえたまま
肩を怒らせて歩く貴方の前に、道を塞ぐように現れる。

    
リカルドの隠れ家

「俺の"監禁場所"から突然居なくなったと思ったらさ、
 そんな身体でどうしようっていうのかな。
 ――聞かせてほしいなぁ、是非。なあ、子猫ちゃん」

まるで挑発するように、
居なくなった誰かのことなど、
マウロの状況や組織の状態など気にも留めていないように、
負傷をしたマウロに、無傷の男が尋ねる。
(5) 2022/08/21(Sun) 21:31:20

【人】 狡兎 ツィオ

【アジト廊下】>>6 マウロ
「昨日まで、食事も一人で取れなかったやつが、
 よく吠えるなあって印象しかないよ。
 そんな奴には閉じ込めておくために
 鍵も必要ないと思ってたんだけど、
 ――ごめんごめん、舐めすぎてたね」

顔色が、どんどん悪くなる相手に。
――へらへらと近づいていく。

その、重体患者の胸倉を掴んで――。
――ドンッ、と、壁に押し付けた。
薄く笑った笑顔のまま、瞳だけが、笑っていない。

「――死にたいのか。
   ・・・・
 ……もう一度」

絞り出したような声は。
壁に押し付けた方が、痛みを堪えるようで――。
ギリ、と、その襟首を掴む両手に力が籠る。
(7) 2022/08/21(Sun) 22:02:09

【人】 狡兎 ツィオ

【アジト廊下】>>8 マウロ

――激情が、迸る。
それは、堪えていたものだったのかもしれない。
  
安 堵
      
絶 望
         
執 着

マウロの生存に、リカルドの死に――そしてラウラの死に。
蓋をしていたはずの、機構としての自分の箍が外れた音がした。

グ、と壁に押し付けたまま、
掴んだ襟首を引き寄せるように顔を覗き込む。
胸板で跳ねたマウロの血が、右の瞼の上から涙のように伝った。

「――それは、死にぞこないの猫一匹が、
 血反吐吐いて前に進めば、どうにかなることか――?」

そして贖罪も、諦観もままならないまま。
また俺は、ここで、何かを失うことを。
――"知っていながら"、"見過ごせ"っていうのか。

全部。……全部。
俺が壊したような、ものなのに――。
だからこれは。本当に、八つ当たりだ。
何の、正当性もない。裏切り者の悲鳴だ。
(9) 2022/08/22(Mon) 0:41:53

【人】 狡兎 ツィオ

【アジト廊下】>>8 マウロ 
リック ラウラ

――それでも。
自分が、リカルドの腕を掴んで言えなかったことが。
あの日、ラウラの身体を抱きしめて言えなかったことが。

喉の奥から、溢れることを、堪えきれなかった。

 ・・  ・・・・・・・・・
「俺を――独りにしないでくれ」

血を吐くように。痛みを伴いながら。
その一回だけ自分に許した弱音を、
血塗れの幼馴染に、吐き零した。

――息を、吸い、吐く。
整える。ツィオという名前の青年を。

「――考えてみなよ、一人より、二人だろう。
 もう、リックは居ないんだ。無茶をするっていうんなら。
 俺にも、一枚嚙ませてくれよ、ここから先、何かするなら」

きっとその方が。
あいつは、自分が死んだことを後悔するだろうから。
(10) 2022/08/22(Mon) 0:43:41

【人】 狡兎 ツィオ

【アジト廊下】 >>11 幼馴染
両手が。力を失う。俯いた額が、マウロの胸に落ちた。

あの時、これくらいの聞き分けの良さが自分にあれば。
――お前たちを、自分の沈む深い深い闇に
引きずり込むことはなかったかもしれないと思うと。
喉奥から笑いが出た。

その笑いのまま、体を少しだけ離して、
俯いたまま言う。

「……テンゴさんの言うとおり、
 確たる証拠のないうちに表立って暴れるわけにはいかない。
 だったら、その証拠さえ掴んでしまえば、
 死にぞこない二人でも大きな花火が打ち上げられる。
 ――そうだろ、子猫ちゃん」

道の先に進み、振り返りながら両手を広げた。
聞こえる。声が聞こえる。――世界で何が起きているかが。
耳を塞いでも、何をしていても、聞こえてくる。

「ベイビーシッターに、後悔させてやろうよ。
 酷い夜泣きを――天まで届ける"悪ふざけ"でさ」

あの頃の悪童の顔で、悪童に対して提案した。
(12) 2022/08/22(Mon) 12:44:34
ツィオは、"さよなら"、と言った。
(a50) 2022/08/23(Tue) 20:09:05

ツィオは、さて、どうやって殺すかな、と思った。
(a51) 2022/08/23(Tue) 20:22:46

ツィオは、死ぬ前に、キスぐらいはしてやろうと思う。
(a52) 2022/08/23(Tue) 20:26:20