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人狼物語 三日月国


123 【身内RP】夜見の城で夢を見る【R18G】

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視点:


? え?
ら、ラサルハグーーー!?!?

『金魚』
『……金魚?』

呼んでも、呼んでも。返事はありません。
泳いで探しても見つかりません。

『……金魚……』

鯨はここでもひとりきりでした。

【人】 こどもの アルレシャ

「…………アマノ!」

アルレシャは、お城の中を走り回っていました。
使用人にアマノの所在を聞くも、皆一様に首を振ります。彼等も初めての失踪者に、半信半疑なのでしょう。

「ねえ、アマノ! どこにいるの?」

アマノは大人です。子供ではありません。だから、いつかお別れがあることをアルレシャは知っていました。
けれどもこんなに早いなんて、ちっとも思っていなかったのです。

「せめて……、さよならくらい、してよぉ……」

段々と足が重くなり、ついには立ち止まってしまいます。歩くのに疲れたので、大きなクマのぬいぐるみに抱っこしてもらいました。

泣き出しそうになるのを、ぐっと堪えました。
だって、約束しましたから。
(5) 2022/01/20(Thu) 10:45:24

【人】 こどもの アルレシャ

>>a3 スピカ

「……スピカぁ」

服の袖を引っ張る小さな手がありました。大きなぬいぐるみのクマ……に、抱えられたアルレシャです。

「…………ふたりとも、どこいっちゃったんだろうね?」

声色は沈んでいました。普段の振る舞いからすれば泣き喚いてもおかしくはありませんが、今の所その予兆はありません。

「…………アルはおそらから、さがしてくる。あったかいふく、きていくから」

メイド姿のうさぎのぬいぐるみが、コートを持って来ました。
(8) 2022/01/20(Thu) 14:42:51

【人】 こどもの アルレシャ

>>9 スピカ

「うん、……うん…………」

そんな言葉へ縋るように、何度も頷きます。心配性なスピカのことです。本心からの言葉だと思いました。

「アルはぜったい、いなくならないよ。ケガしないように、きをつける」

煙のように現れた絨毯が、ふわりと宙に浮きました。アルレシャが上に飛び乗ると、絨毯は窓を目指して進みます。
しかし、ふと思い出したように戻ってきました。

「これあげる。アルレシャあてのおてがみだよ。
 かみはいってるからー、それにかいて、ふたするとアルにとどくの。
 はやくつたえたいことあったら、これにおねがいね?」

差し出されたのは、閉じる前の封筒でした。淡いピンクに黄緑が混じる、アルレシャらしい色合いです。
言う通り、中には一枚の便箋が入っていました。
(10) 2022/01/20(Thu) 18:38:50

【人】 こどもの アルレシャ

>>11 スピカ

凄い魔法使いかはわかりません。アルレシャは、自分が使う力が魔法なのか、どんな原理なのかも知りませんから。
でも、なんだか嬉しくなりました。

「……ふふ、ありがと?」

ようやく、アルレシャも笑いました。今なら何でもできる気がします。絵本のようなハッピーエンドが迎えられるのだと、子供はいつでも信じています。

「いってくるね! スピカも、ケガしちゃだめだよっ」

そして空飛ぶ絨毯が窓から外へ、夜空を飛んで行きました。
(12) 2022/01/21(Fri) 6:27:16