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人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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視点:


──ある人が言っていたことを思い出した。

"もし何か悪い事をしたとしても、それは生きる為にした事"


いい子のままでは生き残れない。そう、メイジに説得してくれた時の彼は
まるで自分に言い聞かせているようだったのを、覚えている。
それと同時に
"自分のやった行いは許されるものではない"

と、また別の人の言葉も思い出してしまうけれど。

それでも"死にたくない"とメイジは選び、ここまできた。
誰かを犠牲にしてまでもそうする術を教わって。

"僕は、たとえ死んでもきみに賛同し続けます"


覚えている。背を押してくれた言葉を、頭を撫でてくれた温もりを。
死後の存在に確信のない少年には
今でもそうであることを信じて、祈るだけだった。

それは"尊敬"に近くて、すこし"同情"にも似た感情。
彼が医師を志した理由をきいてしまったからだろうか。

【人】 警官 ハルカゼ

──時は令和三年。東京オリンピックの開催が迫る、夏のことだった。

「あれ、まだ読んでたんですか?
 ……ま。長いから暇潰しにはなりますよねェ。
 昨日は忙しかったから、尚更退屈ですよ」

ハルカゼは溜息を吐く。
小さな駐在所の中は片付いていた。
綺麗好きのハルカゼが赴任してから、所内はいつも整頓されている。▼
(37) 2021/07/14(Wed) 20:55:23

【人】 警官 ハルカゼ

>>37

「昨日、廃病院に来てた学生達が言ってたのはその事件です。
 丁度東京五輪の年に起こった事件ですから、
 誰かしら来るかなァとは思ってたんですよ。
 ……ね?
 僕が言った通り、年休取らなくて良かったでしょう」

ハルカゼがテレビのチャンネルを変え、ニュース番組を映す。
政治、日本代表、感染者数……。
目新しい情報は無いように感じた。
ハルカゼもそう思ったらしく、チャンネルをバラエティ番組に変えていた。▼
(39) 2021/07/14(Wed) 20:57:19

【人】 警官 ハルカゼ

>>39

「さっさとあんな病院壊しちまえば良いのにねェ……、
 仕事が増えて仕方ねェや」

コーヒーの空き缶を片手に持つと、ハルカゼは立ち上がる。
資料はまだ少し残っていたが、その背中に気になっていたことを問うた。

「ン? ……ああ、そうです。
 第一発見者の“ハルカゼ巡査”は、僕の祖父です。
 たまにボケた爺ちゃん婆ちゃんが、
 僕のこと“タダシさん”って呼ぶでしょ?
 あれ、祖父の名前なんですよ」▼
(40) 2021/07/14(Wed) 20:58:44