02:58:02

人狼物語 三日月国


170 【身内RP村】海鳴神社の淡糸祭

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示




[ 声に手を伸ばした。
  波の音を後ろに、海を背にして。



  その視線の先に──────────


             それはいつかみた夢。
              夢は未来を映す幻。 ]*


 



  音楽は君の好きなもの
  君の好きな食べ物も知ってる


[ 君の好きな曲の癖、あったかな。
  学生の時、沢山聞いた君の曲。
  俺は最初は凄い凄い!と喜ぶことしかできなくて
  でも勉強したんだ。君の好きなもの理解したくて
  知っていくと俺も楽しくなってきて、
  曲の話し合いとかも出来ていたかな。
  君と違う視点での意見とか出れてたらいいなって。 ]



  君が作った曲だよ?
  伝えたいもの込められてるよ
  自信を持って!!

  俺の歌を聞けーーー!!くらい言ってさ
    
  "それしかない"なんて言わないでよ
  俺は宵稚の存在に救われてるんだから
 
  まるで、そんな
  言い聞かせてるみたいに……

 





       ( それは、本当に、大丈夫? )






  
ようこそ 我々の世界へ





― 妖 ―  


 ……………、…… 海音?

 海音、どうした?海音?



[目の前にお前は居る。
此方から言葉を、声を掛けても、
その声が伝わっていないらしい。
なにかの膜が、俺たちの間に張られているようだ。

もう一度、名前を呼ぶ。
押さえた片耳の中、お前の声は聞こえない。
その代わり──、蛍のようなお前の代わりに。

あたりに浮かぶは、
だった。
が、光って、漂っている。]

  ……なんだ、これ

[赤とも、蒼とも違う。
そもそも、"黒が光っている"なんて、
常識的に考えられない事だ。



――― けれど、コレを俺は知っていた。
]

 

 ──勘違いかと思いましたが、
 久しい顔じゃあ御座いませんか
 人魚セイレーンの落とし子よ

 秉燭の儀は終わっていますよ 
 また・・道に迷ったのです?

 

[だんだん海音が黒く塗りつぶされる
そこにいるのが解って、何度も呼びかけていれば
足音も気配も無く声のみが背後から落とされる。]


 っ、……は?

[祭りの前、海音と会う前。
否、もっとその前、その前、ずっと。

ずっと、海音の居ない間。
俺を苛み続けていた声だった。

『声』と称するには悍ましく、曖昧で
水中を漂っているような反響をする。
繰り返し、繰り返し、
夜な夜な同じ言葉を囁き続けていた。


この言葉は、この村に帰ってきて、
あの時 明瞭に『言葉』になっていたのに。

――何故今の今まで忘れていたのだろう。]

[その顔は、人の形をしていた。
身体や足も、人の形をしていた。
祭りを楽しんでいるのか、
面紗で顔がわからない。

けれど、真似事のように身につけた浴衣の袖から、
四肢と同じ様に、揺蕩う触手が伸びている。

ひとつひとつが、淡い光を放っていて
黒の光と同じ様に、漂っている。

揺蕩う姿を見続けていれば、
自分が海中の中にいるのかとさえ、錯覚する位。

足音も気配もなかったのは。
此の様に常に地に足を付けず、
泳いでいるせいなのだろうか。]

 ……な、に、なんで、
 アンタ、浮いて…

[現実的ではないと頭が理解しているのに、
受け入れられないのが、人間というもので。


──、だって、俺、いい大人だ。
そんな迷信・・、信じてるわけが無い。



だが…今コイツは、なんて言った?久しぶり・・・・

そう、そうなんだ。
どうしてだか俺はコイツに、此の光に覚えがあった。
]

 嗚呼
 其れが貴方の産みの親が仰有っていた
 海鳴の坊で御座いますか

[『声』は海音に顔を向けて、妖艶に微笑む]

 此度の件に関しては、
 海月火わたしたちは関与しちゃあ、居ませんが――
 
 貴方自身がまた此処に来れたのは、
 其方のお陰かもしれませんねえ


 ……何を言ってるか
 さっぱり解らない、と言った顔をされます事。

 私はもう『貴方の願い』に関して、
 全て終わらせた、ということですよ。

[それは、どちらに向けて言った言葉か。
けれども、『声』は、楽しげに宙を泳いで]

 っ、な、なに、やめ、やめろ

[俺の周りに、黒の光が楽しそうに漂う。
ただくるくると回り続けていたのではない。

ずるり、
と、光からずり落ちるように、
何本もの管が垂れ下がり、蠢くのだ。

後退る。危険だと、逃げろと警笛鳴る。

―――逃げる? どこへ?
]


 [求めたい相手の声が、聞こえないのに。
 縋りたいその手が、握れなかったのに。]

 ―――、ヒ、

[一瞬の怯みをついて、
海月が、管が、光が、頭に絡みつく。

そのひとつ、否、
二つが――額を這い
、]


 や
、ッ……!!!!!


[あろうことか、
耳孔にズルズルと侵入してくるのだ。


刺し貫くような、脳への刺激に、絶叫した。]

[ごぽ、ごぽと。
 大きな水泡が弾けるように「喉」を鳴らす。

管が何かを呑み込んでいるように、
数度膨らんでは、頭に乗った海月が煌めく。

やがてそれは海月とは別の光の玉となって──

光の中に『記憶』を映し出した。

それは、いつしか、お前にも見られてしまうのだろう。
話せることも、話せないことも、 全部、全部]


。゚ ゚o .゚
..。゚ ゚o
。o゚* 

― 回想:真 ―   

[一度目の"来訪"。それは偶然だった。
子供にはよくある罪。迷い子。

五つの時。俺はこの世界に来たことがある。]

 ……あれ、
 かいと、かいと?
 
 おとーさん、おかーさん

 ……みんな、どこいったの?

[此の時から――『言い伝えなんて迷信』で。
ただ皆とはぐれてしまっただけと思っていた。

……だって、俺はこの時から、
父と母と、海音以外、どうだってよかったから。
愛する人が、世界のすべてだったから。
]

 ………、…。

 ──♬、…♪……


[悲しみに蝕まれる心を抑えつけて、
ごまかすように、海音だ大好きだと言ってくれた、
二人の大好きな、歌を歌う。

歌っていれば、見つけてくれやしないかと、
淡い期待を抱いて、歩く。]


 『篳篥の音にしては、か細いと思えば。
 生まれたての稚魚で御座いましたか』


[『声』は初めて、その時俺に声を掛けてきた。
人間の姿をして宙に浮く様をみて、
幼い俺は――恐怖で足を竦ませていた。]

 
『唄がお好きで?』


[『声』は尋ねる。俺は無言で頷いた。
『声』は続けて尋ねる。
どんな唄が好きか。謳って、何を得るのかと]

 あのね、あのね…うたうと、
 みんな、わらってくれるの

 ぼくがみんなをえがおにできるの

[面紗の下、『声』は静かに微笑んだ。
俺もだんだん、何もしてこないソレに対して、
恐怖というものを薄くしていってしまう]

 

 …だからね、ぼくね
 うたがうまくなりたいんだ

 すきなうたをずっとうたって…
 みんなをえがおにしてあげるの


。゚ ゚o .゚
..。゚ ゚o
。o゚ 

[その時、気づかれてしまったのだ
其れが『願い』であると、気づかれてしまったのだ

妖に、人の生の短さ等些細な話で
『みんな』という言葉の意味を履き違えたまま。


――俺にとって、『みんな』とは、
父と母と、海音だったのに。]


 私達の好みも千差万別
 私の好みは、雑味な願いあじが混ざる前の──
 純な子が望んだ欲が、熟した果実 

 其れが美味であり、私の魂をも満たすのです

 十年です
 十年、胎の中で願いを孕ませなさい

 期が熟した頃に、歌えましょう
 宛ら人魚の様に
 その身を贄とし、永久に歌えましょう
 

 
 
 [ 『声』は、願いを聞き届けた。 ]

  
 

[その後、俺は何事も無かったように。
迷子として祭りから抜け出して――

悲痛の顔を浮かべた両親の腕に抱きとめられた。
心配したんだから、と怒り、悲しみ、安堵。
全てをぶつけられて、それで終わりだった。




――終わりだと、思っていた。]

[それは、俺に覚えのない記憶の断片。
脳を強請られて、引きずり出された記憶。]


 おとうさん、おかあさん。
 あのね、ぼく、みんなとはなれたときね

 だれかにあって、みちあんないしてもらったの
 なにか…おはなししたようなきがする

 でも、わすれちゃった
 ぼく、ありがとうっていえたかな

[子供の曖昧な世迷い言を。
両親は、青褪めた顔で聞いていた事なんて――

俺は、知らなかった。

わすれて、いた。]

[十年後。その願いが果たされる迄。
俺は『歌』を忘れていた。

『声』の言う通り、
歌を、愛を、心に秘めて孕ませたまま。

今まで見向きもしなかったもの。
軽音部、譜面、ギター、音楽。
十年を境に、その才は一気に花開いた。

 願った事も忘れて、
 愛する人に、歌を聞いてほしくて。

一番は海音だったけれど――

家に帰って、聞いてほしい人が、いたんだ。
]



 親父、おふくろ、俺、曲作ってみたんだ。
 ちょっと聞いてくれないか?


[両親、というものは。
本当に子の事をよくわかっているものだ。

その歌を聞いて。
『俺』が、『何』を、『誰』に願ったのか。


その時、大方を悟ったのだ。

――曲を聞き終えて、おふくろはただ一言。
『素敵な歌ね。』と。それだけだった。

高校生が作った稚拙な歌だから?
その時から、俺に対する愛情が薄れていたから?

――その、どちらも違った。
父も母も、刻限が迫っていると気付き、
俺の前で平静を取り繕うので精一杯だったのだ。
]

 





 
 ………知らない、

  
 

[それは、俺に覚えのない記憶の断片。
管を通じて、送り込まれてくる『誰か』の記憶。

お金を机の上に置き、書き置きを残す。
朝から晩まで、村に残る書物を漁る。
自分たちの寝る暇も惜しんで

何度も、何度も、何度も探して。

ときには村を出て、専門家にも訪ねた。

言い伝え、伝承、呪い、代償。
科学的根拠の無いもの、けれど確かに近づくもの。
それに抗う手段、方法、対策。

――その全てが、水の泡に帰そうとも、
愛する子の為に、全てを尽くす親の姿。]

 





 
 ………知、らない、