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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


コルヴォ! 今日がお前の命日だ!

リカルドは、ふらつく頭を抑えながら、どこかにある闇医者の元を、抜け出した。
(a7) 2022/08/24(Wed) 0:02:14

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】

「………っ、は」

闇医者から出たものの、その身一つだった自分に運転する車はない。もっとも、この頭の状態で運転するなど自殺行為であろうが。

朦朧とする頭と、ふらつく足取りで、一歩、一歩と歩みを進める。
大通りにさえ出てしまえば、タクシーも捕まるだろう。
はやく、アジトに戻らねばと。
その一心でただ、歩いている。
(2) 2022/08/24(Wed) 2:50:24

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】>>3 ルチア

怪我の影響による重い一歩を懸命に前に、前に出しながら大通りを目指す。
もうしばらく歩けばたどり着く、そんな時に。
自分とはまた違う一歩を進める音を聞いた。

「…………?」

警戒し周囲を見回すと、そこには見覚えのある少女。
アルバとの対立が激しくなった頃に、一度こっそり抗争の場から逃したことのある子供の姿だ。
その後も見かけた時は、明るい顔をしていたはずなのに。
いつも一人で本を読んでいたヴェルデとは違い、あなたの側には油断ならぬ男が控えていたから関わるまいと遠ざけていたが。

――そういえば、あの男の死亡報告があがっているのだったな。


そう思い出せば、貴方の方へと歩の方向を変えた。

「……君、このような所でどうした。危ないだろう」

気がつけば、声をかけていた。
(4) 2022/08/24(Wed) 8:29:49

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】>>5 ルチア

「俺を忘れてしまったか?
 ……いや、覚えてなくても仕方ないか」

包帯を巻き、ふらつく頭を抑えながら一歩、貴方へ近づく。
あぁ、あの時よりも少し大きくなったか?
子供は成長するのが早いな、なんて少し思ったりして。

「知っている。
 君が、ちゃんと逃げられたみたいで安心していた。
 だが、……独りになってしまったのか」

だからそんなになってしまっているのか。
君を傷つける意思はどこにもないから、少し、話でもしよう。
(6) 2022/08/24(Wed) 11:32:20

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】>>7 ルチア

「―――…………」

その言葉に。

「そうか……」

その眼差しに。

「君も、壊れてしまったのか」

あの男がとても大事な存在であったのを理解した。
俺は、あの男の死の真相は知らないが、自分で死ぬような目をした男ではないことくらいは知っている。
そして、もう一人。
同じように狂ってしまっていた男のことを、俺は知っている。

あのようなことになる可能性を、俺はどうしても許せない。
この年端も行かぬ少女に、させてはいけない。

「……おいで。
 今度は俺が、君を独りにしないと約束しよう」

そうして男はまた、懲りずに手を伸ばした。
(9) 2022/08/24(Wed) 13:05:30

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】>>10>>11>>12 ルチア

――向けられた銃口が、震える。

死のうと思っていたわけではない。
命を救われて歯の根も乾かぬ内どころか、半日も経たぬ内に再度銃を向けられることになろうとは。
あれだけ忠告をし、面倒を引き受けてくれたストレガには合わす顔がないレベルだ。

それでも、この娘には何も罪はない。

一度助けた命を、ここで見捨てることなんて出来ない。
ましてや、この娘が慕っていたはずの男が、この混乱の最中に何者かに殺されていることを、俺は知っている。
(15) 2022/08/24(Wed) 20:08:35

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】>>10>>11>>12 ルチア


「……あぁ、約束しよう。――Tesoro mio.俺の宝物
(16) 2022/08/24(Wed) 20:10:02

【人】 銀の弾丸 リカルド

【路地裏】>>10>>11>>12 ルチア

腕の中にそっと身を寄せた子供を、そっと抱きしめる。
微かに香るだろう煙草の匂いは、貴方が慕っていた男のものとは違うだろう。
それでも、想う気持ちはきっと何も変わらない。

チョコラータをご所望なら、いくらでも。


腕の中に少女を収めながら、ただただ、この娘を大事にしようと思った。
もう二度と、狂わせてしまわないように。

俺は、俺自身を――決して傷つけてはならない。
(17) 2022/08/24(Wed) 20:12:59