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人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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魔王 ウロボロスは、メモを貼った。
(a2) 2020/10/21(Wed) 10:13:39

─空白の時間─

[最初は二人きりじゃなかった。
別部署の俺の友人と彼の知り合いとが顔見知りらしく
軽く一杯ひっかけた二人にそれぞれ別々に誘われて
居酒屋で鉢合わせて四人で飲み始めたのが、最初。

早々に俺がトイレに籠城することになったのは
酔払いが俺の薄いウーロンハイに何かの原液を混入したせいだ。
ウォッカをかぱかぱ水のように空けてた俺の友人か
ずっと泡盛を舐めてたあいつの友人か
犯人は二人のどちらかだと思う。たぶん。

不在の間に同じように酔わされたのか
いい具合にふらふらしてるあいつが用を足しに来て
小便の音をぼけっと聞いてるあいだにまたえずいて。
声で気付いたのか誰であろうと心配したのかは知らないが
あいつが個室を覗きに来た辺りから

たぶん、何かが、可笑しくなった。

如何にも上手く吐けなくて吐き気を持て余して呻いてる俺が
あいつの目に何か可笑しな具合にうつったのか
はたまたいつも通りにねちっこむ触れてくる掌に
俺の頭が誤作動をおこしたのか。

涎でべとべとの唇が気付けばあいつのと重なってた。
手を伸ばしたのがどっちだったか
唇を奪ったのがどっちだったか、
その辺は実に曖昧だった気がする。]

[胃の中身をかき混ぜられてるみたいな不快感が
触れ合う粘膜の心地よさとごちゃ混ぜになって
変にぞくぞくと腰が痺れた。
上手く立ってられなくて、狭いトイレの個室の壁に
あいつの体を押し付けるようにして凭れ掛かった。

気持ち悪いとキモチイイが混ざって
ちょっと訳が分からないくらい興奮していて
抑えつけて、もっとと強請ったのは多分俺の方だったと思う。

次第に深く絡まる口付けに舌の根元を舌で擽られたことで、
漸く胃液が競り上がってきて今迄懐いてた体を押しのけた。
今しがた詰めたばかりでちっとも消化されてない諸々を吐き戻したら
漸くすっきりしたのとなんだか可笑しくなったので
笑い出した俺はもう完全に出来上がっていて。]


 なぁ、みてくれ。
 ふふ、いまので勃った。

 …っ、はは、なんだこれ。


[バグった自分の股間が面白くて。
ちょっと面白いものを共有したくて告白すれば
膨らんだ股間を見下ろすあいつの眼差しが
やけに熱っぽくみえて……
事実どうだったかなんて知らないが
酔払いの俺にはそうとしか見えなくて……]

[かちりと、音を立てて。
完全に、可笑しなスイッチが入った。

貰いゲロしかけてただけかもしれない生唾を飲む所作に
求められてるみたいな錯覚を感じて、
気分がよくなってしまったのは多分酒の所為だけではない。]


 おまえのせいで、こうなったんだ。
 …せきにんを、とってくれるだろう?


[背中をさする為に近かった距離を
首輪に繋いだ手綱みたいにネクタイを捕まえて引っ張って。
げろ臭い吐息に熱を込めて耳元を擽り、ねとりと舐りながら
安物めいた粘ついた甘ったるさで、誘う。

行き場に迷っていそうな手を股間に導いて
堅くなってるのを擦り付けてやった。
物理的な快感に震えた吐息で、濡らしたあいつの耳朶を擽った。

ホテル行こうか、って疑問のない殆ど宣言みたいな
否と言わせない強い口調で伝えて
そのままネクタイを引っ張った。

あいつが頷いたかどうかは関係なかったので見ていない。]

[まだ平然と飲んでる互いの知人二人に、呂律の回らない声で
かえる、とか、おくってもらうからへいきだ、とか
幼い子供みたいなやり取りをして、見送られて店を出た。

家が近いことを知っているのと、足取りがしっかりしているのと
人目があればわりと平然としていることを知っている友人に
とくに止められることも無かった。

犬の散歩みたいにネクタイを引っ張ってた手は
気付いたら何処からかネクタイでなく
あいつの手を掴んでて。
恋人みたいな繋ぎ方をした手が可笑しくってげらげら笑う。
自分が気持ちいいからって指の股を擽ってやったりもした。

ホテルに行こうと誘ったくせに
ずんずん迷わず歩く足取りは何時もの帰路を辿ってることに
帰り道最後のコンビニ前で気付いて立ち寄ったのは
帰りに特に用がなくても立ち寄ってしまう
普段からの癖が出たのかもしれない。]

[立ち寄った口実が飲み足りないだったか
泊ってくなら歯ブラシがないだったか、
或いは何も伝えなかったかもしれない。

店に入ってすぐ手に取った籠を持つと云うから任せて
真っ直ぐ向かった先の棚からコンドームをひと箱
見慣れた数字が掛かれたパッケージを迷わず手に取って
持たせてる籠に放り込んだ。]


 うちにないんだ、必要だろう?


[思い切りガン見していた気がしたから
そう説明してトイレに引っ込む。
精算をおしつけたまままた籠っていたら回収に来た。
ちょっと寝そうでぼんやりしていただけで
吐いていたわけではないからそのまま回収される。

人目がないトイレではぐにゃぐにゃしていたくせに
店員の目につく店内に戻るときには
酔ってすらいないんじゃないかというくらいしゃっきりしてる
その辺の仕組みは自分でもよくわかっていない。*]

大丈夫ですか〜。

[やばいなって自覚はあった。
けど久しぶりの深酔いがふわふわして
思いの外気持ち良かったから自制せずに飲んで、
用を足せばちょっとは酒が抜けるかとトイレに向かった。

そこでちょっと洒落にならない声が聞こえたので
誰だか判別出来ない後ろ姿に声をかける。
返事の代わりにまた嗚咽が聞こえたものだから
さすがに本気で心配になって背を擦ったら
振り返った顔がまさかの見知った顔だったわけだ。

相手がトイレに行っている事も覚えてないくらい
俺も大概に酔っぱらっていたわけで
やばいって思ったのは間違いじゃなかったらしい。]

ほんとに大丈夫ですか?

[心配はもちろんしている。
けど苦しさから薄っすら滲んだ涙で潤む目が
妙に艶っぽくて目が離せなくなっていて、
吐くの手伝いましょうか、なんて口実を口にして
しゃがみ込む相手に覆い被さるように身体を寄せた。]

[唾液でわずかに濡れた唇は滑りが良くて
触れたらぬるりと容易に形を指先に伝えてくれた。
その柔らかい感触にぞくりとして
いけない事をしている気になってくる。

けどそれが逆に好くて濡れた跡を辿るように
唇を何度も撫でて、指は次第に口内へ侵入した。
しんどくて抵抗する気力もないのか
それとも酒で完全に頭がやられてしまっているのか、
彼の唇は俺の指を受け入れるみたいに開いた。

歯列や頬の内側を柔く撫で弄って
その度につらいのとは違う息が漏れるのが楽しくて
吐くのを手伝うって言ったくせに
まるで目的を果たそうともせずにしばらく弄ぶ。
その度に唾液が溢れて余計に酷い有り様になった。

そのうち指じゃ物足りなくなって、
気付いたら口を塞ぐように口付けていた。]

[徐々にしんどいのとは違う顔が見えてくる。
可愛いな、なんて調子乗って舌を奥に進めたら
突然強い力で身体を押し退けられてしまった。

やり過ぎたかと一瞬冷静になる。
その上、相手が笑い出したものだから
完全にその気になっていた俺は置いてけぼりを食らう。
けど聞こえたのは想像とは全然違う言葉で。]

はは。うそでしょ。

俺、


男ですよ?

[彼の言の通り、確かにそこは布を持ち上げていて。
素面だったらあり得ない状況に驚いたりするんだろうけど
すでにまともな思考なんてしてないから
自分を棚上げしてからかうみたいな言い方して
主張するそこをやんわり撫で上げてやった。

もっとヤバい事になればいいのに。
そんな悪意が顔を出す。]

[どうやらその悪意は役目を果たせたようで
イエスとしか答えられない問いかけを投げかけられ、
答えを声に出す前に俺はネクタイを掴まれた。

自分からも股間押し付けちゃってめっちゃエロいなあって
可笑しくなってにこにこしてついて行った俺の姿は、
一緒に飲んでいた知人達からしたら特別な事じゃなくて
『憧れの先輩に構われて嬉しそうないつもの俺』程度にしか映ってなかっただろう。

手を恋人みたいに繋いで歩くのなんて
いつもの俺だったら飛び上がるくらい嬉しいのに、
もう頭の中がその先の事ばっかりで
ずんずん先に歩いていく相手がホテルとは別へ向かっても
全然気にしないまま素直に付いて行った。

コンビニのトイレから出て来た時、
彼が割とすっきりとした顔をしていたものだから
もしかして抜けたのかなって少し距離を取る。
正気に戻ってる可能性もある。

けど店を出た途端、やっぱり手は繋がれたから
ああ、まだ酔ってるのかなって安堵した。]

[そのうち相手の部屋らしき場所に連れ込まれて、
もう人目もないんだからって壁に押し付けた。]


…責任取ってほしいのは、俺の方ですよ。


[正気に戻られる前にって気が急いて
貪るみたいに唇を少し乱暴に押し付ける。

今まで自慰だけで済ませてたのに。
貴方はノンケだから想うだけにしとこうって思ってたのに。
エサぶら下げて飛び込んできたのはそっちだぞ。
俺の頑張りを無にした責任取ってくれよ。

…酔ってる間だけでいいから。

持っていたコンビニの袋が足元に落ちて、
中に入っていた避妊具の箱が零れ落ちたけど
今すぐ必要じゃないやってそのまま捨ておいた。]*

[ちっとも喉の奥を擽らない突っ込まれた指の動きは
如何にも、口付けを連想させて。
ぼやけた頭で反射みたいに舌に見立てた指に
熱い舌を柔らかく絡めて返す。

ずるりと擽るようにして引き抜かれてゆく指を
追いかけて唇から少し突き出した舌先に
今度こそ正しく舌の感触を感じたから
もっと寄越せと掴みやすかったネクタイを引いて
不快口付けを強請った。

個室の壁に反響して響く吐息の音は気分の悪さもあって
最中のそれみたいにやたら湿った音をしていたから
耳で聞くその音に頭がさらにばかになる。

きもちいいな、って思った瞬間に
一気に気持ち悪くなって嘔吐したが
きもちいいに完全に反応し出してた体は
嘔吐く息苦しささえ快感みたいに勘違いして
なんだかもうよくわからない。]

[すっかり馬鹿になってる頭が体を誤作動させたのか
それともそれが正しい反応なのか、それはさておき。

床に座り込んでいた足を開いて晒す
面白報告に相手も笑ってくれるから機嫌をよくして
口の中に残る残骸を唾と一緒に吐き捨てて
ペーパーで口元を拭いながら一緒に笑ったのも束の間。

確めるみたいな手が触れてくるから
嘘じゃないって押し付けてやったら、純粋に気持ちよくて。

笑いだしながらできるだけいやらしく腰を揺すってやった。
単純なもので、他人に其処を触れられただけで
頭の中はすっかりセックスの事を考えていた。
なにやってんだろうって考える理性なんて
もうすっかり酩酊しきってる頭には残っていない。

溜まってた、なんて言い訳もできなくはない。
前に女を抱いてから随分間が空いていたから
ふれてきたその他人の温度が、欲しくて堪らなかった。]

[ネクタイを引っ張る手を解いて手を繋がせたのは
かえる、と報告に行った先の友人だった。
そこはやめなさいと言われて素直に
ネクタイを放して促されるまま手を繋いだ。
想定と違う指の絡め方をしただろうけれど
細かいところを指摘されることはなくそのままになった。

コンビニに立ち寄った時も、出る時も。
繋いだままだった。体温が恋しくて。

男二人でおてて繋いでコンドームを買いに立ち寄ったなんて
思い出したらもうあのコンビニには二度と立ち寄れないだろう。]

[相手が男だとか、職場の後輩だとかは
大分前からあんまり認識してなくて
壁に押し付けられて打った背中の痛みも何処かとおい。

ただ、性急に求められるのが嬉しくて
くふふ、と口付けの合間に機嫌のよい笑い声が零れる。
濯いですらいないげろ臭い口の中を嘗め回されて
相手の唾液の味にすり替わって薄まって行く。
そっちの方が良いやってただそれだけの思考で
こっちからも緩慢に舌を絡めて返した。

人目があるところではわりとしゃっきりしてたくせに
未だ、ひとりぶん、人目がある筈の二人きりの部屋で
すっかりぐにゃぐにゃに戻ってしまって
支えきれない体重に引っ張られるように
ずるずると背中が壁を滑って行く。]


 ───は ……
 なぁ、もっと。


[ずり落ちた所為で口付けを解いたのは自分の癖に
何処か不機嫌にぐずる子供みたいに唸って。
首裏に腕を絡めて、甘ったれた声で強請る。

強請った癖に待てなくて、噛みついたけれど
いってることとやってることのちぐはぐさに気付くことはない。]

[ただでさえ酔って高い体温がさらに上がって
犬みたいに舌を出してはふはふ言いながら
玄関に座り込んだまま、出した舌を絡め合う。
ジャケットを脱いで剥いで、ネクタイを解いて解いて
二人分がその辺の床に雑にぽいぽい捨てられていった。

玄関の段差を這うようにして辛うじてよじ登ったけれど
靴が片方脱げなくて諦めたようだ。
もう片方は靴下ごとずるりと抜けた。

ベッドまでたどり着くのがもう面倒くさくて
ひんやりしてるフローリングの床に吸い寄せられて寝転がる
つめたい、きもちいい、ぬるくなった、移動。

口付けで気持ちは満足して寝床を探す様にもぞもぞしだす。
移動の最中すっかり落ち着いてしまった下肢は
口付けでまた反応し始めていたが
今はそっちの欲求よりも眠い方が勝っていた

開けた胸元を落ち着き切らない呼吸で上下させ
上気した頬を淡く染めて
とろんと蕩けた眼をして、こいこい掌で誘う。

一緒に寝ようと誘っているようだ。
寝るの意味は、無論、『眠る』の意味合いしかないが。*]

[噛み付かれるまま唇を合わせて
応えるうちに僅かに残ってた理性も溶けていった。
全然ロマンチックじゃない、獣みたいなキスで
口の周りが唾液で酷い有り様になっていっても構わず
半ば襲われるみたいに服を脱がされた。

始めてくる場所、室内は真っ暗、酔い潰れた頭。
トリプルパンチで全く足元はおぼつかない。
頼みは家主である相手だけなのに
その当人は這いつくばって歩く気すらないらしい。]

ははは、葛西さんが溶けてる。ウケる。

[普段涼しい顔してる相手がだらしない恰好で伸びてる。
その光景が酔っ払いのツボに入ったらしく
一人しばらく笑いが止まらなくなってしまった。

呼ぶ掌の動きに誘われてのそのそ近付いては
そこが床だってだけでまた笑いが込み上げてきた。]

ほら〜、風邪引くから〜。

[笑いが治まる頃には情欲もわりと治まっていて
相変わらず床に転がる相手を心配する余裕も出てきた。

さすがに男を抱きかかえるような筋力はないので
脇を抱えて引きずるようにベッドへと持ち上げる。
叩きながら声をかけたら相手も少し協力してくれただろうか。]

[玄関にコンビニ袋を放り出していたのを思い出した。
さすがに少し目が慣れてきたから、
脱ぎ捨てられた衣類に躓く事なく玄関に到着。

飲料を冷蔵庫に入れて、
勢いで買ってしまった避妊具を手にベッドへと戻った。]

誘ったのそっちだぞ。

この無責任男め。

[こっちもその気はもう萎えたし、
酔っ払いを同意なしでどうにかするつもりはない。
何より正気に戻った時の反応が怖いし。
でも散々その気にさせといて、当の本人は
もう寝る体勢に入ってるってのは妙に腹立たしい。

少しくらい仕返しの悪戯をしてしまっても、
後でネタになるくらいの冗談だったら許されるだろう。

箱を開けてびろんと繋がった避妊具を取り出す。
それを今にも寝そうな相手の目の前に垂らしてやる。]

6個入りだから、一人ノルマ3個ですよ。

中身出しといた方が、それっぽいかな。

[一つ切り離して開封。
抵当に伸ばして使用済み感を演出しておこう。

眠たくなるまでそんな工作で時間を潰すつもりだが、
俺より泥酔している家主は眠ってしまっただろうか。]*

 

[ 神託の実は、伝説通りに赤色をしていた。

 ────粘液に塗れた拳大の、脈打つ塊。

 恐ろしい程に美しく鮮やかに、赤く、
赤く

 管を通して流し込まれる魔族の血液に
            丁度よく似た色彩の。** ]

──寝所──


 触ってみてからのお楽しみ?
 言うじゃない。


[試すような物言いに
今回は怒りを覚えることなく
むしろ心地よい程度の挑発であった。

その視線が下がっていくのも
これほど近ければ手に取るようにわかる。

彼女の瞳には無毛の身体が目に入るだろう。]



  
「恋人」



[彼女の言葉を聞いた瞬間
それはするりとメイベルの心に滑り込むけれど
メイベルには未だ恋人の概念が無い。]


  ────っ。


[だからそれを想像のままに行う。
唇を触れ合わせると互いの柔らかな感触を覚える。
感じたままに唇をもう少し押し付ける。

そうすると、もう少し長く、長くと想いが込み上げて来て
彼女の方のベッドに片手を着いて
更に彼女の方に身体を寄せる。]*

 
 そう、
「恋人」。

 メイベルは誰かを好きになったことはある?

 私はあるよ。
 この世界の相手でも、「原作」越しになら。

[ 目で微笑んで彼女に口づける。最初は軽いキスから。
 次には彼女がもう少し長く押しつけてきた。
 その間にも幾らかの強弱を加えて押したり、引いたりして。]

 
 ……ん。言葉がなくても。
 相手のことを思ってみたり、感じてみたり――ね。

[ 私の近くに手を突くメイベルに頷いて、乗り出した形の彼女へ
 伸び上がるようにして、キスをする。
 彼女へ身体が寄り添えるよう、少し身動ぎして場所を作って。]

 ……ふふっ♪

[ 楽しげな笑い声だけ、投げかけた。
 手をメイベルの裸身へ伸ばす。
 探る先は彼女の腕。どうしようか迷うようなら、
 まずは私のパジャマを脱がせて貰おうかな、って。]*

[ねむたい。一気に眠気が襲って来た。
もういえついたしねていいはずだねる。

床にぶつかってずれる眼鏡が邪魔だが
それを外すほんの僅かな動作すら億劫で
心地好い温度の床に擦り寄って懐く。

げらげら笑う声がうるさいけど
段々聞き慣れてきたら気にならなくなった。

うつらうつらと遠ざかる意識を
引き留めるように引き摺られてむずがるみたいに唸る。
けれど逆らうより従った方が早く解放される気がしたのか
逃げようとしたのか自分でもわからないまま
もそもそ起き上がって歩き出し、自分で寝室迄移動した。

片足土足のままベッドによじ登ってひと心地。
手を伸ばしてボスボス叩いて枕を求めたが
手が届かないまま力尽きて
ベッドの足元1/3くらいのスペースで落ち着いた。]

[夢現に足音を聞いていたら遠ざかって、戻ってきて
ぎしりと小さくベッドが鳴いた。
ガサゴソしてるから何してるのか気になって
眠い目を擦って這いずり転がり近付く。

探し求めていた枕の代理をみつけて
頭乗せたらそれは堅い膝だった。まぁいいか。

欠伸と生欠伸の中間みたいな吐息を零して
伸ばされる薄ピンクを眺める。

ああ、そういえばそんなの買ったな。
なんでだっけ、なんのために?

のるまみっつ。
鸚鵡返しに繰り返して切り離された残りから
真似るように一つ切り離す。
もたつきながら封を切って…
ああこれしってるやつだ、と思い出した。

ちんぽにそうちゃくするやつですね、わかります。

のるまはみっつ。みっつつければいいんだ。
そしたらねていい。
なんてぽやぽやしながら理解して

……目の前の、自分のじゃないファスナーを
唐突に、脈絡なく、遠慮なしに降ろした。]

[ずぼっと強引に手を突っ込んでごそごそすれば
ふにゃっとした感触を捕まえた。
引きずり出すのに少し苦労して
ぐにぐに擦ると揉むの中間くらいの感覚で玩ぶ。

たたせなきゃ、かぶさらないですね、はい。
なんっか気持ちよく無いなぁ感覚鈍いなぁなんて
自分のじゃないから当然なのに不思議そうに首を傾げる。

たたせるの、どうするんだっけ。
半分寝落ちかけてる頭で必死に考える。

『じゃあ、はい、勃たせて。』

いつかの自分の声が頭にこだまして
その時押し付けた小さな唇の心地よさを思い出す。

しゃぶるときもちいい。
だれが?
辺りを見渡して確認して
握ってるちんぽと俺しかいない、なんて納得して。
じゃあしかたないな、と手の中の柔い肉の先を
ぱくりと。唇で食んだ。]

[やり方が良く解らないことに不思議な気持ちになって
なんでだ?って思うけれど
そもそもさせたことはあってもしたことなんてない
なんて簡単な答えに辿り着けない。

先端だけ浅く咥えて、肉の割れ目を舌で擽る。
なんだか不思議な味がして唾液が溢れたから
塗り込めるようにして丸い切っ先を舌の腹で擦る。
まるで飴でも舐めるように口の中を舌が泳ぎ回り
亀頭とその境目迄を撫で廻す最中
時折エナメル質が過敏な皮膚に掠める。

二本の指で輪を作った指が包皮の名残を摺り下げるように
竿を下まで扱いて……
……あ。これならわかる、みたいな顔をして
そのまま上下に扱き始めた。

呑み込む事を忘れた粘ついた唾液が滴り落ちて
それを泡立てる速度で扱く指が、時折
根元で止まっては陰嚢との境目を撫で摩る。

自慰の時、そこを摩る心地よさを思い出して、
むずむずして、無意識に内股を摺り合わせた。*]


  ……誰よ、それ。

[アリアが誰かを好きになった事がある
と言った瞬間に私の心が赤く染まる。
彼女の細い腕を強く掴む。

私たちは
「恋人」
なのに。

──違う。
恋人、みたいな口付けと言うだけで
そんな知らない関係では無いはず。
思考の変化に違和感に気付くが、訂正出来ず。

困惑してると彼女が伸びをしてキスをしてくる。]


  ……ふん。
  触りたいのでは無かったかしら?

  それとも、触って欲しいの。
  あんたの元の体じゃない、その身体を。


[彼女の元の世界について話を聞けているなら
アリアの身体が元々の体でない事は聞けていただろう。]