19:35:55

人狼物語 三日月国


153 『Override Syndrome』

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[犠牲者リスト]
???

二日目

本日の生存者:イヴ、カナ、サキ、ツグアキ、マユミ以上5名

【人】 内科医 カナ



  [心療内科は誤解と偏見が蔓延している。

   人の心を分かった気になり踏みにじる人が
   患者の気持ちを遠ざけて。

   心を閉ざした患者は心療内科から逃げ惑い、
   行く宛を無くした先に待つのは………

          鉄格子に囲まれた廃材置き場閉鎖病棟



(0) 2022/06/14(Tue) 2:20:29

【人】 内科医 カナ



   いまに、ここから出ても、自分はやっぱり狂人、
   いや、癈人《はいじん》という刻印を
   額に打たれる事でしょう。


   人間、失格。
   もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。



(1) 2022/06/14(Tue) 2:21:22

【人】 内科医 カナ




   いいえ。



         そんな未来を辿らせないために
          W心療内科Wはここに居るの。




(2) 2022/06/14(Tue) 2:22:57


  [投げかけた声は微妙なタイムラグを経て
   私の元へと返ってくる。

   今日最後の患者さんが応じれば
   看護婦の子達が今日の診察受付の終わりを
   告げる看板を入口にかけ始めていた。

   おぼつかない足取りのまま焦って
   あなたが転ばないように見守った私は
   あなたが目の前に辿り着くと小さく微笑み。]





   はい。こんにちは。

   来院は初めてですよね?
   緊張しなくても、大丈夫ですよ。


  [アイスブレイクをもちかけてみる。

   あの頃とは大きく異なる姿のあなたに
   微笑みかける私は、あくまで医者の顔。

   見た目に触れないのは
   ここで触れることが誰の幸せにもならないって
   そんな感じがしてならなかったからだ。






  [診察室の中へとあなたを通せば
   どうぞと手のひらで椅子を指し示す。

   先程までの穏やかな声色は
   今になればその深刻さも伝わってくるもので。

   途端に曇っていく姿を、
   目を逸らすことなく、私は受け止めようとする。]


   



  [悲鳴にも似た残響、ひび割れた円盤。
   壊れたレコードのように繰り返される挨拶が
   あなたの脳内での消化不良を物語っていた。

   けれど私があなたの異変を感じたのは
   楽園を探し求める、その指先。

   あなたが向かいそうな行く末が
   頭の中に流れ込んでくるような気さえして。]






  [瞳を覗き込むようにあなたを見つめながら
   私はその頬へと手を伸ばして。

   それが叶えば、どうか落ち着くようにと
   その頬を優しく撫ぜると。]


   気持ちが沈んだ時には
   ハーブティーが良いの。

   薬に頼らなくても
   気持ちを落ち着かせられるから、ね?


  [診察室に似つかわしくないティーポッドと
   マグカップを取り出すと、診察室中に
   爽やかなミントの香りを漂わせて。

   あなたが受け取るかどうか
   ハーブティーの入ったマグカップを差し出す。]





  [どれだけの時間を要したのか。
   決して焦らせたりすることはなく。

   あなたが椅子へと座ってくれたのなら
   私はハーブティーに口を付けて。]

   
   今も…大変そうだね。

            W佐々岡くんW


  [問診とは名ばかり。
   あの日の続きを、私から切り出して。

   先程の仕草からOverride Syndromeを疑いながら
   慎重にあなたの心の問題に触れるように。


   あの日の過去をなぞりながら、微笑ってみせた。]*



【人】 医者 サキ

 
[ 知らない為の言い訳を積み重ねてきた。

  本人が幸せなら、望むなら。

  でも、全部
  …俺がまた不幸にならないようにだ
  口にした言葉が、誰かを壊してしまうのが、
  日常を壊してしまうのが怖かったから。


  吐かれたものが
だなんて、
  最初から分かってた。 ]
 
(3) 2022/06/14(Tue) 14:56:04

【人】 医者 サキ

 
[ 唐突に、鋭い刃を向けられたような心地。>>1:84
  ヒリつく空気に、伸ばしかけた手が一度止まる。
  
  途端に湧き上がる強い、感情。
  成り代わりだなんて間違ってるかな
  本当の自分として生きなきゃなんの意味もないか


  そんなものを信仰してるなら
  俺は半年も目を瞑ってなんかいない。
  糾弾するだけ、正義を振りかざすだけなんて
  簡単で誰も救わないものなんてないんだよ。


  は、っと息を漏らして、口角を下げる。
  聞かせたこともないだろう
  低い声が室内を這った。 ]
 
(4) 2022/06/14(Tue) 14:56:55

【人】 医者 サキ



    ……周りの決定に甘えるなよ、
    君はW船越真結実Wだろ。

 
 
(5) 2022/06/14(Tue) 14:57:36

【人】 医者 サキ

  
[ 静かに1度、目を伏せて、開いて。
  つかえに触るよう喉元を抑え、呼吸をした。

  …あぁ、大丈夫、生きてる。
  俺の言葉は、まだ、微かに。

  
  続けて。 ]
 
(6) 2022/06/14(Tue) 14:58:17

【人】 医者 サキ


   もし俺に荷が重いと言われたらやめるのか
   上手く出来なくなってきたらやめるのか?

   はいそうですかってやめられないだろ。
   そうなりたくて君はなったんだろ。
   
マユちゃんの人生だから
じゃなくて、
   誰のものだってそうだ、
違うか?


   ……言いたいのはそんな事じゃないんだ

   わかってくれないか……なあ、ユミちゃん。
   俺は"最初から"、君と話を、してる。
 
 
(7) 2022/06/14(Tue) 14:59:14

【人】 医者 サキ


[ ガリガリと頭を引っ掻いて
  椅子に深く腰掛けた。

  怒るだろうか、黙って聞いてくれたとして
  この辺りが限度ではないかと思うけど。

  元々、彼女がどちらを選んでも、
  咎めようなんて思っていなかった
  捕まえる幸せの形が変わるだけだ。 ]

 
(8) 2022/06/14(Tue) 14:59:36

【人】 医者 サキ



   …俺はユミちゃんの嘘を咎めたいんじゃない。
   エデンで得られる幸せに浸かり過ぎれば
   いずれ心が現実に帰ってこられなくなる。

   今出ているのは、その兆候だ


   それだけはユミちゃんがなんて言っても、
   俺は看過できない。だから聞いてるんだよ、


[ ぽつりぽつりと呟く、隠していた本当のこと。
  どれほどに響いたかは、彼女次第か ]**

 
(9) 2022/06/14(Tue) 15:00:23

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 悲しみとは自分に価値がないと思った時に
  抱く感情である。


                   ―――スピノザ ]

 
(10) 2022/06/14(Tue) 21:49:05

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 死とは何か。
  テセウスのパラドックス同様、
  どういう理屈で考えるかで、
  いかようにも答えが変わってくる問題。
  私なら、こう回答する。


  
世界が死者一人分の、物語を喪失すること。 ]

 
(11) 2022/06/14(Tue) 21:49:34

【人】 女子大生 マユミ

 
 
 
       [ 私は一艘の宝船を、
         どうしても亡きものにしたくなかった。 ]

 
(12) 2022/06/14(Tue) 21:49:52

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 今まで恙なく流れていた筈の医者と一人の患者の時間、
  診察室にも病魔が影を差したのかしら。
  ピリピリした空気の中、
  口から出てくる本音は耳を焦がすように熱いのに、
  音自体の温度は低い。>>5 ]



   やめる素振りなんて私、見せました?
   そもそも、"船越真結実"ではないとも、
   言っていない筈ですが?>>1:84



[ 怒っているか、いないかを問われれば……答えはYes。
  けれど、怒りよりも強く燃えるのは口惜しさ。
  痛い所を突かれて、私の瞳は僅かに生気を取り戻した。 ]
 
(13) 2022/06/14(Tue) 21:51:32

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 仮に"真結実"を維持できていると、
  客観的には言えない状況になったとしても、
  そのまま"真結実"として生きていく。
  私なりの最善は尽くす。
  そのくらいの覚悟はしていたつもり。

  嘘をついているのは事実だから、
  糾弾されて正すよう強要されれば、
  私になす術はなかったかもしれないとは思うけれど。


  なんにせよ、"船越真結実"を生かすなら他に手はない。
  私は
現実
を殺して、
理想
を生かしたのだ。 ]
    
Alicia
    
Hadaly

 
(14) 2022/06/14(Tue) 21:53:30

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 一度口を挟んだきり、黙って話を聞いていた。
  初めから私が"亜結実"であると気付いていた。
  いくら一卵性双生児とはいえ、
  指紋や瞳の虹彩など、同じでないものはいくつもある。
  両親でさえ気付かなかった何かに、
  彼は気付いたのだろう。
  それはきっと、愛称だけではなかった筈。

  それ以外にも、気付いたことがあるようだ。>>9
  エデンの幸福体験を浴び過ぎた結果、
  心神喪失などの状態になり、やがて廃人と化す。


  Override Syndorome
  現代の日本において、社会問題になっている奇病。
  大学の授業でも少しだけ出てきたので、
  簡単な概要くらいは把握している。 ]
 
(15) 2022/06/14(Tue) 21:54:45

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 確かに私はここの所憑りつかれた様に、
  エデンの幸福体験に浸かっていた。
  バッグから手鏡を取り出して自分を映せば、
  "亜結実"だってもっとマシな顔をしていた
  ……という有様。 ]



   ……そうですか。
   私は、オーバーライドシンドロームに罹っている。
   或いは、罹りかけている。
   先生はそう判断したという事で合っていますか?

   オーバーライドシンドロームは、精神疾患。
   先生のご専門ではないと思いますけれど、
   随分とお詳しいですね。
 
 
(16) 2022/06/14(Tue) 21:55:25

【人】 女子大生 マユミ

 
 
   先生の仰る通り、
   私は最近エデンの幸福体験をよく聞いていました。

   ですが、その話はまだしていない。
   私は大分酷い顔をしているし、やつれています。
   でもそれだけで、分かってしまうというのは、
   流石に出来過ぎていませんか?

   私の言っていることは所詮、素人の戯言ですが、
   見ただけで判断するなら、
   うつ病だったり、ストレスや疲労の蓄積……。
   なんて線も考えられると思いますけど。

   先生は殆ど断定していましたね。
   何か理由があるのではないですか?
 
 
(17) 2022/06/14(Tue) 21:56:15

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 勿論、私は診察目的でここにきているのだから、
  先生の診察には協力するつもりであるし、
  質問には何だって答える。
  
……恐らく嘘を吐く必要など、もう何もない。


  それでも、純粋に先生に抱いた違和感が
  気になってしまった。 ]
 
(18) 2022/06/14(Tue) 21:56:39

【人】 女子大生 マユミ

 
[ 診察が落ち着いた辺りだろうか、
  そういえばと思いだし、
  バッグの中から前に貰ったテーマパークの
  ペアチケットを取り出す。 ]


   これ、前に先生がくれたチケット。
   貰っちゃったけど、
   アタシも一人だけ誘う友達って言うと、
   ちょっと微妙でね?

   それに先生にあげた誰かのこと考えると、
   やっぱり申し訳ないし、このチケットは返す。
   それとも、一緒に行く人いないなら、
   アタシとでも行ってみる?……なんてね。



[ 別れるというジンクスが恋人以外にも
  適用されるとしても、相手は一患者。
  そう困ることもないだろうと、
  冗談めかして封筒を差し出した。 ]**
 
(19) 2022/06/14(Tue) 21:57:33
女子大生 マユミは、メモを貼った。
(a0) 2022/06/14(Tue) 22:03:28

【人】 会社員 ツグアキ


[ 心療内科、の文字には誤解と偏見とが
  重なって見える気がしていた。

  人の心を失った者と失ったふりをする者。
  真の患者の症状を判断するのもまた、ヒトなのだ。

  ヒトを救う、治療する、という大義名分のもと
  明らかな哀れみの視線が降り注ぐのだろう。

  心を閉ざした患者は心療内科から逃げ惑い、
  行く宛を無くした先に待つのは………>>0
 
(20) 2022/06/15(Wed) 0:08:18