11:26:15

人狼物語 三日月国


169 舞姫ゲンチアナの花咲み

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 ウユニ



   そうして、私はふらふらと
   町から町へと彷徨って。
   ただ彷徨うだけではなくて、
   自分の身に咲く花が何なのかを知ろうと
   行く先々で書物を漁った。

   私はW花咲病Wという病気を患っているのだと
   知ったのは、貴方に出会う前の事。


 
(23) 2022/08/08(Mon) 16:04:40

【人】 ウユニ



───朝の一幕:サルコシパラの家───

  
   バラへと声をかける彼の姿を眺めるのは
   ここに来てからの私の日課の一つ。

   彼が街の人から何と言われているか、
   知らないわけではない。

   でも、私は花を溺愛する彼を変だとは思わないし
   優しいのだ、と思っているから。
   私が奇異の目を彼に向けることもない。

 
(24) 2022/08/08(Mon) 16:06:59

【人】 ウユニ



   「おはようございます。
    あら、そんなことを言っては
    貴方の可愛いバラが嫉妬してしまいますよ。」


   いつもの挨拶に、私もいつものように返して。
   小さく口角を上げてみせるの。

   血縁者ではない、家をなくした私を
   住まわせてくれる彼は、優しいと思う。
   彼を家族のようには思わず、W友人Wだと、
   そう思っているのが、彼と私の違いかしら。

 
(25) 2022/08/08(Mon) 16:08:09

【人】 ウユニ



   毎日のように貰う言葉を
   軽く受け流していた理由は、
   ここにいるのも、貴方との時間も、
   期限付きだと決まっていて。
   踏み込まないようにしていたから。


   私と彼の関係は、そういうもの。*


 
(26) 2022/08/08(Mon) 16:09:08

【人】 ウユニ



───出会い───


   花咲病のことを知った後の私は、
   独りで散ることができる場所を探していた。

   誰にも踏み込まず、踏み込ませず。
   一人で静かに、終わりを迎えようと。

   この街に来たのも、そんな経緯。

 
 
(27) 2022/08/08(Mon) 19:47:59

【人】 ウユニ

  

   道行く人に、この街を見渡せる場所はないか
   聞いてたどり着いたのが、街の奥にある丘。

   ついた頃には日が沈みかけて。
   沈んでいく太陽を、ただ眺めていたの。
   髪を、頬を、風が撫でて
   黒のロングスカートがはためいていく。
   風に揺られる花はこんな気持ちなのかしら、
   なんて、ふと考えて、くすりと笑った。

 
(28) 2022/08/08(Mon) 19:48:56

【人】 ウユニ


 
   
花弁
が一枚、風に乗って飛んでいったのに

   
私が気づくことはなかったけれど。

   もし、見た人が居るのなら、
   少し疑問に思ったのかもしれない。


 
(29) 2022/08/08(Mon) 19:50:40

【人】 ウユニ

  

    「困ったわ。
     今日泊まる場所も決まってないのに。」


   あまり困っていなさそうな口調で
   呟いて苦笑いした頃だったかしら。
   
それとももう少し後だった?



      
―――私以外の人が居るのに、気付いたの。*


 
(30) 2022/08/08(Mon) 19:51:57
村の設定が変更されました。

【人】 サルコシパラ



     「そんなことはありませんよ。
      この子達も貴女を家族と認めている。」


   花々にとって彼女は敵ではない。>>25
   その事はサルコシパラが誰よりも知っている。

   知ってか知らずか
   認めていないのは彼女だけのようだ。


(31) 2022/08/08(Mon) 22:38:39

【人】 サルコシパラ



   認めたくないのか
   認めるわけにはいかないのか>>26

   その御心は
   ただの人間風情には推し量れない。



(32) 2022/08/08(Mon) 22:39:22

【人】 サルコシパラ



   何をもって普通と呼ぶか
   なにをして奇とするか

   ただ一つ確かなことは
   普通などという不安定で曖昧な戯言には
   なんの価値もないということだ。**



(33) 2022/08/08(Mon) 22:39:50

【人】 サルコシパラ



   あの日は珍しく、世界が
に満ちていた。>>27


(34) 2022/08/08(Mon) 22:41:02

【人】 サルコシパラ



   花に魅入られた者の苦悩>>23
   虐げられた過去>>18>>19>>20


   緑丘に芽吹く一輪の竜胆の傷痕など
   何一つ知らない人間が持つ感情は


            美しい。>>28



   ごくごく自然で普遍的なもの。


(35) 2022/08/08(Mon) 22:42:18

【人】 サルコシパラ



   それは
花弁
の導きか
   それとも彼女が導かれたのか。>>29

   何か一つが噛み合わなければ
   出会うことは無く、結ばれなかった縁

   サルコシパラは嗤う。
   生まれて初めて、運命という言葉を信じたのだから。


(36) 2022/08/08(Mon) 22:42:54

【人】 サルコシパラ




  (よもやこの私が運命?
   滑稽だろう?それでいて光栄だ。


         私は貴女に選ばれたのだろうか。
         貴女が私の事を選んだのだろうか。)



(37) 2022/08/08(Mon) 22:43:30

【人】 サルコシパラ



     「ごきげんよう。
      この広い場所に一輪の
竜胆

      少しばかり寂しいものですね。」


(38) 2022/08/08(Mon) 22:46:45

【人】 サルコシパラ



   お困りのようなその背中に
   サルコシパラは声を掛ける。>>30


         それが二人の、始まりの日。*



(39) 2022/08/08(Mon) 22:48:03

【人】 ウユニ



    「そうかしら。
     だとしたら、光栄ですけれど……。

         
きっと私には不相応ですよ。」


  
(40) 2022/08/08(Mon) 23:54:38

【人】 ウユニ



   踏み込むまいという私の態度は
   花々にとってどう取られていたものか。
   踏み込まないから、知ることもなく。

   彼のWこの子達もWの意味に気づかないほど
   私は鈍くはなかったけれど
   鈍く、気付いていないふりをしていた。


  
(41) 2022/08/08(Mon) 23:57:22

【人】 ウユニ



   家族だと認めてしまうわけにはいかないだけで。
   認めたくないわけでは、なかったの。


   
終わるときは一人で、と決めていたから。*


 
(42) 2022/08/08(Mon) 23:57:52

【人】 ウユニ



   花を溺愛する貴方と
   花に魅入られた私が出会ったのは
   運命だったのかもしれないし>>36
   お互いの想いの風が導いた結果なのかもしれない。
 
 
(43) 2022/08/08(Mon) 23:59:20

【人】 ウユニ



   人が花を選ぶように
   花だって、人を選んでいいはず。

   言葉を持たない、自ら動けない花には
   それが出来ないだけで。
 
   貴方に頼ろうと思ったのは
   紛れもなく私の意思。 
   それを選んだというのなら、そうかもしれないわ。


 
(44) 2022/08/08(Mon) 23:59:53

【人】 ウユニ

   
   まさか誰かいるとは思っていなかったから
   後ろから声をかけられたときはそうね、
   驚いてしまったから。
   
   一瞬反応が遅れてしまったけれど。
 
(45) 2022/08/09(Tue) 0:00:24

【人】 ウユニ



    「ごきげんよう。
     貴方はご存知かしら。
     
竜胆
は独りで咲く花ですもの。

     寂しさには慣れているのではないかしら。」

 
(46) 2022/08/09(Tue) 0:01:01

【人】 ウユニ


   仮面の彼の方へと向き直った。
   W普通Wなら仮面に驚いたり
   どうして、と聞いてしまったりするのだろうけれど
   踏み込まないと決めている私はそれを聞かず。

   そもそも、疑問に思うこともなかったわ。
  
(47) 2022/08/09(Tue) 0:01:44

【人】 ウユニ



   人は皆、仮面を付けているようなもの。
   いつ、本性を表すかなんて分からない。



   彼の場合は、見える形で仮面をつけているだけ。
   ただ、それだけのことよ。

   それに、私だって本心を見せまいとしているのだから
   仮面を付けているのと同じでしょう?


 
(48) 2022/08/09(Tue) 0:03:04

【人】 ウユニ

   

    「……さっきの独り言も
     貴方には聞かれてしまったのかしら。

     私はウユニ。
     この街には今日来たばかりです。
     行く宛てがなくて、
     どうしようかと思っていたところだったの。

     貴方は、どうしてここに?」


   軽い自己紹介の後に、小さな声で
   
もしかして、貴方の時間を邪魔してしまったかしら

   なんて、聞いてしまったのは……。

   何故でしょうね?
   いつもなら人の話は聞かないのに。**

 
(49) 2022/08/09(Tue) 0:04:24

【人】 サルコシパラ



   サルコシパラがウユニと同居を始めてから
   最低でも1年は経つ。

   しかしサルコシパラが知るウユニなど
   氷山の一角、せいぜい数パーセントの欠片だ。

   それが証拠に、その言葉が紡がれたきっかけ
   過去のしこりをサルコシパラは察することが
   出来ずに、見込みのない憶測を浮かべては
   ひたすらに首を傾けるばかり。



(50) 2022/08/09(Tue) 1:06:54

【人】 サルコシパラ



   人間に伝えられたことはひとつ
   紛れもない己の強い意志のみ。

   部屋を彩る崇高な花々は
   静かに、寂しげに。
   
   その選択の未来を、見据えていた。>>41>>42**


(51) 2022/08/09(Tue) 1:09:31