21:05:48

人狼物語 三日月国


43 【完全RP】音の鳴る瞬間の相手は【R15】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

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【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ 音楽祭という名は知っていても、
  その詳細までは知らないのですから、
  通りから豪華で大きな庭園が垣間見れて、
  またそこに設えられた舞台を目の端に
  捉えた時などはもう、胸の高鳴りを
  抑えることが出来ずに。

  自分より高い位置にある人々の頭の
  向こうを少しでも見るために、
  ぴょこぴょこと何度も飛び上がっては
  周りの方々にぶつかるなどしたでしょう。 ]
 
(28) 2020/09/21(Mon) 7:59:29

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ と、見かねた様子で私の肩にとん、
  と触れて、最前列に僅かに出来た隙間に
  私の身体を押し込んで下さった方が居て、
  感激のあまり腰を直角にまで曲げて
  何度も感謝を伝えました。

  本当は、肩に触れられた時、飛び上がるほど
  ビクリと身体も心も怯えて跳ねたのですが、
  それを恥じるように、いつものように
  笑みを浮かべて、  ]


    心優しい親切な貴方に、
    神の御加護がありますように


[ そう告げて、一節だけ歌えば
  御礼になるでしょうか?  ]
 
(29) 2020/09/21(Mon) 8:01:57

【人】 教会住みの娘 エヴィ




    
たたえよ 平和の君

    
たたえよ 義の太陽

    
光といのちをもたらし

    
主のいやしのつばさ

    
新しいいのちを与えてくださる



 
(30) 2020/09/21(Mon) 8:03:41

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ ごくごく小さく歌ったのに、周りの方々が
  柔かに、舞台の邪魔にならぬように、
  小さくぱちぱちと手を打ってくださるのが
  わかりました。

  顔が火照るのを隠せないまま、
  目をしぱしぱさせて、慌ててぺこりと
  会釈して身体をくるり反転させて、
  ようやく舞台をじっくりと見ることが
  叶ったのでした。  ]
 
(31) 2020/09/21(Mon) 8:05:09

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ そこには、空色の美しいドレスの少女。>>14
  置かれた楽器は、あれは、幼い頃、
  書物で見た…ピアノ…?

  響き始めた音は、風に乗って。
  ひとつひとつの響きが礫のように降り注ぐ。
  高く、低く、大きく、小さく、
  絡んで、解けて、流れて、伝って… ]


    
( なんて、心が弾むの… )



[ 少し、その音は硬いような気がしましたが、
  このような場ですから当然なのでしょう。

  充分に人の心を打つその演奏に送られる
  歓声と拍手がまるで突風のように湧き上がりました。


  知らずのうちに、着ている白いトゥニカの裾を
  ぎり、と握りしめていた手。
  は、と気づいては急いで離し。
  周りの方々と同じように、拍手を送ろうと
  
 ]
 
(32) 2020/09/21(Mon) 8:09:40

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ けれど、突然発せられた批評の言葉>>15に、
  辺りはまるで水を打ったようにしん…
  と静まるのです。

  選曲について、氷のように冷ややかな言葉が
  まるで刃のように刺されば、ぽろぽろと
  泣きだす少女の涙がほたり、
  落ちる様まで見えたでしょう。 ]


   (…あ…泣いちゃった…うん。でも、
    仰っていることは、分かる、気が。)


[ その後、彼女のもとにすっ飛んで来ては
  評価の言の葉の真意を慌てて伝える、
  その方は。

  いつかのあの日教会を訪れた、凛と立つ
  信念に熱い、かの高尚な宮廷楽士なのだとは…
  今はまだ気付かないままに。

  けれど途切れ途切れに聞こえくるその指摘は、
  声は、的確で、厳しいけれどもとても暖かく。 ]
 
(33) 2020/09/21(Mon) 8:14:16

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ 涙の乾いた少女が再度奏でた音は…

  
   
嗚呼。

  先程の演奏も素晴らしかったけれど、
  それとはまた天と地ほどにも異なる…
  耳に、心に、直に、届く。
  明るい陽に照らされて揺れる、
  小さな花を次々に咲かせるよう
   



  満足そうな、慈愛に満ちたような表情さえ
  想像出来るような、その賛辞が聞こえます。
  周りの人達も、うん、うん、と頷きながら
  惜しみない拍手を送っていました。

  審査員と思わしきその宮廷楽士の女性の名など、
  積み上げられた実績など、秘められた思いなど、
  何一つ、今は知らないけれど。

  この御方の前で歌ってみたいという…
  焦燥にも似た感情を抑えるには、
  身体中の力を総動員しなくては
  ならないのでした。   ]*
 
(34) 2020/09/21(Mon) 8:23:01
教会住みの娘 エヴィは、メモを貼った。
(a8) 2020/09/21(Mon) 8:51:19

【人】 花屋の主 メルーシュ

>>0:61【回想】
[ ごめんくださいましー。

そう声をかけたのは、二人連れの女性たちだった。
一見して上流階級と思われる上品な装い。

声をかけた女性のワンピースのその艶やかな色合と生地のしなやかさ、花々が賞賛の吐息をつくのが聞こえた。

店内を見ても?という言葉に、メルーシュが諾と答えると、その女性はゆっくりと店の花たちを見まわした。

  あなたお店の方?
  此処のお花達とても幸せそうなのね!

その瞳は女性が心からそう思ってくださっていることを、これでもか!というほど映し出している。
メルーシュは微笑んで控えめに頷くと、女性に丁寧にお礼をいった。
(35) 2020/09/21(Mon) 9:37:56

【人】 花屋の主 メルーシュ

[最初は、店にやってくる人のことを注意深く見ている花たちだったが、女性たちの様子にすっかり心を許し、様々に言葉を交わし始める。

彼らは自分たちを心から求め、愛してくれる人のもとへ行くことを願っているからだ。

ふと、白いマーガレットが小さくメロディを紡ぎだした。

そう、それは歌としかいいようのないもの。
空気をふるわせ、空にとけていくもの。

まるでその声が聞こえているかのように、女性はそのきらきらと輝く瞳でその白い花を見つめていた。]
(36) 2020/09/21(Mon) 9:39:23

【人】 花屋の主 メルーシュ

[だから女性の「なにか花束を」という注文に、驚きこそすれ、否やを言うはずもなかった。
なぜなら店中の花たちが、この女性にもっと愛でてもらいたいと、メルーシュに語り掛けてくるのだから。

メルーシュは女性の希望をもとに、花たちへ相談する。
どんな花束がいいだろう。
きっと祝いたいその方が好きな色なのだろう、橙と黄色。久しぶりに妹と会い、その誕生日を祝いたいという女性。
ふたりともに喜んでもらえる花束を。

メルーシュは、他の人には聞こえない声で、花たちと言葉を交わしながら花束を仕立てていく。
橙と黄色のカレンデュラを中心に、それをしっとりとまとめるよう、春のあたたかさを秘めたグリーンと白の花を添えた。
上質なリボンとレースで包み、すっきりとしたシルエットの花束へ。

少しでも女性の思い描いた花束に近づけるよう願いながら。]

「お待たせしました、こちらでいかがでしょうか?」*
(37) 2020/09/21(Mon) 9:41:18
花屋の主 メルーシュは、メモを貼った。
(a9) 2020/09/21(Mon) 9:44:51

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

─コンペ会場・宮廷の舞台付き大庭園>>1>>2




  ─────あら?



[合唱団の準備の合間に書類へ目を通していたら>>23
名簿の最後の方に、昨日ファラリスと話していた
6人組と思しき条件がピタッと当て嵌まりそうな集団が
そこに記されていて、ちょっとビックリしたわ。>>0:34>>0:35



  するとリジィ第三王子殿下が後ろでぺらぺらと>>9
  ご自身が招聘された者達の話を小声でお話しし始めたのです。
  ……反対側のお席へお座りの
  レイズ第二王子に決して気付かれぬように。>>0:102



略歴と殿下の話を総合すれば、彼らの自国及び
周辺国では既に確固たる地位を得ているようだということ。
実力はかなりのものと見て良さそうね。>>0:37]
(38) 2020/09/21(Mon) 10:37:41

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[そう思い、再び書類に目を通すと
備考には『辺りが闇に染まる頃に』と記されていた。>>13

夜が更けてもコンペが続いた前例もあるし
暗くなれば書類や机、周囲を照らせる審査員用の
携帯卓上光も用意されているようだから、これも問題なし。]



 (合唱団は南の方にあるウルスラ共和国の方達なのね。)



[総勢44名ほどの男女が原色を散りばめた
色鮮やかな衣装を纏って、足台の設立と
マイクの準備が整うのを眺めていた方々。>>23

褐色の肌に原色の服はとても良く映えていて
思わずその姿に見惚れてしまうほど。]
(39) 2020/09/21(Mon) 10:38:19

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[余談ですが、『通行証』にある
藍色の地に銀糸で縫われた縦線と
宮廷楽士を表す銀の関連性への推測は
まさに正しいお考えでした。>>12


どの出場者も最優秀者となり、
宮廷楽士となる権利を得られる
可能性が秘められているのだと


初めてコンペが開催された当時の宮廷楽長が
出場者に希望を持って貰えるように、
挫けそうになっても縫われた銀糸が
本来の目的や夢を奮い立たせてくれるようにと
心から願った優しさから生まれたのだとか。


諸説ありますが、楽士達の中では
これが有力説だとまことしやかに囁かれております。]
(40) 2020/09/21(Mon) 10:38:41

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

─ 一方その頃 コンペ会場・観衆達周辺 ─



[観衆達の中でごくごく小さく響いた一節が>>30
周りの方々の小さな拍手に顔を火照らせ>>31


私がお嬢さんに冷たく指摘し>>14>>15
空色のドレスのお嬢さんが涙を流し>>16>>17>>32>>33
その後奏でた曲が多くの人々に届いた
ちょうどその時。>>21>>22]
(41) 2020/09/21(Mon) 10:39:36

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[うんうんと頷きながら最前列のすぐ前で
会場や観衆を見渡しながら歩く一人の女性が居りました。
黒のパンツスーツに黒の靴、
茶色い髪をポニーテールに結い上げて。


左腕には黄色の中央に細い銀の線が入った
エナメル製の腕章を付けた状態で。
黄色上部には黒の太文字で『コンペ裏方』と
書かれておりました。]
(42) 2020/09/21(Mon) 10:39:47

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[演奏が終わり、次の合唱>>23まで時間が掛かると分かれば]


 『ただいま、コンペ参加者の
  飛び入り枠を募集しております。
  飛び入りで参加をご希望の方は
  コンペ裏方の腕章を付けた者にお声がけください。』



[毎年コンペでは演奏と演奏の合間にある準備時間に
受付役の裏方が最前列前と最後尾列の後ろで
飛び入り募集の声を掛けながらゆっくりと周囲を歩き
観衆達の方を向いて呼び掛けているのです。>>2

そして演奏が始まりそうになると
声はピタッと止まり、再び演奏と演奏の合間に
呼びかけることをずっと繰り返しているのです。]
(43) 2020/09/21(Mon) 10:41:55

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[しばらくすると一人が手を挙げ『俺、参加します!』と
声をあげました。観衆達も「おー!」「頑張れよ」と
温かな声援を彼に送ります。]


 『かしこまりました。
  それでは、こちらの通行証を持って
  後ろで手を挙げている裏方の後に続いてください。

  その後、楽屋裏の受付で
  お名前と挑戦する分野を申告ののち
  番号札を受け取れば受付は完了です。』



[事前に登録を済ませたものの通行証とは違い
深緑の地に銀糸で縫われた縦線が入ったものを手渡され、>>12
彼は後ろにいた裏方の後ろについてその場を後にしました。]
(44) 2020/09/21(Mon) 10:42:29

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

 『ただいま、コンペ参加者の
  飛び入り枠を募集しております。
  飛び入りで参加をご希望の方は
  コンペ裏方の腕章を付けた者にお声がけください。』



[裏方の彼女は別の裏方の元へ行く姿を一瞥したのち、
再び観衆達へと声を掛けていきました。]
(45) 2020/09/21(Mon) 10:43:02

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

─さらにその頃 コンペ会場・審査員席─



 『審査員の皆様にご報告いたします!』


[黄色の中央に細い銀のラインが入った
エナメル製の太い腕章を付けた青年が
敬礼しながら横から私達に呼びかけてきます。
腕章の上部には黒い太文字で
「コンペ裏方」と書かれておりました。]


 『翌日出場予定の参加者1名が
  急遽本日の出場を要請しました!』


[このように、2日目の出場者が
何らかの事情で1日目に出場変更したり
1日目の出場者が同じく2日目に出場変更したり、
場合によっては突然の出場辞退もよくある話。]
(46) 2020/09/21(Mon) 10:43:26

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

 『分かった、
  2日目に出場変更要請があった者と
  日時を入れ替える。』


  承知いたしました。


[宮廷楽長の決定に頷き、名簿の部分に
テープで修正箇所を貼って対処しながら
毎年コンペの進行を進めて参ります。

情報が混ざってしまえば厳正な審査が行えませんからね。]
(47) 2020/09/21(Mon) 10:44:27

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

 『設営準備が整いました!』


[その言葉を皮切りに、向こう側の通訳が訳すと
彼らは嬉しそうに舞台へ登り
次々と後ろから足台へ上がって行きました。

3段もある足台に等間隔で並ぶ男女44人。]



      (……圧巻ね)




[さらに様々な民族楽器……竹のような笛や
打楽器を中心とした楽器、
土笛を持ち寄った10名が
舞台に上がらず前面に立つと……



     激しいドラムのような太鼓の音に
     土笛の深く響くような音色、
     竹笛の高く天に届きそうな音色へ]
(48) 2020/09/21(Mon) 10:45:49

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[女性二人がマイクを握り、
高らかに歌い挙げた次の瞬間。



     残りの全員が色鮮やかな衣装を翻し
     南方伝統の素早いリズムの足さばきに
     伸びやかな腕の動きが加わった
     ダンスを踊りながら笑顔で歌い始めたのです。]



  (これ……ニキ・ニライ……
  『火山に恵み生かされる命』




[一度聞いたことがありました。]
(49) 2020/09/21(Mon) 10:47:04

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[火山灰の下には一体
どれほどの命が埋まっているんだろう


火山灰の下には一体何度同じように
命が埋まった火山灰が眠るんだろう


噴火は命を奪い 
悲しみをもたらすけれど
この土地を憎いと感じたことはない


いつか我らも地に還り 
火山灰に混じるだけ]
(50) 2020/09/21(Mon) 10:49:24

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[火山は命を殺すけど 
同時に命を生かすもの


大地の上に命があって 
大地の下に命の跡が


我らは決して忘れない
我らは火山に 
命の元に生かされた



目まぐるしく変わる日々の中でも



変わらずにいた火山の摂理を]
(51) 2020/09/21(Mon) 10:50:55

【人】 平台の宮廷楽士 メイレン

[ウルスラ共和国は火山地帯にある国で、
火山の8割は活火山なため
温泉や硫黄などの資源に恵まれる傍


突如起こった噴火による
火山灰や溶岩や熱などによる死者。
飢饉の問題等に晒されてきた歴史のある国でした。
豊かで過酷な国に生きる彼らの民謡は


彼らの言葉を知らぬはずの民衆達が
涙を流しながら手拍子を打って
彼らの歌とダンスに合わせながら
体を揺らし、共にリズムへ乗っていたのでありました.
その目に涙を光らせながら。]**
(52) 2020/09/21(Mon) 10:51:21
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモを貼った。
(a10) 2020/09/21(Mon) 11:02:20

2020/09/21(Mon) 11:11:04

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ まるで我がことのように息を詰めて、
  見ていた舞台が、次の準備にかかろうと
  する様子が見えて、ふぅぅぅ、と
  お腹の底から大きな息を吐けば、
  ようやく身体の力は抜けました。  ]


    (すごい…これがこの国の、音楽祭…)


[ じりじりと胸の奥に炎が灯るような。
  久しく感じたことのない熱が腑から次々と
  手を伸ばすような渇望を呼んで。

  額にじんわり浮かんだ汗を、掌で
  そっと拭った時。

  …それはごく近くから発せられては
  私の耳に届く、声>>43
 
(53) 2020/09/21(Mon) 11:33:26

【人】 教会住みの娘 エヴィ



   
( 飛び入り枠… )



[ ごくり、と唾を飲み込む音が聞こえて、
  それが自分のものだと気付けば、
  堪らず噛み締める奥歯の音も重なって。

  けれど自分の手を、上げる、数十センチは
  とてつもなく、遠く、重く
   
  ]



    
『お姉さん、歌えば?さっきとっても上手だったし!』




[ 私のその震える手を突然ぎゅっと握って、
  小さな男の子がにこにこと、
  私に話しかけてくれていることに気づいて。
  いつもとは違う衝撃で私の身体が跳ねました。 ]
 
(54) 2020/09/21(Mon) 11:35:57

【人】 教会住みの娘 エヴィ


    あ、あの、あ…え…


[ 周りの方々も次々と、その純な男の子に
  同調する様に、そうだよ歌いなよ、と
  にこにこと私に向けて手を振っていて。

  中には、『おーい!ここの彼女が歌いますー!』
  なんて手をあげる、程良くお酒が入った様子の
  おじさんまでいて。
(酔っ払い!)



  …その様子は、茶色い髪を結い上げた、
  『コンペ裏方』の腕章を付けた方の目に
  止まったのでしょうか。

  もし、目が合ったのなら、
  からからに乾いた口で、
  震える喉で、跳ねる心で、

  
ほんの一時、夢を見ることを
  願っても良いでしょうか
   
 ]*
 
(55) 2020/09/21(Mon) 11:38:54

【人】 教会住みの娘 エヴィ


  
 いつかの日 
  


[ お客様がいらっしゃるからと言われ、
  日頃より少し早い時間から教会内の
  お掃除をしておりますと、優雅な佇まいの
  美しいお嬢様が、お供の方を連れて
  おいでになりました。>>0:94

  熱心に祈りを捧げておられるお嬢様に
  お邪魔にならないよう注意しながら、
  水を替えるため花瓶を抱えて歩き出すと、
  お供の方が声を掛けてこられたので、
  思わずびくりと身体が跳ねて。

  花瓶を取り落とさなかったことに安堵し
  
(落として割っていたらどうなるかは
  想像に難くないので!)

  ゆるゆると視線を上げると、柔和な笑みを
  称えて挨拶をしてくださる男性と目が合いました。 ]
 
(56) 2020/09/21(Mon) 12:28:29

【人】 教会住みの娘 エヴィ


[ こちらも急いでいつものように笑顔を作って、
  そぉっと花瓶を元の台座に置いてから、
  丁寧に頭を下げました。  ]


    お祈りに来て下さりありがとうございます。
    ただいま、呼んでまいります。


[ 神父様に御用があると仰るその方に>>0:94
  にこりとそう告げて。

  あ、とまた思い出せば、慌てて
  トゥニカの袖を引っ張ります。

  …昨夜は、私の態度のせいでしょうが、
  神父様のご機嫌があまり良くありません
  でしたから、頂く
御指導
が少し
  厳しかったもので
  

  酷く腫れて傷になった腕が、そんなものとは
  縁の無いご様子のお嬢様や、そのお供の方の
  目に触れないように、と。

  顔には、痕は残っていなかったかしら、と
  思いながら、頭を下げて。
  神父様を呼びにその場を離れたでしょう。 ]*
 
(57) 2020/09/21(Mon) 12:33:06