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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:

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ラウラは、両手で顔を覆う。涙を流すのはいつ以来だろう。
(a9) 2022/08/18(Thu) 17:50:09

ラウラは、この気持ちの名前を知らない。…胸が痛い。
(a10) 2022/08/18(Thu) 17:51:26

ビアンカは、「またね」と繰り返した。
(a11) 2022/08/18(Thu) 18:02:26

【人】 小夜啼鳥 ビアンカ

かつ、かつ、かつ。

石畳は今日も、リズミカルに音をたてる。

女は今日も、傘を片手に街を歩いていた。

かつ、かつ、かつ。
かつ、かつ
かつ


ときたまよろめいて、こけそうになりながら。
目許を覆い隠すほどの濃いアイシャドウを、燃え盛るすい星のように曳いて。

眸だけは真っ直ぐに、前を見る。

かつ、かつ、かつ。


ビアンカはこの街で、石畳がたてるこの音が好きだった。
それ以外は、みんな嫌いだった。
(18) 2022/08/18(Thu) 18:04:40
レヴィアは、今日も鎮魂歌を店で奏でている。
(a12) 2022/08/18(Thu) 18:18:05

【人】 狡兎 ツィオ

【ラウラを待つ待ち合わせ場所】

どこか慣れない様子で不味そうに煙草を吸いながら、
自分を呼びだした相手を待つ。
女性との待ち合わせで、
予定の時間より、先に着くのは鉄則だ。
ましてや相手がラウラとあっては、
想定していた倍の時間、先に着いている必要がある。

自分は、誰かを待つのが嫌いではない。
その時間だけは間違いなく相手のことだけを考えているから。
その時間は、余計なことを考えなくていいから。

ただそれは。
待ち人が、必ず来る場合に限る話だが。
薄く笑って紫煙を吐き出す。

(――女性と待ち合わせをして、
 心が躍らないのは久しぶりだ)
(19) 2022/08/18(Thu) 19:03:43

【人】 花で語るは ソニー

>>12 ストレガ
【街中】
行き交うばかりの人混みの中からひとつ、控えめな足音・・・・・・がベンチの方に近づく。
男が貴方を見つけたのは偶然かそれとも、探していたのか。
視界の端っこから、野良犬が走り回るみたいな小走りの姿が近づいてきたなら、
相手だって呆れた人間の存在にすぐ気づくと思う、多分。

「や、久しぶり! 今って休憩中?
 手の空いた頃にでも頼みたいことがあるんだけどさ」

人の気知らずの挨拶はやたらに元気だ。
足で距離を取らされでもしない限りは、ベンチの一端に手を掛けてあれこれ喋り始めるかも。
(20) 2022/08/18(Thu) 19:30:22

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>20 ソニー

「あ゛?」

や、の時点で真っ先に浴びせられたのが
そのドスのきいた威圧の声だった。
債務者の何人がこれを聞いた事だろう。

「なんだあんたか……いや余計に悪い、暑苦しい。
 帰んな。あたいは休憩じゃなくて休業中なんだ。
 クーラーの修理ならここ真っ直ぐいった十字路
 右に曲がって300m。腰がほとんど直角の
 ジジイが店番してる電機屋に行きゃいい」

とりつくしまもない。
頼み事も大方依頼だろうと当たりをつけて、
何度か口説きに現れていた青年をしっし、と手で払っている。
(21) 2022/08/18(Thu) 19:40:44
リカルドは、何かを見て、なるほど……と呟く。
(a13) 2022/08/18(Thu) 19:43:55

リカルドは、真新しいスタッドピアスを手に取ると――――
(a14) 2022/08/18(Thu) 19:45:47

リカルドは、穴のない自分の耳に、――――
ぶすり
(a15) 2022/08/18(Thu) 19:46:01

リカルドは、血が滴るのも気に留めず、その耳に飾った。
(a16) 2022/08/18(Thu) 19:46:30

【人】 花で語るは ソニー

>>21 ストレガ
ちぇ、とつれない様子に唇を尖らせるも、それでめげた様子はない。
ベンチの背もたれに肘をひっかけ、すっかり居直り状態になってしまった。

「残念ながら違う用事。あと、今日は当面の用聞き。
 もうじき頼み事ができそうなんだけど、お姉さんの店は人気なもんだからさ。
 予約はできやしないだろうけど、いつくらいから開くのかは聞いてもいいでしょ」

休業中、ということなのだからどっちみち今は請け負ってもらえるものじゃないんだろう。
とはいえやたらにしつこくするつもりでもないのか、内約はなるべく簡潔に。
あんまり追い払われ続けたら、その時は素直に踵を返すかもしれない。

「……ああ、そういえば。あのさ。機構じゃなくて細工物の調整って出来るの?
 アクセサリーとか、そういうやつ」
(22) 2022/08/18(Thu) 20:56:10
レヴィアは、仕事以外の殺しはしない。
(a17) 2022/08/18(Thu) 21:01:46

【人】 銀の弾丸 リカルド

【マウロの部屋】>>17 ラウラ

「やはり、君宛ての手紙だったか、ラウラ」

両手で顔を覆い涙を流すあなたに気がついて、呟く。
内容はほとんど読んではいないが、何かのアドバイスのようだったように思う。
死を覚悟していたのか。
単に彼女の実力を向上させようと導くつもりだったのか。
それはこの場で語られるわけもなく、思い量るくらいしか俺には出来ない。

「後者ならアイツは自分の口で言うがな……」

「使え」

ラウラのハンカチは、先程手を拭いて濡れているだろう。
ポケットからハンカチを出し、ずいっと貴方に差し出した。
この場面で泣いている女がどのような気持ちかなんて、流石に言われずとも察することくらいはできる。

ただの上司と部下の関係だったとしても。

やはり。

それ以上に慕っていたのだろうから――――
(23) 2022/08/18(Thu) 21:02:56
レヴィアは、殺すことに一切の躊躇はない。
(a18) 2022/08/18(Thu) 21:05:12

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>22 ソニー
完全に居直った相手にまたため息が出た。
イタリア人の男は情熱的で〜、などとほざく観光客を
今見掛けたら頭に2、3本ボルトをぶち込みそうだ。

「チッ」

明らかに舌打ち。ジジイに押し付けるつもりだったが
そうはいかなくなった為に出たものだろう。

「夏季休業だから長い。最短でも祭が終わってからだね。
 その後はあたいの気分次第」

これもまた、なんとも曖昧な返事。
まあ、本業が落ち着いたらなんてのは絶対言えないので
幾分か『一般人』に歩み寄った回答と言えなくもない。

「逆に今すぐだってんなら割り増し料金で
 やってやらない事もなかったけど、
 もうじき頼みごとができそうってんなら無理だろうね」

本日以降は忙しくなるだろう。
生きていれば。

そもそも機械類の修理屋をなんだと思ってるんだ、
そんな視線をあなたにドスドスと刺しながら返答はする。

「ものによる。基本はお断りだ。
 そもそもアクセサリーの調整って何を調整すんのさ。
 ペンチで鎖でも千切って伸ばせっての?」
(24) 2022/08/18(Thu) 21:21:12
コルヴォは、誰かに言った。「せめてあんたは、黙って死んで──」
(a19) 2022/08/18(Thu) 22:16:51

コルヴォは、「──先に死んだ連中に挨拶して来な」
いつかの時の事。
(a20) 2022/08/18(Thu) 22:17:15

テンゴは、全員馬酔木の鉢植え
(a21) 2022/08/18(Thu) 22:52:03

テンゴは、馬酔木の鉢植えを、静かにじっと眺めた
(a22) 2022/08/18(Thu) 23:23:23

ビアンカは、引き金を引いた。
(a23) 2022/08/18(Thu) 23:44:05

コルヴォは、生きている人間と死に損ないが嫌いだ。けれど、
(a24) 2022/08/19(Fri) 0:52:02

コルヴォは、仕事が増えるのは、好きではない。
(a25) 2022/08/19(Fri) 0:52:10

コルヴォは、これが私用の口約束であっても反故にはしないけれど。
(a26) 2022/08/19(Fri) 0:52:26

コルヴォは、良い迷惑だから、この口約束が果たされなければ良いと思う。
(a27) 2022/08/19(Fri) 0:52:34

【人】 花で語るは ソニー

>>24 ストレガ
舌打ちにはさも困ってしまったみたいに萎縮してみせるものの、それも少しのうち。
懲りずに相手に声を掛け続けてきた男は、多少の威嚇じゃ慣れたものになってしまっているのかも。

「そう? じゃあ早い内なら祭りが終わった頃にもう一度探すよ。
 ああ……まだもう少し使いそうなんだよね。だから、もうじきってこと。
 今話したって困っちゃうかもしれないし、その時にお話するかも」

完全に壊れてしまって今、というわけではないらしい。
何を指しているのか不明瞭な頼み事も、さておき休業中の相手に話すべきじゃない。
今は仕事の話ではなく、世間話に留めておく、それだけ。

「ちょっと細工の細かいやつだからさ。指に合わせてサイズ合わすのが大変かなって。
 元買った店がなくなっちゃったから困ってて。もうちょい広げときたいんだよなあ。」

替わってついでの用事の方は、もう少し目処が立っているようだった。
ポケットから取り出した、翡翠の嵌った指輪をコロコロと指先で転がす。
(25) 2022/08/19(Fri) 1:08:35

【人】 piacere ラウラ

【待ち合わせ場所】 >>19 ツィオ様

待ち合わせ時間よりも前、ゆったりとした足取りで近くまで来れば既に待ち合わせ人はその場で待っていて。
驚きよりも"らしい"のだと、そうした感情が先に湧いてきた。

少しの間だけ、煙草を吸う様子を眺める。
あまり、好んで嗜んでいるようには見えなかった。

それに何だか、浮かない様子にも見える……気がする。

止めた足をまた動かして、
少し足早に。

貴方の元へと向かう。

「…ツィオ様、」

──お待たせしました。…と言いかけて、1度口を閉じた。
時間としては前なのだから、この言葉は違う気もする。

変わらない表情の中で悩むような時間があるのを、もしかすると理解されてしまうかもしれない。

「………お早いですね。…今日は、時間をお借りします」

女は三つ編みポニーテールに白ブラウス、黒のプリーツスカートというスタイルだ。
変わらないいつも通りのものでも構わないが【街中】のレストランやカフェ、【どこかのバー】等に向かうのであればと、そうした考えで。
勿論、隠し持つ武器もある訳だが。
(26) 2022/08/19(Fri) 1:20:22

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>25 ソニー

「なんだか知らないがこっちにも準備ってもんがあるんだ。
 後から妙なモン持ち込んで出来ないから他所当たれ、
 ってなってもあたいは責任取らないよ」

珈琲を一口、つれない返事。
物がわからなければそれ用の道具も揃えられない。
ストレガは準備が出来ない仕事は面倒だと思っている。
が、世間話だというならそこはそれ。
次いで示された指輪には今度こそ大きなため息をついた。

「……なあ、あたいは彫金師じゃないんだぜ。
 指輪職人でもなきゃ、宝石商とも違う。
 万力でぶっ潰しながら金鎚かなんかで叩くか、
 金属ドリルで穴を削り広げるか、それくらいしかないよ。
 じゃなきゃその石だけ取っ払って、デカい台座買ってきて
 そこに嵌め直すかだ。本当にそいつが惜しいなら、
 ちゃんと装飾品を扱うとこに行きな」
(27) 2022/08/19(Fri) 1:33:27

【人】 狡兎 ツィオ

【待ち合わせ場所】 >>26 ラウラ

襟元を正し、貴方を見る。

「今来たとこだよ。
 そりゃね、美人に誘われたらいつだってはせ参じるし、
 気分だって高揚して余計なことまで言うもんさ」

嘘と分かる嘘を吐いて言う。
煙草を慣れない手つきで地面に落とし、
踏み消してゴミ箱に入れた。

「いいよ。
 俺も丁度、話したいと思ってたとこだったから。
 こんな偶然ってあるんだね、俺たちもう付き合っちゃおうか。
 なんて、分かってるよ、もう少し楽しい話をしようか。
 何かを、聞かせてくれるみたいだし」

言えば、エスコートのように道の先を促す。

行先は、【どこかのバー】だ。
薄暗く、人払いもできるそこなら。
誰にも聞かれないし。誰にも見られない。
何を話しても、何をしたところで
――それを見咎めるやつすらいないから。
(28) 2022/08/19(Fri) 1:39:30

【人】 piacere ラウラ

【マウロの部屋】 >>23 リカルド様

貴方の言葉に何かを答えようと顔を覆うままに口を開くけれど、喉が震えて上手く言葉を紡げない。
己の中でここまで大きな存在があることに初めて、気付いてしまった。

そう、これはきっと──
喪失感

女にはまだその名前を理解出来ていないけれど、いつかにも感じたもので……忘れてしまったもの。


一度袖で涙を拭い、差し出されたハンカチを受け取る。
そこで見えた表情はいつも通り
ではない
だろう。

貴方はベッドに腰かけているから、視線はやや下に向かうのだろうか。
であれば 涙は床へとポロポロと零れ落ちて、拭ったはずのそれもあまり意味が無くなってしまった。

ラウラは、知りませんでした。
マウロ様がラウラのために何かを残してくれようとしたこと。
知りませんでした。こんなにも考えてくださっていたこと。
知りませんでした。……マウロ様、ラウラは。…ラウラ は、


「マウロ 様……、………どう、して。

……どうし て、…ずるい、です…………」


いたい、
くるしい。
かなしい。

置いていかれる事がこんなにも辛いことだと、わたしはまた 理解するのです。


受け取ったハンカチは、直ぐに涙で濡れてしまった。
声を上げることは無いけれど、貴方に迷惑をかけてしまうのではないかと思考するけれど。
どうすればこの涙が止まるのか、本当に分からないのだ。

「……ごめん、なさい………………………」
(29) 2022/08/19(Fri) 2:40:27

【人】 花で語るは ソニー

>>27 ストレガ
「そう。……まあ休業中てなら、今はそれくらいかな」

乗り気でない話を持ちかけ続けたところで仕方のないところだ。
ちょっと消沈した様子はあるものの、相手が気に留めるほどのものではないだろう。
梨の礫に終わったところで、どうしようかな、なんて頬杖ついて。

「ちなみに、個人的な用事に付き合ってもらう時間もない?」
(30) 2022/08/19(Fri) 8:32:48

【人】 ショウダウン ヴィオレッタ

【賭博場】

今日も今日とてカジノの門は開く職場へ向かう
祭りの喧噪に負けない歓声と悲鳴の坩堝は今日も盛況のようだ。彼がいないのならば、自分が守らないととの決意と共に

であるならば、この勤勉なディーラーが居ない訳もなく泣いてなどいる暇なんてひとつもなくて

「いらっしゃいませ、お客様。
 本日はどの遊戯になさいますか?」

今日も笑顔で客を出迎える。
(31) 2022/08/19(Fri) 8:41:20

【人】 銀の弾丸 リカルド

【マウロの部屋】>>29 ラウラ

「……謝らないで良い」

こんな泣き方をされたことは今までになかった。
女の涙を見たことがないなんてそんな事は言わないし、冷たくして泣かせたことなら何度もあるくらいだが。
それでも、幼馴染を思って泣いている女をどうすればいいかなんて、俺にはわからない。

これがツィオなら、歯の浮くようなセリフを吐いて慰めるのだろうけど。
そんな言葉を操る自分は最早自分ではない。

だから、自分ができることと言えばそんなに多くはなくて、腰掛けていたベッドから立ち上がると貴方に一歩近づいて、手を伸ばした。
子供にやるようにできるだけ優しくその頭をぽんぽんと撫でて、少しだけ思案を重ねて、ゆっくりとその耳元に顔を近づけて――

―――紡ぐ言葉をその耳に溶かしていく。
(32) 2022/08/19(Fri) 8:53:46
コルヴォは、一度、二度、乾いた銃声を路地裏に響かせて。
(a28) 2022/08/19(Fri) 10:34:22

コルヴォは、そうしてまた死に損なった。
いつかの時の事。
(a29) 2022/08/19(Fri) 10:34:29

コルヴォは、どうしようもない死にたがりだ。
(a30) 2022/08/19(Fri) 10:34:37

レヴィアは、血に濡れたリボンを捨てて、新たなリボンを買った。いつもの黒色だった。
(a31) 2022/08/19(Fri) 11:27:23

【人】 piacere ラウラ

【待ち合わせ場所】 >>28 ツィオ様

今来たとこ、なんてことは嘘に決まっている。
断定するのはいいことでは無いが貴方ツィオ様だから、と。

それを指摘することは勿論、ないのだけれど。


漂う香りに少しだけ目を細めて、ゴミ箱に捨てる流れまでを菫色に映す。
やっぱり何だか、似合わない。そう感じてしまった。


続く言葉には目をぱちぱちと瞬かせた。

「……ツィオ様も、ですか?」

そこはどうやら、予想外だったらしい。
スラスラと紡がれるいつもの言葉よりもそちらに反応して。

返事を考えている間に道を促されたから、黙って頷く。

(33) 2022/08/19(Fri) 11:49:53

【人】 piacere ラウラ

【どこかのバー】 >>33 ツィオ様

ここに辿り着くまでに、以前訪れたことのあるとあるバーアマラントの存在を思い出して。
叶わなかった"また"に胸が痛くなる。明日が来ることが当たり前だなんて、そんなことあるはずもないと知っていたのに。


少しだけバーの中を見回して特に指定がなければ端の席に向かう。
開いたメニュー表は一般的なものが載せられているのかもしれない。

「…ツィオ様は、どうされますか?」

問いかけながら、女はサザンオレンジsakeを頼むことに決める。
何でも構わないとは言えないが、適当に目に付いたものを選んだ。

伝えたいことを口にするのは、頼んだものが届いてからだろう。

それを貴方に告げる必要は無いのかもしれない。
それでもなんとなく、口にしておくべきだと考えた。
(34) 2022/08/19(Fri) 11:51:09

【人】 piacere ラウラ

【マウロの部屋】 >>32 リカルド様

涙で濡れていくハンカチを握りしめながら、ゆっくりと頷く。

優しい声だと、そう感じました。
この間も涙は止まらなくて、胸が苦しくて。
締め付けられるような痛みに、悲鳴をあげそうになりました。


泣いたところで何も変わりはしないのに。
忘れてしまった──閉じ込めた感情が溢れて止まらない。

きっかけがあればいつだって零れてしまうような、そんな状態で。
ともすれば、壊れていくことも有り得たことで。

貴方についてここへ来たことは正解だったのだと、いつかに知る。
いつも通りであることが本当に何も問題ないと言える、訳もない。


ベッドの軋む音が僅かに響き、近づいた気配を感じた瞬間。
優しくて、大きな手が己の頭を撫でる。

その感触に強ばっていた体の力が抜けるような心地がして、小さな吐息が零れた。

だから自然と、囁かれる言葉も耳に届いて。


(35) 2022/08/19(Fri) 13:18:20

【人】 piacere ラウラ

【マウロの部屋】 >>35 リカルド様

暫くはそうして、泣き続けていたけれど。
落ち着きを少しずつ取り戻し、最後にもう一度目元を拭う。

謝罪はきっと、また謝らなくていいと言われてしまうだけ。
感謝は……今日はずっと、貴方にそれを伝えている気がする。

だから代わりに。

「………お任せ、ください」

今度は言葉にして、真っ直ぐに貴方を見つめた。

泣き腫らした目は情けないものがあるけれど。
託されたものを確かな決意で受け止めたことが伝わるように。

それがきっと、貴方への感謝に繋がるのだから。
(36) 2022/08/19(Fri) 13:21:47
ラウラは、サイドテーブル上の写真立てに手を伸ばし。
(a32) 2022/08/19(Fri) 13:22:31

ラウラは、もう一度それを大切に。大切に、腕に抱いた。
(a33) 2022/08/19(Fri) 13:23:59

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>30 ソニー

「むしろ休業中に仕事の話をしてるだけ
 あたいは十二分に丁寧な対応をしてるんだけど?」

苛烈。街における評判そのまま、これは全く容赦がない。
コーヒーをもう一度口に、肩を竦めて立ち上がる。

「言ったろ、休業中だって。
 仕事でなら脂ぎったオッサンだろうが
 棺桶に両足突っ込んだジジイだろうが
 顔合わせる度誘ってくる野郎だろうが
 クソレズだろうがサイコだろうが付き合ってやるが、
 そうじゃないなら付き合う理由がない。
 あたいを誘いたきゃ、濁してないで本題から言うんだね。
 最低限、それが人の時間を貰う礼儀ってモンだ。
 ……うわ、5分半経ってるし」

迷彩カーゴパンツのポケットから取り出した
無骨な腕時計を見て顔を顰める。
扱うモノと同じくらい冷たく硬い女。

「そうだね、あと20秒だけ話を聞いてやろう。
 19、18……」

残された猶予はそれだけ、それが終われば女は消える。
追跡も出来ない程、巧妙に。
時計しか見ていない相手に何を言うのも自由だ。
(37) 2022/08/19(Fri) 14:35:56

【人】 暗殺屋 レヴィア

【花屋】

女は花屋にて。
ヒヤシンスを一本買った。
紫のそれを包装してもらい、店を後にする。
女の瞳と同じ色。
それを胸に抱えながら、またどこかへと歩いていく。
黒の日傘が今日も女に日を当てないように広げられていた。
(38) 2022/08/19(Fri) 16:20:46

【人】 ”昼行灯” テンゴ

【祭りの屋台】

何が起ころうとも。
店は開いている。

些か不気味にも映るかもしれない。
男はしかし、変わらずそこで客を待っていた。
(39) 2022/08/19(Fri) 18:58:36
テンゴは、駄菓子屋の屋台で、煙管をふかしている
(a34) 2022/08/19(Fri) 18:59:09

【人】 狡兎 ツィオ

【どこかのバー】>>34 ラウラ

自然にラウラより入り口側の隣に座り、
メニューも見ずに、答える。

「そうだな……。
 とりあえず一杯目はカーディナルsakeを貰おうかな」

これは。
マウロが唯一嫌いだった酒だ。
それをラウラが知っているかは知らないが、
今はこれを飲んでやりたい気分だった。
あいつが嫌がることをするのが、
俺は小さいころから大好きだったので。

やがて酒が届くと、
それらは俺たちの口を薄く開いてくれる。
酒の力に頼る男にはなりたくないが、
酒の力も利用できない男にもなりたくない。

「……"あれ"から。
 酒を呑むのは、俺もこれが初めてだな」
(40) 2022/08/19(Fri) 21:35:02

【人】 銀の弾丸 リカルド

【マウロの部屋】>>35>>36 ラウラ

「あぁ、任せた」

いつ何時、自分たちは何が起こっても仕方のない状況に置かれている。
だからこそ、託せる人間は多いに限ると、そう思っている。

溶かすように届けた言葉は、本当は伝えるべきではなかったのかもしれない。

確約が出来ない約束なんて、本当はするべきではないのはわかっている。

それでも、泣いている貴方に言わずにはいられなかったのだ。
少しでも、彼女を泣かしたままでいたらきっと、マウロに文句を言われていただろうから。
きっと、これで良いのだと……そう思うことにした。

「さて、じゃあ俺はそろそろ仕事に戻るが……お前はどうする?」

泣き止んだことに安心して、時計を確認した。
そろそろ現実に戻る時間だろう。
(41) 2022/08/19(Fri) 21:36:25
ツィオは、居なくなった誰かが一番嫌いだった"赤"を、手の中で回した。
(a35) 2022/08/19(Fri) 21:39:45

【人】 piacere ラウラ

【どこかのバー】 >>40 ツィオ様

貴方が頼んだ酒を上司が嫌いなことは、きっと知らない。
知っていたとして、それを咎めることもない。

貴方がどうしてそれを選んだか、その意味だけは思案してみたり。
答えは勿論、貴方の口からでしか知れないのだけれど。

届いたグラスに手を伸ばし、口元へと運ぶ。
甘いカクテルは今の気分に合うかと問われれば少し異なるが、悪くは無いものだと感じている。

「……ラウラは、…フィオレロ様とご一緒して以来 です。
………また、機会があれば。…なんて、残していくのです」

明日に己の命がどうなるか、そうしたことは分からない。
だから確かな約束ではなく、"機会があれば"などと口にするのだろう。

それから少し迷うようにして、続け。

「…この前の……質問、ですが。
答えを 見つける前に、あの会議がありました……ので、」

解のない問いの中で随分と迷子になっていた。
だからだろうか。余計に胸の痛みが強くて、苦しくなった。

今に答えを出しても意味の無いものだとして、それでも口にしようと考えたのは涙を流したあの日に気付いたことがあったから。
(42) 2022/08/20(Sat) 0:06:57

【人】 狡兎 ツィオ

【どこかのバー】>>42 ラウラ

その誰かが嫌いな"赤"に口づけをした。
口の中だけが甘い。最悪の気分になり、小さく笑った。
再び、その"赤"を通して何かを見ながら答える。

「……男がさ、守れない約束をするなって、思うよ。
 軽く引っかいていった猫の傷だって、
 治りが遅いときがあるくらいなのにな」

ラウラの言葉に。
自分が彼女に投げた
"二つの質問"
を思い出す。
その言葉は今や別の意味を持ってしまっているだろう。
その、俺がマウロとラウラに掛けた呪いは――
皮肉にも永遠となってしまっている。

だが、その言葉に、
"質問"
を投げた者として聞き届ける責任くらいは感じた。
ひさびさに感じる、罪悪のような感情に、心中で嗤いが零れた。
……今更、まともな人間みたいなツラするなよ。ヴィツィオ。
おくびにも出さず、ラウラに向かって尋ねた。

「――答えは出たかな」
(43) 2022/08/20(Sat) 0:23:47

【人】 piacere ラウラ

【マウロの部屋】 >>41 リカルド様

明日というものは不確かで、今この時にも何が起きるか分からない。
約束も同じだ。それを貴方は知っていて、けれど己のために口にしてくれたのだと理解しているから。

だからもう、迷子にならずに済みそうだ。
残された便箋もここにある。…痛みはまだ、消えないけれど。


貴方のしたことは間違いではない。
少なくとも女はいつかにそう思うのだから、きっと 大丈夫。

「……ラウラは、一度家に戻ります。
マウロ様の残されたものを、置いておきたい ので」

そう言いながら周囲の落ちた便箋を拾い、涙の跡が残るそれも手にする。
捨てられてしまうくらいなら、全て持ち帰っても許されるだろう。

その後は仕事に戻るつもりだ。するべき事はまだ残されている。
勿論、何かあれば報告は忘れずに。
(44) 2022/08/20(Sat) 0:29:32

【人】 花で語るは ソニー

>>37 ストレガ
「わかった、わかった。もう行くよ。
 そのうちにまた探しに来るかもしれないけれど、
 見つからなかったら頃合いを見て別の人間にでも頼むことにする」

残り15秒、14秒。
降参とばかりに手を挙げて、言いながらに後退する。
少なくとも祭りの間、終わって少しの間までは、男が貴方の手を煩わせることはない。

「アンタたちに、有用なことかもしれなかったけど」

残念、とジェスチャーだけを残して、男は踵を返した。
ある午後の話。
(45) 2022/08/20(Sat) 0:50:21

【人】 piacere ラウラ

【どこかのバー】 >>43 ツィオ様

グラスを置き、貴方に視線を向ける。
無理をしているように感じるのは、気のせいか。

変わらない表情の中でも多くを見てきた。知るために、多くを映してきた。
確信出来るほど深い仲ではないけれど、何も見えないほど愚かではない。

貴方の言葉にゆったりと頷いて、増えていく叶わない約束をいくつも思い浮かべた。
たのしみ
にしていることほど、どうにも上手くいかないものだ。

胸がまた痛んで、無意識に小さく吐息を零す。

「…………ラウラは、…今であれば 手を取ることを選んでしまうと、そう思うのです。
望んでくださるからではなく、…ラウラが心から、望んでしまう気がします……から」

"知ってしまったから求めるようになった"。
あの人の言葉を今になって理解し、欲を得た己をどう思うのかと思案する。

随分と早くに知ったね、と笑うのか。それとも驚くのか。
それ以外か……問いかけることは叶わないから、答えは分からないまま。

幸せな何かを得ることは難しいとしても、この言葉は呪いではない。
泣けるようになったのはきっと、これがきっかけなのだから。

──ラウラは、貴方を真っ直ぐに見つめている。
(46) 2022/08/20(Sat) 1:39:38

【人】 冷たい炸薬 ストレガ

>>45 ソニー

「そうしな。あたいは出来る仕事はする。
 そうでないものはしない、それだけだからね」

よっぽど火急の物なら修理してやったっていいけど、
とは言うものの。だからといって何をするわけでもなし。
去っていくその背に軽くコーヒーのカップを掲げて、
形だけは祭の乾杯のような恰好で見送った。

「アンタ『たち』ねえ……報告はしとくとしようか」

概ね、互いに尻尾を掴み損ねてきた相手。
あの言い草じゃあ、向こうは尻尾を掴んだのかもしれない。
そうなったらこっちも同じようなものだが――。

『得』とやらも考慮……するのは上司の役目。
もう少しぶらついたら帰って報告書を作るか、と
コーヒー片手に祭の中へと消えていった。
(47) 2022/08/20(Sat) 4:08:50