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人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


【人】 ”復讐の刃” テンゴ

【駄菓子屋:店内】

異国情緒溢れる店のカウンターにて。
飴の詰まった瓶をいくつか並べて、眺めている店主がいた。

一つは、
べっこう飴。

店主の一番のお気に入り、親しんでいる物。

一つは、
オレンジの飴。

太陽の光をいっぱいに浴びた柑橘は甘みが強い。

一つは、
抹茶ミルク飴。

この島では馴染みのない味で、珍しがられるもの。

「…さて、どうするかね。」

ころり、ころりと瓶の中で転がる飴を眺めて、独り言ちた。
(14) 2022/08/23(Tue) 10:40:54
テンゴは、いつも通り、飴を袋に入れて懐に仕舞った
(a33) 2022/08/23(Tue) 11:01:58

【見】 郵便切手 フラン

【バー:アマラント】

「お届けもの、です」

祭りの間、もう開くことはないのだろうと悟った扉の前。
一輪、花を添えた。
誰に見つかることなく枯れて朽ちる確率の方が高い。
それで丁度いいと思った。
密やかに過ぎるくらいが丁度いい。

「……サインは要りません」

正式な届け物でもないし、
受け取る人もいないから。

「よい夢を。」

帽子を僅かに持ち上げて、良き夢が訪れていることを祈る。
その後は暫く看板を見つめたままぼうっとして。
それから踵を返して立ち去った。
(@2) 2022/08/23(Tue) 11:30:38
レヴィアは、一筋の汗を流した。
(a34) 2022/08/23(Tue) 12:22:09

レヴィアは、ぼたぼたと血を流した。
(a35) 2022/08/23(Tue) 12:22:28

レヴィアは、どこか出かけられた見送りの言葉に、「えぇ。」とだけ返して
(a36) 2022/08/23(Tue) 12:31:27

レヴィアは、その日の夜に、仕事に向かった。
(a37) 2022/08/23(Tue) 12:31:49

レヴィアは、ゴシックの服をワインレッドに染めている。
(a38) 2022/08/23(Tue) 12:32:12

テンゴは、べっこう飴を口に含んだ
(a39) 2022/08/23(Tue) 12:43:52

テンゴは、家族 ノッテを愛している。
(a40) 2022/08/23(Tue) 12:55:44

レヴィアは、雨が降る前に帰った。ワインレッドはほどなく止まる。
(a41) 2022/08/23(Tue) 13:06:12

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

駄菓子屋を早々に閉めて。
カラス面は出かけて行った。

復讐を遂げる為の勘を取り戻すべく。
仕舞い込んでいた刀を手に、ゆっくりと。

月の美しい、晴れた夜のことだった。
(L4) 2022/08/23(Tue) 14:49:43
公開: 2022/08/23(Tue) 17:00:00
コルヴォは、花束を海へと放った。
いつかの夕暮れの事。
(a42) 2022/08/23(Tue) 15:11:28

コルヴォは、死者に花を手向けない。
(a43) 2022/08/23(Tue) 15:11:34

コルヴォは、それは自分の役目ではないと思っている。
(a44) 2022/08/23(Tue) 15:11:39

コルヴォは、自分の役目でなければいいと思っている。
(a45) 2022/08/23(Tue) 15:11:44

コルヴォは、話を聞く気が無いわけではない。いつだって。
(a46) 2022/08/23(Tue) 15:37:25

レヴィアは、店のカウンターに猫のぬいぐるみが二つ、新たに並んでいる。鎮魂歌が鳴り響く。
(a47) 2022/08/23(Tue) 17:20:14

テンゴは、駄菓子屋のシャッターを降ろした。さあ、もう幕引きだ。
(a48) 2022/08/23(Tue) 17:59:06

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

【***】

昼行灯
:昼に灯る行灯のように、役に立たない者を指す


テンゴは昼行灯だった。
顧問であり、異国人である以上、敵は多い。
故に役立たずを演じる必要があった。

役立たずを危険視する奴はそういない。
嫌悪することはあっても。
ただ、役立たずに大役は務まらない。

黙らせるのには色んな手を使った。
口八丁を使った事もあれば、威圧したこともあった。

だけれど、男は、ノッテ・ファミリーを愛していた。
大きな恩義の為だけに、男は生きてきた。

義理堅い東洋人。
それがこの男の本性。

昼行灯の火は、一度消された。
そして、その火種はもう、ない。

『昼行灯の火は、二度と、灯らない――』
(L5) 2022/08/23(Tue) 18:08:08
公開: 2022/08/23(Tue) 20:55:00
ストレガは、ベッドの上で銀色を撫でている。
(a49) 2022/08/23(Tue) 18:31:47

ツィオは、"さよなら"、と言った。
(a50) 2022/08/23(Tue) 20:09:05

ツィオは、さて、どうやって殺すかな、と思った。
(a51) 2022/08/23(Tue) 20:22:46

ツィオは、死ぬ前に、キスぐらいはしてやろうと思う。
(a52) 2022/08/23(Tue) 20:26:20

ストレガは、きちんと伝言を済ませた。
(a53) 2022/08/23(Tue) 20:30:31

【置】 鳥葬 コルヴォ


子どもの頃から、つくづく運の無い人生だった。

何度も死ぬような目に遭っては、望まぬ偶然悪運が命を繋いで。
それとは対照的に、自分に関わった人間は尽く死んでいく。
それがもはや単なる偶然では片付けられない域に達した時、
人生を悲観する事を、誰が咎められようか。


他者の死が、自分のせいだなとど驕った事は無い。
人はいつかは死ぬものだ。それが偶々その時だっただけの事。
それぞれの意図、それぞれの行動があって、その結果そうなったに過ぎない。
けれどそればかり見ていれば、嫌気も差すというもの。

嫌気が差して、疲れてしまって、けれど逃げる事も許されない。
そんな閉塞感に満ちた時間が、いつまで続くかもわからない。
(L6) 2022/08/23(Tue) 20:53:15
公開: 2022/08/23(Tue) 20:55:00

【置】 鳥葬 コルヴォ


終わりの見えない闇路は苦痛だった。

もしもそれが漸く終わるとしたら、今だと思った。

それで良いと思っていた。


けれど、本当はそうではないのかもしれない。
今更になってそんな事に気付くなんてのは、やっぱり運が無い。
(L7) 2022/08/23(Tue) 20:53:36
公開: 2022/08/23(Tue) 20:55:00
マウロは、手紙を読んだ。遺されたそれに、何とも言えない顔をして。
(a54) 2022/08/23(Tue) 20:55:31

マウロは、「それも、知らなかったな」と言って。寂しげに、薄く笑っていた。
(a55) 2022/08/23(Tue) 20:56:16

【置】 天使の子供 ソニー

小さな部屋の中に、音楽が流れ続けている。子供のための祈り、子守唄の伴奏だ。
締め切った部屋は蒸し始めて、細く流れる血の匂いが壁に塗り込められるように充満し始めている。
バスルームの壁を背にして、乾ききっている空のバスタブの中に座り込んでいた。
此処までに至る幾つもの部屋には鍵が掛けられている。辿り着くまでには、時間が掛かるだろう。

ぼんやりと天井を見つめていた。そこに楽譜があって音符が踊っているかのように、指で辿る。
目線はタイルの色をほとんど形も判然としないままに見つめている。ジェイドの色が輝いていた。
僅かに差し込む月の光はちょうど目元を映し出していて、瞼に嵌った宝石を照らし出す。

考えていた。自分に何が残っているのかと。
親友と親の仇、そう思いこんでいた人税の目標のような誰かを失った。
仰ぎ見るように心の中にあった、甘い匂いのする眩しい明星を失ってしまった。
たった一人きりの友人を失い、己が助言を仰ぐ優しい手を失い、
己が先に順番が来たとしてもその背にして守るはずだった目上の彼を失い、
この街から逃がそうとしていた友人も、彼女が大事にしていただろう脆い存在も失ってしまった。

此処に残り続ければ自分の手に何が余るのか、何が出来るのか。考えた、筈だった。
ぼんやりと麻痺した頭は、死臭に囚われてしまったように眩んでしまって。
自分の中には何も無いのだと、ようやく気付いてしまった。

「……♪……♪……」

手の中にはくしゃくしゃの紙。手の中には一丁の拳銃。
それは誰かから買い付けたものではなくて、隠し持っていた虎の子の一丁だ。
思い出の中のメロディを鼻歌でうたってみて、それを耳で聞く。けれどもそれは、自分の声だ。
本当に欲しかった誰かの声ではない。それはもう、得られはしない。
(L8) 2022/08/23(Tue) 20:56:43
公開: 2022/08/23(Tue) 21:00:00

死んでも、生きても、結局はどちらも同じ事。

その事に気付いてしまったからには、もうどちらを選べもしない。


結局の所、全ては自己満足だ。
だから生きるも死ぬも、それに自分が納得できなければ。
それらは何れも決して救い足り得なくて、救いを求めてもいなくて。

だから、名もなき烏はもう誰が望む所にも行かない。
行き着く先は、誰も知らない場所であればいい。

【置】 天使の子供 ソニー

「……ああ、約束。果たしておけば、よかったかな」

ほとんど抑揚のない声が思い出したようにこぼした。誰に向けるでもない声だ。
けれども一度言葉にしてみたなら、誰かが聞いているような気がしてしまって。
叶いもしないことを、口にしてみた。

「ねえ先生、最後に。オレに、――……」

最後に口にしたのは何だっただろう。
誰も聞かない。聞こえない。届かないだけのもののまま。
その声も、心も。命も。思い出も瞳も、花の匂いも何もかも、一人のもののまま。
どこかそれに安堵しながら。

拳銃の引き金を、引いた。
(L9) 2022/08/23(Tue) 20:59:44
公開: 2022/08/23(Tue) 21:00:00