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人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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視点:


【人】 ユスターシュ

 ― 少し離れた町 ―

[そこのギルドには、埃を被った情報を求める依頼が
 張られている。>>0:94

 『依頼:消えた冒険者ユスターシュの情報。
     何でもいいのでお願いします。
  
            依頼人:アイシャ』

 その宿屋に辿り着けば、髪を二つに結ってリボンをつけた、16歳の少女がいる。
 ユスターシュと似ているか、と言われると垂れ目同士ではあるが……といった具合だ。


 どう見ても、健康そうな姿で、宿の受付に立っている。
 彼女の元に向かうのなら、
 その子は花が咲くような笑顔で言葉を紡ぐ。]


 「いらっしゃいませ。
  お客様でしょうか。」  **


 
(259) 2022/05/30(Mon) 8:26:28
 
 [一目見た瞬間に、ありもしない心臓の高鳴りを感じた。

        電撃が走るように鮮烈な、運命の出会い。]
                        
再会

 

 
 
  [やっと
いに来てくれたんだね!
     
罠にかかって


   ずっとずっと、僕はここで
ち焦がれていたんだよ。]

 
 

 
[そ知らぬ顔で近づいて、注文を取り料理や酒を提供する。
 最初はビールを飲んでいたけれど、
 「お薦めはあるか?」と聞かれたから、
 オリンピックとブラッディマリーを出してやった。
 その意図に気付くこともなく、美味しそうに飲んでいたよ。



         
滑稽だね。さてはこの人、教養がないな?]

 

 
子供らしいあどけない笑顔で、話を聞いた。
 その裏で、賢しさと殺意を研いで。
 この日は他が疎かになってしまったけれど、
 どうか許して欲しい。
 何年も待ちわびた、千載一遇のチャンスなんだ。



 「海賊は格好良い!」「僕たち海の男の心は一つ」
 そんな虫唾が走るような嘘も、平気で吐いた。
       店員が、お客様に嘘を吐くわけにはいかない?
       奴はお客様じゃない。憎い仇だよ?]

 

 
 
 
   [ブラッディマリーでの宣言通り、

         霧が晴れる前に僕は無念を晴らした。]

 
 
 

【人】 ユスターシュ

 ― 旅路の果て―


 アイ、シャ……


[彼女は自分に気付かない。 
 娘の視線はノア生者にだけ向かう。]


 アイシャ……
アイシャ、
アイシャ!!!

 

[無我夢中で手を伸ばして、
 抱きしめようとして、

   その体はすり抜けた。   ]



 ……あ…ぁ……
あぁ……



[会えたのに。娘はそこにいるのに。
 自分は彼女を抱きしめるどころか、触れることも、声をかけることも、存在を認識してもらう事すらもう、出来ない。


 その事実が死んでいるという事、嫌という程刺さる。]
 
(276) 2022/05/30(Mon) 19:43:17

【人】 ユスターシュ

 
[膝をついて、崩れおちた。
 頭では理解していた。三年だ。もう三年。
 とっくに己の死を受け入れていたのに。
 一目会えれば、元気でいるのを見る事さえできれば、それで十分過ぎるというのに。

 いざ娘を目の前にしたら
という終わりを迎えている。
 その事実が、今頃、心を、深く抉る。>>114

 
(277) 2022/05/30(Mon) 19:43:25

【人】 ユスターシュ

 
[アイシャは手紙を渡されるのなら
 明らかに動揺したように大きな瞳を見開く。

死んだ旨をはっきり告げるかどうかはノア次第。

 どちらにしても、少女は泣きながら父の事を教えて欲しいと必死に聞き出そうとする事となる。

 彼女はそうして、渡された後手紙を開く事になる。]


 『アイシャへ

  何かあった時の為に手紙を残しておく。
  悪いな、帰れなくなって。

  側で守り切れなくて本当に御免。

  アイシャ、お前は今元気か?
  幸せで、いられているか?
  父親として、お前の幸せをずっと
  願って、祈っている。

  どうか、笑って生きてくれな。


            お父さんより』
 
(278) 2022/05/30(Mon) 19:43:49

【人】 ユスターシュ

 
[手紙に涙が零れる。
 大きなものが一つ、二つ、そしてボロボロと。
 お父さん、と繰り返し呼びながら。

 そんな娘を後ろから抱きしめるように包む。
 でも、何一つ、伝えられない。
 共に泣いても、意味が何一つない。

 愛した娘の涙一つ、もう拭ってやれない。
 それに、自分も涙をこぼす。]


 アイシャ……
 悪い、ごめん、本当、死んで……
ごめっ……


 
(279) 2022/05/30(Mon) 19:43:59

【人】 ユスターシュ


[そんな後悔をしていたら、アイシャは自分で泣き止んで
 ゆっくりゆっくりノアの方を見る。]


 「すみません、取り乱して。
  ……父はもう、居ないのですね。

  分かっていたのです」


[母親から聞いたのです、と彼女は告げた。]


 「あのですね、父の遺品……
  何もなかったのです。捨てられてしまって

  だから、本当にありがとうございます。
  父の一部が帰って来てくれたのが……
  今、本当に嬉しいのです」
 

[彼女は笑顔を浮かべて、言葉を続ける。]
  
(280) 2022/05/30(Mon) 19:44:11

【人】 ユスターシュ

 
 「あのですね、私は一人になって知ったんです。
  私はいかに守られていたのか、と
  守られているだけじゃ駄目だって思ったんです。

  父は私の為に、色々お酒とか
  完全じゃないけど
我慢してくれていたのです。

  ですから、これからは
  あっちで安心して好きな事していいよって
  そう伝えられるように
 
  私、ちゃんと笑って生きていこうって
  決めて生きているんです。
  だから、心配しないで下さい」



[小さな少女は、守られるだけじゃなくて
 成長して、強くなっていた。]
 
(281) 2022/05/30(Mon) 19:44:23

【人】 ユスターシュ

 
[針は進む。もう、止まる事はない。
 未練はもう、全て果たした。
 アイシャは笑ってくれた。生きてくれる。


 アイシャに気付かれないよう彼女の背に
 魔法を一つ、発動した。

 それは、まるで蝶のように、蛍のように
 アイシャが気に入っていた、光の魔法。
 その光が文字を描く。]


 ありがとう

  ノアも、笑って生きてくれな



[小さな光一つ、ふわりと舞って
 彼女の中に、
消えた。]

 
(282) 2022/05/30(Mon) 19:44:45
 


 ───── もう、終わりの時間だ。


 ] 

 
[一人の未練を抱えたゴーストは
 そのまま、光と共に
 溶けて、消えた。

 
その表情は、幸せそうに笑いながら───── ]

 

【人】 ユスターシュ

 
[アイシャは時間さえあればノアの知る
 ユスターシュを教えて欲しいと願った。
 それは叶ったか叶わなかったか。

 その後どうなったかは
 もう、彼が知る事は、ない。]



        [ 霧の夜の再会は
           彼の抱えていた霧を晴らした。 ]
 
(283) 2022/05/30(Mon) 19:44:59

【人】 ユスターシュ

 
[ 彼の話はここまで。
  いつか、長い旅の果てに
  同じ場所に辿り着く時は

     どうか、迷わずに。>>0:0  ]**

 
(284) 2022/05/30(Mon) 19:45:12


[ 命とはどれだけ鍛えたとしても
  永遠になどなれない。

  人はいつかこちら側へやってくる。

  きっと俺は未練が多かったんだ

  
迎えにきて欲しかった

  
(亡骸を見つけて欲しかった)


  
死を悲しんで欲しかった

  
(弔って欲しかった)


  
みんなで力を合わせて逃げたかった

  
(一緒に戦って欲しかった)


  
逃げたアイツらを殺してやりたかった

  
(後悔をして欲しかった)



  どれも
正解

  そして今はどれも
正解
。 ]




[ 偽りの
幸せ
に身を浸らせて。 ]

[ 本当の
悪夢
から逃がされて。 ]

 


[ 魔法の使えない人の子
  君のおかげで和らいだ子もいたんだったか
  料理長の不在は重たいけれど、なんとかしよう。

  海に持っていくには熱すぎる炎の行先
  
は無事に見つかったようでよかったね?

  幼子が背負うには大きな傷だ
  もし次来る時があれば
  今度こそ最果ての地を見てくるといい

  今度は幼子なんて言われないよう、成長してね。 ]


 


[ 誰よりも不真面目なように見えて
  誰よりも真面目だったのかもしれないね

  次もお客さんとして来てくれる彼には
  きちんと指輪は返しておくよ
  一度覚えた絶望をもう一度
  目の当たりにすることになっても
  選ぶと言うなら ただ祈ろうか
  君が愛した人の


  次は夢でなく、現実に見るといい
  まだ見ぬお酒も、出会いも 幸せも
  きっと君をこの世で待っているよ。 ]
 


[ やっぱり君は光だったと思うよ
  自らを燃やし尽くしてしまう光
  
  話していなかったけれどね
  僕の道は照らされているんだ
  最愛の人は ここへ居るから。

  
  僕に君の道を照らしてあげることは出来ないけれど
  そうだね、もし戻ってきても望むなら
  この世から、
してあげようか。

  …なんてね 燃え尽きてしまう前に
  灯りを見つけることを願っているよ

         休暇の後
         見つからなければ、帰っておいで。 ]

 


[ 君とはまだ長い付き合いになりそうだね
  この先もずっと、かな。

  失う痛みを知りながら
  与える痛みを知っている

  君の未練が永遠に晴れる日が来ないのだということも
  気づいているから、目を瞑る

  終わらない時も退屈なんだ
  そろそろ
いの話でもしてみるかい?

  ───冗談さ 僕たちには必要のない話だ。 ]

 



   「セシリー……ごめんなさい。
    私にとっての正解は、選べなかった。

    
世界にとっての正解を、選んでしまった。」



  ずっと、後悔していた。
  それでも、
  そんな私が祈っていいのなら、届くのなら…。