13:42:59

人狼物語 三日月国


57 在りし日の記憶、邂逅に微睡み

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

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【人】 前に進みたい 柚乃


 [

   いない時間はそんなに長くなかったけれど、
   彼女がやるべきことが、少しある。
   しかし、彼はそれを許さないという。
   寧ろ、彼が仕事をやっていない方が
   どう考えても問題なのでは?と
   彼女はよしよしと抱きしめながら思う。

                       ]

   
「戻って来れてなかったら、どうする…」


    戻って来れてるから心配しないの〜。
    シファーム、柚乃がいなくて
    そんなに慌ててくれたの〜?

   
「……あのとき以来だ。
         本当に、気分が悪い」


    も〜。
    柚乃、もう少し頑張ってみるから〜!
    お仕事、そろそろしましょ〜?



(48) 2021/02/08(Mon) 17:39:54

【人】 前に進みたい 柚乃


 [

   主人が働かないと困る人間がごまんといる。
   なので、そろそろ本当に働かせたい。
   彼女の思いがようやっとのことで
   彼に通じたのか、
   数時間ぶりに自由の身になることができた。
   ふぅ、と息をついて、
   彼と視線を合わせ、見つめ直せば
   そっと彼の頬に手を添えて
   唇を重ねる。
   
ただいま。
ごめんね。

   いろんな気持ちが混ざり合ったその口づけは
   彼の緊張を漸くほぐしたらしい。

                       ]

  
  「また後で、ゆっくり話を聞かせろ」


    ふふ、わかったぁ。
    いってらっしゃい〜。



(49) 2021/02/08(Mon) 17:42:34

【人】 前に進みたい 柚乃


 [

   昼夜問わず、仕事に呼ばれる彼。
   実のところ、このやりとりも見られている。
   彼の上司が心配して、見にきていたのだ。
   彼女にベッタリになっている彼を見て、

   
「嫁にひっつき虫になる暇があるなら、
    ひとつでも案件をこなしてもらおうか」


   なんていいながら、待っててくれた人。

   その後、暫く彼は帰って来なかったけれど、
   仕方ない、と思って彼女は
   子供たちと一緒に過ごしてのんびり
   彼の帰りを待っていた。
   
                       ]


 
*
(50) 2021/02/08(Mon) 17:45:50

【人】 前に進みたい 柚乃

 

    それでね〜?
    柚乃、もうまいちゃんたちに会えないかと
    思うくらい寂しかったの〜!

   
「ほんで、問題は解決しそうなん?」


    分からないやぁ……
    柚乃、やっぱり屋敷のみんなが好きで、
    家族だと思っているから
    大丈夫だと思うんだ〜! 

 
   「えらい、明るくなったなぁ……
    まいも、ゆのちゃんが明るくて
    幸せになるさかい、
    ええとは思う。……おかえり」




(51) 2021/02/08(Mon) 17:46:46

【人】 前に進みたい 柚乃

 [

   珍しく、女主人同士で話をする時があった。
   手紙を持ってくるついでに、というもので
   2人は久しぶりに会えた友達同士、
   色々と話をした。子供の話だったり、
   彼女の不思議な体験だったり。

   おかえり、と改めて誰かに言われると
   元に戻ったんだ、と
   安堵するしかなく、
   彼女の表情はへにゃりと緩やかに。

                     ]

    ただいま〜!
    って、こら〜ママによじ登らないの〜!

   「賑やかでええなぁ。
    うちの子らは落ち着いてしもて、
    なんや面白みが欠けてん。
    それも、くーくんの教育のせいなんやけど」


    双子ちゃんたち〜?
    いいんじゃないの〜?



(52) 2021/02/08(Mon) 17:47:45

【人】 前に進みたい 柚乃


 [

   隣でおとなしく本を読んでいたはずの
   彼女の息子が、いきなり彼女に
   よじ登ってきたので、
   メッ、と言いながらおろして
   メイドに預けることに。

   目の前の友人は、
   呉服屋の女主人であることを隠さない
   逸品物の薄黄色の訪問着を着て
   遊びに来ている。
   なぜなら、本来の目的は
   仕立てた物の仮納品。

   微調整のために遊びに来ていたのだ。

                     ]
(53) 2021/02/08(Mon) 17:49:43

【人】 前に進みたい 柚乃


    「ほんなら、そろそろ戻るなぁ」


     遊びに来てくれてありがと〜。
     お手紙、またお返事書くね〜♡

 [

   ふふんと言いながら彼女が
   友人へと近づく時、
   かたん、とティーカップが置かれる。
   2人はそっと抱きしめあって
   ゆっくりと席を立った。
   お互い、若くして家主になっているから
   気苦労が絶えない仲。
   故に、仲良くやれる部分が多い。
   
   手を振って友人を見送れば、
   時間を確認して少し慌てる彼女。

                      ]
(54) 2021/02/08(Mon) 17:50:24

【人】 前に進みたい 柚乃


     シファームが帰ってきちゃう〜!
     急いで着替えないと〜!!

 [

   タロット共に戻ってきた彼女は、
   前よりも少し笑顔が多くなって、
   自信を持って屋敷を切り盛りするように

   なったとか、ならなかったとか。

                      ]*


(55) 2021/02/08(Mon) 17:50:56

【人】 機関設計士 スタンレー

[薄く開いた目の先に、専用のマグに入ったコーヒーが見えて。>>49>>1:11]

ーああ、戻って来たのか。

[スタンレーは、反射的にそう思った。
ここは、ブーヨプスキュリテ王国中央駅の駅舎にある従業員の休憩室。
眠る前と何ら変わらない。

淹れたコーヒーが冷めているくらいか。
休憩室の時計は、最後に見た時から一時間程しか進んでいなかった。]


ー全部、夢だったのか…?


[スタンレーは、コーヒーに手を伸ばそうとした。

「パラリ」

何かが足元に落ちる。

「太陽」

それは、くしゃくしゃに歪んでいた。
先刻、スタンレーが握りしめたタロットだった。
ー夢じゃなかった。]

と、休憩室のドアが勢い良く開いた。]
(56) 2021/02/08(Mon) 19:14:39

【人】 元紅薔薇様 ユウナ

「じゃ、ダメ出し行きますよ!お姉さま。」

[売れっ子作家の意見である、私は背筋をピンと伸ばして栞の言葉を待つ。]

「まず、プロローグが薄すぎますね。社会に絶望したお姉さまはわかるんですが、もうちょっとこの時点で私との喧嘩別れの件を掘り下げていないと、どうしても最後に帳尻合わせで私を出したな感が強すぎます。つまり伏線がきちんとはれてないんです。これはダメなポイントかと。
入り方としてはネリーさんのように、前村での出来事を振り返るような形で始まった方がコンセプト的にも美しいと思うんですよね。走馬灯からの走りは綺麗でしたし。お姉さまもたとえば文化祭で私たちが結ばれたところから振り返るとかしても良かったんじゃないですか?」

[それは確かにそうかもしれないわ。自分の出身についてもっとわかりやすく書くべきだったかもしれないわね。]

「せめて、どんな世界から来ているのかはわかるようにもう少し丁寧にお姉さまというキャラを掘り下げるべきでしょう。」
(57) 2021/02/08(Mon) 19:15:27

【人】 機関設計士 スタンレー

スタンレーさん!俺っちっす!コーディーっす!

[ノックもしない図々しい奴だが、こうしてまた会えたことを考えると可愛く思えてくる。]

表にお客さんっすよ!
マチさんっす!
(58) 2021/02/08(Mon) 19:15:38

【人】 元紅薔薇様 ユウナ

「リクさんの恋愛症候群の設定なんかもわかりやすくて期待感が持てる始まり方でしたね。その設定だけでなんとなく感動的なお話になることが期待できます。
あとは夕凪さんの恋心をテーマにしているのがはっきりとわかる書き方もすごく素敵ですね。最初からテーマを決めてるってことが素晴らしいです。
お姉さまも見習って高校時代の私との生活がどんなに素晴らしいものだったかをちゃんと書いてくださいね。」
[返す言葉もない、書き直しするポイントをメモする。]
(59) 2021/02/08(Mon) 19:21:15

【人】 機関設計士 スタンレー

[スタンレーは、改札口に向けて走る。
右手にはガーネットを握りしめて。
走ってばっかりだな。と、スタンレーは苦笑した。

マチに話したいことが沢山あった。

信じて貰えるだろうか?異世界転生なんて。

夢物語だと思われても良い。
ただ、彼女に感謝を伝えられたら。
そして、たった一つの後悔>>32を、共有出来たら。]
(60) 2021/02/08(Mon) 19:22:50

【人】 機関設計士 スタンレー

[太陽の固有効果は、「愛する者と清濁併せ呑み運命を共にする」

愛する者、大切な友人マチ。そして、この街、街の人々、王国を走る鉄道、仲間たち。
スタンレーはこの王国の、全てを愛している。

彼はこの先もブーヨプスキュリテ王国の機関設計士として鉄道を作り続けるだろう。この先、王国がどんな運命を辿ろうとも、スタンレーは、ブーヨプスキュリテ王国と運命を共にするだろう。

そして、想い続けるだろう。あの世界で出会った人々のことを。

〜fin〜]
(61) 2021/02/08(Mon) 19:30:09

【人】 元紅薔薇様 ユウナ

「次は初日ですね。エロンボ刑事との出会い。ですね。
これはいいと思います!ここまでキャラが立ってる人はなかなかいませんよ!
ただ、エロンボ刑事が住む世界とかを初日で掘り下げておけばもっとお話に深みが出ると思います。」
「それは難しいわね、正直男性恐怖症の私には下半身露出になれるためにそれだけの時間が必要だったわ。」
[エロンボさんが下半身露出してなければ、元の世界じゃなく、エロンボさんの世界に行く展開もアリだったのだけれど、下半身露出男についてく勇気は最後まで湧かなかったわね。]
(62) 2021/02/08(Mon) 19:36:45

【人】 元紅薔薇様 ユウナ

「でも、エロンボさんの自由のために皆が頑張って戦う世界は素敵だと思ったわね。
そんな世界に行けば私ももっと自由になれるのにって思ったのは事実なのよね。」
「その辺ももう少し上手く書ければ良かったですねー。
2日目で急にお姉様らしく暴走が始まりましたけど、なんというか、その変化に対して納得できるだけの内容じゃない気がするんですよね。
知らない人からしたら急にキャラが壊れたように思うかもしれませんよ。」
[まぁ、あの時はすごく情緒不安定だったから仕方ないわね、
働かなくていいならこの世界に残るのもって真剣に考えていたし、コンビニ描写を見て、お金かかるんだー、じゃここでも働かなきゃいけないのねって思ったら、帰りたくなったってのが実態なわけで、あの時点でわたしがせいちょうできたわけじゃないのよね。]
(63) 2021/02/08(Mon) 19:47:32

【人】 元紅薔薇様 ユウナ

「あとはタロットの塔のカード見つける理由が薄い気がするんですよね。一人で二つもカードを持つなんて、欲張りな感じがして良くないですよ?」
「あれは、なんとなくありそうだなと思って探したら見つけちゃったのよ」 
[ついでに7枚集めていでよ神龍風に主人を呼び出したり、カードを商品にした暗黒武闘会とかやれたらなとか、そんなことも考えていたけれど、
結果的にそんな余裕はなかったわね。]
「まぁ、ミロクさんが上手く使ってくれた感じで良かったですね!」
「走れ、疾れ、はめちゃくちゃかっこよかったわね!まるで鬼滅の刃!」
(64) 2021/02/08(Mon) 20:04:35

【人】 元紅薔薇様 ユウナ

「総じて、もうちょっと私との絡みを増やしてもらわないと、マリー様が見てるの同人誌としても出しづらいですね。」

「うーん、じゃあ栞が書くならどんなお話になるの?」

「そうですね、
まずはお姉さまと私が喧嘩別れした直後にとばされた話にしますね。そして喧嘩別れの理由は文学性の違いとかにします。流石に1年も連絡絶たれると絶対私のこと忘れてたでしょってみんな思いますからね。
そして、異世界で上半身裸でマントをはためかせているエロンボ刑事と出会って、自由のために戦い合うことと、風通しの良さの大切さを学びます。
そしてエロンボ刑事と共に、この異世界の謎を解き明かして声の少女を救うんです。
実は声の少女はお姉さまも喧嘩したせいで暗黒面に落ちた私で、お姉さまに会いたくないけど、お姉さま一人を元の世界に帰したくないためにさまざまな謎で道を阻むんです。
そんな中でお姉さまは女教皇のカードを見つけて、全ての謎を解き明かし、私と二人で元の世界に戻る、
って感じでしょうか?」

「わー!そんなお話だったら素敵ね!」

[結果的に同人誌は栞が作ったストーリーにて発刊されるのであった。FIN]
(65) 2021/02/08(Mon) 20:21:28

【人】 分校教諭 添木 卓郎

──回想・廃校舎備品庫──

[ 初めてちゃんと言葉に出来た謝罪の言葉を
  夕凪は黙って聞いていた。>>33
  
  目の前の顔を直視できず、目を伏せたまま
  息を詰めて返答を待つ。


  ……告げられたのは、意外な言葉だった。>>33
(66) 2021/02/08(Mon) 21:31:19

【人】 分校教諭 添木 卓郎

  
   (生徒達が、俺のことを信じていた?)


[ 目頭を拭いながらも、
  へへへっと殊勝に笑顔を作る彼女。

  遠い昔、国語の成績をグッと上げた彼女に
  廊下で声を掛けて褒めた時、
  こんな笑顔をを浮かべていたっけ。

  当時はひたすら赤くなって、
  慌てて目を伏せていたばかりだった。]
(67) 2021/02/08(Mon) 21:31:46

【人】 分校教諭 添木 卓郎

[ でも今は俺の目を見て
  俺の間違いを、正面から正してくれている。]
 

    (──成長したんだな。この4年で。)


[ 眩しい、と思った。

  夕凪だけじゃない、彼女の語り口から
  あの時の生徒達だってきっと真っ直ぐに
  成長したのだろうと、察することができた。]
(68) 2021/02/08(Mon) 21:32:24

【人】 分校教諭 添木 卓郎

[ それなのに、自身の口から出たのは
  「また、後でな」の言葉。
 

   
──林間学校の最中に雛市の逃走事件があり、
   彼らの青春の一幕に傷が付いた、と思った。
   自分がその傷をつけた一人なのだとも。

  ──だが、奴らはとっくに過去の事を
   受け入れて次に進んでいて。
   ずっと過去を引きずり、泥沼に嵌っていたのは
   俺自身だったのだ。



  こんな心の内など彼女に伝えられる訳もなく。
  放たれた一言は彼女にどう伝わっただろう?


   
ふと冷静になってそんな事を考え
  そして激しく後悔するのはこの二日後、
  タロット探しのリミットも差し迫った時刻に
  なってからだった。
]*
(69) 2021/02/08(Mon) 21:33:14

【人】 分校教諭 添木 卓郎

──図書室へ──

   
何であの時…俺は…!!



[ 時は移り、廃校舎に送られて3日目の夜。
  鈍色のまま変わらない天候は時刻を知るには足りず
  腕時計を持たない俺は、
  周囲の人間の忙しなく動き回っている様子から
  間も無くタイムリミットが訪れる事を感じていた。


  柚乃のかけ声を背に、砂場を後にし図書室へ。
  >>3:176


  …時間がない。ない。
  タロットを見つけられないとはつまり
  ここに永遠に閉じ込められるという事。

  そんな生きるか死ぬかに近い瀬戸際にいながら、
  しかしその傍ら、突き上げるような後悔が
  胸中に押し寄せる。 ]
 
(70) 2021/02/08(Mon) 22:08:32

【人】 分校教諭 添木 卓郎

[ 息を切らせて走りながら
  思い出すのは2日前の夕凪との事。

  失意の中にいた自分を掬い上げようと
  してくれた彼女の言動を、俺は無碍にした。
 
  過去を乗り越えて成長を続ける生徒達と、
  過去に囚われた自分の差に打ちひしがれて。>>69
(71) 2021/02/08(Mon) 22:11:54

【人】 分校教諭 添木 卓郎


[ そしてもう一つ、気付いた事がある。
  この4年間、夕凪を教えていたあの日々は
  無かった事だったのだと自分に思い込ませていたと


  
何故なら、俺は教師で
    彼女は生徒だったから。



  彼女の純粋な想いを分かっていて、
  それでいて、敢えて何も言わずに立ち去ったのだ。


   ──でも、本心は?

   ──この4年間、ずっと。
会いたかった。

 

 
(72) 2021/02/08(Mon) 22:14:45

【人】 分校教諭 添木 卓郎

    
(結局俺が逃げてただけじゃねぇか…!)



[ ここまま俺だけこの場所に
  閉じ込められるならいい。
  ただ、彼女が戻ってこれなくなったら?
  
  また、もし、俺がタロットを手に
  入れられたとして。
  「また、後でな」の言葉だけ残して
  自分だけのうのうと現実世界に戻る?
  ダサすぎやしないかそれ。俺は馬鹿なのか。


  図書室の本に挟まっていたタロットを取り、
  そこから夕凪を探そう。
  そう算段し、絶対に間に合う、と自分を鼓舞した]
(73) 2021/02/08(Mon) 22:23:36

【人】 分校教諭 添木 卓郎

[ そのまま勢いよく図書室に飛び込み、
  そして、目に入ったのは…

  夕凪の姿と、『痴人の愛』と、
  タロットカード。>>44


   せん、せい……?


[ 2日前、あんな風に突き放したのに。
  彼女は変わらぬ態度でこちらを見ている。]


   タロット、手に入れられたんだな。
   良かった。


[ 自分のタロットがまだ無い事など忘れて、
  夕凪だけは助かるのだ…と安堵が広がった。]
(74) 2021/02/08(Mon) 22:33:34

【人】 分校教諭 添木 卓郎



   一緒に、帰ろうか。


[ 夕凪の正面に近づき、彼女が座っているならば
  頭の位置をを下げて目線合わせながら
  そう、声を掛けた。


  もしこのタロットを他の人と使う予定ならば
  その者に譲り、自分は初日見つけたタロットを
  探そうと。

  そのタロットは今同じ部屋の机の上にあり、>>3
  丁度死角の位置にネリーがいるのだが、
  そのことはまだ知らず。
  
  きっと探し始めればすぐに机上の本を見つけ、
  もう一枚のタロットを手にする事が出来るだろう]*
(75) 2021/02/08(Mon) 22:50:18

【人】 三橋 夕凪   


[人の記憶は、声から消えてしまう、と
 聞いたことがあった。
 けれど、今耳を撫でるこの音吐>>74は、
 たしかな懐かしさと愛しさで響く。]


   先生に、借りたままだった、
   この本に、挟まってて。

   ずっと、返したかったんです。


[迫るタイムリミットに気付きながらも、
 紡いだ言葉は反して緩やかに、柔く舞う。]
 
(76) 2021/02/09(Tue) 7:54:13

【人】 三橋 夕凪   


[スカートの裾を気にして、投げ出していた足を
 引き寄せ崩した正座のような形に揃えて、
 すっかり汚れてしまったお気に入りのスカートを
 手で畳むように足に沿わせる。
 同じ高さにまで下げ合わせてくれた先生の
 優しい瞳を覗いた。>>75


 一緒に、帰ろうか。
 聞こえたそんな台詞に、困ったように
 ゆっくりと瞬きを二度。]


   ……さわっても、いいですか。


[送られた提案には到底相応しくない、
 そんな一言をぽつりと落として。

 拒まなければ、そっと右手を伸ばして、
 遊ぶ前髪に触れる。]
 
(77) 2021/02/09(Tue) 7:55:48