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人狼物語 三日月国


170 【身内RP村】海鳴神社の淡糸祭

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[ 周りが暗くなろうと
  俺は目の前の膜を破ろうと必死で
  何度も手を叩きつける。
  俺の手がダメになったっていい。

  今、君の元へ行けるんだったら
  なんだったってする。

  けれど急に力が強くなるわけもなく
  ただ力一杯足掻くことはやめなかった。 ]


 



[ その声は俺にも響いた。
  俺と宵稚以外、

  先程俺に語りかけた声とも違う
  また別の声。


  まるで君に知り合いに話しかけるような
  懐かしさも込められていた。 ]

 



[ 俺は知らない。
  君がその声に悩まされていたこと
  聞けなかった。
  知らなかった。
  俺がずっと一緒に居れたなら
  知れたかもしれないことを。


  拳を握りしめて
  膜越しに異形を光を睨み付ける
  俺の中にある感情は
  恐怖でも畏怖でも驚愕でもなく
  明確な怒りだった。 ]

 



  宵稚の両親のこと
  知っているのか……?

  まず、話し合いするなら
  俺をそっちへ行かせてくれよ


[ 機嫌の良い声。
  この状況でその余裕が俺には癪に触るんだ。
  全く対等ではない。

  落ち着け、落ち着けよ俺。
  余裕があるということは
  俺たちを格下とみているということ。
  あまりにも今は情報が少ない。
  『声』から得られる情報で
  俺は理解しなければならない。


  俺の中で答えはほぼ出ていた。
  村の言葉を借りるならここは隠り世。 ]


 



[ 君に迫る危険に
  俺は助けにも行けず
  ただただ名を呼び続けるだけ

  届かない、
  彼の苦しむ叫びも聴こえない

  けれどわかる、伝わるんだ。
  その苦しさが。

  握った拳に爪が食い込む。
  血が流れ滴り落ちる。
  口の中も歯を食いしばりすぎて
  血の味が広がっていった。 ]

 
 




  勿体無い
  その血は貴重だというのに




 


[ 握りしめていた手に冷たい何かが這う。
  ソレは舌のように柔らかく滑っていて
  俺の手の血を啜り、傷口を広げていく。 ]


  ……っ! な、何を


[ 手には何かが張り付いているような感覚が
  あるものの何も見えず、
  ソレが不気味さを増している。
  ただやられっぱなしなんて
  俺の性分じゃないもので
  その滑ったものを拳で強く握った。
  ピクピクと動く感じがわかって変な感覚だ。

  このまま潰せないかと力を込めようとした時、
  別方向から同じようなものに首を締め付けられ
  手を離す。 ]

 




  ぐっ……


[ 首に巻き付いて段々とキツくなっていく。
  かろうじて息ができるものの
  酸欠になるのも時間の問題で。

  苦しさで口を開けた瞬間を狙っていたのか
  口の中に先程よりも太く、それでいて
  同じような滑りを持ったソレが
  口の中に入っていく。 ]

 



  んん゙……ッ! 
ーーーー!!



[ 食いちぎろうと歯を立てれば
  首を絞める強さが増し
  口の力が緩めば口の中を好き勝手にされる。
  じゅぶじゅぶと音を立てて動くソレに
  耳まで侵されているように感じて。

  口にあった血は全て吸い取られた。
  唾液も吸い取りながら喉の奥へと進む。
  苦しくて涙が溢れるけれど

  俺が手を伸ばすのは
  手の届かない宵稚の姿が見える場所。

  苦しんでる様子が見える
  
俺が、俺が助けるんだ。 


 



[ 光に映し出されたもの
  それは俺の知りたかったこと。
  君が話せなかったこと。
  君自身も知らなかったこと。

  俺がこのまま見ていていいものか迷った。
  君の口からではなく
  君の許可なく知ることを……。
  けれど知らなくてはいけないんだ。俺は。 ]


 



[ 満足したのか俺の口から、首から
  俺はソレらから解放されていた。 ]


  なあ、俺の血は美味しかったか?
  だが誰もタダでやるなんて言ってないからな

  何事も等価交換、だろ?
  特にこの世界では重要視される

  これは交渉だ
  この膜、破ってくれよ
  さっきの血で足りないなら
  足りるまで採っていいさ

  先に手を出してきたのはそっちだからな
  少しなら血のサービスをしてあげようか?

 



        ……わたくし共と渡り合おうだなんて
        何と無謀な
        けれど面白い。……良いでしょう
        確かに
貴方の血は甘美でした


 



[ 首元に先ほどのソレが巻き付き
  ちくりと痛みが走る。

  出そうになる声を抑えると
  勢いよく音を立てて

  血を吸われていく感覚と
  快楽が体に伝わる。 ]


 



        気付きましたか
        
血を吸われると気持ちが良いでしょう?

        貴方の苦しむ声を聞きたかったのですが
        喜悦の声でも宜しいのですよ

 



  へぇ……?
  いい趣味してんな、褒められたもんじゃないけど
  俺をってところは褒めてもいいさ
  もし宵稚が……って考えるだけで
  俺は俺を許せなくなる


  でもせっかくだけど、俺は一途なんでな


  ……ぅ……ッッ 
はぁ…っ



  
[ 解放されれば脳に送られた快楽と
  血を失ったことによる貧血で
  頭がぼんやりと蕩そうになる。

  それでも俺は君の元へ行くことをやめない。
  今行くから、
  俺が行けば大丈夫だから

  隔てられていた
  膜が消える。

  それと同時に俺は駆け出して
  宵稚への元へ目指すんだ。 ]

 



  宵稚、宵稚
  大丈夫だよ、もう大丈夫

  俺がいるから
  俺がきたから

  大丈夫だ


[ 宵稚を後ろから抱きしめて
  彼の目を俺の手で覆い隠す。 ]

 



[ 意識がふらつく君を寝かせようとしたけれど
  君は大人しく横になってくれたかな。

  願いを聞き届ける。という声に
  俺は静かに視線を移した。 ]

 



  さて、まず初めに言っておくと
  
俺はアンタが嫌いだよ


  俺の大切な人を苦しめて傷つけてさ
  俺が許すと思う?

  
そんな奴に俺が願うわけがない


  俺が願うとしたら
  もう一人のヤツだ
  
あっちはあっちで怪しさMAXだけどな


 



  俺が昔に会ったこと思い出したよ
  ”糸”だろ
  このお祭りが
  淡糸祭って言われてるの俺は知ってるんだ。
  だから小さい俺でも覚えられた。
  その時は。だけどな。

  思い出せたから、何もかも。

 



  願う前に確認なんだけど
  俺が願うのは

  『 宵稚と彼の家族の”幸せ” 』

  どう? 抽象的でしょ
  ちなみに揚げ足取るなんてことはしないよな?


  代償に払うのは俺のこの先の幸福を全部
  足りなければ寿命でも血でも記憶でも渡せるけど

  俺は宵稚と一緒にいるって決めたから
  死ぬわけにはいかないし
  誰の眷属にもなる気はないよ

 



[ 鳴海の家、海鳴の血筋
  交渉に使えるかわからないけれど
  手札はまだある。
  けれどそれらを出す前に
  この願いが可能か不可か
  出来るのならば代償は足りるのか

  気付かれないように
  俺は相手の様子を伺うことにした。 ]**


 



  願うことなら自由ですよ
  わたくしは願いを叶えるだけ

  ですがその前に
  其方の領分にも関わることですから
  
さて、どうなさいましょう?**


 

[耿耿とした太陽とは違う、眩く管が、視線を泳ぐ。

そのどれもが、俺の耳に入って、
頭を、脳を、神経を張って行く度、
激痛と感情の並に痛哭する。

耳に入れる音を選ぶ様になっていた。
知りたい事しか、知りたくなかった。
俺の人生なんて『そんなもの』で、
望んだって得られないんだって。

ありふれた夢を抱いた学生時代と、
それが有耶無耶にされる大人の人生と。
ほんの少し、青く色づいた春で。
それで全部なんだって。]

 あっ…ぁ、……ぉ

 おれ、 おれの、
         俺の、  願い は


[もうそれ以上を望むべきじゃないって。
『声』が反芻する。願いを叶えると。




 ―――……でも、でもこの願いは――
]

[地に足が付いている筈なのに、
深く暗い海底のような寒さだと気づいたのは、

その体温を感じてからだった。]

 ………ぁ、
 かい と    ?

[耳には未だ管が通っている。
『それ』が映し出す様々な記憶は、
脳に直接映し出させるような心地がしたのに。

視界はまた暗くなって。けれどもその暗さは、
酷く酷く暖かくて――
…寧ろ、熱くて
]

[身体は横にはなりはしなかった。
──ただ、お前に背を預け、委ねていた。

うまく身体が動かない。
脳から垂れる管が、自分で抜けない
──抜きたい、と思わない、思えないんだ。



それでも、妖たちと
──海音の声はずっと聞こえて


 ……………………… 
]

 どう、と仰せられても

 落とし子の幸福はこの子・・・・達が願っていますし
 この子達・・・・なら、既に「幸せ」そうですし

 [ 片手を胸元まで掲げる
 二つの海月火が手の上で、踊っていた ]

 この子達も貴方も、
 勘違いをしているようですから申し上げますと
 「幸福」は我々妖ならず、神に祈るものでしょう

 私達が叶えらるるは願い──「欲の形」
 願う者にとっての幸福とは何でしょう

 それを、心得ていなくては叶えられません

 その落とし子が良い見本ではありませんか
 親が身を代償にし願いしところで
 叶えられしは下界の生のみ

 揚げ足もなにも
 『糸』がその支離滅裂な望みを叶えられるなら
 寧ろ叶える所を私は見てみたい所です

 何が支離滅裂かといえば、もう──

[『糸』をゆるりと見遣って、静かに微笑む
その後、人差し指をくるりと回せば]

 『ひ、ぁガ、あアアアああああ!!』


[『落とし子』の身体がのけぞり、
手の中に閉ざされた瞳孔を開ききって、
悲痛に叫ぶ声だけを漏らす

痛哭や嬌声を好ましく思うアレなら、
気に入りの坊ではないとはいえ、
人魚の悲鳴は中々良い余興になるだろうか]

 私達に軽く嬲られる事すら、
 貴方は許せないのでしょう?

 自覚がお有りではないのですか?
 ソレ・・こそ、貴方の「幸福」であり、
 「欲の形」そのものだと

 ですから、どう、と仰せられても

 私からすれば、それは交渉ですらない
 落とし子の幸福――
 例えば、『苦痛のない余生』を願うのならば
 貴方の『幸福』はほぼ無価値に等しいのですよ