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人狼物語 三日月国


260 【身内】Secret

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視点:


 

[ 息を吐く。
  少しの間忘れられていた腹部の熱が重く疼いて、
  そろりと彼の目から手を離した。

  見つかってしまったら、鬼は交代。
  ────けれど今回に限っては、
  ありきたりなルールは返上になるだろうか。 ]


  ……みつかっちゃった。
  ふふ、懐かしい
  昔はよくこうして遊んでた、けど。


[ 今と全く同じ言葉を紡いで、
  彼を見つける側に回ったものだった。

  夜の匂いなど無かった頃の話。 ]

 

 


  …………ああもう、…だめかも。
  はずかしいと、わたし、言葉が多くなっちゃう。

  ……お兄さん。
  あのね、……しゃべれないくらい、きもちよくして。


[ ぎゅ、と彼に再び抱きついた。
  そのまま首へ吸い付いて痕を残そうとしたけれど、
  経験が足りないのか、上手く赤がつかなくて。

  代わりにかぷりと首筋を噛む。
  ふふんと笑って、「浮気防止」と呟いた。* ]

 

[ルミが自分を見つめてくれていないまま
再会していたら、傷つけろと迫る自分を被虐趣味だと
勘違いされただろうか。

恐らく意味のない仮定だ。
ルミが頑張って見続けてくれていなければ、
自分達の道は交わることはなかった。

ふつうの家庭に生まれた少年と
家庭環境に恵まれていない5歳下の少女が
あの公園で知り合えたことも奇跡だった。

それを運命にしたのはルミのきずで、
その運命の糸を赤く染め続ける為に自分のきずを足したいと願っている。

他の誰かに繋がっているかもしれない糸よりも赤く。]