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人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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視点:





  ……────ぐ 、ッ……

   
      流石に…… ガス欠か……



[羽団扇から出る風も、とうにただの微風と化して。
淀んだ霧を僅かに散らすも、
細くできたその空間すら、瞬く間に新たなる霧に、
異形の影に覆われる事を繰り返し。

片膝を付き、それでもこの先を通すものかと
眇めた片目で白き闇を睨み据えれば]

[


  奴らが、一斉に。



俺の後ろを見詰めたのだった]



 この気配は……

     
    ────まさ、か……


[気怠い全身に鞭打って、なんとか、振り返れば。


真っ白な闇の中、ぽつんと。
暖かな
が灯っていて]


 戻って、来てしまったのか……


[そうだ。
俺は知っていたはずなのに。

そういう、娘であると。


 やがて近付いてきたそれは、
 息せき切って駆けて来る琴羽と
 その手に持った
小さなかぼちゃ型の
灯火
で]

[ゆらり、ゆらりと。
死霊の群れが、俺の横を通り抜けて行く。

先程までのおぞましいまでの必死さや
底冷えするような死者の禍々しさは消え失せて。
その瞳に映し出されているのは、
ただ、灯火の明かりのみの様だった]


 まさか、こいつらが狙っていたのは……

 いや、辿り着こうとしていたのは、
 それ、なのか……?


[てっきりこいつら全員、
琴羽の身体を狙っているものとばかり思っていたのだが。

……そうでは、無く。

灯火のあたたかな光に照らされた死霊の気配が掻き消える。
中には仮装した身体がとさりと倒れ、
何かが抜け出した様なものもいて]



 ────それは……

 母上がそなたに伝えたのは、
 この地に伝わる送り火の在り処か……


[一定の時期において
あの世とこの世の境が曖昧になるこの地で、
それでも人々が暮らし続けられたのは……

秘伝として伝え続けた送り火の角灯。
かぼちゃのランタンで
死霊を天に還していたからなのだろう。

まぁ、恐らくかつては此処まで
霊共が一致団結して大暴れは
していなかったのではないだろうか。

今年は西洋の妖怪仮装のイベントという
百鬼夜行の依代にぴったりな行事を開催し、
更には琴羽というマタタビを渦中に投げ込んだ
相乗効果であった気がすごくするのである]

[なので、恐らくは……

猫の霊だか、猫又だか。
琴羽に取り憑いた猫が俺を襲ってきたのは……


ちらりと、自らの背を振り返る。
其処にはマントに隠れる様に一対の羽が生えていて]


 
……誰が、鳥だ……



[ぼそり呟いたのを最後に。

ほぼほぼ気力だけで立っていた俺は
ゆっくり前のめりに倒れていったのだった]