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人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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【人】 天原 珠月

[翌朝。
木の家での目覚めは爽やかで、ガラスのはまった窓から差し込む陽の光があたたかくて眩しかった。

この家はなんだか『彼』の実家に似ている。
コタツ、というものはなかったけれど。]

 おはよう、ガク。

[ガク>>39の顔にも心臓は我慢してくれるようになってきた。
『彼』と似ているだけじゃない、年下の優しく真面目そうな青年のガクへ、柔らかく微笑んで朝の挨拶をする。]

 飲み物は……お任せするわ。

[コーヒーメーカーがあれば興味津々で覗き込んで、カフェオレの香りと味わいに浸った。
サンドイッチはしっとり柔らかなローストビーフにシャキッとほのかに辛いタマネギ、新鮮なトマトにレタス、全部を調和させるようにチーズとソースが活躍していて。]

 美味しい……!
 これなら私の世界でも行列が出来てしまうわね。
 
[手放しで褒めると。]
(40) 2023/03/08(Wed) 0:22:03
 ミツキ、そろそろ着くぞ

[そうやって喋っているうちに太陽の位置も変わっている。時間も結構経ったのだろう。

開けた視界にはぼやける大きい陰のようなものが徐々にくっきりとしてくる。

目立つのはやはり島の中央にある一際高い山だろう。そこから四方に降り注ぐ滝の水により島の半分以上の面積をもつ巨大な湖を作っており遠目に見ても色合いとして水色が多く、島からは更にその外へと水を垂らすようになっている。

そんな湖の上に丸太を繋いで水上都市として機能させており、湖の外周部には畑や牧場があり、発着所といっていた丘もその近くにあった。

と、風景を楽しむように島へと近づいた後はスピードを落とし、緩く周りを見れるように巡航をしてみせながら高度は徐々に下がり発着所のほうへと向かう。]

 そろそろ背中にしがみついてくれ。降りるからな。

[そうして背中にしがみつくように促すとハンドルごと体を傾けて、スピードと高度を落としながら旋回すること数周。
身体を傾ける角度が真っ直ぐに戻ったころ]

 着地するぞ。手摺につかまれ。

[ミツキへと促して、慣性だけで動いていた飛行機は着地の時だけ身体を揺らす衝撃を出しながらも、無事に動きを止めるのであった。

なお、指示したときの動きが鈍かったら、事前にいっていたように抱き寄せられることになったが、ミツキはどうだっただろうか**]

【人】 天原 珠月


 そうそう、前にパン屋さんで林檎と蜂蜜のパンを――

[ガクは料理が好きらしいから積極的に料理の話はしよう。
別の世界の料理にも興味を示してくれるだろうし、自分の過去の話にはほぼすべて『彼』が関わっているから、自然と『彼』の情報も積み重なっていくことになる。]

 えっ、海? 近くにないのに見られるの?

[きょとんと目を丸くする。
昨夜ここはキャンプ場という名の場所と教えてもらい、回りには森と湖と他の建物があると聞いていたのだが、遠く離れているはずの海をどうやって見るというのだろうか。]

 えっ!? すごい、この板で色んな映像が出てくる……。
 私も水に映して簡単な遠見とかはしたけれど……あ、後でここでもできるか試してみましょうか。

[なんて言いつつ。
視線はどうしても画面に映る海に吸い込まれていく。]
(41) 2023/03/08(Wed) 1:03:59

【人】 天原 珠月


 水の中というのは湖と一緒なのよね? 
 あ、塩水というのは、私も文献で読んだことがあるわ。
 
 わぁ、綺麗な色……空とはまた違う青だ……。

 この大きな魚はなに? イルカ?
 小さな魚がとても鮮やかな色ね。
 サンゴ……あ、本で見たことがあるかも……たしか真珠と同じで宝石にもなるって、どこかの島が保存してるって。
 
 この透明でふわふわしたのは?
 ……あ、これは海の中じゃない……この子は、鳥なの?

[一心に眺め、魅入られたように瞳に映して。
その衝動が落ち着いた後は質問攻めにしてしまった。]
(42) 2023/03/08(Wed) 1:13:16

【人】 天原 珠月

 
 そういえばね、昨日ガクが言っていたでしょう。
 ミツキに関するものがあればって。

[昨日の彼の提案>>37について自分でも考えたのだ。]

 身につけていたもの、というよりは、縁が深いものかな……彼女を呼び寄せられそうなもの、彼女が大切にしていたもの……ミツキを呼んで語りかけられるような、なにか。

[ここまで言ってから。]

 ……心当たりはある?

[一緒に画面を見てすぐのタイミングで。
ほど近くから覗き込むようにして小首を傾げる。]

 私としては、ここにガクがいるなら大丈夫なんじゃないかなって思ったりもするけれど、どうかしら。

[昨日たくさんミツキとの話をしてくれた表情を思い返し。
そうして悪戯っぽく目を細めた。*]
(43) 2023/03/08(Wed) 1:25:55

【人】 田中 天美

[黒々とした夜の森の空に星が広がる。
 二人で空を仰ぎつつ、促されるまま弁当の蓋を開けると薄っすらと湯気が立った。
 どの具を入れたか分からないおむすびが幾らかと、包みきれずに具になりそびれたおかずたち。目を楽しませる賑やかさはないが、急遽思い立って作り始めたハイキングのお弁当と思えば上出来だ。
 ぱくと齧りつくとまだ温かく、中からじゅわりと甘辛い醤油の味が染みてくる。味付けは深江のいつものやつの筈だが、もう一口齧って貝も混ぜて咀嚼すると、何ともいえず旨みが増した。醤油か米が違うのかもしれない。最近はスーパーの特売で買ってるからそこらの差は出てもおかしくはない]

 ええ案だったの。

[あるいは、と空を見上げ、森の音に耳を傾ける。
 雰囲気ってのが一味加えたか。夜の山歩きってのもいいものだ]
(44) 2023/03/08(Wed) 1:45:33

【人】 田中 天美

[弁当を空にすると天辺を目指すことになった。どうせここまで来たんだからついでとばかりの道行き、思いの外かかったのは予想外。
 夜の青黒い裾が端から白み始めるのを笑って眺め]

 このままぼんやりしとったら、
 お日さんまで天辺来てしまうなあ。

[そうして二人で道を降り、白んだ裾がちりちり色づく夜明けも迎え、コテージに辿り着けばすっかり朝の日差しが注いできた。
 予想より長くかかってしまったが、絶対にやらないといけない予定もないのだから何も気にすることはない。風呂は起きてから、リュックの中身も明日整理すりゃいいと放ったらかして、早々に寝床に潜り込む]
(45) 2023/03/08(Wed) 1:45:55

【人】 田中 天美


 まったく、仕方ないの〜。

[くわあ、と細長い口を大きく開けて鋭い犬歯を見せつけながら大あくび。でかいのは正義だと言うから、普段はやらない程度の大きさになってやった。
 備え付けのマットを二人分広げ、その上をぐるぐると回ってからびびっときた位置でどしんと尻を落ち着ける。いや微妙に違うな。前肢でマットをいい感じになるまでぐにぐに踏みつけ、満足したところで改めてマットに寝転がった。
 場所を定めたのを見計らって深江も潜り込んでくる]
(46) 2023/03/08(Wed) 1:46:13
[そうやって身を寄せた時、深江が促すように顔を近づけた。そういやそうだ、と鼻先でつつくように唇に触れると、自然に口が開く。長くざらついた舌が深江の口内に入り込み、気を唾液や舌や息ごと絡め取るようにして喰らっていった。
 効率で語るなら血肉を喰らうのが最も早く保ちがいい。時間を気にしないなら何時間もかけて体を寄せてじっくり気を奪えば良い。だがこれはそのどちらにもあたらない方法だ。
 深江に痛みの負担もなく、傍でちまちま奪うよりも早い。合理的な手段である――多分、最初はそういう感じだったはず。

 “人”に慣れた今となっては、これがどういう意図のものか理解しているし、食事と異なる意味で交わすこともあるが……まあ、今は飯だ、今は。
 明日もあるからと奪いすぎないように、あくまで一食の範囲で気を吸って]

 ごっそさん。

[二人分の口元をべろりと舐め、ふすと鼻を慣らして深江の首筋に顔を擦り付ける。片足を引っ掛けてこちらに倒れ込ませ、丸まる体の中にしまいこんだ。
 先の白い尾で包み込みながら、ごろりと転がる顔を覗く]

【人】 田中 天美


 そんじゃあ寝るかあ……ふああ。
 おやすみ、……

[腹がくちくなった満足感が眠気をあっという間に連れてくる。近くのぬくい体温を腹のあたりに抱えながら、すぐにぷすうと鼻を鳴らし始めた]*
(47) 2023/03/08(Wed) 1:47:36

【人】 田中 天美

[狐の姿で風を切る。山を駆ける。四足で大地を跳ねる。後ろで二足が遅れて着いてくるのを先で待ち、辿り着いた途端にまた弾む。きゅるきゅる笑って追いかけっこして、何度目かで服ごとがぶりと噛みつき、ひょいと背に乗せる。そうして山の高い高い所目掛けて走る背から名を呼ばれ――]

 んあ。

[ふっと目が覚めた。マットの上で伸びて寝ていた体を捩り、頭を上げて周りを見ると、腹の辺りでもぞもぞと動いているやつがいた]

 ふぁあ〜……
 もう起きとったんかあ?

[顔を覗くと寝起きにしてはしっかりしている。もしかすると起きて結構経ってたのかもしれない。
 振り返って窓を見ればもうすっかり陽気に明るく、この様子だととっくにお日様も天頂を過ぎているだろう。仕方ない、起きるとするか。
 体を起こせと促しながら狐から人に化け、改めてぐいっと背を伸ばす]
(48) 2023/03/08(Wed) 1:47:53

 ん?
 ……血出とるんか。どこぞ引っ掛けたか?

[鼻を鳴らしたのは薄い鉄の匂いを感じてのこと。少々低くなった鼻をすんと鳴らして元を辿ると、親指の腹が僅かに裂けている。傷は浅いが、元からそうなのか、治りつつあるからかは一目見ただけでは判別がつかない。
 これが自分の寝相と関係があるとは露知らず、不思議そうにしながらも傷跡を舐めた。文字通り舐めれば治る傷だ。朝ごはんのつまみぐい程度のもので、心配には値しない。
 そして近づきがてら、唇も舐める。ふ、と口を緩ませて触れ合わせただけの他愛ない挨拶だ]

【人】 田中 天美

[二人でロフトを降りると、まずはざっと水を浴びてから、遅くなった昼食を用意する。デッキに出ればすぐなのだからバーベキューをしたってよかったが、手短に済ませたのはこの後の予定に時間を取りたかったからだ]

 準備はこんなもんかの。
 場所も思ったよか近そうでよかったな。

[ロッドに仕掛、ボックスや網等で昨夜のハイキングより荷は嵩張る。だが幸い、川も湖もこのコテージからそう離れた場所ではない。
 夜に山から降りながら、バーベキューするなら魚釣った後に一緒に焼くかと話していた。坊主にでもならなきゃ、そう遅くない頃に帰れるだろう]*
(49) 2023/03/08(Wed) 1:49:58

【人】 月島 雅空

 そういう言葉は俺には何より嬉しいね。
 つくりかたはーって言えたらいいんだけど…調味料がないと厳しいからなぁ。

[今日もよい食べっぷりをみせてくれるペルラさん>>40へと伝えつつ、でも限られたもので作られている料理というのには興味がある。
食感、硬さとかはどれぐらいだった?とかリンゴと蜂蜜のパンの話を聞きながら、うーんと聞きつつ、でも一緒に語られるペルラさんの思い出には微笑ましく思いつつ]

 あ、カスタードなら作れるかも。

[聞いてたかぎり作れるんじゃないかな。と、その調理方法なんかも説明したり、ついでにこちらはこちらで、カスタードを使ったクレープやミニカステラというお菓子が小さい頃珠月はよく食べていて、と、こちらはこちらでも思い出話を重ねていく]
(50) 2023/03/08(Wed) 1:50:39

【人】 月島 雅空

 これはね、誰かが撮影―――見てきた光景をそのまま保存できる機械があって、それをこうして披露してくれているんだ。

[海の中というのはやはりペルラさん>>41には未知だったのだろう。]

 一緒だけれども、海のほうは塩水といってしょっぱいものだよ。

 海、というか水そのものは透明なんだけど、太陽の光が海の中を通ると青色だけが奥まで通っていって反射してってあるけど、光の青色の部分だけが残ってるって思ってくれればいいかな。だからそうやって青く見えるんだ。

 って、質問早い早い。一つ一ついくから

[動画はここを押せばストップできるのだ。とかいうのを出したりしつつ、わかるものは解説をわからないものは…コメント欄にあったのを参照したりとしていって出来る限り質問に答えていく]
(51) 2023/03/08(Wed) 1:50:59

【人】 月島 雅空

[と、画面をみながら説明していって不意の質問。
こうして近くから覗き込まれると…頬に熱がたまらない努力が必要になる]

 身に着けてて、珠月が大切にしていたもの……っていったら心当たりはある……よ

[悪戯猫のように目を細めるのも、色々と心臓に悪い。
失礼にならないように、そしてその大切なものをとるためというように身体を引いて、上着ポケットに手をいれて、ハンカチの中に包まれていたものを差し出す]

 …このイヤリングかな。
 直接聞いたわけじゃないけども、よく身に着けてたからさ。

[シルバーの土台に青い石が一粒ついたシンプルな銀に青の光るピアスを見せてみて、どうかな?と首を傾げた]
(52) 2023/03/08(Wed) 1:51:23

【人】 月島 雅空

[そして自分なりに思いついたことをもう一つ]

 そういえばなんだけど、ペルラさん、ここの湖は変わってる。とかいっていたよな。
 だから調べてみたら何かわかるかな。って思ってるんだけど、俺だけじゃわからないだろうからよければ一緒にきてくれないかな?

 今みた動画みたいな感じで潜ろうかって思うんだけど……どうかな。

[ペルラさんの体調もあるけれども、どうだろうか?と誘うのであった**]
(53) 2023/03/08(Wed) 1:52:08
[昨日の夜もしたかったと告げたら不思議そうな顔をされて、思わず頬に添えていた手で抓りそうになってしまった。

オレも健全な男子なので?
好きな子に抱きつかれて同じ布団で一晩過ごすとか、そりゃあそういう欲求は湧くというもので。

泣きじゃくってるとこにそんなことは出来なかったのもあるし、告白もしてないからという諸々の事情があったからというだけだ。

美術館の夢から還ってきた日の夜、病室のベッドで最後までは出来なかったけど、許される状況ならしていただろうことを考えれば経過時間的には似たようなものだと思う。

柚樹はその辺の認識が甘いから警戒心……といつも心配になる。

それとは別かもしれないが、何だか以前のような“女として私なんか“的な状態に戻っていることに、モヤモヤしたような気持ちを抱いていたことを察せられていたとは此方は此方で気づかないまま。

求められて繋がった後には、そういった機微にも頓着出来ない状態にはなってしまっていた。

溢れている涙の理由の全ては理解出来なくても、過ぎた快感を拾っていることが要因のひとつであることは見てとれたし、柚樹がそんな風になるのはここ最近のことではあったから。

巻き戻っているような様子のことは一旦どこかへと行っていたのもあるかもしれない。

柚樹の心が身体に追いつかないみたいな状態は、前にも一度あったから、それならあの時みたいに怖くなくなるまで抱けばいいのかなって。]


 ……っ、ふ……、声、だしてもいいのに、

[押し殺しているような声に、そう溢しはしても、出してと言われてなかなか出せるものでもなかったかもしれない。

何かを堪えている様子で漏れ聞こえてくる吐息も、胎内の拍動と合わせてよく知るものだったし、興奮を煽られるものには変わりはないのだけど。]

 く……ッ、ぅ……、
 あんま、締められると、すぐイきそう、だから……、

[これも言われたところでどうしようもないのはわかりつつ、一度目は大体早々に達することが目には見えていても、少しでも長くこの快感の中に溺れていたいと思ってしまって。

それに、柚樹のえろいとこもいっぱい見たいし、なんて。]

[“すき“と言い募られるのも、呼ばれる愛称にも昂りが増すばかりでは、限界がくるのは早そうだった。

雄を搾るように蠕動を始めた内壁から逃れるように中を擦り上げ、擦り下ろしても受ける刺激が加速するだけだというのに、快感を追っているのか堪えようとしているのかもわからなくなってくる。

せめて柚樹がイけてからとは僅かに残った冷静な部分でなんとかもっているようなものだったから。

中の挙動からそれも近いとは感じていたのだけれど。

“刻んで“と言われて反射的に噛みにいってしまったのは短絡的だったかもしれない、とは。

何も物理的に刻む必要があったかはともかくとして、その行為は達する時の癖のようなものだったし、ここ最近は柚樹の方もそれが引き金に絶頂を迎えることがあるのも知っていたことだというのに。]

 ……ッ、ぐ……、

[肌に歯が食い込んだ瞬間、吐精を訴えるように膨らんだ雄芯を強く搾る痙攣を内壁が返して、喉奥から、ぐる、と唸り声のようなものが漏れる。

困惑したような声が耳に届きはしたものの、衝動的に大きく跳ねた肢体を押さえつけて掻き抱くと、跳ね上がった腰を縫い止めるように引き抜いたものを荒く深くへと穿って。

達している最中の胎内を暴く摩擦の刺激に響いた嬌声を気にかけてやる余裕もなく。]


 ───ッ……!

[首筋へと歯を立てたまま開いた口から唾液が溢れるままに荒い息を吐きながら、幾度目かに奥を突いた先で、びゅく、と熱が吐き出されるのを感じていた。]

 ハ……、ぁ……、
 ゆずき、だいじょぶ……?

[繋がった先では断続的に精が吐き出され続けていたけれど、我に帰って問いかけた先、あまり大丈夫ではなかったらしいとは惚けたような表情からも見てとれて。]

 ……ん……、おやすみ。

[限界を訴える声に軽く唇を重ねると、微かな寝息が聞こえてくるまでに時間はかからなかった。

刺激が強過ぎて意識を飛ばすようなことはそうそうないものだから、これは眠気が限界にきただけだろう。

無理をさせてしまったことを内心で謝りつつ、また昂ってしまわないうちにと腰を引いた。]

[ずるりと抜け落ちた陰茎の先、脚の間から溢れてくる白濁を柚樹のかけていたタオルで拭き取ると、一度身体を離して。

抱きしめたまま眠りにつきたい気持ちはあったものの、風呂入らないと、とはいくらか冷静になった頭で思い出すことはできたので。

柚樹に布団をかけてから、そっと額に口付けるとベッドから降りてバスルームへと足を向けた。

装飾品は左耳の上のピアスと指輪以外は外してからシャワーを浴びて。

煙で燻されてた髪や汗ばんだ全身を洗い流すと、頭を冷やして大人しく寝られるように気持ちを落ち着ける。

寝間着に着替えて髪を乾かすのもそこそこにベッドまで戻ると、膨らんだ布団と空のベッドを交互に見てしばし逡巡した。]


 …………、

[なんもしないから大丈夫。
それに、裸のまま一人で寝るのは風邪ひくかもしれないし。

夢の中でも風邪をひくかはわからないが、せっかく着たスウェットを脱いで膨らんだ布団の方に潜り込んだ。

直肌の方が多分温まるし……って雪山でもないんだけど、その方が心地良いかなってだけなんだけど。一応下着は穿いてるので……。

巻き戻っているような感じは治っているだろうかと寝息を立てる顔にそっと口付ける。
朝起きたら確かめてみた方がいいだろうか。
聞くのもな……、と思えば、唐突に胸を触るとか、さすがに怒られそうなことしか思い浮かばなかったので寝ることにした。

布団の中で柚樹の身体を抱きしめると、頭に浮かびそうになる邪念は振り払って瞼を閉じた。

柚樹の方が早く目を覚ますとは思うのだけど、朝を迎えて声をかけられても抱きしめた腕をなかなか離そうとはできなかったかもしれない。

顔やら何やらを擦り寄せてしまうのはいつもの挙動としても、おそらく起きてすぐにシャワーを浴びたいだろう柚樹の邪魔をしてしまいそうなことは申し訳ないのだけれど。]**


["私はそういう風にはならないから"という自分基準で考えてしまうものだから、私は"健全な男子心"にどうにも疎いみたいで、武藤をさんざんやきもきさせてしまっているらしい……とは、自覚しているような、していないような。

でも、だって、昨夜の自分を昨夜の武藤が、そこまでそんな風に思っていたなんて、ぜんぜん、ほんとうに気付かなかったんだよ?

それを否定しているわけではないけれど、"声出していいのに"とか"あんま締められると"なんて言葉 には、でも、だって、と告げるように首を振る。

"刻んで"と譫言のように口走っていたのは、自分でもどんな意味で、どんな風にしてほしいと思ったのかは定かではなかったけれど。

けど、首に食い込んで来た歯には、懐かしいような、切なくなるような、深い安堵を覚えていた。]


 と、ら……ッ、ちょ、だい……ッ?

 あ……っん、ぁ……っ!!

[全部、暴かれる。
全部が、武藤のものに、なってしまう。

そんな感覚に襲われながら、達した直後の身体をこれでもかと貫かれ、揺さぶられ、私はでも微かに笑っていたように思う。

  ────この世界でただ一人の、私だけの男。
  愛してる、よ。


意識を保つ中、最後に胸に浮かんだ思いは、そんな風なものだった。]
 

【人】 黒崎柚樹


[ちちち、と、聞き慣れない鳥の声で目覚めれば、昨日のように"ここ、どこだっけ"と思うことはなかった。

ここは、武藤と一緒にみてる、夢の世界。
現実のようで現実ではない、ちょっと不思議なキャンプ場。

カーテンの向こうはすっかり明るくなっていたから、もうもしかしたら朝ともいえない時間帯になりつつあったのかもしれない。

いや、でも、まだ朝かな?朝だな?私の腹時計はそう告げている。

あー、外、走って……?と思いながら身体を起こしかけ、まあ、いいか、と再びシーツに身を落とした。

今の自分にランニングの心肺機能的、筋力機能的効果があるかは怪しいものだし、精神安定剤的な意味で言えば、傍らの体温が何よりその役を果たしてくれるのは考えるまでもないことで。]

 ……………………。

[おはよう、と声をかけてしまうのも、なんだか勿体ない気分。

常よりいくらか幼く見える武藤の寝顔に、私は小さく微笑んだ。*]
 
(54) 2023/03/08(Wed) 6:39:46

 …………ん?

[武藤、お風呂入ったのかな。入ったんだな?

ちょっとくしゃりとしてる金髪、身に纏う金色も、揃いの指輪と私が誕生日に贈ったピアス以外が外されていて。

────それに、におい、が。]

 …………武藤のにおい、うすい。

[ちょっと不満、という風に鼻を鳴らし、肩口に頬を擦り付けたりしていたら、さすがに目を覚ましてしまうかな。

起こすつもりは無かったのだけど。]
  


 おはよう?武藤。

[小さな呻きと、揺れる睫に気がついて、そうっと声をかける。

場所は違えど、何度も交わしている挨拶。

夢の世界で"地に足がついている"だとか"日常に戻ってきた"とかいう表現もおかしなものだけど、でも漸くに、そんな心地になっていた。*]
 

【人】 武藤景虎


 んん……、

[微かに聞こえてくる鳥の囀りと、カーテンの向こうから差し込む僅かな陽の光……、に起こされたわけではないものの、聞こえてきた声に朝だと認識して。

薄く目を開いた先、ぼんやりとした視界の先には近すぎる壁でもなく、大切な人の顔があることに安堵した。>>54]

 よかった……、ちゃんといる……。

[寝ぼけた頭では今何処にいるんだっけも曖昧なままではあったけれど、そんなことはどうでもいいかと腕の中にある体温を抱きしめる。

走りに行ったりするのかな、とは頭の片隅で思いはしても、すぐに腕を解くのは難しかったかもしれない。]

 おはよう、柚樹。

[遅れて挨拶を返せば、瞳を見つめ返して目を細めた。]*
(55) 2023/03/08(Wed) 10:38:46