(a13) 2022/01/21(Fri) 18:52:13
[ 立春様はとても可愛らしい方でした。
先代様が引退なさるとお伺いしたときは
やはり少し寂しくもあったのです。けれどね。
……そうそう、こんなことがありましたね。 ]
お役目ご苦労様です、立春様。
そんなに緊張なさらなくとも大丈夫ですよ。
わたしは大寒と申します。
どうぞ仲良くして下さるとうれしいわ。
[ わたしは至って普通に
ご挨拶をしたつもりでしたけれど
沢山の言葉が迷子になっているご様子です。
鍵の使い方はわかりますか?
と、そんなお話しをしたはずが
……あら、お姉様のお話しだったかしら?
彼女は必死だったかもしれませんが、
わたしはとても楽しくきかせていただきました。
今日は無事にお役目を果たせているかしら。
自分はおサボり灯守りなのだけれど、
緊張の顔が見えたなら、大丈夫よ。と。
にこやかに微笑んだでしょう。 ]
― ぼくのお話4 ―
[ある年の冬。雨水の地域に記録的な大雪が降った。
建物の入り口すらふさがったくらいだ。
先代は外の外気と領域の気候を合せるタイプで、ぼくは寒い、寒いとお布団にまるまっていた。
今日は大人しく勉強してるか、と流石に先代も引きこもっていた。そんな折、住人の一人が大変だとやって来た。
雨水さまがどうした? と聞けば、その人は別居している家族の家が雪のせいで屋根が半壊したとかで騒ぎになっているとか。
それは流石に灯守りの仕事じゃないんじゃ? と思ったし実際その手のプロの人がいっているみたい。
ただ、雨水さまは些細な困りごとでも人を動かせる立場だから。出来るだけ相談しろって言っていたみたいだ。
どうするのかな? と雨水さまを見たら、彼はなぜかぼくを見た。]
「よし、お前の出番だ。花雨」
[ぼくは目を丸くした。]
ぼく、レスキューなんて出来る力ないよ?
「んな事は知ってる。そっちに期待するかよ。
能力だ。お前なら雪を溶かせるだろう?」
[ぼくの表情が止まった。
あの力を使ったから、怖がられたから
それはぼくのトラウマだ。
首をぶんぶん、と振った。いやいや、と。]
「能力自体は確かに使い方ひとつだ。
でもな、悪いが使ってもらう。
俺は、手が届く範囲で俺の領域のやつを助ける
見てみろ、こいつ困ってるだろう?」
[そう言って飛び込んできた人を見た。
確かに困っている。雪で中に入れないまま時間が過ぎれば、それだけ中の人が凍死する可能性が高くなる
そう思ったら、手が震えた。]
……たすけ、たいけど
中の人、まで……とかさないって、わから……ない
[流石に来た人がぎょっとした。
ぼくを、恐れた。
……それは仕方ない事。
気分が凹みかけた時、肩を掴まれて目を見られた。]
「そういう時は、出来るって信じろ。
入り口の雪さえ溶かせばいい。
お前の能力は、今使えば人を救えるんだ。
俺が全責任もってやる。
失敗したら俺のせいだって言っていい。
だからやってみろ」
[……無茶苦茶だと思った。
どうして、そんなに ぼくを、信じれるのだろう
どうして……ぼくに出来ると思う事が出来るんだろう。
ただ、人を救える。
その一言が、ぼくを立たせてくれた。]
[結論から言えば、ぼくは能力をうまく使えた。
以前の時は感情的になりすぎて暴発しただけだった。
使おうと、意識すれば範囲や対象は選ぶことが出来た。
ぼくは色々お礼を言われつくして、終わった後暫く立ち尽くして手をにぎにぎしていた。
どうした? と雨水さまに聞かれてんー、となる。]
ぼくって結構すごい?
[そう言ったら大物だなって大笑いされた。
それから、先代はぼくに手袋をくれた。
これがあれば大丈夫だ。っておまじないの言葉と共に。
下手に使わないって心理的ストッパーにしたかったんだろうけれど
ぼく個人としては、プレゼントだって嬉しくなっていた。
それ以来、夏以外はその手袋をつけるようなったんだ。]**
――あの頃の話――
[さて、本当に不安はなかったのか、少し記憶を辿るとしよう。
いやしかし、気づけば在位も長くなったものだ。この頃のことを覚えているのが一体何人ここに残っているだろう。
もう冬至か、それと同じだけ在位しているようなやつくらいしか知らないんじゃなかろうか。
誰も知らないならそれでいい。だから取り立てて語る気はなかったが、ちょうどいい時分だし、酒も入っていい気分だし、口は固くしたままでも、頭は柔らかく時を遡るのも悪くない。
私がこの会合に初めて参加したときは、肩書につくのは蛍でもましてや灯守りでも何でもなかった。
ただ『灯守りに目をかけられているだけの一般住民』がそこにいたのだ。]
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