169 舞姫ゲンチアナの花咲み
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
となれば選べる選択肢は
全て最善とも最悪とも遠い
ズレた折衷案しか残されておらず。
「もちろんです。
貴女を独りになんてしません。」
まるで迫る現実から逃避するかのように
立ちくらみに揺れる彼女を支えて。
サルコシパラは外へと出るのだった。
心の奥底では理解していた。
この先に望む未来などないことなんて。
もしその時になれば自分は選択を迫られる。
愛する人を死なせて悲哀に突き落とすか。
愛する人を救いあげて、悲哀に晒すか。
その事を全て承知の上で
サルコシパラはこの未来を選んだのだ。
とはいえ行先をこの街にしてしまえば
花がわかりやすく目立ってしまうウユニが
忌避の目に晒されることは容易に想像がつく。
サルコシパラは仮面をつけ直し
少し迷った素振りを見せたあと。
「そうだ。
この帽子、よければ使ってください。」
そう言って自分が愛用していた帽子を差し出す。
少しでもその姿が周りに晒されないためには
必要なことだったから。
それから
サルコシパラはウユニから視線を逸らすように
蒼空を見上げると。
「実は……隣町で行きたい所があるんです。」
いつもは彼女に伺いを立てる配慮をするのに
今は何も言わずに彼女の手を引く。
有無を言わさずに、彼女を連れていくために。
[1] [2] [3] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る