124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】
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[母の腹を裂いて生まれたわたしのことを、父はどんな思いで見ていたのだろうか。
そんなこと、わたしにはどうしたってわからないけれど良い気分ではなかっただろう。そうでなければ、あんなにも冷たい目で見ることはないと思う。まあ、愛した人を殺したわたしのことなんて、愛せないだろうとは幼心によくわかっていた。
わかっていたから、わたしは何も出来なかった
みたこともないけれど、わたしの母はお人形の様に綺麗な顔だったそうで、そんな母に父は一目惚れのゾッコンだったらしい。これは酒に酔った父の談。わたしの顔に気づいた父は、わたしを人売りに
売り払った。
綺麗な顔の子供は、とても高く売れるから。
初めてわたしに向けられた父の笑顔は、それはもう嬉しそうで、あの時のわたしには笑顔の理由はわからなかったけれど、すごく嬉しかったのだ。
それが、4歳のとき。寒い雪の降る日で——……
聖なる日の夜のことだった。
日々わたしを打つ父の手に怯えて、すっかり子供らしさを失っていたわたしをあの人が気にいるのは、道理だっただろう。彼は、わたしを見て大きな口を三日月の様に曲げて笑った。
これほどまでに、理想の”お人形”があっただなんて!]
[ああ、ああ、居もしない神様。
わたしは生まれた時からお人形になる運命だったのか。]
[それから、4年。
4年もだ、思い返せば随分と長く、あの息が詰まる様な
お部屋にいたものだ。
お部屋にいた間、何人ものお人形の入れ替わりを見た。
かくいうわたしも、一度はゴミ箱
-という名の地下室-
に放られたのだが、あの人の気まぐれでもう一度
お部屋に戻ってきたこともある。それが、あの時はよかったのか悪かったのかはわからなかったし今もわかっていないけれど、あの雨の日、霜降域の北で捨てられたことだけは、良かったのだと思う。
紫明様に拾ってもらえて、霜降域で暮らした日々はわたしの中で甘やかな記憶。
それまでずっと白黒の様だったわたしの世界が、一気に色付く様な毎日で、大変だったことも楽しかったことも色々あったけれど、今でもずっと大切に心の中に仕舞っている思い出。]
[だからこそあの日、白露に推薦されたことは、ずっとわたしの心臓をじくじくと刺し続けていた*]
[秘密基地を作ってから少し経ち、いつものように遊んでいた時の話。
「げしさまってきっとすごいひとなんだよね。だってこのりょーいきのひとたちをみんなしあわせにしてるんだもん。ぼくもそんなひとになりたいなあ…」
『あおいくんにはむりむり。だってここにどれだけのひとがいるとおもってるの?そのひとたちぜんいんをしあわせになんてできっこないよ
「そんなことないもん!ぼくがつぎのげしさまになって、いまのげしさまよりもっとしあわせなりょーいきにするんだもん!」
『むりだとおもうけど、いつかもしほんとうになれたら……わたしが、あおいくんのほたるになってあげる』
…そんなこと言ってたっけ。それから暫く経って段々疎遠になって。葵くんのことなんて忘れかけてた頃に……
「……やぁ、萩ちゃん。迎えにきたよ。」
…本当に夏至の名を継いで、私を迎えに来てくれたっけ。]
| ーー現在:冬至の君とーー [変化を望もうとして、望めなかった。 不変でいることは退屈だが、 とても居心地が良くて。 それを壊すほど、私には度胸も、勇気もなかった。 どうしても、最悪なビジョンしか出てこないから。 だから、掛けられた言葉を振り払うしかできなかった >>98] (109) 2022/01/29(Sat) 13:51:15 |
| 私は……ーー [幸せ? >>100 幸せって、なんだっけ。 淡々と、坦々と。歯車のように日々を繰り返す。 それが当たり前だから、特段何も思わない。思えない。] (110) 2022/01/29(Sat) 13:51:35 |
| [本日何度目かの答えに窮している時間を過ごしていると、目の前で紙が出された >>101。] 月、ですか? 温泉……。 [渡された2枚の紙を見て >>101、暫し間を置いたものの。 恐る恐るといった体で受け取って。] ……ありがとう、ございます。 お伺いいたします。 [背中を押されたのはわかった。 これを活かすか殺すかは自分次第なのも。あとは自分の勇気次第。*] (111) 2022/01/29(Sat) 13:51:48 |
── 遠い昔の物語 ──
ゆき
ゆき
頑張り屋さんのあなたに贈り物をするわね。
この子は働き者だから、きっとあなたの役に立つわよ。
[ まだ就任して間もない
とはいえ既に数年はたっていたかもしれない?
冬至に、雪うさぎ
を贈った目論見はなんだったか
今はもう覚えていないけれど、
助け、というよりは、癒しになればいい、
という気持ちが強かったように思う。]
[ だから、しばらくして、その子が冬至の蛍ー麋角解となり
おつると愛らしい名前で呼ばれていると知った時は
ほっこりとして、
鹿の角を模したつもりのおかきと、鶴を模したつもりの琥珀糖を作って、冬至へ差し入れしたのも良い思い出だ。
当時、試行錯誤して書いた製法は、
長い時を経て、洗練されたものとなっている…はず*]
| ーー現在:冬至の君と?ーー デザート……、少し考えてもよろしいですか? [どうしようかな、と悩んでいると、参加者が増えた >>117。 それだけでも困惑物なのに、状況はあれよあれよと変化していって >>118。 気が付けば完全に退路を断たれていた。] (125) 2022/01/29(Sat) 16:31:47 |
| …………えっ、と。 [肩から頭の上へと移動した雪兎 >>119。 誰かに頭を撫でられる久し振り感覚に、少しだけホッとして。 応援されている気がして。 ここまでお膳立てされてやらないわけにはいかない。 お膳立てさせたことに、自分の未熟さを感じざるを得なくて腹が立つけど。 ] ……これ、冬至の君から雪見温泉に招待されたから。 ……一緒に、行ってくれる? [そう言って渡してみれば、さて受け取ってくれたか。] (126) 2022/01/29(Sat) 16:32:04 |
| [どちらにせよ、一通りやり取りが終わったならば、冬至の君に声をかけて。] 冬至の君、先程のデザートの件ですが。 柚子を使った甘くて とびきり美味しい 手作りデザートを所望します。 [滅茶苦茶いい笑顔でそう返事をしておこう。 声に小さい棘を持ちつつ振ったのは、ほんの少しの意趣返し。*] (127) 2022/01/29(Sat) 16:32:30 |
[ 嬉しいはずなのに。
同時に、距離が遠のいた感じがして
ずっと、寂しくて────。]
| ーーちょっと未来の話:お礼ーー [私は悩んでいた。 執務机の上には葡萄と赤青林檎。 ドライフルーツとかではなく、生。 自分の能力で保管していたやつである。鮮度は保証する。]
……………。
[暫らくそれらとにらめっこをしていたが、軈て意を決したように立ち上がると外へ。 今回向かうは春分域。頼る相手は春分のお姉様。] (135) 2022/01/29(Sat) 19:16:10 |
| [さて、春分域のカフェに向かったか、 直接領域へお邪魔させていただいたか、それとも手紙か。 兎も角、春分のお姉様に伝達手段を得たのなら、こう続く。] 突然お邪魔して申し訳ありません、春分のお姉様。 今回、折り入ってお願いがございまして……。 [そんな出だしから始まったそれは、目の前にいればもじもじとしているのが見られるかもしれない。] その…… 会合の後に冬至の君と小満の君にお世話になったので >>103>>119、 そのお礼をしたいのですが……。 お菓子を作ろうと思ったのまでは良かったのですが、 私、今まで作ったことなくて……。 [何でお菓子かというと、誰かに作らせたものより自分が作った物のほうがいい気がしたからだ。 小満の君には一等いい酒渡しとけば喜ぶんでない?とは正直思う。 ] (136) 2022/01/29(Sat) 19:16:38 |
|
小満の君に教わろうにも、 二人には渡すまで秘密にしておきたくて…… 悩んでいたところ、お姉様はカフェを営んでいるな、 と思い出しまして……。
その、お手数をお掛けして大変恐縮なのですが、 私にお菓子作りをご教授……いただけませんでしょうか?
[直接会っていたら、恥ずかしそうに顔を赤らめて上目遣いしてるのが見えるかもしれない。*] (137) 2022/01/29(Sat) 19:17:16 |
――いつかのこと――
[立秋域から来た手紙に、返信はしなかった。
私は自分のしたいことを好きにしただけであって、誰かの助けになったつもりはない。
好き放題が結果として彼女に届いただけ。だから、蛍たちが手紙を届けに来たときも『身に覚えがないな』なーんて肩をすくめてばかり。
彼女の名前だけを記憶に刻む。忘れられない名前が増えていく。
立秋域を出るというのだし、返信はしたところで届かないだろうとも勝手に当たりをつけて、それきりにした。
つもりだった。]
[後日。
遊びに来た子供のような声に呼ばれて、領域を開く。]
おや立秋。なんのことだい。
……といっても、君にとぼける必要もないか。
お願いねぇ……
何でもいいの?
[わーいお土産、と中を開ければ、立派なコーン。茹でるか焼くかスープにするか。想像は尽きず、喜色に口元が緩む。
紅茶とクッキーは、明日のお茶の時間に取り置こう。]
あのさ。
ちょうどワイン煮込みを作ってたんだけど、味見をお願いしてもいいかな?
[私はただ好きにしただけで、お礼を言われる筋合いはない。
だから願いはただ、偶然訪ねてきた友人と食卓を囲みたいと*]
[初めて中央に来た時を思い出す。
それは、ぼくは雨水になりたての日。
ぼくはその時魂を扱う仕事が初で、流石に緊張していた。
でも忙しい時期。迷っている暇はない。
中央の人に方向はこっちであってますか? と尋ねたら、灯守りがきらいな人だったのか。そんな事も知らないのですか? という態度をとられて無の表情になった。当時は飛べるとか、そういう感覚もなかった。人間の意識のままだった。
その後普通に真面目そうな人を捕まえて聞きなおした。]
[灯宮というらしい。暗い中を一人で。
ぼくの灯りを頼りに歩けば導の灯が目に入る。]
……綺麗
[一つ一つの光が、目に映す色を万華鏡のように変える。これが、灯守りと蛍しか見れない景色。
人が還る場所。
ぼくは灯守りとしての能力を使う。
その光は、蛍のようで、まるで雪のようで ]
[
──── 見とれる事暫し。
はっと我に返って各灯守りにその光を送り出すように能力を使った。
飛び立つ灯は、これからの命となる。
そう思うと涙が出ていた。]
[これが、ぼくがこれから背負うもの。
とても重くて、綺麗で、たいせつなもの
ぼくはそれを こわいと思わなかった。
綺麗だと、思ったんだ──── ] **
[ ひとの寿命を超越した存在はにがてだ。
だって気味が悪いじゃないか。
なに食わぬ顔をしてひとのかたちをしているけれど
もうそんなものひとではないと子供心に思っていた。
早めに次を探さなければわたしもじき同じものになる。
鏡の向こうに、ちっとも変わらなくなった自分をみつけて
そうと気付いたのはいつだったか。
現金なもので、あんなに気味悪がっていたものに
自分がなるかもしれないと気付いても、
『都合がいい』と思っただけだった。
自分がひとでなくなろうとも、そんなことはどうでもよくて
あのこを最期まで看取れる可能性があるのなら
それでいいと。
けれど。
灯守りの役目を終えても
あのこはきっとわたしのもとへ帰ってくることは
きっとないんだろうと、わかっている。
わたしの傍が帰る場所であったことなど終ぞないのだから。
姉で在りたいと淡い希望を抱きながらも
家族になることから怯え逃げ続けたわたしの傍が
あのこの帰る場所になるなんて都合のいい結末
未来永劫訪れることはないだろう。 ]
| ーー過去?:130年弱前ーー [さて、それはいつの頃だったか。 確か菴が小満域に遊びに行く!ついでにご飯作ってもらうと企んでいた時だった気がする(たぶん) 一人で行くつもりだった菴を、離れたくない!と我儘を言って付いて抱っこされて行ったのだ。
初めて連れて行かれた他の統治域。 物珍しさにキョロキョロ見渡しつつ、あまりにも見慣れない景色に、ぎゅうっ、と掴んで抱っこされていた。]
あぅ……。
[そんな様子だったから、初めて見た他の灯守りにも挨拶どころかモゾモゾと兄の肩に顔を隠したのだ。 優しそうなお兄さん、と思う反面、知らない人が怖かったので。子供だもん。仕方ないよね。 でも流石にそれは、と兄は“お兄さん”と遊ぶようにお願いしたのだったか。] (146) 2022/01/29(Sat) 21:01:09 |
| [ 39分後、キャッキャッと笑う眞澄の姿がそこにあった。 遊んでもらっているうちに、かなり打ち解けて「にーに」と呼ぶまでになっていたから] わたし、にーにとけっこんする! [なんて事を言ったわけだが、そんなことは遥か昔。 記憶の彼方だ。覚えてない。 ] (147) 2022/01/29(Sat) 21:01:27 |
|
「……小満の。ちょーっと裏で話そうか。 なーに、大したことはしないよ。 怖くない、怖くない。」
[後程、据わった目で笑顔を向ける兄の姿があったとかなかったとか。*]
(148) 2022/01/29(Sat) 21:01:50 |
| ーーちょっと未来のお話:お礼ーー [先触れには『お願いがあるので、お時間いただけませんか?』としか書いていなかった。 つまり詳細は面と向かってになった >>149。] ありがとうございます! [教えて頂ける、というのなら、普段と違って喜色を顕にした笑顔を。] 雀始巣の君も、何か案があるなら教えてほしい、かな。 [話を振られるようなら >>150、そちらにもお願いをしましょうか。 いつもと雰囲気が違う? このタイミングで取り繕うのは無理だったのよ。仕方ないじゃない。] (155) 2022/01/29(Sat) 22:21:16 |
| [やがて教えて頂き、満足のいくものが4つ、できたなら。 冬至の君と、小満の君と。 春分のお姉様と、雀始巣の君。 それぞれへと送りましょう。
お礼にはならないかもしれませんが、自信作です。 ーー修行の成果、見ていただけるでしょう?*] (156) 2022/01/29(Sat) 22:21:22 |
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