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【人】 死神のジン ナディル>>44>>45 アルバリ 『むかつく!』 他愛ない憎まれ口に腹が立つわけもなく ナディルは目を細め、2つのグラスに酒を注いだ。 難しい顔のアルバリの向かいに腰掛け、 指先でトントンとテーブルを叩く。 アルバリの肩で羽を畳んでいた若い鷹は ちょっと小首を傾げ、ナディルの腕に飛び移った。 『その酒…、好きなんだな。なんで?』 「なんでって…美味いから?呑んでみろ。」 未成年じゃあるまいし、と笑いながら 酒精で唇を鞣したが── そこから止めどなく続いたアルバリの問いは まるで子供のような種類のものから始まった。 『精霊ってなに』『斬ったら死ぬの』……etc. ──恐らくナディルよりもずっと長生きで 物知りな腰の妖刀に聞けば答えてくれるようなこと。 アルバリはたぶんその妖刀に知識があることさえ 知らないのだろう。 それは間違いなくアルバリが 幼い頃から過酷な日々を送ってきた証で、 だからナディルはゆっくり、ひとつひとつ丁寧に 話せることは話してやった。 (53) kintoto 2021/09/19(Sun) 10:15:15 |
【人】 死神のジン ナディル>>53 『……願いを叶え続けるのって、 オマエにとって生きる事でしょ。 それってさ……空っぽだなあって思う?』 ──生きる事が空っぽだとは思わんな。 そこに『意味が無い』と感じたなら、 終わらせるしかなくなるだろう。 人間は皆、『生きる為に生きている』ものだよ。 『ナディルは、何か欲しいもの、無いのかよ。 叶えたい願いは……あるの。』 ──我の欲しいものか…何だろうな。 ──叶えたい願い……考えたこともない。 、、、、、、、、、、、、、、、、 だって俺自身はいつも空っぽだから。 (54) kintoto 2021/09/19(Sun) 10:19:25 |
【人】 死神のジン ナディル>>54 「アルバリ。 お前の答えはお前の中にしかない。 我はお前を導く存在ではない。」 それまでの質問が 自問自答に近い自覚はあったのだろう。 ぱっと顔を上げたアルバリは まだ迷子から抜け出せていないらしく 縋るようにナディルを見つめた。 「……なんの手助けにもならないが 土産にひとつだけ教えてやろう。 我が名は『ラグヴァ・シトゥラ』。 ──『願望の器』だ。」 アルバリには何の意味も価値もないその名が いつかアルバリを救うだろうか。 ただの自己満足だな、ナディルは短く自嘲した。 [パス] (55) kintoto 2021/09/19(Sun) 10:21:03 |
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