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【人】 柊[ 最後には一つ、握手を求めるだろう。 互いに、裏の顔を晒した者同士 はじめの約束は反故になっていない。 忘れる、といった。 だけど忘れられる、とはいってない。 たぶん、これ以上を知ることは これから先、なくて、 たぶん、これから先もずっと、 この夜のことを思い出しては時折、 その熱を恋しく思ってしまうのだろう。 だけど、これ以上踏み込むのは怖くて。 どこにも、いけなくなるのが怖くて。] (118) 2021/03/29(Mon) 23:51:44 |
【人】 柊それじゃ、ありがとうございました [ だけど、ほんとはいつか、誰かを もう一度愛したいと思っている自分もきっといて 後悔する日が来るのかもしれない。 それはまだ、わからないけれど。 もし、そのとき彼がまだ、誰かを 愛したいと思っていて、 まだ、手遅れじゃないなら。 そんな奇跡が起こることがあるなら、なんて。 考えながら。 出た部屋の扉。 エレベーターのボタンは率先して押そう。 どうぞ、と促すのはきっと、もう、 半分は部下の顔。 閉まる扉に挟まれそうになって笑うのだ。] (119) 2021/03/29(Mon) 23:51:58 |
【人】 柊電子機器、だめなんですよね、 昨日も─── [ と思い出したオフィスのこと。 まだ自分では気づいていない。 忘れると言ったはずの裏の顔を 表の顔と混ぜて、それでもなお、 彼自身のことを、思い始めてるってこと。]** (120) 2021/03/29(Mon) 23:52:12 |
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